就活で書くエントリーシートの中に必ずある志望動機の欄。新卒で行きたい企業は沢山あるのに、いざ志望動機を書こうとすると何を書けばいいのかわからないですよね。企業ごとに考えることは面倒なのが本音です。
また、しっかりと考えて書いたつもりでも、ESがなかなか選考に通らないなんて人も。これらの悩みは就活生全員に共通する悩みです。
そこで本記事では、エントリーシートの志望動機の書き方と志望動機を書く時のポイントを解説します。業界ごとに志望理由と職種を設定した例文も紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみて下さいね。
キャリアアドバイザー 早川
新卒でC-mindに入社後、キャリアアドバイザーとして最前線に立つ。自身の就活で壁にぶつかった経験から、就活生の悩みに寄り添い、具体的かつ等身大のアドバイスを得意とする。
エントリーシートの志望動機で企業への想いを伝えよう
エントリーシートの解答欄の中で、志望動機は最も企業への想いを伝えられる欄です。学生時代に頑張ったことや将来のビジョンでは自分のことを説明する一方、志望動機は企業への理解が無いと書き進められません。
そのため企業に行きたい想いがそのまま伝わるように、魅力に感じている部分を正直に書きましょう。取り繕った理由を述べて企業へ媚びを売る必要はありません。自分が持っている企業への想いを存分に伝えられるチャンスとして活用してくださいね。
就活以外にも転職時や進学時など、エントリーシートには志望動機があります。本記事は就活生向けの書き方を紹介しますが、考えるべき内容は同じものが多いので、是非参考にしてください。
エントリーシートで志望動機を聞かれる3つの理由
まずは、企業が志望動機を聞く理由を3つ紹介します。それぞれ具体的にどの部分から知ろうとしているのか、キャリアアドバイザーさんのコメントも紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
①就活生の意欲の高さを知りたい
1つ目の理由は、就活生がどのくらい企業で働きたいと思っているのか、意欲の高さを知りたいためです。学生が入社した後、やる気を持って取り組む学生は成長速度も速く、また同時に企業への貢献度も高い人材になるでしょう。
そんな社員になってくれる人を採用するために、最初から志望意欲の高さのある学生は評価が高くなります。一方、志望動機から意欲の高さを感じられない人は入社後への期待値は低くなるため、書類選考では落ちる可能性が高くなります。
面接官は企業分析の内容を見ている!
では、学生の意欲の高さを志望動機のどこから判断しているのでしょうか。それは、企業分析が出来ているかという部分から判断しています。
志望動機の中に事業内容や企業理念などが記されていたり、企業の発展のために新規案を考えている様子がみられたりする場合は、企業研究をしっかりと行ってくれたと評価される傾向にあります。
面接官は、面接時にどんな学生が来るかを想像しながら読むので、自社のどの部分に魅力を感じているのか、具体的に述べられていると話してみたいと思います。
②就活生の人間性を知りたい
企業は志望動機の内容から、就活生の人間性を知りたいと思っています。企業にどんな理由で興味を持ってくれたのか、面接に来る時の学生の印象を知りたいのです。
その中で、誤字脱字がある場合や志望動機の数百文字の中で一貫性が失われてしまう場合は、悪目立ちしてしまいます。確認を怠る人という人間性だと思われてしまうので注意しましょう。
面接官は価値観などを想像している!
面接官は魅力を感じている部分からその人の価値観を、どう活躍するのかの部分からその人のスキルや強みを読み取ります。
多くのエントリーシートがある中で、志望動機の理由は被ることもあります。その中でどの部分が強調されているのか、どんなアピールをしているのか、から学生の人間性を理解しているのです。
志望した理由は人それぞれで、理由ひとつで人間性を想像しています。言葉遣いや文章構成からも、正確さや慎重さはあらわれますね。
③就活生と企業のマッチ度を計りたい
3つ目の理由は、就活生と企業がマッチするかを知りたいためです。面接官は企業にとって貴重な存在になる学生を探す一方、学生にとっても自社が適切であるか、学生の望みに沿った企業であるかを考え、マッチ度を確認しています。
例えば静かに黙々と作業することが得意な人は、コミュニケーションを取る機会の多い営業職にはマッチしません。強みがあり入社意欲が高くても、数年後には限界を感じてやめてしまう可能性があるでしょう。
企業は長期的に働いてくれる人を求めているため、学生にとって適切な企業かどうかのマッチ度も重要になるのです。
面接官は企業で働く学生を想像している!
学生とのマッチ度を判断するために、面接官はその志望動機を書いた学生がどんな業務で活躍できるかを想像しています。そのうえで適する業務が無い場合は落とされる可能性が高くなります。
そこで、どう活躍するつもりなのか、という将来性が述べられている志望動機は面接官にとってもメリットが想像しやすく、評価も高い傾向があります。
メーカー企業の例で言うと、御社の製品に感動した、だけでは消費者目線が強くなります。さらにお客様のためにどう発展させたいか、まで言及できると良いですよ。
エントリーシートの志望動機を書く前に確認しよう
続いて、志望動機を書く前の前提条件として、確認するべきことを紹介します。全て確認してから、作成に入るとスムーズに進みますよ。
- 200字・400字の志望動機の構成
- 自己分析のチェックポイント
- 企業研究のチェックポイント
200字・400字の志望動機の構成
最初に、志望動機の文字数と文字数ごとの構成を確認しましょう。多くの志望動機が200字~400字での作成が求められるので、2つの例を紹介します。
200字の場合は50字・100字・50字で結論・志望理由・将来像をまとめましょう。400字の場合は200字の志望動機に追加で業界の志望理由・具体的なエピソード・強みの紹介をし、将来像に繋げてくださいね。
300字の志望動機を書く時は、200字の志望動機をより細かくするように作成します。無理に400字を削ったものはかえって内容が伝わりづらくなってしまう場合もあるので注意しましょう。
PREP法を用いるのもおすすめ
上の構成の元にもなっているPREP法を用いる方法もおすすめです。PREP法とは以下の各単語の頭文字であり、プレゼンやビジネス文書を作成する際に用いられる文章構成の手法です。
- P=Point…結論
- R=Reason…理由
- E=Exsample…具体例、事例
- P=Point…結論を繰り返す、まとめる
上の画像をPREPに当てはめると、3つに分かれている部分はそれぞれP・RE・Pになっています。
自己分析のチェックポイント
続いて、自己分析のチェックポイントを紹介します。全て明確に答えられるかを確認してくださいね。
- 自分の強みを理解しているか?
- その強みの根拠があるか?
- 就職後に実現させたいことが明確であるか?
出来るだけ具体的に答えられる状態が望ましいです。曖昧な部分がある人や自信がない人は、自己分析について解説している以下の記事を確認してみて下さいね。
>>簡単にできる自己分析のやり方を5つ紹介|メリットや注意点も解説
企業研究のチェックポイント
続いて、企業研究のチェックポイントを紹介します。これも自己分析同様、具体的で明確に答えられる状態が望ましいです。
- 企業の主な事業内容は?
- 業界内で他社と比べたときの強みは?
- その企業で働いた場合の業務内容は分かる範囲で理解している?
自己分析はOKだったけど、企業研究がまだ甘いかも….という人は、以下の記事も参考にしてみて下さい。
>>就活で企業研究ノートは作るべき!書き方・テンプレート項目を紹介
エントリーシートの志望動機の書き方を4ステップで解説
ここからは、志望動機を書く時の方法を、4ステップで紹介します。上から徐々に作成していくと志望動機が完成しますので、順番に見ていきましょう
- その業界・職種に志望する理由を述べる
- 企業ならではの理由を述べる
- その企業での将来像を述べる
- 最終チェック
①その業界・職種に志望する理由を述べる
まずは、その業界・職種に志望する理由を述べます。その理由がなかなか見つからないという人も多いと思うので、以下の具体例を参考にしてください。
例:IT技術で顧客のDX化を促進したいから(IT業界)
この後に理由を述べることや、面接の際にさらに深ぼられることから、ここでは簡潔に、結論を述べることがポイントです。
②企業ならではの理由を述べる
次に、その企業でなければいけない理由を述べます。企業分析をした情報の中で、以下の情報が企業独自のポイントを抑えやすいです。
- 事業内容
- 企業理念
- インターンなどに参加した際の感想
企業研究が出来ているかはこの部分から判断されます。企業の情報は企業の人間が最も詳しく知っているため、HPからコピペしているだけで理解していない場合はバレてしまうでしょう。
企業研究して得た情報の意味をしっかりと理解してから、志望動機に取り入れて下さいね。
志望動機から、企業分析しているかどうかが分かります。しっかりと分析していることが伝わるものは好印象になるでしょう。
③その企業での将来像を述べる
続いて、その企業での将来像を述べて下さい。自己分析と企業研究を組み合わせて作成すると、独自の文章が出来上がります。
自己分析で見つけた自分の強みを活かして、企業研究を行った企業で働いている様子を想像してみると、どのように活躍しているかが見えてくるはず。自分自身で分かっていないと、文章を読む面接官はもっと理解できません。
将来の自分はデスクに座って集中しているのか、取引先の人と話しているのか、プレゼンを行っているのか、具体的に想像すると将来像が見えてきますよ。
④最終チェック
最後に、以下のポイントを確認します。時間をかけて作成しても、これらが出来ていないと致命的な印象ダウンに繋がってしまいます。必ず最後に確認するようにしましょう。
なかなか文字数が足りない人は、それぞれのエピソードをより詳しく解説すること、一方文字数が増えてしまう人は冗長表現や無駄な接続詞が無いかを確認してみましょう。
エントリーシートの志望動機を書く時の5つのポイント
志望動機の書き方が分かったところで、ここからは意識するべきポイントを紹介します。プラスで対策しておくと、志望動機作成後の面接にも役立つでしょう。
- 数値を入れて書く
- 志望理由の根拠となるエピソードを入れる
- 志望動機にWhy?を聞き続ける
- 志望動機の書き出し方・締め方のヒント
- 面接で聞かれる質問を予想しておこう
①数値を入れて書く
エピソードや志望理由には、数値を入れて書くようにしましょう。自身の経験の根拠づけになるうえ、面接官からも読みやすくなります。
また将来像を考える時は、1年後・5年後・10年後のように考えてみて下さい。将来像に関しては無理に数値を入れる必要はありませんが、「面接時に何年後にそれが達成されますか?」と質問された時にも、咄嗟に答えられるでしょう。
チームリーダーを務めた場合は何人の組織をまとめたのか、売り上げを上昇させた場合は何%の上昇率を達成したのか、などを取り入れて下さいね。
②志望理由の根拠となるエピソードを入れる
志望した理由になるエピソードを入れるのもポイントです。どんな経験からその業界に興味を持ったのか、企業に対する印象の根拠になるエピソードがあると、企業としては第3者からの企業への意見として、話を聞きたいと思われるでしょう。
エピソードは他の学生との差別化にもつながります。特にエピソードがない場合は、今後どのように成長していきたいのか、企業の社会的存在意義を考慮して考えてみて下さいね。
「親から進められた」や「先輩が働いているから」などの自主的でない理由は他の学生に比べて印象が薄く、あまり評価されません。
③志望動機にWhy?を聞き続ける
志望動機を書く際は、全ての文章にwhy?と問いかけてみてください。その答えになっている文章や補足になっている文章、また繋がりのある文章が後に続いている場合は、一貫性のある志望動機になるでしょう。
例:何故その業界・企業を志望するのか?なぜその強みを活かしたいのか?なぜその強みを活かせると思うのか?
why?を続けたときに答えられない部分は、自己分析や企業分析が足りていない部分です。面接の対策にもなるので、自分で自分に問い続けて下さいね。
④志望動機の書き出し方・締め方のヒント
ここでは、志望動機の書き出し方と締め方を紹介します。書くべき内容や構成は理解したけど、最初と最後が分からないという人は紹介するままに実践してみて下さい。
書き出し方に迷った時は、エントリーシートの質問をそのまま返すように始めます。
例:私が貴社を志望する理由は~~ |
締め方に困った時は、「と考えています。」「していきたいです。」で締めくくりましょう。
例:~~、貴社の業務に取り組みたいと考えています。~~貴社で、力を発揮していきたいです。 |
書き出し方・締め方は、本記事で紹介する14個の例文も参考にしてくださいね。
⑤面接で聞かれる質問を予想しておこう
志望動機を書き終えたら、面接ではどんな質問がくるかを考えておくのをおすすめします。志望動機を書く際に思ったことは、後になると忘れてしまうことも。
以下の質問が面接の際によく聞かれるので、これらの質問がされる場面も想定してみて下さいね。
<質問例>
- 志望動機にある興味を持った事業内容はどの事例ですか?
- 志望動機で述べられた強みを他に発揮した経験はありますか?
- 志望動機の将来像は何年後に達成させたいですか?達成した後はどのようなビジョンを描いていますか?
面接対策をしっかりと行いたい人は、以下の記事もおすすめです。
>>新卒の面接で頻出な質問とは|答え方や例文をポイント付きで紹介
【業界別】エントリーシートの志望動機例文14選
ここまで志望動機の書き方やポイントを紹介してきました。ここからは、業界別に400字の例文を紹介します。
全部で14種類の業界の例文を紹介していて、それぞれ志望理由と職種を設定しています。自分と近い業界・志望理由・職種のものを確認しましょう。
営業 | 企画 | その他職種 |
商社業界+事業内容+営業 | 食品業界+製品+企画 | IT業界+事業内容+エンジニア |
保険業界+業務内容+営業 | サービス業界+サービス内容+企画 | コンサル業界+社風+コンサルタント |
アパレル業界+サービス+営業 | エンタメ業界+社風+企画 | 小売業界+製品+接客 |
銀行+業務内容+営業 | 出版業界+業務内容+編集者 | |
広告業界+事業内容+営業 | ||
人材業界+環境+営業 |
それぞれの例文で赤字になっているポイント部分に対して、NG例も紹介しているので、是非参考にしてくださいね。
①IT業界+事業内容+エンジニア
IT業界はエンジニア職を志望する文系の学生が多くいます。授業でコードに触れた経験などがあると、アピールポイントとなるでしょう。
IT技術を利用して顧客の環境を改善する業務内容に魅力を感じて、IT業界への関心を高く持っています。中でも貴社は、取り扱っているサービスの幅が広く、特に製造業界ともお取引されていることを魅力に感じ、志望しました。 現在の製造業の課題は、DX化が進んでいないことであり、さらにその原因は各々の企業がITや情報に関する知識が疎い部分が多い傾向にあると考えております。日本の強みである製造業を大事にしたい想いが強くあるため、貴社のような企業で働き、日本の製造業のDX化を促進させていきたいです。学生時代は文系の学部でありましたが、授業でプログラミングを学び、コードの概要を理解しました。エンジニアとしての知識や技術を身に着けるために、現在もITパスポートを取得するために勉強中です。 入社後も学ぶ姿勢を忘れず、働きながら日本の製造業に貢献していきたいです。 (374文字) |
赤字部分にある製造業界との取引をしていることは、企業研究をしていないと分かりません。面接時はどの事例ですか?と聞かれる可能性もあるので、そこまで対策しておくとより良いでしょう。
IT業界のNG例文
IT技術を利用して顧客の環境を改善する業務内容に魅力を感じて、IT業界への関心を高く持っています。中でも貴社は、企業規模が大きく、安定している環境で働けることだろうと思います。 |
②商社業界+事業内容+営業
商社は事業範囲が幅広いので、企業によって行っている業務が異なります。企業研究で明確にした企業の強みを理解していることをアピールしましょう。
高い技術力で作られる日本の製造業をサポートするために、流通面からアプローチしたいと思い、商社業界を志望しています。その中でも、業界内では製造業界の顧客が最も多く、さらに世界中にネットワークを所持する貴社で働きたいと思い志望しました。 日本の現在の経済状況は悪化している傾向にあり、今こそ日本の強みである製造業を世界中に広める必要があると考えます。島国である日本は、製造業の強みだけでなくそれらを運ぶ商社や流通の役割も大きいと感じています。 学生時代には1年間アメリカに留学した経験があります。英語力が身に付き、また異国の地で一人で生活したことから、強い精神力が身に付きました。 このスキルは、幅広い地域で様々な顧客を相手にする貴社の営業職で発揮できると考えています。また中国語の勉学にも励み、中国語検定2級の取得を目指しています。言語力を身に着けながら、日本と世界のネットワークを支えたいです。 (399文字) |
現在のスキルだけでなく、就職活動をしながらもさらに力をつけていこうとしている様子は、入社後の姿勢にも繋がるため高評価に繋がります。
商社業界のNG例文
また今後は英語だけでなく、中国語の勉学にも励みたいと思っています。言語力を身に着けながら、日本と世界のネットワークを支えたいです。 |
③食品業界+製品+企画
食品メーカー企業は就活生からの人気が高い傾向にあり、志望動機は製品が好きだからというものが多くあります。そのため、消費者のことを考えた工夫まで見つけられると良いですよ。
子どもたちが楽しい食生活を送れるようにしたいという思いがあります。中でも子供達から人気な菓子製品を多く生産し、また健康への意識も高く持てる製品を生み出し続けている貴社に興味を持ち、志望しました。 子どもたちに関わらずお菓子はどの世代の人にも人気があり、常に需要が高いですが、健康面も考慮された製品は少ないと感じます。お菓子を食べながらも、罪悪感が少なく、健康にも気を使えるような製品がもっと増えて欲しいと思っています。学生時代、ゼミで地域創世プロジェクトに参加し、その地域の特産品を利用した製品を企画しました。製品を開発するにあたって、生産者と消費者片方の目線のみでなく、どちらも最も納得する部分を見つけることが大事であることを学びました。片方の要望のみ優先するとビジネスとしては成り立たない難しさも理解しました。 これらの経験を活かして、貴社の企画職で消費者のことを考えた製品開発に携わりたいです。 (400文字) |
赤字部分の、具体的にどんな職種でどんな業務を行いたいと思っているのかを明確に述べているのがポイントです。
食品業界のNG例文
これらの経験を活かして、貴社の企画職で新鮮で話題性のある商品を開発したいです。 |
④アパレル業界+サービス+営業
アパレル業界も消費者側にいたため志望するきっかけになったという志望動機が多くあります。服が好きであってもそこにとどまらず、その先の目標を見つけてみて下さいね。
人々が仕事を楽しんで欲しいという想いがあり、そのきっかけとしてスーツやオフィスカジュアルなどの服装から楽しむことが出来るということを広めたいです。スーツを中心に販売し着心地の良さにも定評のある貴社では、その想いを実現できると考えました。 就活を初めてスーツを着るようになって、一日中スーツで行動する大変さを実感しました。最近ではスーツを着ない会社も増えていますが、営業職などはスーツ勤務が多いです。そんな人たちが仕事の上で抱えるストレスや、服装によって感じる不便さを少しでも減らすために、着心地に特化した貴社のスーツを広めたいです。服が快適になることで、仕事のモチベーションにも繋がると思います。学生時代にはアパレルのバイトをして、お客さんに合う服を提案しました。 貴社の営業として、自社の製品がどのような人にどんなメリットがあるかを的確に伝える際に、この経験は役立つと考えています。 (392文字) |
叶えたい目標に対して、この企業・職種だからこそできるアプローチ方法をしっかりと理解できている部分が赤字部分から伝わるのがポイントです。
アパレル業界のNG例文
人々が仕事を楽しんで欲しいという想いがあるため、スーツやオフィスカジュアルなどの服装から楽しめる商品を作りたいです。 |
⑤保険業界+業務内容+営業
保険業界は安定性が高い業界であることから志望する就活生が多くいます。顧客に寄り添って業務を行えることをアピールすると良いでしょう。
人々が安心した生活を送る環境を支えたいと考え、保険業界を志望しています。業界内でも多くの車の保険商材を取り扱っており、顧客に寄り添ったサービスで定評のある貴社に興味を持ち、志望しました。 学生時代、両親と車で出かけた際に事故になってしまったことがありました。幸いケガや被害者などはいなかったのですが、車が傷付いた様子を見てパニックになってしまい、焦りと不安を覚えました。その際に、保険会社の人が駆けつけてくれ、声をかけて頂いたことで少し安心できたことを覚えています。特殊な経験ではありますが、保険という商材を取り扱うことは、時に人々の不安を無くし、生きていくうえで安心感の基盤にもなり得ると知りました。また学生時代には接客のアルバイトをしていて、お客さんとのコミュニケーションをとる機会が多くありました。 自身の経験から得られた保険の大切さを意識しながら、顧客に寄り添って業務を行っていきたいです。 (399文字) |
保険業界の中でもどんな保険商材に興味があるのか、赤字部分を読むだけで理解できるのがポイントです。
保険業界のNG例文
人々が安心した生活を送る環境を支えたいと考え、保険業界を志望しています。業界内でも多くの保険商材を取り扱っている貴社に興味を持ち、志望しました。 |
⑥コンサル業界+社風+コンサルタント
コンサル業界は、給与面や裁量権の面で待遇の良い企業が多く、就職難易度も高い傾向にあります。自分の経験から、他の学生との差別化になる部分を入れることが大事になります。
人の役に立つ、影響力の大きな仕事をしたいという夢があり、この夢をかなえられるのはコンサル業界だと考えています。業界内でも若い社員の方が多く活躍し、挑戦する人を尊重している社風である貴社を志望しました。 企業の経営方針や、プロジェクトに助言を行い、世の中に価値の高い企業を増やすことが、コンサルによって可能だと思います。長期的に考えると最も大きない影響力を与えられるのではと考えました。また学生時代の長期インターンでは事業部のリーダーを務め、人をまとめるだけでなく、自社へのリスクや長期的な目線を考える大切さを学びました。 何事にも積極的に挑戦したいと考えていて、貴社のHPに見られた「挑戦」「行動」などの言葉も魅力的に感じています。周りにも同じように切磋琢磨する人がいることは、仕事のモチベーションにも繋がります。今までの経験を活かしながら、より多くの人へ影響を与えていきたいです。 (392文字) |
赤字部分のように、企業の社風の中でも、短いキーワードなどは引用しましょう。企業からはきちんと読んでくれたんだと思えます。
コンサル業界のNG例文
何事にも積極的に挑戦したいと考えていて、貴社の挑戦を尊重する雰囲気も魅力的に感じています。 |
⑦銀行+業務内容+営業
銀行はその安定性から就活生から人気が高いです。安定性が志望理由になっていたとしても、正直に述べることはお勧めしません。
人々の大事なお金を扱う銀行が、安全で利用しやすいものになってほしいという想いがあり、銀行への就職を志望しています。中でも貴社は、通帳の電子化やネットバンキングサービスをいち早く取り入れていたことから、新たな技術を率先して取り入れられている部分に魅力を感じて志望しました。 様々なものが電子化することで便利になる一方、慣れていないことでついていけない高齢ユーザーも多くいると思います。それらの人に寄り添い、新しい技術を取り入れるサービスをより多くの人に知ってもらいたいと考えています。学生時代には老人ホームのスタッフボランティアを行い、高齢の方とお話しする機会が多くありました。電子化が便利なことは理解しているが利用するには難易度が高いとお話をされていて、自分が教える役割を担いたいと思いました。 お金という誰にとっても大事なものであるからこそ、全ての人に利用しやすい銀行を実現したいです。 (394文字) |
営業職だからこそできる業務について述べていることが、将来的にどのように活躍するか、面接官からも想像しやすくなるでしょう。
銀行のNG例文
様々なものが電子化することで便利になる一方、慣れていないことでついていけない高齢ユーザーも多くいると思います。それらの人に寄り添った対応をしたいと考えています。 |
⑧広告業界+事業内容+営業
広告業界は商品のアピールが専門的な業界である分、自己アピール力の相対的な評価をされるでしょう。流れと一貫性を意識してくださいね。
人々がワクワクするような広告を作りたいという想いから、広告業界を志望しています。以前ある広告をみてからワクワクし、そのままお店に商品を買いに行ったことがあります。その広告を作成している企業が貴社でした。 広告をきっかけにその商品を買っただけで終わらず、商品の満足度も高く、出会えてよかったと思った経験です。それまでは広告に対して良いイメージはなかったのですが、広告は消費者に新たな出会いをもたらすことができるのだと分かりました。 学生時代は商学部に所属し、セールスライティングや消費者に刺さるポイントを学びました。長期インターンではWEBマーケティングを行い、メディア記事をライティングした経験があります。また記事のクリック数や閲覧数、滞在時間などからユーザー行動を分析し、記事を改善しました。 これらの経験を活かして、貴社の広告で自分のようにワクワクする人を一人でも増やしたいです。 (392文字) |
広告業界がしている仕事が、広告を作るだけでないことを理解している様子が赤字部分から読み取れます。入社後に大事な視点を持っていると好印象を与えられるでしょう。
広告業界のNG例文
その後、広告をきっかけにその商品を買いました。それまでは広告に対して良いイメージはなかったのですが、良い印象を持ったきっかけになった経験です。 |
⑨小売業界+製品+接客
小売業界は様々な形態のお店があります。今回の例文はコンビニなのでコンビニ同士での他社との差別化をしっかりと行うことがポイントです。
全国の人々の買い物を平等にしたいという想いから、小売業界を志望しています。コンビニを展開する企業の中でも、商品のバリエーションの多さに定評にある貴社を志望しました。 都会と地方では、お店の数も異なり、当然ですが買える物や買い物に行くまでの不便さは異なります。しかし、コンビニはどの地域でも比較的簡単に訪れることができます。そこで、コンビニで売られているものをより豊かにし、どこからでも買い物を楽しめる場の提供も目指せるのではないかと考えました。 学生時代にはコンビニで働き、時間帯や曜日によって売れる商品の傾向を見ながら品出しを行いました。その際にはお客様のニーズやどんな行動の元この商品を購入するのか、を考える力を身に着けました。 入社後はアルバイト経験で養ったニーズを捉える力を活かして、必要な商品を提供できるコンビニ作りに貢献したいです。 (372文字) |
分析力が身についている経験を、コンビニの業務ではどのような業務になるのかを述べている部分が、分かりやすいポイントです。
小売業界のNG例文
学生時代にはコンビニで働き、時間帯や曜日によって売れる商品の傾向を見ながら品出しを行いました。その時の傾向から、コンビニのお客様の行動心理を予想しました。 |
⑩サービス業界+サービス内容+企画
サービス業界はBtoCの企業が多く、そのためコミュニケーション能力は基本的なスキルになります。より志望する業界に特化した強みを取り入れましょう。
人々の記憶に残る幸せな時間を作り上げたいと思い、旅行業界を志望しています。業界内でもプランの数が多く、また価格帯も幅広い旅行プランを提供する貴社に魅力を感じて志望しました。 私の趣味は旅行で、様々な地域に訪れて多くの文化に触れることが好きです。旅行に行くと学びもあり、リフレッシュできるため、多くの人が快適に旅行をして、記憶に残る瞬間が多くあると良いなと思うようになりました。個人で旅行計画を立てることもあればツアーに参加することも多く、いつか多くの人に自分の旅行プランで楽しい旅をしてもらいたいという夢があります。また旅行の際に起きやすいトラブルや、不安なポイントは、利用者目線からも考えることが可能です。 これらの経験を活かして、貴社の旅行プランを通じて人々の旅をより良いものにして、唯一無二の旅行の時間を提供したいと考えています。 (369文字) |
自分が旅行の計画を立てられることが、業務の上でどのように活かせるのかがわかりやすいことがポイントです。
サービス業界のNG例文
個人で旅行計画を立てることもあればツアーに参加することも多く、いつか多くの人に自分の旅行プランで楽しい旅をしてもらいたいという夢があります。また旅行の際に起きやすいトラブルや、不安なポイントには慣れています。 |
⑪出版業界+業務内容+編集者
出版業界は人気な一方業績は減少傾向にあるため、クリエイティブな案を出してくれる人や変化に応じることが得意な人が評価されるでしょう。
新しい技術を取り入れて、出版業界を盛り上げたいという想いがあります。電子書籍化や雑誌とデジタルを組み合わせた書籍を数多く生み出している貴社を志望しています。 子供の頃から本が好きだったのですが、「本離れ」や「読書離れ」という言葉が流れるようになったことがとても残念でした。新たなツールや技術が発展していく中で、新しいものを積極的に取り入れていくことが、業界の発展に貢献するだろうと考えています。学生時代はメディアの授業やデータベースの授業を多く受講し、様々な書籍資料は既に電子化されて多くの人に提供されていることを学びました。また事務所でアシスタントの業務を行うアルバイトを経験し、人をサポートするためには先回りして考えられることが大事だということを学びました。 これらの経験を活かしながら編集者として作家に寄り添いながら、技術を取り入れられる部分を見つけ提案していきたいです。 (390文字) |
業界の中で自社に対する印象がどんなものか、赤字部分から分かるので言いたいことが伝わりやすい例文になっています。
出版業界のNG例文
新しい技術を取り入れて、出版業界を盛り上げたいという想いがあります。電子書籍を数多く取り扱っている貴社を志望しています。 |
⑫エンタメ業界+社風+企画
エンタメ業界は身近で知名度のある業界のため、志望する学生も多くいます。入社したら実現したいアイデアなどがあると独自性にもなるでしょう。
メディアを通じて多くの人を笑顔にしたいと思い、エンタメ業界を志望しています。特に貴社の新しい技術を積極的に取り入れている社風に魅力を感じ、志望しました。 テレビ離れによってテレビを見る人は少なくなりましたが、インターネットやウェブ上で、以前と変わらず番組というコンテンツから楽しみを得ています。メディアの形は変わりましたが、最新のメディアだからこそできる手法を取り入れた番組作りが発展しています。 学生時代はメディアに関する授業を受講しました。どんな背景からどのようにメディアが変化していったのか、大衆が求める文化の歴史について勉強しました。 今必要なのは今までにないメディア・コンテンツの在り方であり、年齢や場所を問わずに大衆の求めるものに沿う必要もあります。新鮮さを取り入れる上で、学生時代の学びを活かし、人々の文化の取得方法が個人的になった今、共通で楽しめるコンテンツを生み出したいです。 (397文字) |
メディアの現状から、どんな姿が理想的だと考えているのか、意見が分かりやすいのがポイントです。
エンタメ業界のNG例文
今必要なのは新しい番組であり、多くの人からも人気を得られるものです。新鮮さを取り入れる上で、学生時代の学びを活かし、人々の文化の取得方法が個人的になった今、共通で楽しめるコンテンツを生み出したいです。 |
⑬人材業界+環境+営業
人材業界は形のない商材を扱う業界であるため、商品の言語化が難しい傾向にあります。そのため、相手とのコミュニケーションが大事になることを理解している志望動機が評価されるでしょう。
就職活動を進めていく中で、採用事業の大切さと将来性を知り、人材業界へ興味を持ちました。顧客にできるだけ寄り添いたいという強い想いがあるため、課題発見から入社後のサポートまで行っている貴社を志望しています。 またインターンや説明会に参加した時の社員の方同士の雰囲気や、HPから見られる社内の雰囲気が明るく、とても魅力的に感じています。学生時代には授業でプレゼン発表の機会が多く、プレゼンに関するスキルが身に付きました。最初はただ原稿を読み上げるだけであり、要約が載っている資料を作成していましたが、大事なポイントをまとめたり分かりやすい話し方を身に着けたりしたことで、プレゼンテーションに対する自信も身に着けました。 この経験は顧客へサービスの説明をする時に役立つと考えています。入社後は営業として働くことになりますが、顧客にこの人に頼んで良かったと思ってもらえるような業務を行いたいです。 (395文字) |
自分の経験から、実際にどの業務で活かすのかを赤字部分で述べていることがポイントです。
人材業界のNG例文
この経験はコミュニケーション能力にもなるので、チームで働く際に役立つと考えています。チームとして業務を行う貴社で、周りと協力し合いながら業務を行いたいです。 |
⑭公務員+地方創世
公務員は、公務員試験を受けてから志望動機を提出します。そのため公務員試験以外にもどのような努力をしているのかを述べるようにしましょう。
私は今まで引っ越しをしたことが無く、生まれてからずっと同じ地域で育ってきました。自分が育った地域に恩返しをしたいと思い、市役所への入社を志望しています。 市役所が主催で行った夏祭りは毎年参加していて、コロナ渦で中止になった際には当たり前の大切さを学びました。その時をきっかけに、市役所が運営しているイベントについて興味を持つようになりました。 現在市役所主催のイベントの中には、知名度が低く市民の参加率5%と低いものも見られます。これらのイベントが広まったら、市民の楽しみを増やすだけでなく、市に興味を持ってもらえる人も増えると考えます。 学生時代は公務員試験の勉強に加えて地域創世についての勉強を行い、現在は広告についての勉強に励んでいます。市民が安全に住むことが出来る環境を整えるとともに、市民の楽しみを増やし、さらに市民にとって身近な市役所を実現させたいです。 (383文字) |
赤字部分で現状の課題点を提案することで、企業研究がしっかりとできている様子をアピールできています。
公務員のNG例文
現在市役所主催のイベントは、盛り上がっていないイベントが多くあります。これらのイベントが広まったら、市民の楽しみを増やすだけでなく、市に興味を持ってもらえる人も増えると考えます。 |
エントリーシートの志望動機に関するQ&A4選
最後に、志望動機についてよくある質問を紹介します。就活生で多くの人が悩むポイントに答えているので、ぜひ参考にしてくださいね。
- エントリーシートの志望動機は複数企業で同じものを出しても良い?
- 志望動機が無い場合は?
- 面接でも同じ回答をしていいのか?
- ESでは志望動機以外に何を聞かれるのか
①エントリーシートの志望動機は複数企業で同じものを出しても良い?
志望動機は、部分によって複数企業で同じものを出しても良いです。その企業を選んだ理由の部分のみ企業ごとに変えて、強みのエピソードなどは使いまわすと時間短縮になります。
しかし企業を選んだ理由を変えたことによって、志望動機に一貫性が無くなる場合は不自然になってしまうので、全体を変えることをおすすめします。
②志望動機がない場合は?
志望動機が無い場合は、企業研究をして見つけます。その企業を知ったきっかけを振り返り、そのまま志望理由にならないかも考えてみて下さいね。
もし給与や待遇面が主な理由である場合、正直に述べると良い印象を与えません。企業研究を深掘り、社風や業務内容から志望動機を見つけてみましょう。
志望動機がなかなか見つからなくて困っている人には、以下の記事がおすすめです。
>>【例文付き】志望動機が書けない人の原因と書き方のコツを紹介
③面接で同じ回答をしていいのか?
要約した状態でなら、面接で同じ回答をしても大丈夫です。同じ質問に対してエントリーシートに書いてあることと異なる回答をされると、面接官は混乱してしまうでしょう。
ではなぜ同じことを2度も聞かれるのでしょうか。それは、前提である志望動機を口頭でも確認して、面接でさらに深ぼる質問をするためです。
そのため、エントリーシートに何を書いたのかだけでなく、より細かく聞かれた時の回答方法を準備しておくことがおすすめです。
>>新卒の面接で頻出な質問とは|答え方や例文をポイント付きで紹介
④ESでは志望動機以外に何を聞かれるのか?
ESでは、志望動機以外に自己PR・自分の強みと弱み・学生時代に頑張ったこと・将来像などを聞かれます。
どれも志望動機の中にも書きましたよね。しかしこれらの項目には、1つのことをより詳しく具体的に書く必要があります。
志望動機は全ての項目をまとめた要約みたいなもの。そのため、全ての項目を踏まえて志望した理由まで、一貫性があるかどうかが重要になるのです。
>>エントリーシート頻出質問への対処法|基本のポイントと回答例を解説
エントリーシートの志望動機を例文を見ながら作成してみよう
本記事では、エントリーシートで聞かれる志望動機の書き方と、業界ごとの例文を紹介しました。何度も出てきましたが、志望動機では、エピソードや理由は具体的であること、全体に一貫性を持たせることが最も重要なポイントになります。
志望動機は企業に対して熱い人がある人はもちろん、就職活動でしかできない企業へのアピールなので、ぜひ伝えたいことを存分に伝えて下さいね。
この記事を書いた人
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。