刑務官は国家公務員の一種で、比較的安定した職業のため目指す人も少なくありません。
ですが、いざ刑務官の採用試験を受けても「志望動機に何を書けばいいの?」と悩んでしまう人もいるでしょう。
そこで、本記事では刑務官の志望動機の書き方、仕事内容や求められる素質までくわしく解説します。ぜひ、これからの採用試験の参考にしてみてくださいね。
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刑務官の仕事内容は?志望動機の参考にしよう
刑務官の志望動機を作成する前に、まずは仕事について知っておきましょう。
刑務官は国家公務員で、給料は国税から賄われます。また、刑務官は「刑務官採用試験」に合格した上で、国家公務員採用試験に合格しなければなりません。
主な仕事は、刑務所や拘置所、鑑別所などの運営、警備や巡回、受刑者の更生のための各種業務があげられます。
業務内容は多岐にわたるので、どの業務担当になっても柔軟に対応できる能力が必要です。
刑務官の主な配属先と仕事内容
刑務官は、さまざまな施設で受刑者の更生や社会復帰を支援しています。
ここでは、刑務官の主な配属先について詳しく解説し、それぞれの特徴や業務内容を紹介します。
①刑務所
刑務所は、裁判で実刑判決を受けた受刑者が収容される施設です。
刑務所での刑務官の主な業務は、受刑者の日常生活を管理し、社会復帰に向けたサポートを行うことです。
朝の開房点検から始まり、作業場や医務室、運動場などへの引率、トラブル防止のための監督・指導が中心となるでしょう。
また、受刑者の悩み相談に応じ、職業訓練や生活改善指導を通じて、彼らが再び社会で自立できるよう支援することも重要な役割となっています。
②拘置所
拘置所は、裁判が確定していない被疑者や被告人を一時的に収容する施設です。
勾留者の逃走や証拠隠滅を防ぐことが主な仕事で、拘置所では、職業訓練や刑務作業は行われず、主に裁判の進行を待つ収容者の安全管理と監視が中心となります。
収容者の行動を24時間体制で監視し、いかなる不測の事態も未然に防ぐことが欠かせません。
刑務官は、厳重な警備体制の下で収容者の動向を常に注意深く観察し、施設内の秩序と安全を維持する責任を担っています。
③少年刑務所
少年刑務所は、16歳以上20歳未満の少年受刑者を収容する特別な刑事施設です。
全国に7つの施設があり、少年刑務所の特徴は、刑罰の執行だけでなく、少年の更生と社会復帰を重視している点。
刑務官は、少年受刑者に対して成人受刑者とは異なる、より手厚い処遇を行います。
日記指導や個別指導を通じて、少年たちに自分の犯した罪の重さと責任を深く考えさせ、社会復帰への意欲を呼び起こすことを目指しています。
また、刑務作業を通じて規律ある生活を学び、将来社会で自立するための基礎を築くサポートを行っているといえるでしょう。
刑務官に求められる3つの素質

刑務官になりたいと思っても、誰しもが刑務官になれるわけではありません。ここでは、刑務官に求められる3つの素質を紹介します。
中には、努力次第で身につけられる素質もあるので、素質がないと諦めず刑務官を目指してみてくださいね。
①体力
刑務官として働き続けるためには、何よりも体力が必要です。
刑務官の業務時間は基本的にシフト制なので、時間にばらつきがあります。
普通の店舗や会社と違って、勤務先の刑務所などには休みがなく、夜間も働き続けなければならないため、不規則なシフトでも対応できる体力を身につけておきましょう。
さらに、刑務官は通常業務と並行して、万が一の場面に備えて各種訓練を受ける必要があります。一般的な仕事と比べてはるかに体力が必要な仕事と言えます。
②精神的なタフさ
刑務官の勤務先は、いずれも閉鎖的な環境のため、精神的なタフさが求められます。
刑務官が普段接するのは受刑者で、さまざまな事情を持って服役している人ばかりです。こういった人たちと接する際は緊張感が伴い、精神的に疲弊しやすい環境と言えます。
また、ただ単純に接するだけではなく、業務を通じて受刑者の更生も行わなければなりません。
かなり気を遣うので、常に心を強く保ち続けられる人でなければ務まらないでしょう。
③チームワーク
刑務官は周りと協力して、受刑者の更生を目指していきます。
業務中は上司や同僚と組んで職務に当たることが多いので、他人と協力して業務を遂行できるチームワークが求められるのです。
また、管轄内で何か問題が起こったときは、一人で問題を解決をするのではなく、刑務官が一丸となり問題解決にあたります。
刑務官は、自分以外の刑務官と協力し合って、円滑な業務遂行が求められる仕事といえるでしょう。
刑務官の志望動機の作り方3ステップ

刑務官の業務内容はわかったけれど、どうやって志望動機を作ればいいかわからず悩んでしまう人もいるのではないでしょうか。
ここでは、3つのステップに分けて志望動機の作り方を紹介しています。悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
①志望理由を結論ファーストで伝える
志望動機の書き始めは、結論ファーストを意識しましょう。
結論から書き始めれば、相手に素早く伝えたいことをアピールできます。自分が何を伝えたいのかを最初に考えて、志望動機の冒頭に持ってきましょう。
また、結論ファーストの文章は論理的な印象になります。刑務官は常に冷静さが求められる仕事なので、論理的な志望動機は相手に好印象を与えられるのです。
志望動機を作成する上で「書き出しの掴みに悩む…」という人は、ぜひ以下の記事を参考にしてください。志望動機の書き出しで目を引くためのコツを解説していますよ。
②志望理由の根拠となるエピソードを伝える
説得力のある志望動機にするには、志望動機につながるような具体的なエピソードが必要です。
刑務官を目指すにあたり、どんな背景があったのかを盛り込み、魅力的な志望動機を作ってください。
また、エピソードトークを盛り込めば自然とオリジナリティのある内容になるので、文章が苦手でも他と差をつけた志望動機が作れますよ。
③刑務官になった後の活躍の展望を伝える
志望動機は、ただ刑務官になりたいという気持ちを伝えるだけでは足りません。刑務官になった後、仕事を通じてどんな人物になりたいのか、活躍の展望を盛り込みましょう。
展望は、より具体的な内容で伝えるのがポイントです。相手が想像しやすい内容を意識しましょう。
将来の展望を前向きに伝えることで、「この人と一緒に働きたい」と好印象を与えるだけでなく、「この人を採用すれば長く働いてくれる」と、相手に印象付けられますよ。
将来の展望を伝えるうえで、「どんなことに注意すればよいのかな」と気になる方もいるでしょう。以下の記事では、例文やNG例も紹介しているため、ぜひ併せて確認してみましょう。
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刑務官の志望動機作成時の2つのポイント

刑務官の志望動機を作成する際、以下の2つのポイントを意識してください。
志望動機作りに悩んでしまった場合は、このポイントを思い出しながら書くことで、スムーズに志望動機が作れます。
①なぜ刑務官になりたいかを明確にする
志望動機では、なぜ刑務官になりたいかを明確に書きましょう。
「その夢を叶えるなら他の仕事でもいいのでは?」と思わせてしまうと、その後の採用試験に悪影響を及ぼしかねません。
刑務官になりたいと思ったきっかけやエピソードなど、自分の背景を志望動機で明確に書きましょう。
きっかけやエピソードが上手く作れない場合、刑務官ならではの特徴や、業務内容を絡めて作成すれば、説得力のある志望動機が書けます。
②刑務官として活かせる自身の強みをアピールする
刑務官として活かせる自分の長所を盛り込んで、ぜひ一緒に働きたいと思われるようなアピールをしましょう。
刑務官の仕事は体力と精神力、チームワークが求められる仕事です。部活や習い事、これまでの経験を絡めて、刑務官という職務を全うできる人材だとアピールしましょう。
ただし、長所を志望動機に盛り込む際は、自分本位な内容にならないよう注意が必要です。ただ自慢するような内容ではなく、きちんと刑務官の仕事に絡めた内容にしましょう。
「これまでの経験を絡めたいけど全く思い浮かばない…」という方は、自分史を作成してみるのもおすすめです。以下の記事では自分史の書き方について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
【エピソード別】刑務官の志望動機の例文3選

ここでは、エピソード別で3つの志望動機を紹介しています。
刑務官の志望動機の作成に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
例文①刑務官のドキュメンタリーに衝撃を受けたため
刑務官のドキュメンタリーに衝撃を受けたため
私は刑務官という仕事を通じて、受刑者の更生と再犯率の低下を促し、社会全体の平和に貢献したいという強い思いがあります。職務はハードですが、社会に貢献する姿勢に魅了され、この道を進むことを決意しました。
私が刑務官を志したきっかけは、高校時代に視聴した刑務官のドキュメンタリーです。刑務官が受刑者と向き合う過酷な現場の一端を垣間見て、その中で受刑者の更生を支えている姿に強い感銘を受けました。
私は刑務官として受刑者の更生をサポートし、社会全体での再犯率の低下に貢献したいです。そのためには、コミュニケーションスキルや個別サポートの能力を磨き、受刑者が社会に復帰できるように導きます。また、刑務官としての職務を通じ、一般市民との信頼関係を築き、より安全で平和な社会を実現したいと考えています。
刑務官の仕事内容を理解し、大変な仕事であることをわかった上での志望しているとアピールしていますね。
業務内容を正しく把握しておけば、採用後のミスマッチや早期退職を防げますよ。
例文②体力と気力を活かしたいため
体力と気力を活かしたいため
私は刑務官として受刑者と真摯に向き合い、再犯率の低下を目指すことで、より平和で安心できる社会づくりに貢献したいと考えています。刑務官を志したのは、所属していた野球チームの保護者が刑務官であり、その方のお話を通じて刑務官の仕事に興味を抱いたためです。
私は小学校の頃から野球を続け、体力や気力、チームワークの重要性を学びました。野球の厳しい環境で培ったスキルは、刑務官のハードな仕事において活かせる場面が多いと考えています。
私は刑務官として受刑者と公平に接し、野球で培った体力と精神力を活かして、受刑者の更生を支えることに努めます。粘り強い指導と個々の事情に理解を示すことで、受刑者の社会復帰をサポートしたいと考えております。
自分の経験が刑務官の職務へ活かせると具体的にアピールしており、説得力がありますね。
採用担当者に「魅力的な人材である」というアピールしているのがポイントです。
例文③警察官である叔父に憧れたため
警察官である叔父に憧れたため
私は刑務官としての職務に強い関心を抱いており、その理由は叔父が警察官であったことです。叔父は仕事を通じて法律を犯した多くの人たちと接し、その経験を通して社会的な問題に目を向けていました。
私は叔父はいつも「社会的に追い込まれて犯罪行為に手を染めた人は多い。だけど、そのことはニュースで報道されない。」と言っていました。この言葉を聞いて、犯罪の背景の把握や社会的支援が必要だと感じました。祖父の影響を受け、刑務官として犯罪者の更生に尽力したいという想いが強くなりました。
私は法に沿った裁きだけではなく、犯罪を犯した人たちに寄り添い、社会復帰への一翼を担えるような仕事に携わりたいと考え、刑務官を志望しております。受刑者の社会復帰を促し、社会平和を築くお手伝いをしたいです。
相手を納得させるようなエピソードを盛り込むと、魅力的な志望動機になります。エピソードトークは、相手が想像しやすいような具体的な内容にするのがポイントです。
プラスして将来の展望も盛り込めば、長く働いてくれる人材であるとアピールできるでしょう。
刑務官の志望動機を作成する際に注意すべき2つのこと

刑務官の志望動機を作成する際は、以下の2つの内容に注意しましょう。
魅力的な志望動機が作れても、この2つの内容に該当すると相手に悪い印象を与えてしまいます。この注意点は常に念頭に置いてくださいね。
①国家公務員であることを志望理由にしない
単に「国家公務員だから」という志望理由だと、「他の国家公務員でもいいのでは?」と思われてしまいます。
こうした印象は、採用後のミスマッチが起こりやすいと思われたり、採用しても長く続かないと判断されやすいです。
特に刑務官はハードな仕事なので、目先の目的だけの志望動機は不採用につながりかねません。国家公務員であるという点は志望動機に盛り込まないよう、注意しましょう。
②継続力がない人間だと思われないようにする
刑務官は体力も精神力も必要な仕事で、他の一般的な仕事と比べるとかなりハードです。
このため、採用担当者は「大変な業務内容でも長く働き続けてくれる人材かどうか」を重点的にチェックします。したがって、志望動機には、継続力があると感じられる具体的なエピソードを盛り込むと効果的です。
色々なことにたくさん取り組んでいるというエピソードでは、飽き性で長続きしないという印象になりかねません。場合によってはネガティブな印象になってしまうでしょう。
採用担当者が同感できるようなエピソードトークで、継続力のある人材だとアピールしてください。
「継続力」は自己PRでもアピールできる強みです。以下の記事で詳しく解説しているので、「継続力」を自己PRに使いたい人は、合わせて読んでみてください。
刑務官の志望動機についてのよくある質問
刑務官を目指す際には、仕事内容や勤務環境、キャリアパスなど疑問が多いものです。
ここでは、刑務官についてよくある質問とその回答をわかりやすくまとめました。
①刑務官の面接カードの書き方は?
面接カードの書き方は、読みやすさが最も重要です。面接官は多数の面接カードを確認するため、大きめの文字で行数を少なく書くことがポイントです。
文字が斜めにならないよう、下敷きを用意するのもおすすめで、視認性の高い面接カードは、文書作成能力をアピールできます。
公務員の仕事では、どの職種でも文書作成能力が求められるため、読みやすく整理された面接カードは好印象につながるでしょう。
罫線がない場合は特に注意が必要で、文字の傾きに気をつけましょう。簡潔で明瞭な文章を心がけ、面接官が一目で内容を理解できるよう工夫することが大切です。
②面接では志望動機よりも笑顔が大切?
刑務官という職業は、受刑者や同僚との信頼関係を築くことが重要であり、その第一歩として柔らかい印象を与える笑顔は効果的です。
ただし、過剰に明るすぎる笑顔や軽い態度は、厳格さが求められる職務にはふさわしくありません。適度な微笑みを交えつつ、真剣で誠実な姿勢を示すことが求められます。
また、質問に答える際には自然な表情を心掛け、自分の熱意や意欲が伝わるようにすることがポイントです。
笑顔は相手に安心感を与えるだけでなく、自分自身の緊張をほぐす効果もありますので、リラックスした気持ちで面接に臨むことが大切です。
③刑務官の面接は志望動機が完璧でも落ちる?
刑務官の面接では、管区面接を通過した後も最終的な採用が確定するわけではありません。
面接では、志望動機の明確さだけではなく、職業への適性、コミュニケーション能力、そして精神的な強さが厳しく評価されるでしょう。
特に、収容者と直接関わる職業であるため、面接官は受験者の人間性や使命感を慎重に見極めます。
なお、配属先についても、施設の需要や組織の判断によって配属先が決定されることを理解しておく必要があります。
④刑務官は採用漏れがあるって本当?
公務員試験に合格しても、必ずしも採用が確約されるわけではありません。
「採用漏れ」という現象が実際に存在し、その主な理由として、成績順位、景気の影響、面接対策の不足などが挙げられます。
自治体によっては「欠員状況によっては採用されない場合がある」といった注意書きが記載されていることもあります。
面接での手ごたえや質問への回答内容が、採用の可否に大きく影響を与えることも少なくありません。
刑務官の業務について理解を深めて志望動機を作ろう
刑務官になるにはさまざまなハードルを越えなければなりません。特に志望動機は、今後の採用試験を左右する重要な要素なので、作成は念入りにおこなう必要があります。
まずは刑務官という仕事についてしっかり理解して、ポイントを押さえた志望動機作りをしましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。