就活を進める中で、必ず書くことになるのが志望動機。
しかし、就活生の中には「志望動機が思いつかなくて書けない……」「志望動機の書き方がわからない……」といった悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、志望動機が書けない原因、具体的な対処法だけでなく、書き方のコツや業界・アピールポイント別の例文まで紹介していきます。
就活初心者でも、この記事を読めばバッチリ志望動機を作成できますので、ぜひ参考にしてみて下さいね。
キャリアアドバイザー 鈴木
新卒で大手金融機関に入社したが、成長のスピードの遅さと、年功序列に懸念を抱き転職を決意。 転職する際、スピードの速さと裁量が持てるという2軸で転職活動をし、シーマインドキャリアに入社。 入社後、キャリアアドバイザーとして年間1000人以上の学生の就活相談をし、実績No.1を獲得。
人事 佐藤
2018年度新卒入社 新規営業を担当 入社後、新規営業に従事し、顧客開拓や提案活動を経験。 プロジェクト参画 その後、異動により大手外食チェーンや病院のプロジェクトに参画。プロジェクトマネジメントやシステム導入を担当。 2021年 人事部に抜擢 2021年に人事部に抜擢され、新卒採用と中途採用を担当。2024年9月現在も人事を担当している。
受かる志望動機をよりスムーズに作成するには、コツが必要です。本記事を通して、書けない原因を知り、書き方や対処法までをマスターしましょう!
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志望動機が書けない原因3つ
志望動機をいざ書こうとしても、なかなか手が進まない……と悩む方は多いでしょう。ここでは、志望動機が書けない主な原因を3つ紹介します。
では、志望理由が書けない原因を一緒に探っていきましょう。
①志望動機の「型」がわからない
「どうしてその企業に行きたいのか」や、そのきっかけとなったエピソードはぼんやり思い浮かぶものの、構成の型が分からないために志望動機が書けない人は、意外と多くいます。
型が分からないと、自分の考えをうまく文章にまとめられず、書けても結果的に読みにくい文章になりがちです。履歴書は基本的に減点式で評価されるので、読みにくさはなるべくなくしたいところ。
しかし逆に、型さえ理解してしまえばぐんと書きやすくなるでしょう。まずは、志望動機の構造を知るところから始めてください。
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②自己分析不足
志望動機が書けない原因の1つとして、自己分析が足りないことが挙げられます。志望動機が「なんとなく憧れているから」「素敵だなと思っているから」で留まっている人は特に注意!
志望動機では「企業のどこが魅力的で、それが自分の中のどんな判断軸にひっかかったのか」まで書かなければ、採用担当に熱意が伝わりません。
そのため自己分析が足りていないと、説得力のある志望動機が書けず、最終的に自分の魅力や熱意が伝えられないまま選考落ち、というもったいない事態になることも。
▼メンターと人事に聞く!自己分析が浅いとどうなる?▼
志望動機が書けない問題もありますが、就活の軸が定まっていないため、自分に向いている仕事や企業を見つけにくくなります。
自己分析が浅くて企業選びから間違ってしまい、連続で選考落ち……という学生さんはものすごく多いです。「何をどう直せばいいかわからない」と相談に来る方は、ほとんど自己分析が間違っていますね。
自己分析が浅いと、たとえ履歴書を乗り越えても、面接で深掘り質問をされたときに答えられないこともありますよ。
実際、それで面接の答えがガタついてしまった人も、今まで結構見てきています。
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③企業分析不足
企業分析が足りていない場合も、志望動機が書けない状況に陥りやすいでしょう。
企業分析は、その企業のことを調べて自分のキャリアビジョンを叶えられるかを確認したり、他社との違いを明確にして就活をスムーズにするために行います。
企業分析を行えていないと、その企業ならではの良さや魅力に気づけず、結果として的外れな志望動機を書いてしまう危険性があります。
企業理念・企業の存在意義(パーパス)・事業内容・社風といったさまざまな情報や要素から、分析を行うことで、よりスムーズに志望動機を作成できますよ。
【今すぐ実践】志望動機が書けない人の対処法3つ
ここでは、志望動機が書けない主な理由に対する、具体的な対処法を3つ紹介します。
「志望動機がうまく書けない…」と悩んでいる人は、必ず全てチェックしておきましょう。
①【型を知ろう】志望動機テンプレに沿って書いてみる
まずは志望動機の型を知って、それに沿って書いてみましょう。案外、思考が散らばっているだけで、志望動機の構成が分かれば書ける人も少なくありません。
①結論 | ①なぜその企業を志望しているのか |
②エピソード | ②-1 志望したきっかけとなるエピソード |
②-2 きっかけによって何をしたいと感じたのか | |
③入社後の活躍 | ③入社後/将来的に自分がどうなっていたいか |
基本的に、短い文章量で何かを他人に伝える場合は「PREP法(結論⇒理由⇒エピソード⇒結論)」を活用しましょう。分かりやすい説明のための枠組みとして有名で、上記の構成もPREP法を参考にしています。
上記の構成に沿って、より簡単に志望動機が書きたいと思った人は、志望動機テンプレシートを活用するのもおすすめ。5つの項目を流れに沿って埋めていくと、志望動機が自然と完成します。
各項目には、行き詰まらないようワンポイントアドバイスもあるため、志望動機を書きなれていない、時間がないなど、より不安が大きい人は試してみてくださいね。
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②自己分析|就活の軸を考える
先述したように、志望動機を書く前には必ず自己分析をしておきましょう。具体的には、「就活の軸」を明確化できればOKです。

就活の軸は、主に「will・can・must」の3軸に分かれています。これらを順に分析していって、自分が企業に求めることは何か、本質的にどんな仕事がしたいのかを決めていくとスムーズですよ。
will軸 | 自分がこれから先どうなっていきたいのか・何がしたいのか(未来軸) |
can軸 | will軸のため、自分には何ができるか・何をしてきたか(過去・現在軸) |
must軸 | will軸のために絶対的に必要なことは何か(現在・未来軸) |
ここでwill軸が定まるだけでも「自分は〇〇がしたいため、それができる貴社に応募した」という形の志望動機が書けるでしょう。
また、can軸は志望動機の説得力を上げるためにも使えます。たとえば製造業志望で「ずっとモノづくりがしたくて(will軸)、サークルでは毎回イベントの企画係を行なっていた(can軸)」と書くと、熱意が伝わりますよね。
自己分析をもっと詳しくやっていきたい人は、以下の記事も参考にしてみてください。マインドマップや自分史など、自分をより深くまで知るための方法を紹介しています。
自己分析をしてもしっくりこないときは?
自己分析をして、お菓子メーカーの企画職がやりたいと思ったんですが、大学ではスポーツサークルのマネージャーくらいしかやっていなくて……熱意を伝えるためのエピソードがないんです。
このままだと志望度が低いと思われるかも……今からでも企画職系のインターンに参加すべきですか?
焦らなくて大丈夫です!「自分がやりたいこと(will軸)」と「自分が経験したこと(can軸)」に一貫性があれば、全く問題ありません。
まずは以下のように自己分析してみてください。今教えてくれた経験が、志望度の高さを示すエピソードになるかもしれませんよ。
マネージャーが楽しかったのはなぜ? | ⇒ | その本質は? |
①頑張る選手たちを近くで応援することにやりがいを感じたから | ⇒ | ①目標に向かって頑張る人に寄り添い、その手助けをすることが好き |
②裏方に徹しつつ、勝利に向かってチームで一丸となる雰囲気が好きだったから | ⇒ | ②チームで一丸となって勝利や数字を追う風土が好き |
③清算処理や日程調整などの裏方作業が得意で、それを十分に発揮できたから | ⇒ | ③自分の強みを発揮できる環境だとやりがいを感じて、一生懸命取り組める |
たとえば①が理由なのであれば「マネージャー職」が好きなのではなく「目標に向かって頑張る人のサポートができる作業」が好き、と分かりますよね。これがいわゆる就活の軸です。
ここまで分かったらあともう一押し!自分の就活の軸が志望企業にある、とアピールできれば、一貫性のある志望動機が書けますよ。
そこで次は、「どんな働き方ができる企業(企画職)なら自分に合うのか?」を考えていきましょう。
本質的にしたいこと | ⇒ | どんな企業がいい? |
①目標に向かって頑張る人に寄り添い、その手助けをすることが好き | ⇒ | ①「受験に勝つ!」「母の日」などのメッセージを伝えられるお菓子企画をしている |
②チームで一丸となって勝利や数字を追う風土が好き | ⇒ | ②チームワークを重視している社風 ⇒OB訪問でどんな社風かを聞いてみる |
③自分の強みを発揮できる環境だとやりがいを感じて、一生懸命取り組める | ⇒ | ③企画書を作ったりプレゼンの準備をしたりなど、細かさと正確さが求められる ⇒事務職や経理のほうが合っている? |
たとえば「①目標に向かって頑張る人の手助けが好き」なら、頑張る人にメッセージを伝えるお菓子を企画している企業を選べば、志望動機も書きやすくなります。
また②の場合は、ピックアップした企業の説明会やOB・OG訪問で、社風を質問してみましょう。情報収集を深めれば、おのずと自分に合った企業が見つかりますよ。
ここまで分かれば、志望動機はもうほとんど書けたも同然です。
あとはこれらを組み合わせつつ、志望動機テンプレなどの型に当てはめて書いていきましょう。
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③業界・企業研究を徹底する
志望動機作成時には、自己分析と共に業界・企業分析を徹底して行いましょう。志望動機を作成する際には、「なぜその業界・企業を選んだのか」を明確にすることも重要だからです。
具体的には、まず以下のチェックポイントを参考に調べてみてください。これらすべてを把握している必要はありませんが、何から調べるべきかの指標になりますよ。

また、先述した自己分析の3軸の中にある、「must軸」を中心に調べてみるのも1つの方法です。
must軸とは「自分が将来なりたい姿になるために何が必要か」であり、これには自分の力を最大限発揮できる環境や、企業のビジネスモデルなども含まれます。
特に、企業の仕事の環境や社風など、そこで働いている人しか知らない情報を得たい場合は、説明会やOB訪問、インターンシップなどに参加してみてくださいね。
【書けない人必見!】志望動機の書き方を簡単3STEP解説
ここでは、志望動機がなかなか書けない人のために、志望動機の書き方を簡単に3つの構成に分けて解説していきます。
それぞれの項目で、OK例文・NG例文とともに解説していくのでぜひ参考にしてみてくださいね。
また、志望動機をサクッと作りたい人は、カリクルのテンプレシートを使うのもおすすめです。5つの項目を順に埋めていくと、自然と志望動機が完成しますよ。
【STEP①】書き始め|結論ファーストで書こう
志望動機の書き始めは、必ず「結論ファースト」にしてください。まずはOK例を確認してみましょう。
私が貴社を志望した理由は、貴社の「食の力で地域・世界をつなぎ、持続可能な社会を実現する」という企業理念に深く共感したからです。(63文字) |
例のように、「私が貴社を志望したのは〜〜だからです。」の形で書くと結論を簡潔に言い表せます。書き始めの文字数は、文字数上限の1~2割前後を目安としてくださいね。
続いて、NG例文も紹介します。
私は、以前行っていたボランティアで持続可能な社会の実現の難しさを学びました。そこから貴社の存在を知り、入社したいと考えるようになりました。 |
結論よりエピソードが先に来ているので、何が言いたいのかが読み取りにくくなっていますね。最後に結論を読んで、またエピソードを読み直すことになってしまいそうなのも、やや大変です。
また、上記のNG例文では、具体的に志望企業のどこに魅かれたのかが書かれていないため「それほど志望度が高くないのでは」と悩んでしまいます。
【STEP②】本文|具体的な経験・エピソードを書こう
志望動機の本文部分は、具体的な経験やエピソードに触れながら書きましょう。
私は大学2年生の時、地域のフードドライブ活動に参加し、家庭で余った食品を集めて子ども食堂や福祉施設に提供するボランティアに取り組みました。まだ食べられる食品が大量に廃棄される一方で、食料不足に悩む人々が身近にいる現状を目の当たりにし、食を通じた支援の重要性を強く感じました。 この経験から、私は食を通じて地域や社会に貢献することを就活の軸としてきました。貴社では地域社会と海外とを繋ぎ、フードロス対策や栄養食開発等、食の支援を多様な視点から行なっており、私の就活の軸に合うと考えています。(243文字) |
具体的なエピソードとともに、その時に得た学びを就活の軸としていることも伝えられており、一貫性がありますね。
本文の文字数は、大体文字数上限の「5~6割程度」を目安としてみてください。上記の例文は、400字上限で200~240字程度を目安にしています。
続いて、NG例もチェックしていきましょう。
私は、高校生の頃から、食に興味があり、世界全体で食に困る人や栄養不足に陥る人を減らしたいと言う思いがありました。自分の力でなんとかできないのかと思い、ずっとモヤモヤとしていました。 就職活動をしていく中で、貴社の名前を知り、詳しく調べていくうちに食を通して持続可能な社会の実現に尽力している点から、企業理念や社風に魅力を感じるようになりました。 |
自分の思いだけではなく、そのためにどんな行動をしたかまで書きましょう。エピソードがない……と悩む人もいるでしょうが、行動していないのではなく気づいていないだけかもしれません。
自分の思いとエピソードに繋がりを見つけるには、深くまで自己分析をする必要があります。記事の前半で説明しているので、気になる人は読み直してみてくださいね。
【STEP③】締めくくり|入社後の目標を書こう
志望動機の締めくくりには、入社後の目標や成し遂げたいことを書きましょう。
貴社に入社できたら、貧しい国でもバランスよく栄養を確保できる保存食の開発・研究に携わり、貴社の掲げる理念を全うしていきたいと考えています。(69文字) |
このように、開発・研究職に就いて保存食の開発に携わりたいとできるだけ具体的に書くことで、キャリアプランをしっかり見据えている印象を与えられるでしょう。
締めくくり部分は、大体文字数上限の1~2割程度を目安にしてみてくださいね。
続いて、NG例文も見ていきましょう。
貴社に入社できたら、自分の地域や世界中の人々が栄養バランスの取れた食事を摂り続けられるように貢献していきたいと考えています。 |
入社後の姿が曖昧だと、志望度が低いと思われてしまうかもしれません。なるべく、自分が何をしていこうと考えているのか、まで記しておきましょう。
【アピールポイント別】現役アドバイザーが本気で添削!志望動機の例文4つ
ここからは、アピールポイント別で志望動機の例文を4つ紹介していきます。
しかも例文は全て、年間で1200人の就活生の内定をサポートしている現役の就活アドバイザーが添削したものです!添削箇所の解説もついているので、気になる人はぜひ読んでみてくださいね。
またカリクルでは、自分が書いた志望動機を添削してもらえる「赤ペンES」というサービスも!
まだ添削に出せるような志望動機が書けない……という人は、先に「志望動機テンプレ」を使って、サクッと作ってみるのも1つの方法ですよ!どちらも無料なので、気軽に活用してくださいね。
まずは志望動機を作りたい! | 志望動機を添削してほしい! |
志望動機テンプレートを使う | 赤ペンESで志望動機添削を依頼 |
①「業界に興味を持っていた」例文
「業界に興味を持っていた」
添削箇所|赤字
【結論】私が貴社を希望した理由は、ディベロッパー業界に興味があるからです。人々の日々の生活に寄り添えるディベロッパー業界に深い興味を抱いているためです。
解説|ただ興味があると示すだけだとやや志望動機としてのインパクトが足りないため、「人々の日々の生活に寄り添える点に興味がある」と具体的に言及しています。採用担当の学生への理解度も高まりますよ。
【根拠となるエピソード】私は幼い頃から親の転勤の都合で引越しがやや多く、自分の故郷はここだと言えるような場所がありませんでした。常に物寂しさを感じる生活でした。
解説|事実だけでなく、そのときの自分の感情も織り交ぜて伝えましょう。特に幼少期のエピソードを入れる際は、「○○と感じていたが、▼▼がきっかけで心構え・心境が変わった」⇒「結果、◇◇業界を目指すようになった」という形だと、熱意が伝わりやすいですよ。
【エピソード詳細】親の転勤がなくなり、現在の住所に住み始めてから、初めて自分の居場所を見つけたような温かい気持ちになりました。
しかし現在の住所は、引っ越した当時から近所でのイベントも多く、隣人の方々も積極的に挨拶を交わしてくれて、初めて「ここにいたい」と思えた土地でした。
解説|元の文章だと「転勤がなくなったのが要因で、場所自体はどんな地域でも良かったのでは?」と捉えられるかもしれません。そのため、地域自体の魅力をきちんと添えましょう。今回は例として魅力を提示しましたが、深掘り質問をされる可能性もあるため、自分の経験に即したものに変更してくださいね。
【心境の変化】この経験から、「場所が人に考える安心感」と「コミュニティの力」を強く意識しています。よって、私自身が何度も住まいの変化を経験したからこそ、新しい引越しや環境に不安を感じる人々も安心できるような、より地域に根差した街づくりを目指したいと考え、ディベロッパー業界を志望しました。
解説|元の文章では、自分の心境の変化は語られているので、過去経験を踏まえて「自分がこの先やりたいこと」をより詳しく記してみてください。その「やりたいこと」が志望業界で叶えられると分かれば、マッチ度の高さをアピールできますよ。
【入社後の展望】入社後は、大学で学んだ知識を活かして、「ハード(建物)」だけでなく「ソフト(人やコミュニティ)」の視点も重視しながら、街の価値を最大化できるよう貢献していきたいと考えています。
解説|ここで唐突に大学の知識について語ると、無理に付け加えたイメージが出てしまいます。ここまでの流れでは「幼少期の経験から、人に安心感を与えられるような、地域に根差した街を作りたい」と語られているので、そこの一貫性を損なわないようにすることが重要ですよ。
【総合まとめ|足りない点は?】
添削前の文章では、全体的に「過去のエピソードでどんな心境の変化があったか」「何がしたくてその業界を選んだのか」という、「学生側の意思」に関する部分が足りず、淡白かつ曖昧な印象を受けました。
【改善ポイント解説!】
全体的に自分の心情や意思をはっきりと記し、志望動機の説得力を上げることに力を入れましょう。基本の型は押さえられているので、このまま質を上げていけば選考通過も見えますよ!
「業界に興味を持った」志望動機のアドバイス |
・「その業界のどこに興味を持ったのか」を結論部分で示す ・自分の心情や意思を積極的に示し、志望動機の説得力を上げる |
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②「企業理念に共感した」例文
「企業理念に共感した」
添削箇所|赤字
【結論】私が貴社を志望した理由は、貴社の「食の力で地域・世界をつなぎ、持続可能な社会を実現する」という企業理念に深く共感したからです。
解説|結論部分が端的にまとまっていて良いですね。企業理念に誤字脱字があると、やや大きめの減点になってしまうこともあるため、その点だけ気を付けてくださいね。
【根拠となるエピソード】私は大学2年生のとき、所属するサークルのボランティア活動の一環として、地域のフードドライブ活動に参加しました。、家庭で余った食品を集めて子ども食堂や福祉施設に提供するボランティアに取り組みました。その時に地域の方にお礼と笑顔を向けられたことで、まだ食べられる食品が大量に廃棄される一方で、食料不足に悩む人々が身近にいる現状を目の当たりにし、食を通じた支援の重要性を強く感じました。
解説|やや専門的な言葉である「フードドライブ活動」の説明がなく、エピソードのイメージがしにくいため、軽い説明を付け加えています。また、「地域の方にお礼や笑顔を向けられた事実」よりも、そこから「何を感じて」食を通じた支援をしたいと思ったのか、すなわち心境の変化が重要です。伝えることの優先順位に気をつけましょう。
【心境の変化】この経験から、私は食を通じて地域や社会に貢献することを就活の軸としてきました。貴社の地域社会への貢献や環境への取り組みを知った際に感銘を受け、その一翼を担いたいと考えました。貴社では地域社会と海外とを繋ぎ、フードロス対策や栄養食開発等、食の支援を多様な視点から行なっており、私の就活の軸に合うと考えています。
解説|企業の魅力説明がややざっくりとしすぎているため、企業がどんな事業を行なっているのか、何が魅力的に見えたのかを付け加えています。企業分析を深めた上で具体的に記すと、より効果的ですよ。
【入社後の展望】貴社に入社できたら、貧しい国でもバランスよく栄養を確保できる保存食の開発・研究に携わり、貴社の掲げる理念を全うしていきたいと考えています。
解説|「企業理念に共感した」という志望理由にきちんと戻って、締めくくりが書かれていて良いですね!保存食の開発、とありますが、企業が本当にその開発事業を行なっているか、最近の動向は逐一チェックしましょう。
【総合まとめ|足りない点は?】
専門的な単語の説明がない、本質的に伝えたいこととは別のことを書いてしまうなど、やや読み手のための情報が足りない文章になっていました。書いているうちに熱が入ってくるとよくあるミスですね。
【改善ポイント解説!】
専門用語にはざっくりとした説明を付け加えた上で、「こういうことがあった」という事実だけでなく「そこから何を考え、何を就活の軸にしたのか」という心境の変化を加えています。
志望動機作成中も「これは本当に伝えるべきことか?」と自問自答しましょう。伝えたいことを箇条書きにして、優先度付けをしてから文章にするのも効果的ですよ。
チェックポイント |
・専門的な単語を使っていないか(説明があるか) ・事実のみのエピソードになっていないか ・心境の変化まで書けているか ・自分の意思や将来の展望が書けているか |
③「人の役に立ちたい」例文
「人の役に立ちたい」
添削箇所|赤字
【結論】私が貴社を志望したのは、仕事を通してできるだけ多くの人の役に立ちたいという夢を叶えられると考えたためです。
【根拠となるエピソード】過去に私は大学のボランティア活動に参加し、大学時代、地域の高齢者向けに貴社の〇〇サービスの利用方法を教えるプロジェクトに携わりました。ボランティアに参加しました。
解説|やや冗長な表現が目立ち、文字数を圧迫していたため、なるべく同じ意味で短くまとまるような文章に変換しています。つい文章を長くしてしまうことはよくあるため、読み返して「ここ、意味が一緒かも」という部分はどんどん削ってください。
【エピソード詳細】その際、参加者の中に操作に戸惑っている方がいたため、私は丁寧にやり方を指導しました。参加者の方が特定の操作でつまづいていたため、私はその操作を目の前でやってから、慣れるまで繰り返し一緒に実践して、操作を覚えてもらいました。
解説|「問題が発生⇒解決した」という説明のみになってしまっているため、具体的にどんな操作に対して戸惑っていたのか、どのようにやり方を指導したのか、詳しい説明を付け加えています。エピソードの状況をイメージしやすくし、説得力が上がっていますね。
【心境の変化】結果、その方が初めて〇〇を使用でき、「とても便利で日々の暮らしが楽になった」と喜んでいただけました。この経験から、人々の役に立つような技術を開発・研究して、新しい可能性を提供することが私のやりがいであることを実感し、貴社でその想いを形にしたいと考えるようになりました。貴社の技術が人々の生活を支えていることに感動すると共に、せっかくの技術をうまく活用できない人を減らすためにも、より使いやすいサービスを開発したいと強く思いました。
解説|元の文章は「どのような開発を進めたいのか」についての深掘りが十分ではありません。そこで添削後の文章では、ここまでの流れを踏まえて「とても良いサービスでも、使い方が分かりにくいと活用できない人もいる」という切り口から、もっと使いやすいサービスを作りたい、という結論に着地しています。
【入社後の展望】貴社に入社できたら、大学で勉強してきた知識を活かし、開発・研究の立場から人々の生活に貢献する一翼を担い、企業の成長に貢献していきたいです。
解説|大学の知識に関しては今まで何も言及がなく、やや唐突感が出てしまうため、思い切って削っています。全体的に志望動機の一貫性を壊さないよう、流れを重視した締めくくりにしましょう。
【総合まとめ|足りない点は?】
ややエピソードの状況説明が抽象的ですね。「人の役に立ちたい」という思いがあるはずなのに、エピソードでは「問題が起こって、解決した」と伝えるだけになっており、やや淡白すぎるイメージがあってちぐはぐです。
【改善ポイント解説!】
「誰がどんな困りごとを抱えていたのか」「何をして解決したのか」など、エピソードの状況を5W1Hを基準に詳しく説明しています。
また「人の役に立ちたい」という志望動機なので、「どんなことをして役に立ちたいのか」も重要ですね。今回は「どのような開発を進めたいのか」について、より深掘りした文章も付け加えています。
「人の役に立ちたい」志望動機のアドバイス |
・エピソード部分で問題を解決した場合、どのように解決したのか詳細に記そう ・「どんなことをして役に立ちたいのか」も言及しよう |
④「その仕事にやりがいを感じた」例文
「その仕事にやりがいを感じた」
添削箇所|赤字
【結論】私が貴社を志望したのは、人の心を動かし、広く価値を提供できる広告事業という仕事に、強くやりがいを感じているからです。
解説|「問題が発生⇒解決した」という説明のみになってしまっているため、具体的にどんな操作に対して戸惑っていたのか、どのようにやり方を指導したのか、詳しい説明を付け加えています。エピソードの状況をイメージしやすくし、説得力が上がっていますね。
【根拠となるエピソード】大学時代、私はサークルの広報担当として、SNSを活用して新歓イベントの宣伝をしていました。その際、限られた予算と短い準備期間の中で「どうすれば目標に届くか」を考え、メンバーと協力しながら投稿内容発信やタイミングを工夫しました。
しかし、予算と準備期間は限られていたため、一度の宣伝で多くの人の目を引けるよう、投稿内容にキャッチコピーを入れました。デザインも目立つものに変え、さらに新入生が暇になりやすい14~18時に投稿タイミングを限定したところ、すると例年より多くの新入生の参加を得られたのです。、広告の工夫次第で目標が達成できることを知りました。
解説|「限られた予算と期間で宣伝をしないといけない」という課題に対して、改善方法がざっくりしていたため、「人の目を引く宣伝をするために、投稿にわかりやすいキャッチコピーを入れた」などの具体的な改善策を提示しています。
【心境の変化】この経験から、広告には人を動かす大きな可能性があると確信しました。するとともに、デザインや商品の良さだけでは人に届かないという複雑さを感じ、そこにやりがいを見出しました。
解説|「広告に可能性や魅力を感じた」という受け身の動機だけでは「実際に泥臭い努力ができるのか?」と思われる可能性があります。そのため、「デザインや商品の良さだけでは人に届かない難しさが広告にはある」と主張することで、仕事としての大変さも理解していることをアピールしました。
【入社後の展望】貴社は、クライアントの課題を解決する革新的な広告手法と、クリエイティブな提案力に自信があり、を強みとしています。そのような環境で私も自分の力を高め、貢献したいと考えています。
解説|「貴社はクリエイティブな提案力に自信がある」を「貴社は~を強みとしている」という表現に変更し、より客観的な評価が伝わるようにしました。
【総合まとめ|足りない点は?】
仕事にやりがいを感じた、という志望動機なら「その仕事にどのような魅力があるのか」にも言及しましょう。この理解が的確だと、より好印象を与えられますよ。
また、何かの問題にぶつかり、それを解決したという構成は綺麗なのですが、肝心の解決策がやや曖昧で「頑張って解決した」というイメージが先行してしまいます。
【改善ポイント解説!】
「投稿に分かりやすいキャッチコピーを入れる」「投稿タイミングを14~18時に限定する」など、数字を入れつつ具体的に解決策を説明し、かつ、複数の解決策を同時に行なったと強調しました。
どんなアプローチで問題解決を図ったのかを具体的に示すことで、企業に学生の能力をアピールできます。
「仕事にやりがいを感じた」志望動機のアドバイス |
・志望職種のどこにやりがいや魅力を感じたのか、結論部分で言及しよう ・エピソードでは「どんな問題が発生し、どんな解決策を取ったのか」をより詳細に ・数字を示しつつ説明するとより効果的 |
カリクルの「赤ペンES」では、今回の例文のような添削をぎっしり詰めて志望動機をお返しします!
まだ志望動機が書けない……という人は、カリクルの志望動機テンプレを使って、最短3分でサクッと志望動機を作成してみてくださいね。
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【業界別】現役アドバイザーが本気で添削!志望動機の例文4つ
続けて、業界別の志望動機例文を4つ紹介していきます。
ここでも例文は全て、年間で1200人の就活生の内定をサポートしている現役の就活アドバイザーが添削したものです!添削箇所の解説も添えてあるため、ぜひ参考にしてくださいね。
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①IT業界の例文
IT業界の例文
添削箇所|赤字
【結論】私は貴社が展開する医療アプリケーションの開発に携わり、医師と患者双方へ日常的に価値を提供したいという思いから志望しました。
私は「医療アプリを通じて医師と患者の懸け橋となる製品を提供する」という貴社のビジョンに共感し、アプリ開発に貢献したいという思いから志望しました。
解説|添削前の文章では「価値提供したい」意図は伝わるものの、「なぜ」「どうやって」という部分が曖昧です。そこで、企業のビジョンに共感する姿勢を示すことで、志望度の高さを明確にしました。
【根拠となるエピソード】私は大学のゼミ活動で、学生チームでイベント運営用のサイトを企画・改良しました。し、UI/UXの改善に取り組みました。イベント中もユーザーの声を集め、かなりの悪い機能やデザイン等を見直した結果、運営期間中の利用者アンケートで、6割以上の人から不満が上がった機能やデザインを順に改良した結果、最終的に「使いやすい」との声が増え、大きな達成感を感じました。
解説|「かなりの悪い機能」は不自然な表現なので、「アンケートで不満が上がった機能」と具体性を加えつつ、どのくらいの不満度だったのかを数字付きで表現しています。
【心情の変化】この経験から、ユーザー目線で企画を改善し満足度を高めることにやりがいを感じ、 将来はさらに多くの人にとって使いやすい、アプリケーション媒体を作りたいと考えました。サイト・サービス・アプリケーションなど、IT技術の利便性向上を通じて、多くの人の生活を支えたいという目標が芽生えました。
解説|添削前の文章では「サイト運営をしていた」というエピソードから、やや唐突に「アプリケーション媒体が作りたい」というキャリアビジョンに移っており、読み手を混乱させてしまいます。あくまでアプリ開発は手段なので、本質的な目的である「多くの人の生活を支えたい」という志望動機の主張を優先させました。
【入社後】貴社では、医療業界でもまだアプリケーションが浸透していない時代から、独自の技術を活用してユーザー目線重視のアプリケーションを制作しており、私もその事業の一端を担いたいと感じています。
貴社が、医療業界に先駆けて独自のIT技術を導入し、ユーザー目線を重視したアプリケーションを展開してきた点に感銘を受けました。入社後は私もプロジェクトの一員として、医師や患者の双方が安心して使えるサービスの向上に寄与したいと考えています。
解説|「医療業界でもまだアプリケーションが浸透していない時代から~」はやや遠回しな言い方になるため、伝えたいことの本質である「企業の技術導入が先進的だった」ことを強調しました。
入社後は、貴社のノウハウを活かしながら、ユーザー第一の精神を持って医師と患者双方にとってより良いアプリケーションの制作に取り組み、貴社に貢献していきたいと考えています。
解説|入社後の展望についてが全体的に長く、文字数を圧迫しているため、冒頭の結論の繰り返しになっている部分は思い切って削っています。文字数上限に余裕がある場合は、数ある企業の中でもどうして医療業界のIT技術に注目したのか、という部分を掘り下げるのがおすすめですよ。
【総合まとめ|足りない点は?】
やや「入社後の展望」に関する部分が長い印象ですね。最も重要で文字数を取るべきエピソードが短くなってしまっています。
また、IT業界志望であることにとらわれすぎて、急に「アプリが作りたい」と伝えているのもやや不自然です。本質的に自分が何をしたいのか、が抜けていますね。
【改善ポイント解説!】
エピソード部分を増やし、入社後の展望についてを簡潔にまとめるため、「結論:エピソード:入社後の展望=1:7:2」の比率を目安に修正しています。
また、IT関係の〇〇がやりたい!という主張だけを押し出すのではなく、「本質的な目的は『多くの人の役に立つこと』であり、そのためにIT業界を志望している」という形にして、より説得力を高めました。
チェックポイント |
・「本質的に何がしたくてIT業界を志望したのか」を説明しているか ・「結論:エピソード:入社後の展望=1:7:2」を目安に書く |
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また、IT業界の志望動機がもっと見たい!という人は、以下の記事も参考にしてみてくださいね。
②広告業界の例文
広告業界の例文
添削箇所|赤字
【結論】私が貴社を志望した理由は、「お客様の心に、これまでにない世界を」という企業理念に深く共感したためです。自身の広告制作を通じてこの理念を形にする一助になりたいと考えたからです。
解説|「企業理念に共感した」という志望動機だけではやや志望理由として弱いので、差別化のためにも、「共感して何をしたいと思ったのか」まで掘り下げて追加しています。
【根拠となるエピソード】私は大学2年生のとき、ゼミ活動で地域の小規模イベント向けの広告制作を担当しました。
【エピソード詳細①】始めは、派手に目立つデザイン案ばかり出していましたが、当初は、派手さを重視したデザイン案を提案していたものの、イベント主催者から「伝えたいメッセージが届いていない」との指摘を受け、広告制作は自らの発想やデザイン力を表現する場ではなく、消費者と広告主双方の視点のの意図を繋ぐ架け橋になる場だと学んだのです。学びました。
解説|エピソードの説明自体は非常に分かりやすいですね。やや冗長な表現や「学んだのです」のような口語調を「学びました」などの文語調にして、より洗練された文章に修正しています。
【エピソード詳細②】最終的に、自分のこだわりと消費者を惹きつけるメッセージ性のバランスを取りつつ広告を制作したところ、主催者から「自分たちの伝えたいことがよくまとまっている」と褒められ、イベント参加者からも好評をいただけました。
【心境の変化】この経験から、消費者のニーズや視点に寄り添いつつ、新しい価値を提供できる広告制作に強く惹かれました。新しい価値を付加する広告制作の面白さを実感し、その可能性を追求したいと考えるようになりました。
解説|広告制作への興味をもっと掘り下げ、広告の何に惹かれたのか、その結果自分はどうしたいと思ったのか、までを具体的に記す形に変更しました。どうして広告業界を目指すようになったのか、志望動機への説得力を高めています。
【入社後】入社後は貴社が展開する広告のように、消費者の心に、今までになかった視点を与える広告制作に携わりたいです。新しい発見を促し、心を動かす広告制作に挑戦したいと考えています。
解説|「今までになかった視点」はやや抽象的な表現なので、「新しい発見を促す」という形に言い換え、広告の効果をより分かりやすく伝える表現に変更しました。
【総合まとめ|足りない点は?】
全体的に質が高いですね!やや冗長な表現や「学んだのです」のような口語調の文章が入っているのが惜しいです。質が高い志望動機こそ、細かい部分で減点されないよう、文体や表現には注意しましょう。
【改善ポイント解説!】
さらに差別化するため、「広告業界に惹かれました」「将来やりたいことは〇〇で、だから貴社を志望しました」だけでなく「広告業界のどこに惹かれたのか」「目的達成のためにこれからしたいことは何か」まで追加で書いています。
企業は学生の「意思」を知りたいため、より自己分析を深めた内容を書くと、注目度が増しますよ。
チェックポイント |
・冗長表現に注意 ・口語調ではなく文語調に ・【差別化】自己分析を深めた内容を入れよう |
また、広告業界を狙っている人は、以下の記事も読んでみてください。広告業界に絞った志望動機例文を複数用意しているため、より志望動機作成の参考になりますよ。
③食品業界の例文
食品業界の例文
添削箇所|赤字
【結論】私が貴社を志望したのは、誰もが安心して食事を楽しみ、健康を保てる社会を作りたいという夢を叶えるためです。
「アレルギー対応食品の開発を通じて、誰もが安心して食事を楽しめる社会を実現したい」と考えたからです。
解説|「○○という夢を叶えたい」という表現は受け身な印象になるため、「アレルギー対応食品の開発を通じて夢を実現したい」と、実現するための具体的な方法まで提示しています。具体性のある計画を示すことで、夢見がちなイメージを払拭しています。
【根拠となるエピソード】私自身、いくつかの食品アレルギーを持っており、給食やレストラン、そして自宅でも食事をする際にはいつも気を遣っていました。いつも症状が出てしまわないか不安な気持ちを抱えながら食事をしていたため、心から食事を楽しめませんでした。
私は幼い頃から複数の食品アレルギーを持っており、学校の給食や外食では不安が先立って食事が楽しめないことも多くありました。
解説|前提情報に関してはなるべくコンパクトにまとめましょう。今回は、やや冗長な部分を削り、本質である「アレルギーのために食事を楽しめない」という部分に焦点を当てています。
【エピソード詳細】そこで大学の学園祭では、アレルギー対応メニューを作る必要があり、ボランティアとして参加しました。全員に楽しく食事をしてほしいと思い、アレルギー対応メニューの企画・運営に参加しました。頑張ってメニュー選定を行い、誰でも食べられるメニューを作成したところ、成分表示やアレルギー持ちの学生へのヒアリングを徹底し、アレルギーを持つ人でも「食べたい料理を選べる」ようなメニュー選定を行いました。すると最終的には多くの方に安心して食事を楽しんでいただけたのです。
解説|添削前の文はやや淡々としすぎているため、自分がどういう思いでメニュー作りに参加したのかを追加しています。また「メニュー選定を頑張った」だけだと抽象的なので、実際にどんな努力をしたのか、最終的にどんなメニューを作ったのかなど、より具体的に状況を説明した文に変更しました。
【心境の変化】この経験から、食事に不安を持つ人に自分のように食事に不安を持つ人にも「安心して食べられる楽しさ」を届けられる食品を作りたいと考えました。貴社はアレルギー対応を含む成分表示の工夫に力を入れており、私の夢を実現できる場所だと感じています。確信しています。
解説|「食事に不安を持つ人に食品を届けたい」だけでなく、「自分も大変だったから同じような人を助けたい」という要素を入れることで、志望動機に説得力を出しています。また「感じています」だとやや自信なさげなため、「確信しています」と強く言い切り、マッチ度の高さも強調しました。
【入社後】入社後は、食品開発技術者として、誰もが安心して食事を心から楽しめるような食品の開発に力を注いでいきたいです。
【総合まとめ|足りない点は?】
エピソードの状況説明や、過去経験を踏まえた将来の目的までは説明できているのですが、「そのときにどう感じたか」「なぜその目的を設定したのか」という、学生側の意思がやや曖昧になっています。
経験のすごさや目標の高さも重要ですが、学生自身の熱意が伝わらなければ、採用担当の印象は薄くなってしまいがちです。
【改善ポイント解説!】
エピソードの状況だけでなく「そのときどう感じたか」まで記し、将来の目標に関しても「自分がそう考えるに至った意図」を追加しています。すると、志望動機にぐんと説得力が出ますよ。
チェックポイント |
・前提情報はなるべくコンパクトに ・状況説明のみのエピソードはNG ・志望動機と共に「どうしてそう考えたのか」まで簡潔に示すこと |
また、食品業界の志望動機例文を他にも見たい人は、以下の記事も参考にしてみてください。
④商社業界の例文
商社業界の例文
添削箇所|赤字
【結論】私は、人とモノと企業を繋げることで、経済の活性化に貢献できる商社ビジネスに魅力を感じ、貴社を志望しました。
【根拠となるエピソード】大学時代のゼミナールをきっかけに、大学のゼミで、地域経済が低迷していることについてディスカッションを行った際、物価高やエネルギーの供給不足などの大きな問題は、原因をたどると少子化や労働力不足に繋がると分かり、衝撃を受けました。
【心境の変化】経済をより活性化するには、人の存在が不可欠であることを学んだ際に、学び、人同士の繋がりを通してモノ、そして企業を動かしていく商社のビジネスモデルに深く魅力を感じました。そこから私は「日本の経済発展へ貢献したい」という思いを持って、就職活動を行ってきました。
解説|添削前の文章では、エピソードそのものの説明が省略されてしまっています。大学のゼミで何をしたことがきっかけで「人+モノ+企業」の繋がりが必要だと感じたのか、より掘り下げて説明することで、志望動機に説得力を持たせています。
【志望企業の魅力】貴社は、大手総合商社として、様々な人・モノ・企業に関する膨大なネットワークを構築しております。日本経済の活性化に大きく寄与できるのではないかと考えました。
解説|企業の現状を説明するだけでなく、その現状を見て「日本経済の活性化に寄与できると感じた」などの、魅力を感じたポイントについて強調することで、志望度の高さを示しています。
【入社後】入社後は、私の長所である、傾聴力と提案力を活かし、1つ1つの顧客と真摯に向き合い貴社に貢献することで日本の経済発展の一助となりたいです。
【総合まとめ|足りない点は?】
そもそも、志望動機で最も大切なエピソード部分である「経済の活性化を目指すようになったきっかけ」の内容説明が抜けており、全体的に薄い志望動機になっています。
「きっかけ(エピソード)がありますよ」ということは示せているので、具体的にどんなことがあったのかを書きましょう。
【改善ポイント解説!】
エピソードを具体的に埋めて「こういう経験があったことがきっかけで、就活の軸が決まった」という構成を作っています。もちろん文字数の限界もありますが、重要なエピソードが極端に薄くなるのは避けましょう。
チェックポイント |
・エピソードの説明が欠けていないか確認 ・企業の現状だけでなく「そこにどんな魅力を感じたか」まで説明 |
また、商社業界の志望動機例文を他にも読みたい人には、以下の記事もおすすめですよ。
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このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。