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就活面接でよく聞かれる質問10選!本番に活かせる回答例も徹底紹介

就活の面接当日までに、「どんな質問がされるのか知って、あらかじめ準備しておきたい」と思う就活生は多いでしょう。

面接での質問は企業によって異なるため、たくさん準備しても不安に感じることも。本記事では、企業側の意図や、回答のポイント、頻出問題10個とその回答例などを紹介します。

質問の意図やポイントを押さえて準備することで、高評価を得られる回答が作れますよ。

好印象を目指すコツも紹介しているのでぜひそちらもチェックしてみてください。本記事を読んで不安を解消し、自信をもって本番に挑みましょう!

久保

キャリアアドバイザー 久保

大手営業会社で営業マネージャーを経験後、株式会社C-mindに入社し、キャリアアドバイザーとして活躍。転職やキャリアアップなどの経験から、内定後のことも考えたアドバイスを行う。

目次

面接官の意図を理解しよう!なぜ就活面接で質問されるの?

面接の質問への回答を準備する前に、「なぜ面接で質問がされるのか」という面接官の意図を把握しましょう。相手の意図を理解すると、質問への回答が考えやすくなりますよ。

この章では、面接官の意図を以下の3つに整理して解説します。回答づくりに役立ててくださいね。

  1. 人柄を知りたいから
  2. やりがいを感じるものを知りたいから
  3. スキルや強みを知りたいから

①人柄を知りたいから

1つ目は、人柄を知りたいからという意図です。面接での質問によって、履歴書や職務経歴書だけではわからない個人の特性や人との接し方などを把握しています。

また、実際の行動や反応を見ることで、職場環境に適応できるかどうかの判断材料としていることも。

人柄や人間性は、一緒にはたらく上で非常に重要なポイントとなります。社風や企業の求める人物像とマッチしているかを見極めて、一緒に働く姿を想像しているのです。

また、入社後は人件費のほかに研修費や教育費などさまざまなコストがかかります。経済的な観点からもミスマッチが起きないよう個人の特性や性格などを総合的に判断するため、面接は企業との相性を確認する場と捉えられますね。

➁やりがいを感じるものを知りたいから

企業が面接で質問をするのは、学生が何にやりがいを感じるかを知りたいからです。面接での質問を通して、候補者の価値観や動機を把握し、入社後にどう活躍したいかを聞き出しています。

どのような仕事にやりがいを感じるかを知ることで、その仕事に対する姿勢やモチベーション、入社の意志を把握しミスマッチを防いでいるのです。

学生がやりがいを感じることと業務内容がマッチしているかを知ることで、企業は学生との長期的な関係構築や、仕事に対する取り組み方を見極めることができます。

面接は双方向の理解を深め、最適な採用のための決定材料となっていると言えるでしょう。

③スキルや強みを知りたいから

3つ目は、スキル・強みを知りたいからという意図です。

面接は、履歴書や職務経歴書では分からない個人の特徴や経験を明らかにする場であり、学生がどれだけのスキルや強みを持っているかを確認する重要な手段としても機能しています。

企業の事業内容に活かせる強みやスキルであれば、他の就活生との差別化がはかれ、「その能力をぜひ事業で発揮してほしい」と思われるでしょう。

質問を通して、応募者が過去の経験や実績をどのように活かし、課題にどのようにアプローチしてきたかを知ることで、その人物のポテンシャルや適性を把握しています。

質問の回答を考える前に!面接前日までにすべきこと4つ

質問の回答を考える他にも、就活ではやるべきことがあります。前日までの準備を忘れると「対策はばっちりなのに時間に遅れて面接が受けられない…」となってしまう可能性も。

そこで、この章では面接前日までにすべき以下の4つの準備について解説します。どれも重要な項目なので、しっかり確認してくださいね。

  1. 自己分析で就活の軸を定める
  2. 業界・企業分析で企業の特徴を押さえる
  3. 面接でのマナーを身につけておく
  4. 日時や場所・持ち物を確認する

①自己分析で就活の軸を定める

就活を進めていく際に最も重要なことが自己分析を徹底することです。自己分析ではこれまでの自分を振り返り、自分が何をしたいかの価値観や、強みや弱みを明確にしましょう。

価値観や自分の特性を知ることで、就活において譲れないポイントが分かり、面接の質問への回答の他にもESや自己PRにも役立てられますよ。

自己分析のやり方

  • モチベーショングラフ
  • 自分史
  • マインドマップ
  • ジョハリの窓

自己分析のやり方は人それぞれ異なります。「自己分析ってどうやればいいのか分からない…」という人は、これまでの自分を細かく振り返って、その時の感情を整理するところから始めると良いですよ。

自己分析のやり方について詳しく知りたい人は、以下の記事を読んでみてくださいね。

➁業界・企業分析で企業の特徴を押さえる

面接では企業について聞かれることも多いです。そのため、業界や企業の情報を深くまで調査し答えられるように準備しておく必要があります。

企業のHPに掲載されている基本情報はもちろん、就活情報サイトに載っている企業情報を見たり、社員やOG・OBとの面談で生の声を聞いたりしてたくさんの情報を集めましょう。

業界・企業分析で調べること

  • 企業理念
  • 事業内容
  • 企業の強み・特徴
  • 社風
  • 求める人物像
  • 競合他社との違い

面接の質問対策としてだけでなく企業や業界理解にもつながるため、自分が本当にやりたいことができるか、想像とのギャップはないかなどの確認にも役立てられます。

③面接でのマナーを身につけておく

面接では、これまでの書類選考とは違って実際に面接官と顔を合わせてコミュニケーションをとることで選考が行なわれます。そのため、第一印象が非常に重要です。

スーツの着こなし方や髪型、メイクといったの身だしなみの他にも、敬語などの言葉遣いや入室の仕方など、面接ではさまざまなマナーが存在します。

面接官は、ビジネスマナーが守れていることを前提として学生を評価していることが多いです。面接での受け答えの内容をきちんと評価してもらうためにも、マナーを徹底する必要があります。

自然に実践できるよう何度も面接練習を行ない、本番に備えましょう。以下の記事では、面接で好印象を残すためのマナーや話し方、見た目について詳しく解説しているのでチェックしてみてくださいね。

④日時や場所・持ち物を確認する

面接当日の日時や会場の場所、持ち物の確認も忘れずに前日に行いましょう。

せっかく回答づくりを頑張ったのに、日時や会場の確認を忘れて受けられなかったら悔しいですよね。練習の成果をしっかり評価してもらえるよう、提出書類や電車の乗り換えの確認は必須です。

当日の朝に焦ることのないように、前日に確認しておくと良いですよ。

また、持ち物などの確認の他に、電車の遅延などで遅れそうな場合にすぐに連絡できるよう、企業の連絡先をメモしておきましょう。

以下の記事で、面接までにやるべき準備を徹底解説しています。万全の状態で本番に挑みたい方は是非参考にしてくださいね。

【回答例付き】面接でよく聞かれる10の質問

就活面接にはよく聞かれる「頻出質問」があります。どんな企業の面接でも聞かれることの多い質問なので、しっかりと回答を準備しておきたいですよね。

この章では、面接での頻出質問10個とその回答例を紹介しています。各質問の意図や答え方のポイントも解説しているのでチェックしてください。

  1. 自己紹介をお願いします
  2. 自己PRをしてください
  3. 就活の軸は何ですか?
  4. 志望動機を教えてください
  5. 学生時代について教えてください
  6. 挫折経験はありますか?
  7. 長所・短所は何ですか?
  8. 入社後にやり遂げたいことは何ですか?
  9. 就活状況を教えてください
  10. 最後に何か質問はありますか?

①自己紹介をお願いします

ほとんどの面接では、学生の基本情報と人柄を知るために、自己PRや自己紹介を求められます。また、適切な挨拶ができるか、コミュニケーションのきっかけを作れるかどうかも見られていますよ。

質問例

・自己紹介を1分程度でお願いします
・お名前と所属を教えてください

自己紹介は、上記の質問例のように時間指定される可能性があるため、時間ごとに準備しておくと良いでしょう。時間については、30秒、1分、3分のパターンで練習しておくと安心です。

回答例

「自己紹介」の回答例

〇〇大学〇〇学部の△△です。大学では経済学を専攻し、特に国際経済の分野に興味を持って研究をしています。学業以外では、国際交流サークルで副代表を務めていました。この度は貴重な時間をいただきありがとうございます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

自己紹介と自己PRは別物と考えましょう。この時点では強みやスキルなどは言わずに、面接を通して掘り下げてほしいことに触れると良いですよ。

自己紹介では、「学校名・所属」「名前」「大学での研究や学業以外の活動」「お礼の言葉」「本日はよろしくお願いいたします」を順番に並べると分かりやすい文章になります。

強みやスキルは、その後の質問で聞かれるため、ここでは聞いてほしい話題の種をまくイメージで話すと良いでしょう。

➁自己PRをしてください

自己PRを聞く意図は、能力やスキルなどの強みが企業に適しているかの判断材料にするためです。学生の過去の経験や感情から、性格や考え方などの価値観を知るのにも役立てています。

質問例

・自分をひとことで表すとどんな人ですか?
・周りからどんな人だと言われますか?
・あなたの強みをどう仕事に活かしたいですか?

自己PRを求める質問の場合、強みとやりたいことの一貫性を問われることが多くなります。

具体的には、客観的に見た自分がどんな人間なのか、強みがどう業務内容に活かせるかといった内容を伝えられると良いですね。

回答例

「自己PR」の回答例

私の強みは、相手のニーズをくみ取って実行に移せることです。私は、大学周辺の地域ボランティアを通して、地域のイベントやお祭りを計画し多くの人と交流してきました。

地域の小学校や老人ホーム、児童館を訪れ、彼らの興味ややってほしいことを調査し、年齢関係なくみんなで楽しめるイベントを考えました。

その結果、さまざまな世代の参加者数が訪れる地域のイベントが生まれ、毎年開催されるようになりました。このことで、世代間の交流が少なくなっていた大学周辺地域の活発化に貢献でき、現在では大学と地域が一体となった新イベントを企画しています。

御社の地域密着型の事業においても、私のコミュニケーション能力と実行力を活かして地域の活性化に貢献したいです。どうぞよろしくお願いいたします。

自己PRで紹介するアピールポイントは1つに絞ります。志望企業がどんな人物像を求めているのか企業分析によって確認し、それに近い強みをアピールしましょう。

自己PRでは、強みやスキルが入社後の活躍にどうつながるかを評価しています。過去の自分を振り返り、根拠となる経験やエピソードを交えながら話すと、説得力のある話になり効果的です。

③就活の軸は何ですか?

就活の軸を聞く意図は、学生の価値観が企業と合致しているか、仕事に対する意欲はあるかなどを判断するためです。

就活の軸を聞けば、就活生が仕事に対してどんなやりがいを求めているか、どんなことになら意欲を持って挑めるかが分かります。

それらのやりがいや意欲が自社の事業内容と合うかを見て、就活生と自社との相性を判断しているのです。

質問例

・大切にしている企業選びのポイントはありますか?
・仕事のやりがいはどんなところにあると思いますか?
・仕事をするとは何だと思いますか?

企業は就活の軸について質問することで、企業選びのポイントや仕事のやりがいなど、「就職する上でゆずれないこと」を聞き出そうとしています。

学生が入社後にやりたいことが本当にこの企業でできるのか、社風とマッチするかを確認しているわけですね。

回答例

「就活の軸」の回答例

私の就活の軸は「地域社会への貢献」と「人とのつながり」です。私は、大学時代に地元住民が通うカフェでのアルバイトを通じて、地域の人々と深く関わる機会を多く持ちました。

その中で、カフェでの他愛のない会話や食事の提供によって、地域の人々の生活を豊かにすることに大きなやりがいを感じました。

地域の人々の悩みを聞いたり、地元の食材を使った料理を提供したりして、あたたかい感謝の言葉や笑顔をいただいたのが非常に印象に残っています。

御社では、食を通じた地域住民とのコミュニケーションに重点を置いた事業を展開しており、やりがいをもって業務に取り組めると考えています。

就活の軸を聞く質問では、「その企業だから出来ること」など企業特有のやりがいや社会貢献、成長について述べると良いです。

その企業に入社することによって、自分が目標としていることややりがいを感じていることなどを達成できることをアピールしましょう。

なぜその軸なのかを補強する具体的なエピソードも話すと、さらに説得力があがり納得できる文章になります。

④志望動機を教えてください

志望動機の質問の意図は、学生の企業に対する志望度の高さを知るためです。

学生がその企業に入社したいと思ったきっかけや、入社の意志、企業のどんな部分を魅力に感じているかを把握することで、学生がどれだけ企業や業界への理解に時間を費やしたかが分かります。

質問例

・当社を志望する理由を教えてください
・なぜ同業他社ではなく当社を選んだのですか?
・当社の志望度はどれくらいですか?

「なぜ他社ではなくその企業なのか」など、その企業でなければダメな理由を明確にすることが重要です。自社である必要を説明できれば、業界内の比較を細かく行なった上での主張になるため、より説得力のある志望動機となります。

面接官にも「この学生は業界分析や企業理解がしっかりできている」と捉えられ、印象が良くなるのです。

回答例

「志望動機」の回答例

御社で働いている方の、お客様への対応の丁寧さと徹底的な気遣いに非常に魅力を感じ、御社を志望します。

以前、自宅近くの店舗で御社の洋服を試着したときに、社員の方が非常に親身になって相談に乗ってくれました。自分のファッションにあまり自信を持てなかった私に、骨格やパーソナルカラーの観点から丁寧に教えてくれたことが印象に残っています。

また、別店舗に伺った際にも同じように丁寧に対応していただき、全店舗の社員さんが気遣いにあふれていることに衝撃を受けました。御社のお客さま第一の経営理念が、隅々まで浸透しているのだと実感しました。

現在私は学校で学習メンターとしてアルバイトをしつつ、生徒の抱える悩みに寄り添い、一緒に解決を目指し学校生活を豊かにしようと心掛けています。御社に入社後も相手に寄り添う姿勢を大切に、お客様の望みをかなえられる社員になれるよう、努めたいです。

入社後にやりたいことやキャリアプラン、その企業ではダメな理由などを盛り込みましょう。過去の経験から自分の意見を交えると魅力的な文章になりますよ。

実際に自分が体験したことや、志望企業の店舗の社員の方の対応から感じたことなど、自分の言葉で書きましょう

また、アルバイトや学業などの現在取り組んでいることと関連付けて、入社後のビジョンを付け加えると、その企業で何がやりたいのかが明確になります。

⑤学生時代について教えてください

学生時代についての質問の意図は、自社に合う人材か、経験から何を学び取り入れたかを判断することです。

学生時代の活動からは「どんな意図でその行動を起こしたのか」「学生が大切にしている価値観はなにか」「経験を通してどう成長したのか」など、問題解決能力や思考力が分かりますよね。

価値観や考え方が企業の社風に合っているかは、一緒に仕事をするにあたって重要なポイントです。また、仕事には失敗もつきものなので、経験から学べる人材であるかどうかも良く見られがちですね。

質問例

・学生時代に力を入れたことは何ですか?
・サークルや部活は何かやっていましたか?
・卒業論文のテーマについて教えてください

学業やアルバイト、部活やサークル、ボランティア活動など、学生時代に取り組んだ活動は人によってさまざまです。話題を指定されることもあるので、話題ごとに話す内容を決めておくと良いでしょう。

回答例

「学生時代について」の回答例

私は学生時代、趣味で行なっていた絵やイラストを描くことに最も力を入れました。

もともと絵を描くのが大好きでしたが、サークルで広報担当になったことをきっかけに本格的にイラストを用いた活動をやってみようと思い始めました。

最初は好きなイラストレーターや画家の作品を模写し、色使いや形の取り方を掴むところから始めました。その後、自分らしいイラストにするため、何度も描き直しを行ない、自分のスタイルを確立しました。

SNSに描きあげた作品を投稿していると、あるゲーム会社からキャラクターのデザイン依頼を頂いたり、オリジナルキャラクターと文房具のコラボ依頼を頂いたりしたことがありました。

ゲームや商品の魅力を伝えるためにはどんな配色やキャラクターにすればいいのかを考えながら作成したことから興味が湧き、現在ではマーケティングとデザインの関連を勉強しています。

イラスト制作を通してみについたデザインとマーケティングの知識は、消費者のニーズをくみとって視覚的に商品のPRを行なう御社でも役立つと考えています。

なぜそれに力を入れたのか、どう工夫したのかを明確にして、具体的なエピソードを述べます。ただの思い出話にならないように、得たことや学んだこと、自分の強みや魅力を織り交ぜましょう。

具体的なエピソードはインパクトで選ぶのではなく、志望動機との一貫性を持たせられるようなエピソードを選びましょう。

企業研究によって志望企業が求めている人物像と、学生時代のエピソードから学んだことを照らし合わせて、補強するエピソードとなっているか見極める必要があります。

⑥挫折経験はありますか?

挫折経験を聞く意図は、学生の問題解決能力や挑戦意欲を知るためです。挫折に対して、学生がどう対処したのか、挫折から立ち直るために何を工夫したのかも評価のポイントとしています。

質問例

・失敗体験を教えてください
・困難に直面したときにどう対処しますか?
・ストレス解消法を教えてください

挫折経験を話す場合は、挫折そのもののマイナスな部分をメインで話すのではなく、挫折からどのように努力して成功まで導いたかを具体的に伝えるようにしましょう。

そのためには、自己分析が必要不可欠です。これまでの自分を振り返り、どんな経験をしてきたか、当時どんな感情を抱いたかを整理しておきましょう。

回答例

「挫折経験」の回答例

以前勤めていた飲食のアルバイト先で、忙しいお昼時ほどお客様の要望にうまく応えられず、不満を抱かれることが多々ありました。最初は非常に落ち込んでしまい、一時期はあまりシフトに入らなかったのを覚えています。

しかし、ただこのまま逃げていても意味がないなと思い、より効率的に業務を進める方法を改めて考えるようになりました。

例えば行動スピードを上げたり、無駄になっている作業がないかどうかを見直したり、物事の優先順位を変えてみたりなど、自分でできることを試しました。

すると次第にお客様からも評価されるようになり、リーダーポジションを任されるようになったのが良い思い出です。御社に入社した際にも、そんな経験を活かし、困難を乗り越えて頑張りたいと考えています。

失敗から何を感じ、どう克服したのかを伝えることで、問題解決能力や乗り越える力があることをアピールしましょう。

挫折経験や失敗経験に関する質問への回答は、ただの事実の紹介にならないように、どんなアクションをとったのか、どう考えたのかを添えると良いでしょう。

挫折を乗り越えた結果の話では、第三者からの評価や数字を用いて説明すると面接官と認識を合わせられ、納得しやすい文章になります。

⑦長所・短所は何ですか?

長所や短所を聞く質問では、自己分析によって分かった強みがどう入社後に生かせるのか、自身の課題を把握しているかを知ることを目的としています。

短所を答える際には「短所を伝えたら面接官からの印象が悪くならないかな…」と緊張してしまう人も多いでしょう。しかし、面接官は単に長所と短所を聞きたいわけではありません。

長所では入社後の活躍、短所では克服するためにどうしたかといった問題解決能力と紐づけて、学生がどんな人間なのかを判断しているのです。

質問例

・あなたの長所は企業でどう役立つと思いますか?
・短所を克服するために心がけていることはありますか?
・長所を伸ばすために心がけていることは何ですか?

長所と短所を同時に聞かれることもありますが、短所だけを聞かれることももちろんあります。自分の弱みを説明するとなると、どうしても怖くて緊張してしまいますよね。

しかしそんなときは、短所は長所の裏返しとして捉え、一貫性を持たせると高評価を得られるエピソードとなりますよ。

回答例

「長所・短所」の回答例

私の長所は問題解決能力があること、短所は計画性に欠けることです。大学の文芸サークル活動において、この長所と短所がみられました。

長所についてですが、サークルの定期刊行物発行に際して、原稿の提出が遅れ編集作業が滞り、発行が危ぶまれるトラブルが発生しました。私は執筆者ひとりひとりに直接連絡を取り、進捗状況を確認しました。

そして、編集チームと協力してスケジュールを再調整し、最終的に全員で協力し合うことで無事に刊行物を発行できました。この経験から、困難な状況でも冷静に対処し乗り越える力を身につけました。

一方、短所として計画性に欠ける点があります。プロジェクトの進行予定が見積れず、締め切り直前に多くの作業が重なってしまい、徹夜で作業を行うことがありました。

その際には、タスク管理アプリを利用し、日々のスケジュールを細かく管理するようにしました。具体的には、毎日やるべきことを優先順位ごとに整理し、週ごとに進捗をチェックする習慣をつけました。その結果、効率的に作業を進められ、締め切りに追われることがなくなりました。

御社に入社後は、これらの経験から、チームの一員として確実に業務を遂行することができると考えています。問題解決能力を駆使し、計画的に業務を進めることで、御社の発展に寄与したいです。

長所は仕事への活かし方、短所は克服したことや改善を目指していることを述べるようにしましょう。

「長所の話し方は分かるけど、短所をどう話せばいいのか分からない…」と悩む就活生は多いでしょう。

話の内容に困っている人は、視点を変えてみてください。長所はみる視点を変えれば短所にもなるため、長所と短所はセットで考えるとエピソードや話の内容を構成しやすいですよ。

⑧入社後にやり遂げたいことは何ですか?

入社後の質問では、学生のキャリアプランや将来のビジョンを確認し、実際に働くイメージから企業との相性を見ることを目的としています。具体的には、自社の業務でそれがかなえられるかや、ミスマッチがないかなどです。

質問例

・5年後、10年後のビジョンを教えてください
・入社後にやってみたいことは何ですか?
・将来の夢を教えてください

「入社後にやりたいこと」に関する質問の中には、具体的な年数を示して「ここまでにやりたいことはなんですか?」と問われる場合や、将来の夢などの長期的なキャリアを問われる場合があります。

「やってみたいこと」の質問には、具体的な例を挙げたり自分の考えを交えたりして明確に答えましょう

回答例

「将来の展望について」の回答例

私は大学で行動経済学を専攻しており、その知識を活かして御社で広告戦略を立案・実施したいと考えています。具体的には、消費者の行動や意思決定のメカニズムを分析し、商品ごとの効果的な広告キャンペーンの企画に取り組みたいです。

行動経済学では、消費者が必ずしも理性的な判断を下すわけではないこと、感情やバイアスが購買行動に大きな影響を与えることを学びました。

さらに、私は大学でデザインに関する授業も受講し、デザインの観点から広告を見ることも学びました。そのため、消費者の心理を理解した上で、視覚的に魅力的で効果的な広告をデザインすることが得意です。

御社は常に革新的な広告手法を追求していると伺っております。入社後はそのような環境で、最新の行動経済学の知見とデザインスキルを組み合わせた広告戦略を提案し、御社のクライアントのビジネス成長に貢献したいです。

大学で学んだことと入社後の業務を関連付けて、現在と将来の一貫性を表しています。どんな事業や業務に関わりたいか、価値観が分かるエピソードを使って述べましょう。

一緒に働く姿を面接官にイメージしてもらうためには、これまでの自分が何をしてきたか、過去を活かしてこれから何をしたいかを明確にする必要があります。

これまでの経験や価値観がやりたいことと合っているか、企業の社風に合っているかを意識して回答を作ると良いですよ。

⑨就活状況を教えてください

選考状況を尋ねる質問では、志望業界や企業に一貫性があるか、学生の他者からの評価はどうかを判断しています。また、自社の志望度を知るためにも聞かれています。

就活状況とひとくちにいっても、選考を受けている企業数なのか、目指している業界なのか、どれを答えたらいいのか分かりませんよね。次の項目で具体的な質問例を紹介します。

質問例

・他社の選考状況を教えてください
・どんなインターンや説明会に参加しましたか?
・内定は既に持っていますか?

学生が受けている業界や企業を聞くことで、学生の価値観や就活の軸が分かります。最終面接では、志望度の確認や入社の意思確認のために聞かれることも。

回答例

「就活状況」の回答例

現在、食品メーカーを中心に就職活動を進めています。いずれも品質や安全性にこだわり、消費者に安心して食べてもらえる商品を提供している企業です。

御社を含めて5社の選考を受けており、現在1社から内定をいただいています。2社が最終面接の結果待ちで、1社が二次選考です。

食品業界を志望する理由は、大学で学んだ食品科学や栄養学の知識を活かして、人々の健康と生活の質を向上させる仕事に携わりたいと考えているからです。その中でも特に御社は、革新的な製品開発と高い品質管理に対する取り組みが魅力的だと感じました。

具体的には、御社の最近発表された製品は、従来の製品に比べて添加物を大幅に減らし、天然素材のみを使用することで消費者の健康志向にこたえているところです。

また、製造過程での新システムの導入により、衛生管理を徹底し、安全性を確保している点にも興味を抱きました。食品を扱う仕事にとってこれらの取り組みは、消費者の信頼を得るために重要で、消費者の笑顔のために私も業務に関わりたいです。

他社の選考も進めていますが、御社での成長と貢献の機会を最も重要視しております。

就活の軸を示し、軸に沿った企業や業界の選考状況を正直に話します。受けている会社を全て話す必要はないので、答えやすいものを答えましょう。

選考状況について、「不採用になった企業の選考も言うべき?」と思っている人もいるでしょう。不採用となった企業については言及しなくても問題ありません

選考状況のほかにも、就活の軸ややりたいことを交えて話すと、就職する上で大切にしたポイントが相手に伝わる良い回答になりますよ。

⑩最後に何か質問はありますか?

学生から企業へ質問する、いわゆる「逆質問」では、学生の企業への熱意や、企業についてどれほど研究しているかを知ることを目的としています。

質問例

・最後に何か質問はありますか?
・他に疑問に感じていることはありますか?

面接の最後には、学生から企業へ質問する時間が設けられています。逆質問は入社への熱意をアピールするチャンスです。「特にありません」とチャンスを逃さないようにしましょう!

入社するために解消しておきたい不安点や、面接を通してさらに詳しく聞きたい点など、気になることは積極的に質問すると良いですよ。

回答例

「逆質問」の回答例

  • 入社までに、〇〇以外で勉強しておくべきことはありますでしょうか。
  • 入社後は〇〇職として△△部署で活躍したいと考えています。業務のイメージを掴みたいので、差し支えなければ、担当者の1日のスケジュールを教えてください。
  • 御社は〇〇な社風であると説明会で伺いました。具体的にはどのような部分や場面に社風が表れていると思われますか?
  • 御社が描いている10年後のビジョンを教えてください。
  • 業務や研修について、日常的に上司や先輩社員に相談や質問をさせていただけるような環境はありますか?

せっかくの質問のチャンスなので、少しでも疑問に思うことや、確認しておきたいことなどがあれば遠慮なく質問しましょう。質問は3つほど用意しておくと良いですよ。

逆質問は、面接中に抱いた疑問点の他に、企業説明会やインターン、企業研究を行う過程で抱いた疑問でもよいです。しかし、福利厚生や残業についての質問は良い印象を持たれないこともあるため避けましょう。

面接官からしか聞けないことや、業務に関する踏み込んだことを尋ねると、企業への熱意がつたわりやすくなったり、より深い企業理解に繋がったりします。

面接回答で実践!好印象を目指せる3つのコツ

面接官は1日に何人もの就活生の面接を行なっています。そのため、「できるだけ他の就活生よりも好印象を抱かれたい」と思う人も多いでしょう。

そこで、この章では好印象を目指すためのコツを3つ紹介します。ぜひ面接での回答の仕方に役立ててくださいね。

  1. 面接官の顔をみながら話す
  2. 結論ファーストで分かりやすく簡潔に
  3. 回答が難しい時は考える時間を貰おう

①面接官の顔をみながら話す

コツの1つ目は、面接官の目をみてハキハキと喋ることです。面接では緊張から視線が泳いだり、言葉が出てこなかったりしてしまいがちですが、「自信がないのかな?」と思われてしまうことがあります。

相手の顔を見て、語尾までしっかりと伝えるようにすると、面接を受ける前向きな姿勢や、話に説得力を感じられるのです。

早口になってしまう人や、視線が動いてしまう人は、自分の声を録音して聞き返してみたり、鏡越しに目をみながら話す練習をしてみると改善されますよ。

自分の言葉を相手に伝えられるように工夫して練習しましょう。

➁結論ファーストで分かりやすく簡潔に

質問を回答する際には、最初に結論を端的に述べることが重要です。結論を先に言うことで、どんな内容について話しているのか聞き手が理解しやすくなります。

思いついた順に話すと前置きが長くなり、いつの間にか内容がずれてしまうことも。初対面の面接官にしっかりと自分の言いたいことが伝わるように、簡潔に話すよう心掛けましょう

話す際にはPREP法を意識すると話しやすくなります。結論を補強する具体的なエピソードでは、数字や第三者の意見などを取り入れると、客観性が感じられて分かりやすい話にできますよ。

③回答が難しい時は考える時間を貰おう

面接では、予想していなかった質問がされ、どう答えればいいのか迷ってしまう場面もでてきます。「少し考える時間を頂いてもよろしいですか」と尋ねて考える時間を作りましょう。

回答に困ったときは、焦って黙り込んでしまうのではなく、「すみません、緊張していて…」「質問の内容は〇〇ということで合っていますか?」などと言葉を繋ぐと良いですよ。

面接は、面接官とのコミュニケーションの場です。完璧な回答でなくとも、素直に自分の考えを伝えることが重要となってきます。

あまり考えずに質問に回答するより、じっくり考えてから回答したほうが、取り組む姿勢や思考力が評価されるでしょう。質問内容を的確に把握して回答を考えることが大切です。

気負い過ぎる必要はありません。コミュニケーションを取る姿勢をみせることを第一に考えましょう!

就活の面接では段階によって見られるポイントが違う!

就活の面接は選考が進むごとに、一次面接、二次面接、三次・最終面接などがあり、実はこの段階ごとに見られているポイントは違うのです。

この章では、面接の段階ごとに見られているポイントを紹介します。

  1. 一次面接は第一印象がカギ
  2. 二次面接でマッチ度をアピール!
  3. 三次・最終面接は企業への熱意がポイント

一次面接は第一印象がカギ

一次面接では、基礎的な能力が備わっているかが見られています。具体的には、コミュニケーション能力や論理的思考力、素直さ、マナーを守れているかなどが評価のポイントです。

一次面接は多くの就活生が受けるため、1人にかける時間が少なく、深掘りした質問はされにくい傾向があります。そのため、社会人としての基本的な素養が見極めのポイントなのです。

特に、身だしなみや言葉遣い、明るい声で話しているかなどの第一印象に関わる部分が重視されています

以下の記事では、一次面接で聞かれることや、一次面接を突破するコツなどを紹介しているので是非参考にしてみてくださいね。

二次面接でマッチ度をアピール!

二次面接では、基礎的な能力に加えて企業とのマッチ度が注目されます。学生の能力や経験を詳しく確認するだけでなく、自社との相性を見極めることを目的としているからです。

企業との相性をはかるために、個人に焦点を当てた質問がされることが多いので、一次面接のときより掘り下げた質問になります。

長所や自己PRなどの過去の自分を振り返る質問や、入社後のビジョンなどが聞かれることが増えてくるため、面接前にもう一度自己分析を行なっておくと良いでしょう。

二次面接の対策について詳しく知りたい人は、以下の記事を読んでみてくださいね。

三次・最終面接は企業への熱意がポイント

最終面接は、就活で内定を勝ち取るための最後の山場です。ここでは企業への熱意や志望度の再確認がされています。

志望度や熱意をチェックすることで価値観や入社後のビジョンが確認でき、社風に合っているか、現場の社員との相性はどうかなどがより明確になります。

「なぜこの企業でないとダメなのか」を明確にして伝えることで、企業への理解や貢献意欲を示しましょう。

最終面接の前には、自己分析の他に企業分析を行なって企業と自分の相性をアピールできるようにすると良いですよ。

最終面接で気を付けるべきポイントや、よく聞かれる質問など詳しく知りたい人は以下の記事も参考にしてみてくださいね。

就活面接に関するよくある質問

ここからは、就活面接のよくある質問に答えていきます。面接本番までに不安を解消して、自信をもって面接に挑めるようにしましょう!

  1. 想定外の質問が聞かれたらどうすればいいの?
  2. 公務員面接は、民間の面接質問とどう違うの?

①想定外の質問が聞かれたらどうすればいいの?

慌てずに考える時間を貰って、よく考えてから答えましょう。面接官に「少し考える時間を頂いてもよろしいですか?」と尋ねると沈黙も避けられますよ。

面接では対策していない質問やトリッキーな質問が聞かれることがあります。その際は、焦って的外れなことを答えたり、沈黙したりするのは避けましょう

論理的思考力や対応力を見るために質問している場合があるため、考える時間を作って丁寧に自分の考えをまとめると良いですよ。

独特な質問例

  • 面接会場までどのように来ましたか?
  • あなたを他の生き物に例えると何ですか?
  • 座右の銘を教えてください
  • 無人島に1つだけ持っていけるとしたら何を持っていきますか?
  • 苦手だと思う人物はどんな人ですか?
  • 最近ハマっていることは何ですか?

独特な質問は、一見面接と関係ないように見えますが、自分をどれだけ理解しているか、就活生の価値観、トラブル対応への発想力などを見ています。

しかし、アイスブレイクや場を和ませるために質問していることもあるため、気負わずに素直に回答するようにすると良いでしょう。

➁公務員面接は、民間の面接質問とどう違うの?

公務員面接では、減点方式を採用していたり、マニュアルに沿った面接内容になっていることが多いです。

公務員面接では、民間ではなく公務員を選んだ理由やその自治体を選んだ理由を明確にすることが重要です。

公務員の面接には「公務員試験の面接」と「公務員の採用面接」の2種類があります。

公務員試験の面接では、個人面接・集団面接・グループディスカッションの3種類に分けられ、どの形式で行われるかは各自治体によって異なるため、それぞれ確認して対策を行ないましょう。

公務員の採用面接では、基本的に個人面接で実施され、公務員試験の一次・二次選考の通過後に志望先の自治体で改めて採用面接が行われることが多いです。

公務員でも民間企業でも、自己分析や志望先の調査・分析は必須の対策なため、しっかりと準備しておきましょう。

\公務員と民間企業の面接の違いについて詳しく知りたい人はこちらもチェック!/

就活面接は頻出質問を押さえて自信を持って挑もう

就活の面接では、よく聞かれる「頻出質問」があります。面接突破のためには、頻出質問への対策を行ないどれだけ自信をもって本番に挑めるかが大きなカギです。

自分を企業にアピールするためにはどう答えるべきか、言葉遣いは適切か、面接のマナーを守れているかなどを対策すれば、他の就活生と差をつけられますよ。

質問への回答に一貫性を持たせて、面接官に「この人と一緒に働きたい」と思われるような回答を目指しましょう!

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若林

このメディアの監修者

若林

青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。

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