自己PRで誠実さをアピールしたいけど、どのように伝えるべきか困る場合もありますよね。
企業としては、誠実に仕事をしてくれる人材は大歓迎なので、アピール次第で好印象を獲得できます。
この記事では、自己PRで誠実さを好印象にアピールする際の方法や注意点を解説しています。記事の後半では就活のプロであるキャリアアドバイザーが実際に添削した例文も紹介していますよ。
人事 佐藤
2018年度新卒入社 新規営業を担当 入社後、新規営業に従事し、顧客開拓や提案活動を経験。 プロジェクト参画 その後、異動により大手外食チェーンや病院のプロジェクトに参画。プロジェクトマネジメントやシステム導入を担当。 2021年 人事部に抜擢 2021年に人事部に抜擢され、新卒採用と中途採用を担当。2024年9月現在も人事を担当している。
キャリアアドバイザー 富樫
早稲田大学卒業後、新卒で株式会社C-mindに入社し、キャリアアドバイザーを担当。年間2000名の就活相談実績を持つ。就活生に寄り添うことをモットーとし、特にファーストキャリアを重要視したアドバイスとケアを行なうことで、内定獲得実績において2024年度上半期MVPを獲得した。
誠実さとは?自己PRでアピール可能な4つの誠実さを解説

まず、企業がどのような人物を求めているか知りましょう。上記の4つの姿勢が大切になります。
①与えられた仕事に最後まで取り組む姿勢
与えられた仕事をやり切れる人は、誠実性があると言えるでしょう。
仕事の全範囲に責任感があり、あらゆることを自分のことのように捉えて仕事を進められる人材は、企業から高く評価されます。
ただし、時間や期限を厳守するのは義務なので、誠実さとして強調しないよう気をつけましょう。与えられた仕事をただこなすのではなく、期待以上の成果を出すことを前提にするとうまく伝えられます。
何かの壁にぶつかった経験があれば、それを強調しつつ「諦めずに取り組みながら最後までやり通した」という姿勢を見せるのも誠実さのアピールとして有効ですよ。
②自分以外の利益のために積極的に行動する姿勢
企業は利益なしでは存続できないので、会社や周りの人のために行動できる人を求めています。
多くの企業はチームで運営していて、それぞれの社員が役割を持って、利益を得るために同じ目標を目指しているのです。
そのため、チームの中で自分の役割を理解して、自分の目先の欲求にも流されずにコントロールしなければいけません。
チームのために自分の時間を使えるかが重要です。
③他者を思いやり、配慮する姿勢
自己PRの強みとして誠実性を使うのであれば、気配りや思いやりがあることも重要です。
人並み以上に社会人のマナーや相手の反応には気を遣い、失礼だと思われないように配慮する必要があります。
しかし、他者のことを考えることは自分ではできていると思っていても、実はできていないケースも少なくありません。
したがって、家族や友達のような身近な人に聞くことで、意外な強みに気がつくかもしれませんね。
他者を思いやっている姿勢を「誠実さ」としてアピールする場合は、「周りがその誠実さを評価してくれた言葉」も合わせて伝えると、より分かりやすく伝わりますよ。
自己PRで思いやりを伝える際の例文を知りたい方は、以下の記事も参考にしてみましょう。
自己PRで思いやりを伝える際の例文を紹介|メリットや注意点も解説
④約束を守ろうとする姿勢
社会人として当たり前ではありますが、約束が守れることも大切な要素です。
ここでいう約束は時間を守るというようなものではなく、仕事の成果への約束です。任せた仕事に対して結果が約束できる人材は高い評価をされます。
面接時では仕事において結果をしっかり出せることを具体的に伝えることで好印象になるでしょう。
誠実さがある人に共通している3つの特徴

次に、誠実性な人の特徴を3つ紹介します。自分が当てはまっているか確認してみましょう。
①計画を立てて物事を進めることができる
タスク管理ができる人は誠実さがあると言えるでしょう。
仕事はチームプレイです。自分のタスク管理ができているとその分チームのタスク管理もできると判断されますし、その人の計画は遂行されることが予想されるでしょう。
チームを成功に導くためには、最初に立てた計画を実行していくことが求められます。その計画をしっかりと管理できる人は評価されます。ここからはしっかりと誠実さが表れているでしょう。
この特徴を持っている人はぜひアピールしましょう。
②人に迷惑をかけるのが得意ではない
誠実性が高い人は責任感を強く持っているため、周りに迷惑をかけることに対してストレスを感じる傾向にあります。
友人の前でも気を抜くことができない、などの特徴がある方は、実は誠実さがあるかもしれません。
仕事においては、気のゆるみが取引先に迷惑をかける原因になることも。そのため、普段から相手に対して気を抜けない人は、円滑な業務の遂行ができる傾向にあります。
また、話す前に一度頭の中で立ち止まって考える人や、自分に自信がなく過剰に心配しすぎる人も、一見短所に見えるそれらの行動が誠実さにつながっているかもしれません。
自己PRは自分の特徴をどうとらえるかが重要なので、今一度、しっかり自己分析をしてみてくださいね。
③先のことを考えて物事を判断できる
先のことを見据えて意思決定ができることも、誠実な人の特徴の1つです。
ビジネスにおいては、先にあるリスクを考え、それに対する対策も考えながら進める必要があります。
常にリスクを考えながら行動ができることはビジネスにおいては必須の能力です。
心配性な人がこの特徴に当てはまる傾向にあります。
自己PRでの誠実さの伝え方3ステップ

誠実さは伝え方が重要です。上記の3つのステップを意識してくださいね。
①結論ファーストでアピールしたい誠実さを伝える
長所で誠実さを示す場合は冒頭で理由を説明し過ぎずシンプルに伝えることを意識しましょう。
PREP法と呼ばれています。PREP法は「結論 (Point) → 理由 (Reason) → 具体例 (Example) → 結論 (Point)」の順で話を進める方法です。
ポイントは「相手に伝えること」なので、たくさん話せばよいというわけではありません。
シンプルに伝えることを意識し、効果的に誠実さを伝えましょう。
②誠実さを発揮したエピソードを伝える
次に、アピールポイントである誠実性を補強できる具体的なエピソードを盛り込みましょう。
強みを単に述べるだけでなく、エピソードも加わると大きく説得力が上がります。
見た目が誠実そうでも、話す内容がうさんくさいと評価が下がる恐れがあるので誇張のし過ぎには注意が必要です。
背伸びし過ぎず、納得できる魅力的な内容を伝えてくださいね。
③誠実さを活かした入社後の活躍の展望を伝える
誠実性を入社後のビジョンに絡めて述べてください。
誠実さを自身のビジョンに絡めることで企業側も採用するメリットが理解できます。
また、就活の段階ですでに入社後をイメージできている姿勢は、入社意欲が高いと評価されやすいです。
誠実さは特に、強みだと言われても活用方法や再現性がぱっと伝わりにくいものです。
そのため、入社後のイメージはより具体的に、何をしていきたいかを示しましょう。
自己PRで使える「誠実さ」の言い換え表現4選
誠実さは多くの就活生が自己PRで使用する特徴的な強みですが、そのまま使うと印象が薄くなりがちです。
ここでは、より具体的で魅力的な自己PRを作成するために、「誠実さ」を効果的に言い換える表現を4つ厳選してご紹介します。
これらの表現を活用することで、あなたの誠実さをより説得力のある形でアピールできますよ。
①責任感に溢れている
「責任感に溢れている」という表現は、誠実さを具体的に示す効果的な言い換えの一つです。
責任感のある人物は、与えられた仕事を最後まで遂行し、困難な状況でも投げ出さない姿勢を持っています。
たとえば、締め切りを必ず守る、トラブルが発生した際に率先して解決に取り組む、自分の発言や行動に対して説明責任を果たすといった行動特性があるでしょう。
責任感は、ビジネスの場面で高く評価される特性であり、信頼関係の構築にも大きく貢献します。
②丁寧に仕事を進められる
「丁寧に仕事を進められる」という表現は、誠実さを具体的な行動として示すのに効果的です。
この言い換えは、一つひとつの業務に対して慎重に向き合い、細部まで気を配れる姿勢を表現可能。
例えば、資料作成では誤字脱字のチェックを複数回行い、データの正確性を確認し、分かりやすい表現を心がけるなどの具体的な行動が含まれます。
このような丁寧な仕事の進め方は、ミスの防止だけでなく、チームメンバーやクライアントからの信頼獲得にもつながるでしょう。
③相手に真摯に向き合える
相手に真摯に向き合える姿勢は、誠実さを表現する際の重要なポイントです。
これは単なる表面的な対応ではなく、相手の立場や気持ちを深く理解しようとする態度を指します。
具体的には、相手の話に耳を傾け、意見や要望を丁寧に聞き取り、最適な解決策を共に考えていく姿勢のことです。
真摯に向き合える人は、顧客対応や社内コミュニケーションにおいて、相手の本質的なニーズを理解し、適切な対応を取れるため、ビジネスの場面で特に重要な価値を持ちます。
④目標から逆算して努力できる
目標から逆算して努力できる人は、成果を出すために必要なプロセスを明確化し、着実に実行できる人材です。
目標達成のために必要なステップを細分化し、一つ一つの課題に丁寧に取り組むことで、確実な成果につなげられます。
たとえば、営業目標を達成するために、月間の売上目標を週単位に分解し、1日あたりの必要な商談件数を割り出して、それを確実にこなしていく姿勢などが該当。
目標達成までの道筋を明確にし、必要な行動を継続的に実践できることは、誠実さの表れとして高く評価されます。
自己PRに誠実さを用いた例文3選

ここからは、自己PRに誠実さを用いた例文を3つ、実際に就活生を内定まで導いている現役の就活アドバイザーが、本気で添削していきます!
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無料のES添削サービス「赤ペンES」を本格解説!実際の活用レポも紹介
例文①アルバイト
アルバイトを通じた自己PRを実際に添削してみました。この例文では、誠実さを「主体性を持って真摯に課題に向き合う力」と言い換えています。
また、企業への貢献度をアピールする仕方も解説しているので、参考にしてください。
誠実さ×アルバイトの自己PR
【結論】大学時代、私は飲食店でアルバイトをしていました。私は大学時代、飲食店でのアルバイト経験を通じて、主体性を持って真摯に課題に向き合う力を身につけました。
添削コメント|「結論」部分では、自己PRの主題を明確に述べることで、読み手の関心を引くことが重要です。成果や特徴を含めることでインパクトを強めましょう。この自己PRでは「誠実さ」を「真摯に課題に向き合う力」とし、業務への誠実さをアピールしました。
【エピソード】最初は業務内容に慣れず、周囲に迷惑をかけてしまうことが多く、アルバイト先の先輩から「業務態度が受け身になっている」と指摘を受けました。指摘を受けるなど、課題を抱えていました。
添削コメント|ネガティブなエピソードは簡潔にまとめ、「課題」を明示して後に続く努力や成長を際立たせる構成にするのがポイントです。
【エピソード詳細】その一言がきっかけで、自分の姿勢を改めることを決意しました。仕事の内容を理解するために、シフト終了後にはメニューを覚える努力を惜しみませんでした。家でも仕事内容を復習し、自主的に学び続けました。シフト終了後にはメニューを徹底的に覚え、自宅でも復習を行いました。また、より良い接客を目指して、料理の特徴を先輩に尋ねながら学び、実践に活かしました。
添削コメント|「努力の具体例」は、「何をしたか」「どのように成果に繋がったか」を具体的に記述しましょう。文を簡潔に整理しつつ、行動の主体性を強調します。
【成果】その努力が実を結び、1年後には新人アルバイトの手本として紹介されるまでに成長しました。職場内での信頼を得ました。また、先輩から「自分の弱点から目をそらさず誠実に向き合って、着実に成長している」と評価されました。
添削コメント|「成果」は数字や評価基準(例:信頼を得た、売上が向上した)を含めると説得力が増します。職場全体での評価を加えると魅力的です。
【入社後】入社後も同様に、新しい環境においても自らの成長に向き合い、熱心に仕事に取り組んでいきたいと思います。自分の弱点や業務に真摯に向き合い、成長し続けたいと考えています。
添削コメント|入社後の意気込みでは、「これまでの経験をどう活かすか」を具体的に述べることで説得力を高めます。
【足りない部分】添削前の文章では、自己PRの結論が曖昧で、自身の強みが明確に伝わりませんでした。また、具体的な行動や成果の描写が不足しており、読み手が成長過程をイメージしにくい状態でした。
【添削内容】エピソードを簡潔にしつつ課題を明示し、努力の具体例を具体的かつ順序立てて記述しました。成果を職場内の評価として補足し、入社後の展望を強みに結び付けて説得力を高めました。
【どう良くなったか?】結論で強みが明確に伝わり、読み手が共感しやすい内容になりました。成果部分の具体性が増し、企業への貢献可能性も入社後の展望と繋げることで、魅力的で説得力のある自己PRになりました。
・「誠実さ」を具体的に言い換える ・第三者からの評価を取り入れる ・企業での活躍の姿をイメージさせる |
アルバイトの経験を就活に活かす方法をより詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてくださいね。
バイト経験は自己PRで生かせる!履歴書や面接で使える例文も紹介
例文②部活動
部活動を通じた自己PRを実際に添削してみました。この自己PRでは、自分の弱みを素直に受け止めて改善することを誠実さとしてアピールしています。
さらに、エピソードの具体化のポイントも解説しています。
誠実さ×部活動の自己PR
【結論】私の強みは、自分の弱点に向き合い努力することです。素直に自分の弱点を受け止め、改善のための行動を積極的に起こせることです。
添削コメント|結論部分は具体性と企業が求める能力を意識した表現にしましょう。漠然とした「努力できます」という表現を避け、具体的なスキルや能力を明示します。弱点を認め、改善しようとすることは誠実な性格だからこそで切ることで、この文章はその力をアピールしています。
【エピソード】私は高校時代に野球部に所属していました。なかなか思うような成果が得られずに苦戦している際に、監督から「自分に足りない部分を考えるように」とアドバイスをもらい、自分を見直したところ、実は自分の得意なことばかり練習していて、苦手な練習メニューを省いていたことに気づきました。自分の練習内容を振り返ると、得意なことばかりに取り組み、苦手な練習メニューを避けていたことに気づきました。
添削コメント|読み手が状況をイメージしやすいよう、主語や行動を明確にします。
【エピソード詳細】苦手なものから逃げてはいけないと考え直して、無意識に避けていたランニングやストレッチにも取り組みました。
添削コメント|ここの部分は、簡潔に自分の行動を示せているので修正をする必要はありません。
【成果】試合でも活躍するほどに成長。体力と柔軟性が向上し、試合でも結果を残せるまでに成長しました。この経験を通じて誠実に自分の弱さと向き合って、逃げない精神力を身につけられたと感じました。改善を続ける力を身につけました。
添削コメント|「精神力」など抽象的な成果は、具体的な成長内容(体力向上や試合での結果)に置き換えることで、説得力を持たせます。エピソードが曖昧にならないよう、行動と結果を丁寧に記述することがポイントです。
【入社後】今後も苦手なことから目を背けずに自己分析をし、客観的な意見を取り入れながら仕事に励みたいと思っております。客観的な意見を柔軟に取り入れながら業務改善や自己成長に努めてまいります。
添削コメント|「励みたい」ではなく、「努めてまいります」とすることで、前向きかつ意志の強さを示す表現に変更しています。企業が求める行動や考え方を意識した内容にします。
【足りない部分】エピソードの具体性が不足しており、取り組み内容や成果が漠然としていました。また、得た学びを企業にどう活かすかが明確ではありませんでした。
【添削内容】自身の行動をより具体的に描写するとともに、練習内容や成果を明確に記述しました。
【どう良くなったか?】行動と結果が具体的になり、読み手が状況をイメージしやすくなりました。特に、成果を明示したことで、行動力と成長力を強くアピールできました。また、入社後の活用方法を具体化し、企業への貢献が伝わる内容に仕上がりました。
・強みがエピソードで発揮されたことを明示する ・取り組んだ内容を具体的に示す ・企業での活用方法を明示する |
部活動経験を就活で活かす方法や例文は、こちらの記事で詳しく解説しています。
自己PRで部活動経験を伝える例文を紹介|ポイントや注意点も解説
例文③ゼミ
ゼミを通じた自己PRを実際に添削してみました。この例文では、「誠実さ」を「最後まで責任をもって取り組むこと」と言い換えています。
細かなポイントも添削しているので参考にしてくださいね。
誠実さ×ゼミの自己PR
【結論】私の強みは、一度始めたことに責任を持ち 最後まで責任を持って取り組み、組織をよくするために 周囲の人々を支えることで、組織全体の成果を向上させることです。
添削コメント|添削前の文章では、強みが漠然としていたため、具体的なイメージを伝える表現に変更しました。リーダーとして最後まで責任を持って」に変更しつつ、「与えられた役職に責任感を持つべき、という考えを伝えることでで誠実さが伝わりますね。
【エピソード】大学ではゼミ生の推薦によりゼミ長を任されており、自らの課題だけでなく周りの学生の課題も手伝っています 積極的にサポートしました。
添削コメント|現在進行形の「手伝っています」ではなく、具体的な行動の完了を示す「サポートしました」に修正し、責任感を強調しました。
【エピソード詳細】他の学生のサポートを欠かさないのは、ゼミ長としての責任感だけでなく、私の誠実性を評価してくれたゼミ生の期待に応えたいという気持ちがあります からです。
添削コメント|「気持ちがあります」は文章としてやや平坦な印象を与えるため、「からです」に修正し、文の締まりを良くしました。
【成果】責任を持って課題に取り組む姿勢が評価され、別のゼミの教授からも称賛をいただき、ゼミ合同の討論会の司会進行も任せていただきました。この経験は私の誠実さが発揮された結果だと考えています 任されたことは責任を持って全うするという誠実さと、サポート力が評価された結果だと考えています。
添削コメント|「誠実さが発揮された結果」では具体的な成果が曖昧です。「責任感とサポート力が評価された」と言い換え、具体性を強化しました。
【入社後】貴社でも、自らの仕事に責任を持ちながら、周りの人をサポートすることで 支え、全体の成果を高めるために努力し、チームとしての業績を向上させることに貢献したいと考えています。
添削コメント|「サポートすることで」では単なる補助に見えるため、「支え、全体の成果を高める」という積極性を強調しました。
【足りない部分】エピソードに具体性が不足しており、「何を」「どのように」行動したかが曖昧でした。また、成果や周囲からの評価が抽象的で、ゼミ活動がどのように魅力的な強みにつながるかが十分に伝わっていませんでした。
【添削内容】「一度始めたことに責任を持ち」→「最後まで責任を持って取り組み」と具体化しました。「課題を手伝っています」→「積極的にサポートしました」と行動に明確性を加えました。
【どう良くなったか?】責任感や誠実さの裏付けとして具体的な行動や成果を盛り込むことで、採用担当者にイメージが伝わりやすくなりました。
また、ゼミ活動が強みの根拠となるエピソードとして説得力が増し、企業に対する貢献意欲を明確にアピールできる内容になりました。
・一貫して誠実さをアピールする ・どのような誠実さなのか定義をする ・企業での活用方法を明示する |
自己PRで誠実さを伝える際に注意すべき3つのこと

誠実さを自己PRの題材にする場合には、注意点が3つあります。誠実性をアピールするために、行動も意識してくださいね。
①履歴書をいつも以上に丁寧に書く
誠実なことをアピールしたいなら、履歴書の書面にも気を配る必要があります。履歴書を作るときには、できる限り綺麗に書くように意識しましょう。
誤字脱字が目立ったり、文字が汚いと、誠実な印象はないでしょう。文字を書くのが苦手だとしても、いつもよりも丁寧に書くことを心がけてくださいね。
途中でミスした際には修正テープを使わずに、書き直す必要があります。
履歴書での自己PRの書き方は、以下の記事でも詳しく解説していますよ。
【例文付き】履歴書の自己PRの書き方|高評価をもらうコツも解説
②自己PRと面接時の態度が矛盾しないようにする
誠実性を長所にした場合には、面接時の態度に注意しなければいけません。きちんと誠意があると伝わるように、面接官の話を真剣に聞いて、正しい姿勢を心がけるのが重要です。
当たり前ですが、話を聞く姿勢や態度が悪いと、誠実な印象は得られないでしょう。
態度に誠実さが見られないとどれだけ素晴らしい内容のアピールをしていても印象はむしろ下がってしまいます。
事前に面接のマナーもチェックして、身だしなみや態度で減点を食らわないように気をつけましょう。
特に一次面接は減点方式で評価されることも多いため、よりいっそう態度には気を使ってくださいね。
\ 就活時のマナーをサクッと知りたい方へ /
③できて当たり前の内容のアピールにしない
誠実さは多くの人が持っている特性であり、「約束を守る」「時間を厳守する」など基本的な行動だけをアピールしても、他の就活生との差別化が図れません。
そのため、日常的な行動ではなく、具体的なエピソードを通じて誠実さを示すことが効果的です。
例えば、チームプロジェクトで困難な状況に直面しながらも、最後まで責任を持って取り組んだ経験や、アルバイト先で顧客との信頼関係を築いて売上向上に貢献した実績などを挙げましょう。
「誠実さ」の自己PRについてよくある質問
就活で「誠実さ」を自己PRに使いたいと考えている方は多いものの、具体的な書き方や効果的なアピール方法に悩む声が目立ちます。
ここでは、よく寄せられる質問とその回答を、実践的なアドバイスとともに詳しく見ていきましょう。
①長所・強みを「誠実さ」にする場合の短所は何がいい?
誠実さという長所・強みをアピールする場合、短所として「融通が利かないこと」を挙げるのが適切です。
誠実さゆえに物事を慎重に進めたり、ルールを厳格に守ろうとする傾向があるため、時として柔軟な対応が難しくなることがあります。
ただし、「柔軟な対応の重要性に気づき、今では臨機応変な判断ができるよう心がけています」など、克服のための行動や努力のアピールは忘れないでください。
また、「頑固」「視野が狭い」等の表現も誠実さの短所として挙げられます。
②恋愛のエピソードを「誠実さ」のアピールにしてもいい?
恋愛のエピソードを「誠実さ」のアピールに使うことは推奨されません。
恋愛は私生活の話題であり、ビジネスの場面で求められる誠実さとは性質が異なるためです。
また、恋愛エピソードを話すことで、採用担当者に不快な印象を与えたり、プライベートと仕事の切り分けができていないと判断されたりする可能性があります。
代わりに、アルバイトやサークル活動、部活動など、より仕事に近い場面でのエピソードを選びましょう。
自己PRで誠実さを伝える際は自分なりに定義して伝えよう
今回は自己PRでの誠実さの伝え方と例文を紹介しました。
誠実性はたくさんの企業が重視している特徴なので、しっかり伝えられれば素晴らしいアピールポイントになるでしょう。
本記事を参考にして、魅力的な自己PRを準備してくださいね。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。