行動力が武器な方は、相手に伝わりやすくインパクトのある自己PRを準備できれば、就活でライバルに差をつけられますよ。
ここでは、自己PRで行動力を伝えるときのポイント、注意点などを紹介しています。ぜひこの記事を参考に、採用担当者の目を惹く、魅力的な自己PRを作りあげましょう。
自己PRで必要な行動力は企業によって異なる
前提として押さえておきたいのは、自己PRで必要な行動力は、企業によって異なるということです。実務をする上で必要な行動力が、企業や業界によって様々であるからです。
たとえば、スピード感が重要である仕事、アイデア力が必要である仕事などが挙げられます。このように就活では、志望する企業によって行動力の内容を変える必要があるのです。
また、単に「行動力」という言葉だけでは抽象的すぎると言えます。求められている行動について、具体的に述べるようにしましょう。
大事なのは、業界研究や企業研究を確実に行い、それぞれの企業が求める人物像を明確にすることです。おのずとアピールすべき具体的な行動力について、理解できるでしょう。
自己PRで有効な行動力の5つの種類

自己PRでは、より具体的に行動力を示すことが重要であることが分かりました。ここでは、具体的な行動力の種類として5つを挙げて、説明していきます。
①成功するまで愚直に挑戦を続けられる力
成功するまで愚直に挑戦を続けられる力は、有力なアピールポイントの1つです。大きな目標に向かって試行錯誤しながら取り組み、最後には目標を達成するというプロセスがビジネスにおいても重要視されるからです。
自己PRに取り入れる際は、当初立てた目標を明確に示し、どのような過程でゴールにたどり着いたのかを述べるべきです。特に、苦労した経験や壁に当たって乗り越えた経験は、高く評価される傾向にあります。
②集団の中で率先して物事を主導する力
集団の中で率先して物事を主導する力は、行動力としてアピールできる項目の1つです。チームで動くことが多い仕事では、リーダーシップを発揮できる人材が求められるからです。
自己PRに取り入れる際は、いかにチームを団結させたか、個々のやる気や能力を伸ばせたかなどに着目してアピールすることがお勧めです。
③自発的に物事に取り組む力
自発的に物事に取り組む力は、行動力の種類のうちの1つです。就活でアピールできる理由は、ビジネスにおいて自ら物事に取り組む姿勢が大事である場面があるからです。
自己PRに取り入れる際は、どのようにして物事に取り組んだのか、結果どうなったのかを分かるように説明しましょう。自発的に取り組めても、的外れな行動をしていれば意味がないからです。
④アイデアを実際に形にできる力
アイデアを実際に形にできる力は、行動力の1つとして就活でアピールできます。ビジネスでは、アイデア力を要する現場があるからです。また、アイデアを形にしていく仕事も存在します。
自己PRに取り入れる際は、どのようなアイデアを思いつき形にしたのか、結果どうなったのかをアピールするようにしましょう。アイデア力も同時に評価されるかもしれません。
⑤スピード感を持って動くことができる力
スピード感を持って動くことができる力は、就活において行動力の1つとして評価されるものの1つです。なぜなら、とにかくスピード感が大事であるビジネスがあるからです。
自己PRに取り入れる際は、スピード感の具体的な期間や結果を分かりやすく伝えるようにしてください。雑に取り組んだだけであると、評価が下がる可能性も。早く作業が完了するための行動力をアピールしましょう。
自己PRで行動力を伝える際の3つのポイント

自己PRで行動力を伝える際は、以下の3つのポイントを押さえましょう。そうすることで、より分かりやすくインパクトの強い自己PRにすることができます。
①結論ファーストでどのような行動力かを伝える
まずは結論から始めましょう。話しの方向性や着地点が見えやすく、聞き手側が理解しやすくなるからです。たとえば、「私は、スピード感を持って動くことができる行動力があります」などの始め方が挙げられます。
結論ファーストで話を始めることは、ビジネスにおいても重要です。ぜひこの機会に習得するようにしましょう。
②行動力を発揮できた具体的なエピソードを伝える
つづいて、行動力を発揮できた具体的なエピソードを伝えるようにします。基本的には、時系列に沿って話を展開するのがお勧めです。
伝える際は5W1Hに注意して、聞き手側に伝わりやすい流れを意識してください。伝えたい行動力にあまり関係がない話は、極力省略し、必要な点のみ入れるようにしましょう。
とはいえ、なかなかすぐにエピソードが思い浮かばないという人も多いはず。以下の記事では、誰でも簡単にエピソードを見つけるコツを紹介しているので、ぜひ読んでみてくださいね。
③入社後に行動力を発揮してどのように活躍できるかを伝える
最後に、入社後に行動力を発揮してどのように活躍できるかを伝えることが重要です。なぜなら、意識の高さが把握できることで、聞き手側の印象に残りやすいからです。また、最初に述べた結論を再度使うことで、分かりやすい文章になります。
結びの言葉は、これからにつながる内容にすることが鉄則です。就活においてもビジネスにおいても重要なので、しっかり押さえておきましょう。
自己PRで行動力をアピールする際の例文3選
自己PRで実際に行動力をアピールする時に使える例文を3つ用意しました。これを参考に、自分なりの自己PRを作っても良いでしょう。くれぐれも、全く同じ文章にはしないようにしてください。
例文①成功するまで愚直に挑戦を続けられる力
例文①
私には、成功するまで愚直に挑戦を続けられる高い行動力があります。
大学では視野を広げるために、交換留学の制度を利用して半年間海外で勉強することを目標としていました。
毎日3時間を英語の勉強に割き、留学に必要なTOEICスコア600の突破を目指しました。結果、TOEICは720を突破したのですが、会話力が足りず最終面接に落ちてしまいました。
しかし、そこで諦めず、今度は日々の勉強に加えてオンライン英会話を始めました。毎日1時間追加して英会話の勉強を行った結果、飛躍的に会話力が向上し、第2次応募の枠で面接を突破し交換留学参加の権利を獲得しました。
この経験から私は、御社においてもどんな壁に当たろうとも行動し続けられる自信があります。お客様の潜在ニーズを徹底的に追求し、質の高いサービスを生み出し続けることのできる人材として、御社の発展に貢献していきたいと考えております。
具体的な数字を用いて努力したことを伝えており、説得力の高い例文となっています。最終的に成果も出せているので好印象です。
例文②集団の中で率先して物事を主導する力
例文②
私は、集団の中で率先して物事を主導する高い行動力があります。
大学ではテニスサークルに所属していました。1年生の時、他の新入生が1週間と経たずどんどん辞めていくことを知り、1年生だけの親睦会を開き積極的に全員と連絡先を交換しました。会話しているうちに、メンバーの人数が多く個々のレベル感が違うことから、満足にテニスが楽しめていない人が一定数いることに気づきました。
それから、レベル別の講習会や練習会をサークルの代表に提案し、精力的に活動した結果、サークルメンバーの流出を食い止めることができました。その時の同期とは今でも仲が良く、自分の強みを発揮できたことに大きな喜びを感じています。
この経験から私は、御社においてもチーム全体のことを考え、自ら課題解決に向けて行動できると自負しております。チーム業務を重視する御社でこそ、強みを発揮し、チーム全体のパフォーマンス向上に繋げる所存です。
人が辞めてしまうという課題から、問題点を見つけ改善に動き出せたことを伝えている例文です。課題解決のための行動力は入社後も多くの場面で行かせるので、かなり効果的なアピールになっています。
例文③スピード感を持って動くことができる力
例文③
私の強みは、スピード感を持って動くことができる行動力です。
私は、大学入学時から3年間、テレビでも紹介されるような人気居酒屋でアルバイトを続けています。
そこでは、いかにサービスの質を落とさずに多くのお客様の対応ができるかがポイントとなります。私は、丁寧で親しみのあるサービスのために、100名にも上る常連のお客様のお顔と名前を把握しています。
その結果、常連の方がご来店すると同時に最適な席へご案内でき、注文の作業もスムーズに行うことができます。また、削減できた時間は新規のお客様への説明や対応に使うことができています。
こうした取り組みが評価され、最も忙しい金曜日と土曜日の夜において、リーダー的な役割を任せていただくこともできました。
御社においても、業務を要領よく把握し、スピード感を持って対応していく所存です。営業事務として営業担当とお客様の橋渡し役を担い、契約締結に繋げていきたいと考えております。
レベルが高い環境で、質をさらに追い求めるための行動ができている経験を伝える例文です。周りが実践しないワンランク上の行動が認められて、リーダーも任されているので、好印象なアピールになっています。
自己PRで行動力をアピールする際に注意すべきこと
自己PRで行動力をアピールする際に注意すべきことを忘れずに確認して、マイナスイメージを持たれないように対策しましょう。なぜなら、自己PRにおいてはどのアピールにも欠点があるからです。
行動力をアピールする際はたとえば、継続性や計画性がなさそうというマイナスイメージを抱かれてしまう可能性が挙げられます。これでは、長期的な観点で着目した時に、企業側にあまり良い印象が残りません。
そこで有用なのが、マイナスイメージを払拭できるエピソードを用意しておくことです。そうすれば、企業側に良い印象を残せるでしょう。たとえば、長い期間で達成したことや現在も続けていること、今後も続けていくことを述べる方法が挙げられます。
行動力を発揮したエピソードの見つけ方
行動力をアピールするには具体的なエピソードが重要ですが、うまく見つからなず悩む方も多いです。
ここでは、その見つけ方を2つ解説していきます。
①自分史で過去の成功体験を振り返ってみる
自分史とは、幼少期から現在までの実体験を時系列で書き出し、その出来事を深掘りして自分の価値観や行動パターンを見つけていく自己分析の方法です。
成功体験を見つけるためには、幼少期までさかのぼって、年代別に成功と言える結果を書き出していきましょう。
そして、それぞれの成功体験について、始める前の目標、成功までの過程、成功したと感じた理由や成功後の心境を分析していきます。
時系列で振り返ることで、自分がどんな場面で行動力を発揮してきたのか、具体的なエピソードを見つけられます。
②家族や友人からの声を聞いてみる
自分では気づいていない行動力のエピソードを発見するために、家族や友人に相談するのも効果的な方法です。
例えば、「困っている友人を見かけたら、すぐに声をかけて手伝おうとする」など、自分では当たり前だと思っている行動を、周囲の人は行動力として評価していることもあるでしょう。
また、家族からは学生時代の部活動や学校行事での活躍、友人からはサークル活動やアルバイトでの取り組みなど、自分では忘れていた過去のエピソードを思い出させてもらえることも。
客観的な視点から自分の行動力を見つめ直すことで、より説得力のある自己PRを作れます。
行動力の種類を理解して効果的な自己PRを目指そう
ここまで、自己PRで行動力を伝えたい就活生に向けて、ポイント、注意点、例文などを紹介してきました。
魅力的な自己PRを語る上で、入念な事前準備は必須です。ぜひこの記事を参考に、より具体的で魅力的な行動力をアピールする文章を完成させましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。