箇条書きは、自己PRで複数の項目をまとめて紹介したい時に適した表記方法です。
しかし、どのように取り入れれば自然な文章になるか迷ってしまう方もいるでしょう。
本記事では、自己PRに箇条書きを使う際のコツ・使う際の文章構成・注意点・例文を解説します。
自己PRは箇条書きでもOK!羅列しすぎには注意
自己PRには箇条書きを取り入れても問題ありません。箇条書きを上手に活用できれば、内容が分かりやすくなります。
また緩急がつくため、採用者にとって読みやすい文章になるのが利点です。
しかし、ひたすら羅列してしまうと冗長な印象になってしまい、項目ごとの説明もしづらくなってしまいます。
箇条書きでアピールする点は3つ程度にとどめるように意識しましょう。箇条書きを乱用しないことで、すっきりとした見た目の文章に仕上がります。
自己PRで箇条書きを用いるメリット

履歴書やESの自己PRで箇条書きを用いることには様々なメリットがあります。
単に内容がわかりやすい文章になるだけでなく、箇条書きには以下のような効果があるのです。
- 人事の目を惹きやすくなる
- 文章にメリハリが出る
- 簡潔で伝わりやすい文章に仕上がる
- 面接で話す際にも整理しやすい
①人事の目を惹きやすくなる
自己PRに箇条書きを用いることで、人事の目を惹きやすくなる効果が期待できます。採用担当者は大量の応募書類を確認するため、長文の自己PRは読まずに飛ばされる可能性があるためです。
箇条書きは視覚的に目立ち、一目で要点が把握できるため、大量の文章を処理する人事の目にも止まりやすいです。
また強調したいポイントを示せるため、他の就活生の文章との差別化も図れます。文字だけの長文と比べ、スッキリとした印象を与えることで、採用担当者に飛ばされずらくなるのです。
②文章にメリハリが出る
自己PRに箇条書きを用いることで、文章全体にメリハリが生まれて読み手の印象に残りやすくなります。
長文で綴られた自己PRと比較して、視覚的な変化と情報の明確な区切りにより、読みやすさと伝わりやすさが格段に向上する点は大きなメリットです。
より具体的には、箇条書きを使用することで、自分の強みや経験を簡潔かつ印象的に示すことができます。
例えば、「学生時代に培った能力」「自分の特徴」「志望動機」など項目別に箇条書きで整理すれば、文章の強調と階層化を同時に行えます。読み手の目線を意識した構成になり、内容をより効果的に伝えられるのです。
③簡潔で伝わりやすい文章に仕上がる
簡潔で分かりやすい文章に仕上げられる点も箇条書きの大きなメリットです。長文で説明するよりも、要点を明確に示すことができ、読み手の理解を助ける効果があります。
自分の強みや経験を簡潔な文で表現し、各項目を箇条書きで明確に区切ることで、情報の整理と伝達が容易になります。
箇条書きによって不要な修飾語を削ぎ落とし、本質的な情報のみを伝えることで、より伝わりやすく印象的な自己PRを作成できるのです。
④面接で話す際にも整理しやすい
自己PRを箇条書きで作成することで、面接での説明も格段に整理しやすくなります。事前に論理的に整理された箇条書きは、面接官に対して体系的かつ明確な自己PRを展開するための最適な準備となるのです。
箇条書きで作成した自己PRは、強みや各内容が明確でわかりやすいため、面接での質問に対して柔軟かつ的確に対応できる構造を持ってい流転が特徴です。
例えば、「学生時代の経験」「身につけたスキル」「志望動機」などの項目を事前に整理しておくことで、面接官からの質問に対して、迷うことなく明確に回答できます。
また、各項目の関連性や因果関係も事前に整理できるため、より説得力のある自己PRを面接で展開することができるのです。
自己PRに箇条書きを使うときの3つのコツ

自己PRに箇条書きを使う際のコツを知っていれば、上手に箇条書きを取り入れられるのがメリットです。
賢く取り入れたい時に重要なコツは、以下の3つです。
①【3個以内に絞ろう】アピールポイントを羅列しすぎない
箇条書きは3個以内に絞って、アピールポイントを羅列しすぎないよう心掛けることが大切です。
アピールできる強みをすべて書くのではなく、最大でも3つまでに絞ることで、それぞれのポイントに焦点を当てて説明しやすくなります。
箇条書きで4つ以上羅列すると、たくさんの物事について説明しなければいけなくなり、内容が散らばってしまうため注意が必要です。
何を伝えたいのか汲み取りづらい文章にならないよう、気を付けましょう。
②企業に合わせて強みを絞っていく
3個以内に絞る際には、企業の特性に合わせて強みを絞っていきましょう。自分が書きやすいと感じる内容だけを羅列するのは推奨できません。
企業研究を進めてから、企業が掲げている理念や社風に合わせてアピール力の高い強みを選びましょう。
企業の新卒採用サイトを見れば、どんな人材を求めているのか調査できます。
自身の強みと共通している部分を見つけたら、箇条書きの一番目に記載して採用者にしっかりと伝わるようにしましょう。
③書き方を統一する
箇条書きをする際には書き方を統一することで、簡潔な印象の文章になります。思考力、行動力など語尾を力で統一するといった工夫を行いましょう。
表記が統一されていないと、ただ思いつくままに書き連ねたような印象になってしまいます。
また分析して考える、ではなく分析力、と書いて名詞に統一することもポイントです。
端的に言い切ることで、回りくどい表現を避けられます。強みを発揮した出来事については箇条書き後の説明で補足しましょう。
【4ステップ】箇条書きを自己PRで使う方法を解説!

箇条書きを自己PRで使う方法を確認すれば、自然な流れで箇条書きを取り入れられるのがメリットです。
ここでは、文章の中で使う方法を4ステップに分けて説明します。
①強みがあることを結論として述べる
文章の初めに、いくつ強みがあるのかを結論として述べましょう。
「私の強みは以下の3つです」と数字も取り入れて紹介すれば、これからアピールしたいポイントについて説明することを示せます。
文章全体の流れをはっきりとさせられるため、論理的に文章を組み立てる力がある、と評価されやすくなるのがメリットです。
反対に結論から書かない場合は、曖昧な説明でわかりづらい、と捉えられるリスクがあるため気を付けましょう。
②長所や強みを具体的に箇条書きにする
結論を述べた後には、具体的にどんな長所や強みがあるのかを箇条書きで紹介しましょう。
企業が求めているスキルを書く際には、採用者の目に入りやすいように最初の項目に記載するのがおすすめです。
企業が求めるスキルを複数持っている場合は、一番自信がある強みを最初に紹介しましょう。
また、箇条書きの表現では、簡潔にわかりやすく書くことも重要です。
強みをどう活かしたかについては後述するため、箇条書きに詳細なエピソードは含めないようにしましょう。
自己PRに活かせる具体的な強みは、こちらの記事でも紹介しています。ぜひ読んでみてくださいね。
③羅列したアピールポイントを強調するエピソードを入れる
箇条書きの後には、羅列したポイントを強調できるエピソードを紹介しましょう。
記載した長所をすべて発揮したエピソードを1つ選んで説明することで、まとまった印象の文章に近づけられます。
エピソードをいくつも取り入れてしまうと、文章量が多くなるため気を付けなければいけません。
また、エピソードを紹介する際には、どんな場面でどんな強みを発揮したのか、順序立てて説明することも大切です。
④箇条書きした強み・長所を入社後にどう活かすか説明する
エピソードを紹介した後は、箇条書きで述べた強みや長所をどんな仕事に活かせるのか説明しましょう。
入社後の展望に言及することで、将来性があり、会社に貢献できることを強調できます。
また、企業研究で確認した仕事内容に触れつつ述べれば、熱意があることも印象付けられるのがポイントです。
自己PRで箇条書きを使うときの3つの注意点

自己PRで箇条書きを使う際の注意点をチェックすれば、箇条書きで悪印象を与えないよう対策できます。注意点は、以下の3つです。
①きちんと文章で補足する
箇条書きで述べた事柄は、しっかりと文章で補足しましょう。
補足しないと、説明不足な印象を与えてしまいます。すべての強みや長所の詳細な内容を文章で述べて、説得力のある回答にしましょう。
補足する文章が思い浮かばない時には、該当する強みを箇条書きから省くのも手段の1つです。
自身の強みを厳選してから説明に注力すれば、内容が薄くなってしまうのを避けられます。
②矛盾と捉えられる強みを並べない
矛盾している、と捉えられる強みは並べないようにすることも重要です。
慎重、判断が素早いといった相反する事柄を長所として並べると、どちらが本質なのか分かりづらくなってしまいます。
箇条書きを済ませたら、説明に入る前に一旦矛盾がないか確認しましょう。
矛盾している強みがある場合、表現を変えるのもおすすめです。慎重ではなく観察力がある、判断が素早いのではなく行動力がある、と言い換えれば無理なく主張できます。
③箇条書き部分を長くしすぎない
箇条書き部分は長くしすぎないことも大切です。箇条書きを長々と書いてしまうと、端的に物事を表現できない人物である、と捉えられるリスクがあります。
なるべく簡潔な言い方を心がけて、すぐに内容の説明に目が行くような構成にしましょう。
箇条書き部分に、強みを生かした行動や発揮した場面の説明まで入っていないか見直すのもおすすめです。
長い文章になっている部分は類語を探し、単語で言い切ることを心がけましょう。
箇条書きを使った自己PR例文

箇条書きを用いた例文を参照すれば、好印象を与える書き方を考える際のヒントになるのが利点です。
ここでは、2つの使い方に分けて例文を紹介します。
①複数項目を羅列したいときの例文
例文①
私の強みは、現状を分析して他者に貢献できるよう行動できることです。
大学ではサッカーサークルに所属し、強みを活かして以下の成果を生み出しました。
・キャプテンとしてメンバーをまとめ大会で3位達成
・課題を分析して練習しレギュラーを獲得
・練習で負った怪我を完治させ予選に出場
サッカーサークルには100名のメンバーが所属していたため、さまざまな状況を把握して分析する必要がありました。監督に積極的にアドバイスをもらい、他者が求めていることを実行していくことで分析力と貢献力を鍛えました。
私は貴社でも、状況に合った最適な行動を考えて即座に実行し、チームの実力を引き出すことで売上に貢献いたします。
上記の例文では、サークル活動で強みを活かし、成し遂げたことを箇条書きで紹介しています。
状況の説明は後述し長所を伸ばしたことを述べて、入社後どう活躍できるか紹介することで、順序良く説明しているのも特徴です。
②読みやすい構成にするための例文
例文②
私はテレアポのアルバイトを通して、以下の3つの強みを培いました。
・信頼関係構築力:お客様のお悩みを親身に聞いて契約率をアップ
・向上力:どんな状況でも向上心を強く持って努力
・挑戦力:新しい知識や環境を楽しみ臆せず挑戦
テレアポのアルバイトを始めた頃は契約率がなかなか伸びず、成果を出せない状況に悩んでいました。しかし私は、新しく話すお客様に対しても親身に接してお悩みを聞くことを心がけました。
そして、適した対処法を学び提案することで契約率を高めることに成功しました。
貴社においても、私はモチベーションを高く持って粘り強く努力を続け、新しい分野の知識を貪欲に吸収し、お客様との契約数向上に貢献してまいります。
上記の例文ではアルバイトで養った強みを箇条書きで説明しています。
強みの内容を添えて書き、強みを発揮した状況については後述することで、内容がわかりやすく、かつすっきりとした構成になっているのがポイントです。
自己PRは箇条書きでも問題ない!ポイントを押さえてアピールしよう
自己PRは箇条書きを取り入れて書いても問題ありません。箇条書きを使う際には、企業分析に合った強みを選び、簡潔な表現を心がけるのがおすすめです。
箇条書きを上手に活用して、アピール力の高い文章を作成しましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。