自己PRにコミュニケーション能力を伝えようと決めても、どんなエピソードを選んだらいいか、どんな文章なら伝わるのか悩む方は多いようです。
本記事では、自己PRでコミュニケーション能力を生かすエピソードの探し方や伝える際の注意点をご紹介します。
面接官にいい印象を与える方法を学んでいきましょう。
コミュニケーション能力が就活で有利になる理由2つ
コミュニケーション能力は、上手にアピールすると就活で有利になりやすいアピールポイントです。
どのような理由で、評価されやすいのでしょうか。
有利になる理由を理解して、コミュニケーション能力をアピールしましょう。
- コミュニケーション能力は評価されやすい
- どこでも通用する能力
①コミュニケーション能力は評価されやすい
コミュニケーション能力は、面接時の自己PRとして評価されやすい傾向があります。
組織の中で働く場合、社外社内問わずさまざまな人と関わることが必要です。コミュニケーション能力がある人だと、円滑にやり取りができ協調性も高いと考えられます。
人と関わる仕事では、コミュニケーション能力は成果を発揮しやすいのが特徴です。
コミュニケーション能力が高いと仕事の獲得に繋がったり、スタッフ間の連携がよくなったりとプラスに働く場面が多くなります。
②どこでも通用する能力
コミュニケーション能力を重視する企業は多く、どの業界でも通用する能力といえます。
仕事の成果に影響するだけでなく、職場環境を良くしたり、社員同士のやり取りを円滑に進めるためにも能力を発揮できます。
営業やサービス業といった、コミュニケーション能力が結果に直結する業種以外でも、自分をアピールできるのがメリットです。
仕事内容に関係なくコミュニケーション能力を求めている企業は多いため、積極的にアピールしましょう。
コミュニケーション能力を発揮できる職種5つ
コミュニケーション能力を発揮できる職種を、5つピックアップしました。
それぞれどのような部分で、コミュニケーション能力が活かせるのか解説します。
①営業職
営業職は常に人と関わるため、コミュニケーション能力が求められる職業のひとつです。
自社のサービス内容や商品を顧客に提案し契約してもらうには、相手にメリットを感じてもらうことが必要不可欠です。
「サービスがその顧客に必要なのか」「その商品があれば何が解決できるのか」を顧客に伝えられないと、契約にはつながりません。
営業成績を上げるためにも、コミュニケーション能力は必要な部分のため、営業職を目指す方は存分にアピールしましょう。
②事務職
社内の人と関わりが多い事務職も、コミュニケーション能力が必要な職業です。
事務職の仕事は、与えられた仕事を黙々とこなすだけではありません。部署内の連携や、社外の人への連絡も事務職の大切な仕事です。
コミュニケーション能力がなければ、手元にきた書類の確認もままならず、仕事の進捗や成果にも影響が出ます。
事務職はコツコツ仕事をこなす力も必要ですが、コミュニケーション能力の伝え方によっては、十分なアピールポイントになりえるでしょう。
③飲食店のホール
お客様と距離が近い飲食店のホールスタッフも、コミュニケーション能力が重視される職業です。
飲食店にはキッチンスタッフとホールスタッフがいますが、ホールスタッフはお客様の要望をキッチンスタッフに的確に伝える必要があります。
飲食店ではアレルギーの確認や注文内容の詳細な希望など、伝票だけでは伝えきれない要望も多く、場合によっては口頭で伝える必要も。
面接時の自己PRとして、コミュニケーション能力は飲食店で高く評価されるでしょう。
④医療関係
医療関係も、患者さんと接することが多く自己PRでコミュニケーション能力が評価される職業です。
医療機関では、年齢や性別を問わずさまざまの患者さんを対応します。病状を確認する際も、コミュニケーション能力は必要不可欠です。
医師や看護師、医療事務といった職場内での連携も重要になります。連携がとれないと円滑に業務が進まず、適切な処置ができない場合も。
どの部署でもコミュニケーション能力が求められるため、医療関係の職業を目指す場合は、コミュニケーション能力のアピールがおすすめです。
⑤ITエンジニア
ITエンジニアは個々に仕事を行っているイメージですが、大きな案件では作業を分担して業務に取り組むためコミュニケーション能力が必要になります。
プロジェクトの進捗確認や進行管理など、多くの部署が関わっていることがほとんどです。コミュニケーションが取れないと、プロジェクトの遅延につながることも。
クライアントから直接意見をもらいシステムに反映する必要があるため、「聞く力」も重視されます。
会社の大きさに関わらずITエンジニアは、コミュニケーション能力が問われるため面接時にはぜひアピールするのがおすすめです。
コミュニケーション能力を活かすエピソードの探し方2つ
コミュニケーション能力を活かすエピソードの探し方は2つあります。
それぞれを利用して、自己PRに使えるエピソードを考えましょう。
- 自己分析
- 他己分析
①自己分析
自己分析は、自己PRのエピソードを考える基本的な方法です。
「チームで失敗した出来事」や「人と関わって達成した出来事」を思い出します。その出来事に対して自分がどう感じたのか、何を得たのか深掘りしましょう。
困難に感じた部分も、具体的なエピソードの肉付けに役立ちます。困難に対してどう対応したかを加えると、面接官の印象に残りやすくなるのがメリットです。
困難を経て得た能力や考えをまとめると、面接官のイメージしやすい自己PRのエピソードが完成します。
②他己分析
他者からの意見から分析する他己分析も、コミュニケーション能力を探す方法に役立ちます。
家族やパートナーといった身近な人に、自分がコミュニケーション能力があると感じるか、どうしてそう思ったのか聞いてみましょう。
人からの客観的な意見は、自分では気づかない部分を気づかせてくれます。
どうしてそう思ったのかを合わせて聞けば、具体的なエピソードも添えて教えてくれるため、面接時のエピソード作りにそのまま流用できるのがメリットです。
コミュニケーション能力の自己PR例5つ|業種別に紹介
コミュニケーション能力を活かせる職業に合わせた、自己PRの例文をご紹介します。
自己PRでコミュニケーション能力をアピールする際は、ぜひ参考にして自己PRを作成してください。
自己PR例①営業職
私の強みはコミュニケーション能力が高いことです。 学生時代はアルバイトで結婚式場のスタッフとして従事しており、お客様に合わせた臨機応変な接客を意識していました。 お客様の希望を聞くときは、言葉の表面だけでなく要望を出した意味を深く考えるようにしています。その結果お客様にも信頼していただき、アルバイト中に雑談を交わせるようになりました。 時にクレームに直面することもあり、対応能力や問題への解決力も身につきました。さまざまなお客さんに接する経験を経て、ストレス環境下でも冷静に判断できる自信があります。 貴社に入社した暁には、コミュニケーション能力を活かして、お客様だけでなく社内の人との関係構築にもつなげたいと考えております。 |
営業職の自己PRは、「顧客からの信頼を得られる」という点を意識しましょう。営業職で成果を出すには、顧客からの信用が必要不可欠です。業務への理解が深いと思われ、いい印象につながります。
自己PR例②事務職
私の強みはコミュニケーション能力が高いことです。 学生時代、イベントサークルで副リーダーを務め、リーダーとサークルの発展に尽力しました。 サークル内では各メンバーの意見を取りまとめ、「5000人規模のイベントを成功させる」という目標を掲げて、プロジェクトの進行管理やスケジュールの確認を意識して行動しました。 仕事に行き詰っているメンバーがいた場合はすぐに話を聞く場を設け、なるべく早く不安を取り除くことに注力しました。また、イベント企画の際はひとりひとりの意見に耳を傾けることで、全員が納得して活動できるように気を配りました。 円滑なコミュニケーションは、営業事務として働く上でも必須かと思います。入社後も、部署間の連携をスムーズに行い、業務効率化に貢献したいです。 |
事務職の自己PRでコミュニケーション能力をアピールするときは、周りとの協調性が高く連携を高められたエピソードがおすすめです。事務所は他部署との連携が重要な点をよく理解していると思ってもらえるでしょう。
自己PR例③飲食店のホール
私の強みはコミュニケーション能力が高いことです。 学生時代は飲食店のホールスタッフとして勤務しており、バイトリーダーを務めた経験があります。 アルバイト先は忙しく、常にお客様が来店するほどの人気店でした。忙しさに疲れたアルバイトが増え、接客にも影響が出てお客様の満足度が下がったため、状況改善に向けスタッフ一人ひとりと話す機会を設けることにしました。 スタッフごとの向き不向きを考慮し役割分担を行い、その日の反省点があれば共有して、働きやすい環境づくりに尽力しました。その結果、以前より積極的にシフトを増やすアルバイトが増え、仕事の質も上がったことでお客様からもお褒めの言葉を頂きました。 貴社に入社した暁には、この経験を活かしてスタッフとお客様の橋渡しができるような社員になりたいと思っております。 |
飲食店の面接でコミュニケーション能力をアピールするときは、スタッフとお客様どちらにも接する立場であることを意識したエピソードが大切です。
自己PR例④医療関係
私の強みはコミュニケーション能力が高いことです。 学生時代には、高齢者施設のボランティア活動に従事しました。 私が担当した業務は、利用者さんの話し相手や散歩の同行です。初めて会う人にも楽しい気持ちになってもらえるよう、会話の内容や相づちの仕方に注意しました。 ボランティア活動中に、利用者さんに楽しんでもらえるようなイベントも積極的に企画しました。スタッフ全員と連携をとりつつ、イベント時も常に報連相を意識することでトラブルを事前に回避できたと自負しています。 入社後も、常に相手を意識したコミュニケーションという強みを活かして、患者さんへの心温まるサポートとスタッフ間の連携を意識して行動したいと思っております。 |
医療機関を目指す方は、患者さんへの対応やスタッフ間の連携をかなえたエピソードを意識して自己PRを作りましょう。
自己PR例⑤ITエンジニア
私の強みはコミュニケーション能力が高いことです。 私は学生時代にダンス部の部長を務めた経験があります。 ダンス部の振り付けでは個々の個性を活かしつつ全体のバランスを整える必要があり、メンバーごとにどんな表現をしたいか聞き取りを行い擦り合わせました。 チーム全員の希望を聞きつつバランスのいいダンスに仕上げるのは簡単ではありませんでしたが、最終的に全員が納得できるものを作ることに尽力しました。 その結果、全員が意欲的に練習に参加し、着実に精度を高め、念願だった「地域の大会で1位を取る」という目標を達成することができました。 入社後も、プロジェクトメンバーとの円滑なコミュニケーションに貢献し、プロジェクトの完成に必ず導く人材として活躍していきたいと考えております。 |
ITエンジニアの自己PRでは、グループでの連携を意識してコミュニケーション能力を発揮したエピソードを伝えるのがおすすめです。
自己PRでコミュニケーション能力を伝える時の注意点2つ
自己PRでコミュニケーション能力を伝えるとき、注意するポイントを2点ご紹介します。
基本的にいい印象を与えるコミュニケーション能力ですが、伝え方を誤ると予想と違う印象を与えてしまうことも。誤って伝わらないよう、話し方やエピソードに工夫が大切です。
- 自慢をしない
- 明るく大きな声で話す
①自慢をしない
コミュニケーション能力を面接時の自己PRとして伝えるときは、自慢に聞こえないように注意が必要です。
学生時代にコミュニケーション能力を「どんな場面で発揮したのか」「その結果でどんなことを学んだのか」をセットで伝えると、面接官に具体的なイメージが伝わります。
その際に、自慢話に聞こえるようなエピソードを挙げてしまうと、面接官の印象は良くありません。
あえて失敗したことを話したり、成長した部分を伝えたり、謙虚な印象を与えられるようエピソードに工夫しましょう。
②明るく大きな声で話す
面接時にコミュニケーション能力を自己PRとして伝えるときは、明るく大きな声で話しましょう。
ボソボソとした小さな声では、面接官に「本当にコミュニケーション能力が高いのか?」と疑問に思われる可能性があります。
面接官の目を見て明るく元気に話せば、自己PRで伝えたエピソードの信頼度があがり、面接官にいい印象を残せるでしょう。
また、面接官から質問が返ってきたときの聞く姿勢も大切です。「うなずき」や「相づち」を積極的に取り入れ、質問に適切に返答することが大切です。
自己PR例文を参考にコミュニケーション能力をアピールしよう
コミュニケーション能力をアピールする自己PRを作成するときは、今回の例文を参考にしてください。
コミュニケーション能力はどの企業でも重宝され、うまく伝えれば面接官にいい印象を与えられます。
エピソードを伝えるときに意識するのは、「自慢話にならないようにする」「明るく大きな声で話す」ことです。
上手にアピールして、希望の企業からの内定を手に入れましょう。
この記事を書いた人
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。