エントリーシート頻出質問への対処法|基本のポイントと回答例を解説
就活を進めていく中で、避けて通れないのがエントリーシートの記入です。特に、質問欄の回答に迷う人は多く「どうやって回答すればいいの?」と悩んでしまう人もいるでしょう。
そこで、本記事ではエントリーシート頻出質問から基本的な書き方のポイント、書き方の注意点まで詳しく解説します。ぜひ、これからの就活の参考にしてみてくださいね。
あなたの人柄はエントリーシートで見られている
就活では、エントリーシートの提出が必須条件の企業がほとんどです。エントリーシートには、氏名や学歴などの基本的な情報にプラスして、志望動機や自己PR、ガクチカなど幅広い質問がされます。
企業側はエントリーシートの解答をチェックし、応募者がどんな人かを判断するのです。
エントリーシートの内容によっては、その後の選考に大きな影響を及ぼします。書き方のポイントを押さえて、選考を有利に進めましょう。
【例文あり】絶対に押さえるべきエントリーシート頻出質問3つ
エントリーシートはなかなか書く機会がなく、どうやって書けばいいか迷っている人も多いでしょう。
ここでは、頻出の質問を3つ紹介します。エントリーシートを作成する際の参考にしてみてください。
- あなた自身を聞く質問
- 学生時代を聞く質問
- 就職活動を聞く質問
①あなた自身を聞く質問
私は大学4年間、ドラッグストアでアルバイトをしていました。大学1年生のときから継続して、同じドラッグストアで働き続けてきました。アルバイトの経験を通して、コツコツと積み重ねる忍耐力を身につけられたと思っています。 また、昨年はバイトリーダーに指名され、シフト作成や新人バイトの指導といった、責任感のある仕事を任せていただけるようになりました。 アルバイト従業員のお手本になれるよう、朝は一番に出勤し、真面目に取り組みました。その結果、お客様アンケートで高評価をいただき、先日は本社から表彰状をいただくことができました。 アルバイトで身につけた忍耐力と責任感を貴社でも最大限に活かし、社員の方たちと協力しながら、大きな結果を出したいと考えています。 |
自己PRの項目は、アルバイトやサークル活動など、これまで頑張ってきたことや自分がどんな人間なのかを書きましょう。
採用担当者はエピソードのインパクトや達成した内容より、学生の人間性を重視して評価します。
また、エピソードや実績を書く場合は、簡潔かつわかりやすくまとめましょう。
➁学生時代を聞く質問
私は学生時代、サークル活動に力を入れて取り組んでいました。陸上サークルに所属してましたが、選手として練習に参加する一方で、裏方で広報や事務担当としても活動していました。もっと陸上サークルの魅力を多くの人に伝えられるよう、常に意識して裏方の作業をしていました。 具体的な取り組みの一例が、SNSを使った広報活動です。サークルのイベントや大会への出場など、情報はなるべく早くSNSに投稿するようにしていました。また、陸上サークルが魅力的に見えるよう、写真撮影の方法や文章の作成にかなり力を入れました。 その結果、昨年は例年より3倍近くの新入生が集まりました。この経験から、裏方作業の重要性を学ぶことができたと思っています。 私は貴社で事務職を希望していますが、学生時代の経験を最大限に活かし、貴社に貢献できる人材になりたいと強く願っています。 |
学生時代に力を入れたこと「ガクチカ」は、エントリーシートで必ず出てくる質問です。自己PRとは異なり、学生時代に力を入れた出来事や事柄を書く項目となっています。
どんな経験をしてその結果何を学んだのか、学んだことをどう活かしていくのかを具体的に書きましょう。
③就職活動を聞く質問
私は、貴社の「食を通じて社会貢献をする」という企業理念に、とても魅力を感じ志望させていただきました。 私は小さいころ病気がちで食が細い子供だったのですが、そんな私に母は毎日ご飯を作ってくれました。私が少しでも食べられるよう工夫してくれた料理からは、母の愛情を感じることができました。 その経験から食に興味を持つようになり、私が母にしてもらったように、多くの人たちに食を通じて笑顔になってもらいたいと思うようになりました。 「食を通じて社会貢献をする」という企業理念を掲げている貴社であれば、私の夢をかなえられると思い、志望させていただいた次第です。 |
採用担当者は、就活生の企業選びの軸や価値観を見て判断しています。このため、企業分析を徹底的に行い、その条件に沿った人物であるとアピールするのが効果的です。
企業の公式サイトなどに書かれている求める人材を常に意識して、志望動機を作成しましょう。
【例文あり】その他のエントリーシート頻出質問3つ
エントリーシートには、他にも頻出質問がいくつかあります。
ここでは、特に出てきやすい質問を3つ紹介します。エントリーシート作成の際にはぜひ参考にしてみてください。
- 就活後について
- 業界に特有なもの
- あなたの経験について
①就活後について
ご縁があり貴社に採用させていただけた場合、5年後の目標として、貴社が目指している新規顧客の開拓事業の中心的な役割で担う人材になりたいと考えています。 これを実現させるために、サークルリーダーの経験を通じて身につけたコミュニケーション能力を活かし、周りの人たちと協力するよう努めていきます。同時に、お客様のニーズ把握と貴社サービスの理解を深め、最もマッチするサービスの提案ができるよう努力していきます。 社会人経験はありませんが、入社後に活躍できる人材になれるよう、選考試験後も引き続き書籍やネットで業界研究をおこなっていくつもりです。 |
自分のキャリア観と採用担当者が求めている人材像が、どのようにマッチしているかをアピールしましょう。アピールする際は過去の経験やエピソードを絡めると、より説得力のある内容になります。
➁業界に特有なもの
私がコンサルタントを志望する理由は、コンサルとして企業の問題を解決し、企業の成長を促し、その結果日本の経済を支える存在になりたいと考えたからです。 現在、日本の経済は低迷状態にあります。生まれ育った国が不況から脱却するにはどうすればいいか、自分に何ができるかを考えたときに、コンサルタントという仕事を見つけました。 コンサルタントは企業の悩みを正確に汲み取って、問題解決のためにさまざまなサポートをする仕事だと理解しています。企業によって悩みは多種多様ですが、企業ごとに最適な提案ができるコンサルタントになり、企業成長を達成したいと考えています。 |
業界特有の志望動機の場合、事前の知識が必要です。自分が志望する業界はどのような仕事をしてるのか、具体的に想像できるよう業界研究を深めておきましょう。
また、企業ごとに理念や業務内容が異なるので、求める人材像にマッチするような、具体的な理由を書いてください。
③あなたの経験について
私は学生時代、飲食店でアルバイトをしていました。個人経営の喫茶店だったのですが、周辺の大規模開発工事に伴い顧客数が減少し、閉店の可能性が出た時期があります。 その際、私はイベントへの出店を店長に提案しました。今いる環境で売り上げが低迷するのであれば、いっそのこと場所を変えればいいと思い至り、まずは近所の公園で開催されているイベントへの出店を決定しました。 私は発案者として、イベント向けメニューの提案をおこないました。その結果、提案メニューの売れ行きは好調で、売上アップに貢献できました。また、イベントから店の存在を知ってくれたお客様の来店が増え、閉店せず経営を続けることが出来ました。 この経験は貴社でもお役に立てると考えています。 |
アルバイトの経験はエントリーシートでよく出てくる質問です。
どんなアルバイトをして、どういう課題に直面したのか、その課題に対してどんなアプローチをしたのかを簡潔かつ分かりやすく書きましょう。
アルバイトをしてこなかった場合は、その期間なにを頑張ったのかを書いてアピールしてください。
エントリーシートを書く際のポイント3つ
エントリーシートはその他にも、いくつか書き方のポイントがあります。
ここでは、押さえておくべきポイントを3つ紹介します。エントリーシート作成の際の参考にしてみてください。
- PREP法を使ってわかりやすく
- アピールポイントはひとつに絞る
- 何度も見直す
①PREP法を使ってわかりやすく
エントリーシートを書く場合は、全体的にPREP法を使うように意識しましょう。PREP法とは、「Point(結論)」「Reason(理由)」「Example(具体例)」「Point(結論)」の頭文字を取ったものです。
この順番を守って文章を書くことで、相手に伝えたいことがわかりやすくまとめられます。特に、結論を頭に持ってくることで、何を伝えたいのかが明確になるのです。
また、この書き方は文章作成が苦手な人でも書きやすい便利な方法なので、エントリーシートを書く際は常に念頭に置いておくといいでしょう。
➁アピールポイントはひとつに絞る
エントリーシートで何かアピールする場合は、一つに絞るようにしましょう。自分をよく見せるアピールポイントは、たくさん盛り込みたくなるものです。
しかし、アピールポイントは一つに絞ってその話題を深掘りすることで、より説得力のある内容になり、効果的なアピールにつながります。
また、一つのアピールポイントで話題をまとめることで、一貫性を持たせ相手に分かりやすく伝えられるのです。
一番伝えたいアピールポイントは何か、エントリーシートを書く前にピックアップしてみましょう。
③何度も見直す
エントリーシートは、書いたら何度も見直しましょう。自分ではミスをしていないと思っていても、改めて見直すと誤字脱字は意外と多く見つかるものです。
誤字脱字が多いエントリーシートは、採用担当者にあまりいい印象を与えません。
採用担当者は入社後を見据えた採用試験を行っています。例えば取引先とのやり取りで、誤字脱字が多く読みにくい文章を提出してしまうと、場合によっては企業の信頼に関わるのです。
日ごろから書いた文章を見直す癖をつけておくといいでしょう。
エントリーシートを書く際の3つの注意点
エントリーシートは正しい書き方を覚えておくのも大切ですが、避けなければならない注意点もあります。
ここでは、特に気を付けたい3つの注意点を紹介します。以下の3つは常に念頭に置いておきましょう。
- 嘘は書かない
- 表記を統一する
- Webでの見やすさを考慮する
①嘘は書かない
当たり前のことですが、エントリーシートに嘘は書かないようにしましょう。
採用担当者はエントリーシートの内容をもとに、面接で質問をしてきます。エントリーシートの内容と面接で応えた内容が一致しないと、面接でボロが出て採用担当者に悪い印象を与えてしまいます。
たとえ悪意はなくとも、嘘をついたという事実は大きなマイナスポイントとなり、その後の採用試験に悪影響となるでしょう。エントリーシートはすべて本当のことを書くようにしてください。
➁表記を統一する
エントリーシートには、たくさんの数字を書く項目があります。このため、数字の表記を統一しないと読みにくい内容になるので、注意が必要です。
表記がごちゃ混ぜになるととても読みづらいエントリーシートになり、書類選考の時点で落とされる可能性もあるでしょう。
例えば、学歴の欄は年月日を書かなければなりませんが、漢数字か算用数字かだけでなく、西暦か和暦かという選択肢もあります。
どちらを使うか、エントリーシートを書く前にあらかじめて決めておきましょう。
③Webでの見やすさを考慮する
エントリーシートは、Webでの見やすさを考慮して書く必要があります。
近年は紙媒体ではなく、Web上で提出を求める企業も増加しています。紙媒体とWeb媒体では見やすさの基準が異なるので、Web媒体を意識したエントリーシートを事前に作成しておくといいでしょう。
Web媒体の場合、改行するポイントが重要となります。読みやすさを意識して改行を使っていきましょう。また、Web媒体は変換ミスに注意が必要です。
エントリーシート内容を把握して質問に備えよう
エントリーシートは就活で初めて目にする人がほとんどです。このため、慣れない作業に最初は苦労する人も多いでしょう。
しかし、エントリーシートはある程度の形が決まっていて、頻出質問や抑えるべきポイント、注意点を覚えておけば、選考を有利に進められます。
エントリーシートを上手く攻略して、他の就活生と差をつけましょう。
この記事を書いた人
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。