IT未経験でも、具体的な志望動機を考えておけば、選考を通過できる可能性は十分にあります。
しかし、どのように志望動機を作れば良いか分からず、迷ってしまうことも多いですよね。
本記事では、IT未経験の新卒者におすすめの志望動機の考え方や注意点、向いている人の特徴について解説します。
ぜひ、IT未経験でも新卒での就職を目指していきましょう。
キャリアアドバイザー 久保
大手営業会社で営業マネージャーを経験後、株式会社C-mindに入社し、キャリアアドバイザーとして活躍。転職やキャリアアップなどの経験から、内定後のことも考えたアドバイスを行う。
IT未経験の人でも志望動機を工夫すれば選考に通る
IT業界は、企業研究をきちんと行い、企業が求める人物像に近づければ、未経験でも採用される可能性が高い業界です。
そのため「未経験だから、就活の選考は難しい」と考えている人も諦めず、対策を練っておくことが大切。
中でも選考通過のキーポイントとなるのが、志望動機です。企業の理想像に近い志望動機を伝えることで、高評価を得られるようになります。
本記事で志望動機の作り方を確認し、選考に役立てていきましょう。志望動機の例文をすぐ確認したい方は、こちらへ。
文系学生の方など、未経験でも積極的に採用するIT企業は増えています。ぜひ本記事で志望動機の書き方のコツを掴んでみてください!
IT未経験の人が志望動機を伝えるときの3つのポイント
ここでは、IT未経験の人が志望動機を伝える際のポイントを3つにまとめました。
各ポイントを確認して志望動機を組み立て、選考通過を目指していきましょう。
①IT業界の仕組みを理解しておく
志望動機を考える時の第一歩として、IT業界の仕組みや仕事内容を理解しておく必要があります。
未経験かつ業界への理解も浅い場合、採用担当者から「意欲がない」とみなされ、評価が下がる可能性があるでしょう。
業界の仕組みをきちんと把握しておくことで意欲を伝え、入社後も役立つ人材であることをアピールすることが重要です。
また、業界への理解を深めておけば面接で質問された際もすぐに答えられるため、高評価に繋がるでしょう。
理解を深めるために、IT業界に内定している先輩や実際に働いている社員の話を聞くと良いでしょう。
②IT業界に関心を持っている理由を伝える
「IT業界に関心を持っている」だけでは志望動機として弱いので、関心を持った理由を具体的に伝えられるようにすると他の人と差別化できます。
例えば、他業界との比較や業界の成長性を絡めて伝えることで、志望の意欲だけでなく業界への理解度の高さもアピールできるでしょう。
理由が思いつかない場合は、IT業界で働く人のインタビューや、選考を受ける企業が手掛けるプロジェクトなどからイメージを膨らませるのがおすすめです。
IT業界に関心を持ったエピソードを思い出してみましょう。自分がIT業界でやりたい仕事も見えてくるはずです!
③キャリアプランを明確にする
キャリアプランを明確にし、IT業界でどのように活躍していきたいのか明確に答えられることも重要なポイントです。
キャリアプランが曖昧だと「後先考えずに、何となくIT業界へ就職しようとしている」といったマイナスイメージを与える可能性が高まるでしょう。
未経験であることをカバーするためには、就職後にどういった形で活躍できる人材であるか伝える必要があります。
入社後に手がけたい仕事や取得したい資格など、キャリアアップに関する計画をまとめて、志望動機に含めてみてください。
5年後、または10年後どのような人材になっていたいかは面接でもよく聞かれる質問です。志望動機とあわせて、どんなキャリアを積んでいきたいかも考えましょう!
IT未経験の人が志望動機を伝える際の3つの注意点
志望動機を伝える際の注意点は、3つあります。
- IT業界への興味・関心が曖昧である
- 未経験なことを隠す
- 希望職種が決まっていない
どのような点に気をつけるべきか確認し、選考の際に高評価を受けられるようにしましょう。
①IT業界への興味・関心が曖昧である
IT業界への興味・関心が曖昧だと、志望度が低く、採用しても活躍できない可能性が高いと判断されるリスクがあります。
「IT業界はカッコよさそうだから」「テレビで活躍している人にはIT業界の人が多いから」など、漠然とした興味・関心では評価が下がるでしょう。
自分がIT業界に適性があるとアピールするには、興味・関心を持った理由を具体的に伝えなければなりません。
業界に興味を持った理由をリストアップした上で、意欲が高いことをしっかりアピールできる志望動機を作ってくださいね。
IT業界に興味を持った、自分ならではのエピソードがあったら積極的にアピールしましょう!
②未経験なことを隠す
IT業界が未経験であることを隠し、あたかも経験者であるかのように振る舞うのはNGです。経験者を装っても、業界で働いている人にはすぐ見抜かれます。
経験者であると嘘をついたことが発覚すれば、信頼を失い、選考通過が難しくなるでしょう。
確かに未経験であることはマイナスポイントにはなりますが、就職の意欲を伝え、企業が求める人材であることをアピールできれば問題はありません。
経験がない時は、未経験であることを隠さずに伝え、誠実に対応するようにしてください。
未経験でも積極的に採用しているIT企業もあるので、未経験者を採用しているかどうかも調べておきましょう。
③希望職種が決まっていない
希望職種が決まっていないと、入社後どのように活躍できる人材であるのかアピールしづらくなります。
また、職種への理解が足りず、業界への関心も低いと判断される可能性もあるでしょう。そのため、希望職種はきちんと決めておくことが大切です。
システムを設計するシステムエンジニア、仕様書をもとにプログラムを組み立てるプログラマーなど、IT業界の職種はさまざま。
自己分析を進め、どの職種が合っているのか検討してみてください。
IT業界の中でも幅広い職種が存在します。自分のやりたい仕事はどの職種で叶えられるか、調べておきましょう!
志望動機テンプレを活用すればIT未経験でも大丈夫!
ここまで、IT未経験でも通過できる志望動機の書き方を解説してきました。魅力的な志望動機を作成する上で大切なのは、以下の3つのポイントです。
①IT業界の仕組みを理解しておく ②IT業界に関心を持っている理由を伝える ③キャリアプランを明確にする |
しかし、実際にどのように書けばいいのか悩んでしまってなかなか書き進められない…と思う方も多いのではないでしょうか。
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【職種別】IT未経験の人の志望動機例文4選
ここでは、職種別に志望動機の例文を4つまとめました。
- ITコンサルタント
- WEBデザイナー
- システムエンジニア
- プログラマー
各例文を確認し、自分が希望する職種にふさわしい志望動機を考えるための参考にしてください。
どの職種を目指すかまだ定まっていない方は、参考に4つ全てをチェックしてみてくださいね。
例文①ITコンサルタント
ITコンサルタントは、クライアントの経営方針に合わせたIT戦略支援を行う職種です。
志望動機では、自分のスキルと企業のニーズをマッチさせるようにしましょう。
私は大学時代の情報科学の講義を通じて、日本企業のIT化に存在する多くの問題に気づきました。それらを解決し、企業の発展に寄与するために、ITコンサルタントを志望しています。 この意志を具現化するためには、アルバイトで培った後輩指導の経験が大いに役立つと考えています。私は居酒屋でのアルバイトで様々な工夫を凝らしながら仕事を教え、後輩の成長を見守る中で大きな喜びを感じました。何かトラブルが発生した際、その解決に尽力する中で「協力と工夫が何よりも重要だ」と考えました。 これらの経験から、私は「協力と工夫を基にした問題解決が新たな発展を生み出す」という信念を持っています。ITコンサルタントとしてクライアントと協力し、新たなIT戦略を練り上げ、IT業界の新しい展望を切り拓いていくことが、私の目指す将来の姿です。 |
例文②WEBデザイナー
WEBデザイナーとは、WEBサイトをデザインする職種です。
学生時代に学んだことが仕事に活かせることをアピールしてみましょう。
私は幼少期からアートに深い興味を抱いており、大学のサークルでWEBサイト制作を手がけた経験から、WEBデザインにも心引かれるようになりました。 独学でPhotoshopやIllustratorなどのデザインソフトのスキルを磨き、現在はウェブデザイン技能検定を目指して積極的に勉強しています。また、この過程でトラブルが発生した際に、デザインの技術と創造力を駆使して問題を解決したことがあります。この経験からWEBデザインの奥深さや、ビジネスの課題に取り組むことへのやりがいを感じ、より専門的なWEBデザイナーを目指し始めました。 入社後は、持ち前の向上心を武器に新たなスキルの獲得に励みつつ、クライアントの期待に応えられるような対応力や応用力も高めていきたいと考えています。アートと技術の融合を通じて、独創的な視点でWEBデザインの世界に挑戦し、新たな価値を提供していくことが、私の目指す姿です。 |
例文③システムエンジニア
システムエンジニアは、システム仕様書の作成・管理を行う職種です。
志望動機では、学生時代に培ったスキルを積極的にアピールしていきましょう。
私はアパレルショップでのアルバイト時代、貴社の通販アプリの導入で過去最高の売り上げを達成したことがあります。それまではIT技術がどう社会に関わっているのかうまく理解していませんでしたが、この経験がきっかけでIT業界に対する興味が芽生えました。 それからITの知識を身につけるために独学で勉強し、ITパスポートの資格を取得しました。現在は、基本情報技術者試験を目指して勉強中です。アパレルショップでの経験を経て、ITの力でビジネスを変革する可能性を感じさせられ、それに貢献したいとの思いが強くなりました。 貴社では、アパレルショップで培ったコミュニケーション力を生かし、クライアントに寄り添った提案ができるシステムエンジニアとして貢献したいと考えています。 アパレル業界の経験から得た対応力とITの知識を合わせて、より効率的にビジネスへ貢献できるものを作りたいという思いで、貴社を志望しました。 |
例文④プログラマー
プログラマーは、仕様書をもとにシステムを組み立てる職種です。
常に専門知識をアップデートする必要があるため、学習意欲の高さをアピールしましょう。
私は大学の情報科学の講義を通じてプログラミングに出会い、現在はプログラミングスクールでC言語やJavaScriptの知識を着実に学んでいます。 貴社の会社説明会に参加した際、「日本をIT先進国へ発展させる」との強い思いを感じ、非常に大きな感銘を受けました。私もその一翼を担いたいという思いから、貴社のプログラマーを志望いたしました。 大学のサークル活動では、プログラミングに関連するイベントを企画し、参加者たちと協力して成功に導いた経験があります。システムトラブルが発生した際にはチームで連携し、スムーズかつ効果的に解決へと導くことができました。 この経験を通じて、プログラミング技術の他にもチームワークや問題解決のスキルを磨き、日本のIT発展に貢献したいと強く感じました。今後もプログラミングの勉強を進め、貴社での挑戦を通じて、未来のIT先進国の実現に向けて努力できればと考えております。 |
IT未経験でもIT業界に向いている人の4つの特徴
ここからは、未経験でもIT業界に向いている人の特徴を4つ紹介します。
- 論理的思考力がある人
- IT技術を学びたい人
- 忍耐力がある人
- コミュニケーション能力の高い人
どのような人がIT業界に向いているのかチェックし、自分の適性を確認していきましょう。
①論理的思考力がある人
論理的思考力とは、物事を体系的に整理し、筋道を立てて考える思考法のことです。
システム仕様書の作成やプログラムの構築、WEBデザインなど、IT業界では論理的に考える業務が多いため、論理的思考力が欠かせません。
感覚で物事を決め、論理性に乏しい人は、IT業界が求める人材とはマッチしないでしょう。
また、論理的思考力の高い人材は、IT業界に限らず、さまざまな業界で求められています。日頃から道筋を立てて物事を考える習慣をつけてみてください。
②IT技術を学びたい人
未経験の人は、これから学ぶ意欲を持っていることも重要なポイントです。企業側も、学習意欲のある学生に高い評価をつける可能性が高いでしょう。
特に、未経験からITの仕事を始めた直後は覚えることも多く、苦労する場面も多いと言われています。
また、IT業界は情報のアップデートが早い業界です。学習意欲がなければ、すぐに周りから差をつけられ、活躍することは難しくなります。
学習意欲のある人なら現場から頼りにされ、活躍の場も増えるため、自分の実力を存分に発揮できるはずです。
未経験の方は、入社後に学ぶ意欲があることをアピールすると評価されやすいですよ。
③忍耐力がある人
IT業界では長期プロジェクトに取り組むことも多いため、忍耐力があり、地道に一歩ずつ業務を進められる人にも向いています。
また、IT業界に就職すると、予期せぬトラブルで窮地に立たされたり、ギリギリの納期を提示されたり、さまざまな場面で忍耐力を試されることになるでしょう。
忍耐力がなければ、仕事の途中で「辞めたい」という気持ちが大きくなる可能性が高まります。
忍耐力をアピールできるエピソードがあれば「最後まで諦めずに仕事を完遂できる」と採用担当者に印象付けられ、高評価にも繋げられるはずです。
④コミュニケーション能力の高い人
IT業界は、チームごとに仕事を進める場合が多いため、コミュニケーション能力も求められます。
また、クライアントのニーズに寄り添いながら業務を遂行する必要がありますので、コミュニケーションに長けている人の方が仕事に取り組みやすいでしょう。
逆に、コミュニケーションが苦手だとチームワークが乱れたり、クライアントと良い関係を構築できなかったりといった可能性があります。
コミュニケーション能力をアピールできるエピソードがある時は、志望動機の中で積極的に伝えてみてください。
コミュニケーション能力の高さは、IT業界だけでなく他の業界でも評価される強みです!
未経験でもIT業界に志望動機を出すときによくある2つの質問
志望動機を出す時に考えられる質問を2つまとめました。
- 文系でもIT企業に就職できるのか?
- 新卒の場合は資格を持っていた方が有利なのか?
就活の際には、さまざまな面で疑問に思うことが出てくるでしょう。よくある質問を確認し、疑問の解消に役立ててみてください。
未経験の方でIT業界に就職を考えている方は、必ずチェックして疑問を解消してくださいね。
①文系でもIT企業に就職できるのか?
文系でも、IT企業に就職できる可能性は十分にあります。なぜなら、IT業界では常に人材が不足しており、企業は文系・理系問わず募集をかけているからです。
また、IT業界は技術職だけでなく、営業やマネジメントなど文系でも目指しやすい職種がたくさんあります。
自分のスキルや経験に見合った職種を選び、明確な志望動機をアピールすれば、採用の可能性が高まるでしょう。
自己分析を通して、文系に最適な職種選びにこだわってみてください。
②新卒の場合は資格を持っていた方が有利なのか?
資格を持っていた方が知識面では有利になりますが、新卒の募集条件に資格を含めている企業はほとんどありません。
新卒はポテンシャル採用が基本であり、潜在能力から採用の可否を決めます。そのため、資格がないからといって必ずしも不利になるわけではありません。
IT業界に強い関心を持ち、学習意欲があることもアピールできれば、資格を持っていなくても高い評価を得られる可能性があります。
資格がないからとIT業界を諦めるのではなく、今後活躍できる人材であることを伝えられるように意識してみてください。
IT未経験の人は具体的な理由を志望動機で伝えよう
未経験でも選考を通過するためには、IT業界に強い関心を持ち、学習意欲もあることをアピールすることが大切です。
具体的なエピソードを交えて志望動機を作ることで説得力が増し、採用担当者の評価も高まるでしょう。ぜひ、未経験からのIT業界への就職を目指してみてください。
この記事を書いた人
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。