自己PRは就職活動で必須の項目ですが、意味を正しく理解している就活生は案外少ないのではないでしょうか。自己PRは自分の能力や人柄を伝えるものですが、それだけの認識では足りませんよ。
そこで、本記事では自己PRを書く際のポイントや悩んだときの対処法を詳しく解説します。ぜひ、今後の就活対策の参考にしてください。
自己PRとは!
自己PRとは、自分の良さをアピールする項目です。まず、自己PRの意義と自己PRを求められる理由を解説します。
- 自己PRの意義
- 企業が自己PRを求める理由
①自己PRの意義
自己PRでは自分の詳細な能力と人柄を伝えることが重要ですが、就活では採用メリットを述べて企業での活躍の仕方を売り込む必要があります。
自己PRは企業側に評価されることが大切なので、ある程度、企業が求めている人物像に合ったアピールをしなければいけません。
したがって、ただ自分の魅力を伝えるだけでなく、企業から評価されることを常に念頭に置いて、良い印象につながる魅力を盛り込みましょう。
②企業が自己PRを求める理由
企業は自己PRの内容によって、志望者が会社に合う人材なのか確認しています。人材が優秀なだけでなく、社風に合う人を採用したいと思っているため、企業との相性が良いとプラスになるでしょう。
また、しっかり自己分析を行い、自分自身を理解しているかチェックされています。自己分析がしっかりできていないと、就活に対して真剣ではないと思われて、企業への志望度も低いと思われるかもしれません。
自己PRの作り方
では具体的にどのように自己PRを書いたら良いのでしょうか?企業担当者に評価されるためにも、以下の3つを意識してくださいね。
- PRする内容の候補を挙げる
- 企業の求める人材に合うPRを選ぶ
- 100~200字程度の文章にまとめる
①PRする内容の候補を挙げる
まず、これまでにあなたがしてきた仕事の内容を、徹底的に洗い出してください。このときに具体的な作業内容やポジションも必要です。
次に、「苦手なことができるようになった経験」「周りの人と比較して自分が得意なこと」「何が課題でどうして取り組もうと思ったのか?」を振り返ってみてください。
数字として表せる実績はなくても良いので、自分の中にあった「課題」が解決したエピソードを思い浮かべましょう。
結果的に自分の中に何が「強み」として残ったのかを思い起こし、それをアピールポイントに据えてみるのがおすすめですよ。
②企業の求める人材に合うPRを選ぶ
次に、応募企業で必要とされている能力をイメージしてみましょう。どんなに優れた実績を残していたとしても、応募職種で求められていない能力なら評価されにくいです。
志望企業や応募職種で必要な能力と自分の経験・実績・スキル・専門性を対応させながら、自己PRの内容を組み立てなければいけません。
一方的に、「私はこのようなスキルがある」「私はこういった仕事ができる」と伝えても、自己PRとしては不十分ですよ。
③100~200字程度の文章にまとめる
自己PRは100~200文字程度の文章にまとめるのがおすすめです。採用後にあなたの持っている経験・実績・スキルをどうやって活かせるのか、はっきり記載する必要があります。
そのためには、エピソードを説明する際に「状況→課題や意図→行動→結果」の順番でまとめるのが重要です。
経験や実績を文章にする際に、状況に対してどうして行動をしたのか課題や意図を記載して、最後に経験や実績と関連付けて能力やスキルが活かせるとアピールしましょう。
【3ステップ!】自己PRを書くときのポイント
アピール方法によって印象が大きく変化するため、伝え方は重要です。以下の3つのポイントを意識しながら、自己PRを作成してくださいね。
- PRしたい内容を最初に明示する
- 具体的なエピソードを加える
- 入社後に活かせることを強調する
①PRしたい内容を最初に明示する
まず、結論となる自分の強みやPRポイントを簡潔に提示してください。初めに結論を示すとインパクトが与えられるとともに、アピール内容が明らかになり、話を理解してもらいやすくなります。
面接官は数多くの就活生を相手にしているので、分かりづらいと良い評価につながらず、印象にも残りません。
あなたのことを面接官に覚えてもらう必要があるため、明確に伝わるようなアピールを心がけてくださいね。
②具体的なエピソードを加える
自分の強みやPRポイントを伝えた後は、過去の具体的なエピソードを話して根拠を示すことが重要です。
どんなに「能力を備わっている」と述べたとしても、本当のことだと信じてもらえなければ意味がありません。能力を持っている信憑性を高めるためにも、具体的な理由を提示してくださいね。
ただし、過去のエピソードは主張に根拠を持たせるための材料なので、事実を伝えるだけの実績自慢にならないように気をつけましょう。
③入社後に活かせることを強調する
能力に関する具体的なエピソードを述べた後は、あなたの能力を用いて採用後にどうやって活躍できるか強調してくださいね。
採用メリットを感じさせるためにも、実際に仕事で活躍する姿をイメージさせることが大切です。そのため、入社後の仕事を例に挙げながら、どうやって活躍できるのか具体的に示す必要があります。
企業での働き方を伝えることで、応募企業への理解度の高さをアピールできるので、好印象を与えられるでしょう。
自己PRの例文3つ
ここで、自己PRの例文を能力別で3つ紹介します。自分に近い内容をチェックして、実際に作る際の参考にしてくださいね。
- 傾聴力
- 継続力
- 向上心
①傾聴力
相手に合わせてリアクションを変えるのは簡単ではないので、傾聴力がよく伝わる行動と言えます。面接中にも同じ行動ができれば説得力が高まるでしょう。
私の強みは話し手の気持ちに共感して、本音を引き出せる傾聴力です。 私はゼミの研究テーマとして、地域の特性と生活する人々の性格的特徴の関連性を研究するため、日本各地に赴いて現地の方々と交流しました。 そのときに最も苦戦したのは、初対面の方が遠慮なく話してくれる環境づくりです。 話し手と同じ温度感であいづちを打ったり、リアクションを大きくしたところ、相手の気持ちがほぐれて深い話を聞けました。 この経験を活かして、貴社でも接客スタッフとして、お客様の気持ちに寄り添ってニーズを引き出すことで適切な提案をしたいです。 |
②継続力
安定感のある成果を出せる継続力がアピールされています。ミスを減らすための具体的な行動が説明されており、採用後にも失敗に注意しながら仕事を進めてくれそうなイメージを与えるでしょう。
同じ成果を持続できる継続力が、私の強みです。私は大学時代に自転車のメンテナンスをするアルバイトをしていましたが、初めのころは整備の点検ミスでよく怒られていました。 そこで指摘された箇所をメモして、必ず指摘事項をチェックするルーティンを続けた結果、働き始めて1ヶ月目から点検ミスがほとんどなくなりました。 入社後にも日によって結果に差が出ないように気をつけるとともに、失敗した際には原因を明らかにしながら仕事を回していきます。 |
③向上心
当時の気持ちが盛り込まれているため、読み手も状況をイメージしやすいです。目標達成に向けて、課題を解決した過程が上手にまとめられています。
私は高い目標達成に向けて努力できる向上心を持っています。この長所が発揮されたのは、私が主将を務めたバレー部が優勝したときです。 前年度まで2連続準優勝と悔しい思いをしていましたが、私は結束意識の低さが原因だと考えました。そこで、毎回練習後にメンバー全員と連絡を取って意見を引き出すとともに、それまでの倍の練習試合を取り付けました。 結果的に、メンバー同士がアドバイスし合える環境が構築され、結束力も高まったため、初優勝を果たしました。 この強みを貴社でも活かして、常に高い目標を設定しながら積極的に行動して成果を出したいです。 |
自己PRに悩んだ時の対処法2つ
自己PRが作れなくて悩んでいる就活生は、意外とたくさんいるのではないでしょうか?ここで、自己PRで困ったときの対処法を2つ紹介します。
- 自分史を書く
- 友人・家族と一緒に考える
①自分史を書く
自己PRが作成できずに困っているなら、生まれてから現在までの自分を、時系列で書き出してみてください。
自分史やモチベーショングラフを用いながら、過去の経験を書き出すことで可視化されるため、PRできる部分を発見できて、自己PRの文章に落とし込めるでしょう。
アピールできるエピソードや強みがいくつか見つかる場合もあり、企業や職種に応じてPR内容や話題を変えられるのでメリットがあります。
②友人・家族と一緒に考える
友人や家族に自分のことをどう思っているか聞くのは、少し恥ずかしいかもしれません。しかし、客観的な意見があると、自己PRの説得力を上げられますよ。
自己分析だけでは気がつかなかった新しい自分が見つかる場合もあり、自己分析をやりきったと実感できれば自信にもつながるでしょう。
友人や家族を中心にできる限り多くの人に頼み、具体的な質問をしながら、自己分析とも照らし合わせてくださいね。
自己PRはポイントをしっかり理解して企業にアピールしよう
今回は自己PRを書く際のポイントや例文を紹介しました。
企業側は採用後に活躍できる人材を求めており、自己PRの内容から仕事に適しているか判断しています。内容によって評価は大きく変わるため、適切な方法でアピールしてくださいね。
この記事を書いた人
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。