就職活動で部活動経験をアピールしようと思っている就活生は、たくさんいるのではないでしょうか。
部活経験を話す人が多いからこそ、効果的にアピールするには差別化が必要不可欠なのです。
そこで、本記事では自己PRで部活経験を伝える際のポイントや注意点を解説します。ぜひ、就活対策の参考にしてみてくださいね。
また、以下の記事では自己PRの書き方やポイントを解説しています。自己PRを作成した後、実際に書くコツも見ておきたいという方はぜひ一緒に確認してみてくださいね。
自己PRで部活動経験が魅力的な3つの理由
応募者が部活経験を話すと、多くの面接担当者には魅力的に映るのでおすすめです。では、自己PRとして部活での経験が魅力的な理由を3つ解説します。
①組織での協調性をアピールできる
基本的に部活動は一人ではできず、団体で行います。部員の数に関係なく、活動のためには他の部員との協力が必須となり、協調性が必要になるでしょう。
同様に企業の業務の大半も、社内の同部署や他部門のメンバーとの連携が必須であり、多くの社員と円滑なコミュニケーションを取りながら進めていきます。
したがって協調性がある人材は、多数の企業から高く評価される可能性が高いので、就活の自己PRで明確な強みとして提示できるのです。
②チャレンジ精神をアピールできる
それまでに経験したことがない部活動に高校や大学から入部するのは、とてもチャレンジ精神がある印象を与えます。
就活生のチャレンジ精神を求めている企業は多いため、新しいことにチャレンジして、諦めずにやり抜く人物だと伝われば、好印象が得られるかもしれません。
さらに、自分に苦手なものがあると伝えた上で、それを克服する行動や結果を話せると、困難にもチャレンジできる人だと、採用担当者にアピールできるでしょう。
③目標に向けて努力する力をアピールできる
部活動ではそれぞれの目標を掲げて活動するので、部員全員が目標達成に向けて努力する必要があります。
部活動での努力は長年在籍してようやく結果につながる場合が多く、短期間で報われるものではありません。これは企業での業務にも通じるものです。
組織に所属して継続的に努力しながら、時代の流れに合わせて成果を出していくことを社会人は求められているため、部活動の経験に対して良い評価を出す企業は多い傾向にあるのです。
自己PRで部活動経験を伝える際の3つのポイント
効果的に自己PRを話すには工夫が大切です。次に、部活動経験をうまく伝えるためのポイントを3つ紹介します。
①結論ファーストで強みを伝える
自己PRでは、「私の強みは〇〇です」のように、まず結論を明確にしましょう。最初に結論を述べないと、いくらエピソードを話しても、面接官にはあまり伝わりません。
また、自分の強みを簡潔に自分の言葉で言い表せるように準備する必要があります。部員全員の目標は同じでも、行動や考え方は人それぞれですよね。
「部活経験を話すから、この強みしかない」わけではなく、「自分は何をしたのか」が重要なので、あなたの人柄が伝わる長所を選んでくださいね。
②根拠となる具体的なエピソードを伝える
強みを伝えたら、次に具体的な部活経験を話しましょう。根拠として実際の経験を加えれば、面接官があなたの長所をイメージしやすいです。
ここで話す内容は、部活動の説明や部活動自体の成果ではありません。課題解決のために取った行動が、長所を発揮したポイントになります。
もし自己PRをうまくまとめられないなら、部活での経験を「問題が起きた出来事」「解決のために取った行動」「学び」の3つのポイントに分けて、箇条書きで挙げてみてください。
「そうは言っても、具体的なエピソードが思い当たらない…」と頭を抱えている方もいるのではないでしょうか。以下の記事では、エピソードの探し方も詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
③強みを生かした入社後の活躍の展望を伝える
自分の長所と具体的なエピソードを話したら、最後に自分の強みを、入社後にどのように活かすのか述べることが大切です。
会社での強みの活かし方を面接官にアピールできれば、企業に合った人材だと思われやすくなり、入社後のポテンシャルが伝わるでしょう。
優れた長所を持っていても、企業とマッチしていなければ、評価されづらいです。企業の求めている人物像をよく研究しながら、アピールに使う自分の強みを選択してくださいね。
自己PRで部活動経験を伝える際の3つの例文
部活動経験を活用した自己PRの例文を紹介します。強み別で3つの例文を用意したので、自分の経験に適したものをチェックしてくださいね。
例文①協調性をアピールする場合
協調性をアピールする例文
私の長所は、協調性があることです。
私は大学時代にバドミントン部に所属し、最後の年にはキャプテンに選ばれました。就任後の新たな取り組みとして、連絡事項がある時に限らず、ミーティングを日常化させました。
モチベーションに差があるメンバー達が顔を合わせ、課題の確認や声掛けを行う時間をしっかりと設けた結果、チーム内で円滑な連携を取ることができるようになり、結束力が大幅にアップしました。
このように、周囲の状況を観察しつつ、「チーム全体の発展に繋がることは何か」という疑問を常に持ちながら主体的に行動できる点が強みだと考えています。
私は、貴社のチームワークを重視した社風に惹かれており、ぜひ私の強みを活かしたいと考えております。入社後も、チームの一員としてできることを常に考え、プロジェクトの進行と成功に貢献したいです。
1つ目の例文は、協調性を発揮してチームの結束力を高めたエピソードです。周囲をよく見て、積極的に行動できることを効果的に伝えています。
協調性を強みにしている方は、こちらの記事もおすすめです。協調性を活かせる職種の紹介や、アピールする方法を更に解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
例文②チャレンジ精神をアピールする場合
チャレンジ精神をアピールする例文
私の長所は、チャレンジ精神が旺盛なことです。
私は料理が苦手でしたが、大学時代は料理部に所属していました。
初めは失敗ばかりで、自分にはあまり向いていないのではと感じることもありました。しかし、他のメンバーが美味しくレベルの高い料理を完成させているなかで悔しさを感じ、苦手意識を払拭しようと積極的に参加しました。
次第に実力も上がり、味だけでなく見た目にもこだわることができるようになり、料理コンテストにも応募しました。
今では友達にも自分の料理をふるまうこともあり、チャレンジ精神という私の強みがもたらす価値を実感しています。
入社後にも、営業部の優秀な人々と刺激し合いながら、積極的に行動を起こし目標を達成できるように貢献いたします。
2つ目の例文は、自分の苦手な分野にも積極的に取り組み苦手を克服したエピソードです。困難に対しても逃げずに、積極的に行動を起こす姿を印象付けることができています。
チャレンジ精神は、「挑戦する力」とも言い換えられます。挑戦する力をアピールする方法を詳しく知りたいという方は、ぜひ以下の記事もチェックしてみてください。
例文③目標に向けて努力する力をアピールする場合
努力をアピールする例文
私は、地道な努力を続ける力を持っています。
この力は、中学生のときから続けているテニスの経験によって身に付きました。
中学時代はただ楽しくテニスをしていましたが、高校では部員数が多かったため、1年時には試合にすら出ることができないことも何度かありました。
必ず選ばれる選手になるため、まず理想像を設定し、それに近づくために必要な技術を割り出した後、必要な練習メニューを組み込んだ自主トレーニングを実施。具体的には、スマッシュが苦手だったので、他選手を観察しつつフォームの研究を徹底的に行いました。
これらを継続したことで、着実に実力を上げました。その結果、最後の年には試合のメンバーに常に選ばれ、全国大会出場も実現できました。
私は、どれだけ高い目標を設定しても、必ず達成まで努力し続けることに自信があります。貴社に入社後は、まずは社内での営業成績No.1を目指したいと考えております。常に学ぶ姿勢を忘れず、お客様ファーストの精神で、確実に契約締結まで導く人材として活躍したいです。
3つ目は、自分が設定した高い目標を達成するために努力を積み重ね、大きな結果を残したエピソードです。エピソードを踏まえ、入社後どのように自分の強みを発揮するのかをアピールしている点もポイントです。
自己PRで部活動経験を伝える際の3つの注意点
部活動経験を自己PRで用いる際には、注意点が3つあります。せっかく話しても、採用担当者に響かない事態にならないように、以下の点をチェックしてくださいね。
①実績や役職に囚われすぎない
就活生がやりがちなのが、部活の活動内容や実績に関する説明だけで終えてしまうことです。それだと、所属する部活のPRになっていますよね。
部活動での役職や実績ではなく、応募者が部活動でどう振る舞っていたのかを、企業側は知りたいのです。そのため、役職の有無や部の成績は、面接の合否にほとんど関係ありません。
自己PRはあなたの人柄や長所をアピールする時間なので、部活の説明は最小限にしましょう。自分の話を中心にして、実績を挙げるまでの活動や努力を話してくださいね。
②専門用語はなるべく避ける
面接では素晴らしいアピールポイントを、企業側に伝えることが重要ですが、採用担当者は部活動の内容に関してほとんど素人なので、相手が理解できなければ意味がないでしょう。
そのため、就活で部活動経験を話すときには、誰でも分かるような簡単な言葉のみを用いて、できる限り専門用語を使用しないように気をつけてください。
専門的な内容を分かりやすく説明できると、「コミュニケーション能力が高い」と良い印象につながるかもしれませんよ。
③個人の強みが伝わる自己PRにする
自己PRで部活動について書く場合、自分の強みを具体的に伝えやすい題材を選択しましょう。たとえ輝かしい成績を残していなくても、行動によって変化を起こした経験が大切です。
例えば、タイムがわずかに短縮できただけだとしても、目標を正しく設定して練習内容を改善した結果、タイムを短縮できたとアピールすれば、立派な自己PRだと言えます。
逆に、素晴らしい役職や成績だけを語っても、面接官には自己満足だと思われてしまう可能性もあり、評価が悪くなるかもしれませんよ。
自己PRでは部活動経験を効果的に伝えて好印象を与えよう
今回は部活経験を自己PRで述べる場合の注意点や例文を紹介しました。
企業担当者は自己PRを通じて、就活生の人柄を確認し、入社後のポテンシャルに期待しています。
応募者の部活動での経験は、企業側にとって魅力的に感じられるアピール方法の一つですが、内容が分かりにくいと魅力も半減するので、伝え方にはとくに気をつけましょう。
自分なりの効果的な部活経験のエピソードの伝え方を考えて、選考突破に役立ててくださいね。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。