自己PRで相手の立場に立って考える力をアピールしたい就活生もいるのではないでしょうか。相手の気持ちを汲み取れることは、仕事や人間関係を作る際に大切な能力ですよね。
そこで、本記事では相手の立場に立って考える力がある人の特徴から、アピールするためのポイントや注意点まで解説します。ぜひ、今後の対策の参考にしてください。
相手の立場に立って考える力は自己PRになる!
チームで働く際に相手の立場に立って考える力は必要不可欠なので、企業は相手の立場に立って考えられる人材を求めています。
例えば、営業職や接客業の場合にはお客様の立場で物事を考える必要があり、事務職も同僚とのチームワークが大切です。
企業では目標達成のために、企画・事務処理・製造のような部署が作業を分担しながらチームで働いており、チーム内で活躍するためには、相手の立場に立って考えられる人材が必要になります。
相手の立場に立って考える力がある人の3つの特徴
相手の立場に立って考えられる人が持っている特徴は主に以下の3つです。自分に当てはまっているかチェックしてみてくださいね。
- 相手に対して配慮ができる
- 話の聞くのが上手い
- 柔軟に人の意見を取り入れる
①相手に対して配慮ができる
相手の気持ちが汲み取れる人は、誰かが嫌悪感を持つような行動をしません。自分がされて嫌なことは、相手も嫌だと考えるからです。
常に自分を客観視しながら冷静に判断して、相手の立場に立って考えており、不快な気分にさせないためにも、無意識に干渉しすぎないように心がけています。
一生懸命なときや余裕がないときにも相手が傷つかないように配慮できる人は、深慮深いため仕事でも信頼を得られやすいです。
②話の聞くのが上手い
相手の立場で考えられる人は、相手の話をしっかり最後まで聞けます。話を途中で遮ったり、自分の話ばかりして相手の話を聞かないと、相手は不快に思うはずです。
つまり、相手がどう考えているのか理解する姿勢を持っており、相手が嫌悪感を抱かないように会話できるのです。
話を聞いてくれると好感や安心感が得られやすいので、チームの仲間からも信頼されやすい人材だと言えるでしょう。
③柔軟に人の意見を取り入れる
相手の立場で考える人は、一つの考え方を押し通さず、多様性を受け入れているため、柔軟な思考や対応力を持っています。
意見や価値観は十人十色なので、自分の考えだけを一方的に押し付けてしまうと、相手が不快な思いをしたり、口論に発展するかもしれません。
互いに良好な関係を保つためにも、他人の意見を無視したり批判せずに、相手を優先して物事を考えながら行動できるのです。
相手の立場に立って考えられる人が重宝される職種3選
具体的にどんな職種で評価されやすいのでしょうか。あらゆる職種にも向いている強みですが、特に活躍できるのは以下の3つの職種です。
- 事務
- 営業
- 接客
①事務
事務職は周りの人々とのコミュニケーションが必須な職種です。事務職と聞くと黙々と一人でパソコンと向き合って、資料を作っているイメージを持っている人も少なくありません。
しかし、資料を作成する際にも、どんな使い方をするのか、どうしたら見やすいのか考える必要があります。
自分では見やすいと思っても、相手には見にくいかもしれないので、相手の意図を察知しながら使いやすい資料を作れると評価されるでしょう。
②営業
相手の立場を考える必要がある職種と聞いて、最もイメージしやすいのは営業ではないでしょうか。
直接お客様に対して自社のサービスや商品を説明するので、相手が何を求めているかを常に考えることが大切です。
営業先はもちろん、バックオフィスで働く人々の立場でも考える必要があります。契約の受注の共有に仕方も工夫するなど支えてくれる方に対しての対応も業務の上では重要です。
③接客
接客業でもお客様が求めることを、敏感に気づくことが重要です。例えば、飲食店ではお客様が「食器を片付けて欲しい」「早く注文を取って欲しい」と考えているかもしれません。
美容師なら、ヘアスタイルをお客様に提案したり、理想のヘアスタイルを一緒に考える必要もあるでしょう。
このように主にサービス業で必要とされる職種なので、幅広い状況で相手の立場で何を求められているか考える能力が必要とされます。
自己PRで相手の立場に立って考える力をアピールする方法3ステップ
次に、上手に自己PRを作成するポイントを紹介します。以下の3つのフレームワークを意識すると、効果的にあなたの強みをアピールできますよ。
- 自分なりの相手の立場に立って考える力を伝える
- 相手の立場に立って考える力を発揮したエピソードを伝える
- 相手の立場に立って考える力を入社後にどのように活かせるか伝える
①自分なりに相手の立場に立って考える力を伝える
自己PRでは、まず結論を言及しておくと、その後の内容も入ってきやすくなります。つまり、最初に「私の強みは相手の立場に立って行動できることです」とはっきり伝えてください。
「結論→根拠→結果→仕事での活かし方」の順で作ると、採用担当者にもあなたの長所が伝わりやすいですよ。
②相手の立場に立って考える力を発揮したエピソードを伝える
続いて、これまでの経験に基づいて、具体性のあるエピソードを話しましょう。長所と言い張っても、根拠となるエピソードがないと信憑性がありません。
エピソードを具体的に盛り込み、納得感が得られる内容を意識しましょう。
③相手の立場に立って考える力を入社後にどのように活かせるか伝える
応募者が強みをどのように活かすのか、企業側は最も気になっているので、強みをアピールしたら、入社後の活かし方を必ず述べてくださいね。
素晴らしい経験があっても、企業で再現できないと意味がありません。イメージしやすい場面を話して、今後の再現性を示しましょう。
自己PRで相手の立場に立って考える力をアピールする際の2つのコツ
自己PRを作成するためには、コツがあります。あなたの強みを効果的に伝えるためにも、以下の2つのポイントを守ってくださいね。
- 相手の立場に立って考える力を具体的に言語化する
- 企業に適した相手の立場に立って考える力をアピールする
①相手の立場に立って考える力を具体的に言語化する
抽象的な言葉は具体性のある言い方に変えましょう。的確にあなたが伝えたい強みをアピールできます。
「相手の立場で考える」ことは、「円滑にコミュニケーションが取れる」「自分の意見を押し通さない」「ニーズを汲み取れる」「相手の気持ちに寄り添える」「聞き上手」とも言い換えられます。
オリジナリティのある自己PRにするためにも、あなたの強みを具体的な表現に変換してくださいね。
②企業に適した相手の立場に立って考える力をアピールする
魅力的な強みを伝えても仕事で活かせなければ意味がないので、企業にマッチした長所をアピールする必要があります。
企業ごとに利益の生み出し方は違うため、企業研究を念入りに行うことが大切です。
成果につなげるために強みを活かして、「どんな価値が提供できるのか」「どう利益を生み出せるのか」を、行動面も含めてしっかり述べることで、自社で一緒に働くメリットを採用担当者に伝えられるでしょう。
自己PRで相手の立場に立って考える力をアピールした例文3選
ここで、相手の立場で考えられる力を効果的に伝えられる例文を3つ紹介します。自己PRのイメージがなかなか湧かない人は、参考にしてくださいね。
例文①: アルバイト
大学時代に個別指導塾で数学講師として働いた経験は、私のコミュニケーション能力と問題解決スキルを大きく向上させました。 生徒一人ひとりのニーズに合わせた指導を行う中で、特に勉強が苦手な生徒に対しては、その原因を深く掘り下げ、彼らが学習に対して前向きになれるような、楽しくて効果的な授業方法を開発しました。このアプローチの結果、私が担当した生徒は期末テストで平均点数を10点向上させることに成功しました。 この経験から、相手の立場に立って考え、適切なサポートを提供することの重要性を学びました。 入社後は、この経験を活かし、クライアントのニーズを深く理解し、彼らの課題を解決するための具体的な提案を行うことで、会社の価値を高めることに貢献したいと考えています。 私の強みは、常に相手の立場を考えながら行動することであり、これがチームやプロジェクトにおける成功に不可欠だと確信しています。 |
個別塾の講師をしていた経験のエピソードと結果を、具体的に伝えています。仕事での活かし方も述べられているので、簡潔で分かりやすいです。
企業でもクライアントの話を親身に聞いて、活躍してくれそうな印象を与えるでしょう。
例文②: サークル活動
私の強みは、相手のニーズを敏感に察知し、それに応じた対応を行う能力です。 大学時代のバドミントンサークルでの指導経験は、この能力に気づき、磨き上げることができたきっかけでした。 初めは技術指導に集中していましたが、徐々にメンバー一人ひとりの声に耳を傾けることで、個々のニーズに合わせた練習メニューを開発しました。 この新しい指導方法は、未経験者限定の大会での成果にも表れ、多くのメンバーが初戦突破を果たし、入賞者を出すことに成功しました。この経験から、個々のニーズに合わせて工夫されたサポートがいかに重要かを学びました。 貴社においても、私はこの経験を生かし、お客様一人ひとりの潜在的なニーズを見極め、それに応じた最適なサービスを提供することで、お客様との関係構築に貢献したいと考えています。お客様の声に耳を傾け、期待を超える価値を提供し、貴社に貢献いたします。 |
慣れて余裕ができたことや考案後の結果も記載されており、具体性があるため分かりやすいエピソードです。採用後にも人々のニーズを把握しながら、新しい提案をしてくれそうなイメージを与えるでしょう。
例文③: ボランティア
私の強みは、常に他者の視点を持ち、それに基づいて行動することです。 大学時代、どのようなボランティア活動が地域社会に最も貢献するかを考え抜いた結果、地元の高齢者が集う河川敷でのゴミ拾いに参加することを選びました。この活動を通じて、まるで孫と一緒に時間を過ごしているかのような温かい経験を高齢者に提供できたと感じています。 継続的な参加を通じて、他のボランティア参加者との絆を深め、リピート率の向上にも貢献しました。この経験は、相手の立場を理解することが信頼関係の構築に不可欠であるということを学ぶ機会となりました。 貴社においても、この考え方を活かし、お客様の立場に立った営業活動を展開することで、信頼される関係を築き上げたいと考えています。お客様一人ひとりのニーズに寄り添い、期待を超える価値を提供することを約束いたします。 |
人々の立場に立って行動した結果、多くの人から信頼感が得られたと述べた例文です。相手の立場に立った営業ができそうだと思われて、好印象を与えやすいでしょう。
自己PRで相手の立場に立って考える力を伝える際の2つの注意点
続いて、相手の立場に立って考える力をアピールする際に、注意すべきことを2つ解説します。自己PRを作成する前に一通りチェックしておきましょう。
- 自己PRと面接時の態度が矛盾しないように気をつける
- ネガティブな受け取り方をされないように気をつける
①自己PRと面接時の態度が矛盾しないように気をつける
相手の立場で考えられる力を強みに使ったのなら、面接中の態度と矛盾が生じないように注意を払う必要があります。
相手の立場で考える人の特徴は、「相手が傷つかないように配慮できる」「相手の話を聞くことが上手」なので、強みの特徴に反しないように気をつけましょう。
相手の立場を考える人は一般的に意見を押し付けないため、他人の意見を批判せず、相手の気持ちに配慮する余裕を持って面接に臨んでくださいね。
②ネガティブな受け取り方をされないように気をつける
強みの伝え方次第では、悪い印象を与えるかもしれません。そのため、ネガティブなイメージを払拭できるアピール内容を考えておきましょう。
例えば、相手の立場で考えるあまり、自己主張が弱いのではないかと思われる場合もあります。自己主張と意見の押し付けは似て非なるものですが、自分の意見を話すことは重要です。
相手を傷つけることなく、主張を受け入れながら、対等な立場で的確に自己主張できれば理想的でしょう。
自己PRでは相手の立場に立って考える力を効果的にアピールしよう
今回は相手の立場に立って考える力をアピールする際のポイントと注意点を紹介しました。
たくさんの企業で求められている重要な能力なので、適切なアピールができれば、周りの就活生と差別化できます。本記事を参考にして、あなただけの自己PRを作成してくださいね。
この記事を書いた人
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。