面接で聞かれやすい質問の1つである「キャリアプラン」ですが、対策はきちんとできていますか?
キャリアプランは、将来の理想像を叶えるための人生計画。実は、就活をする上でも欠かせない重要な軸となるため、事前に考えておくことをおすすめしますよ。
本記事では、面接官がキャリアプランを聞く意図やキャリアプランの考え方、回答例文などを徹底解説していきます。
NG例や似た質問への回答例も併せて解説するのでぜひ参考にしてみてくださいね。
キャリアアドバイザー 鈴木
新卒で大手金融機関に入社したが、成長のスピードの遅さと、年功序列に懸念を抱き転職を決意。 転職する際、スピードの速さと裁量が持てるという2軸で転職活動をし、シーマインドキャリアに入社。 入社後、キャリアアドバイザーとして年間1000人以上の学生の就活相談をし、実績No.1を獲得。
【区別できてる?】キャリアプランとは|似た用語との違いも解説
突然ですが、あなたは「キャリアプラン」の言葉の意味を理解できていますか?
実は、「キャリアプラン」を「ライフプラン」「キャリアビジョン」といった類似した言葉と混合してしまい、間違えて回答する人は多いのです。
ここでは、「キャリアプラン」の意味や似た用語との違いを解説していきますので、しっかりと違いをマスターしておきましょう!
キャリアプランとは
まず、はじめに「キャリアプラン」の意味を紹介しましょう。
キャリアプランとは
キャリアプラン ……自分の仕事における将来の理想を具体的に言語化し、それを実現するための具体的な行動計画のこと
キャリアプランとは、簡単に言うと自分の将来の仕事における理想像を叶えるための計画のこと。就活における面接でも聞かれやすい質問の1つですよ。
また、「キャリアプランは何ですか?」とほぼ同義の質問として、以下の例が挙げられます。
- 「将来の夢は何ですか?」
- 「弊社で叶えたいことは何ですか?」
- 「10年後はどんな仕事をしたいですか?」
- 「入社後はどのような仕事をしたいですか?」
これらの質問をされた場合、キャリアプランやキャリアプランの一部を問われているということ。キャリアプランを事前に考えておけば、咄嗟に上記のような質問をされた時にも臨機応変に対応できますよ。
キャリアプランと似た用語4つの違いを解説!
次に、キャリアプランと似た用語の意味を詳しく解説していきます。
「キャリア〇〇」のような言葉はいくつかありますが、どれも「キャリアプラン」とは意味が異なるので注意が必要ですよ。
類似用語 | 意味 | キャリアプランとの違い |
---|---|---|
◇キャリアパス | 企業側が示すキャリアアップの道筋のこと | 就活生ではなく企業が示すキャリアの道筋 |
◇キャリアビジョン | 自分の将来の理想像のこと | キャリアビジョンを実現するためにキャリアプランを立てる |
◇キャリアデザイン | 自分の将来の理想像を実現するために計画を立てること | 仕事以外のプライベートも含めた人生プラン |
◇ライフプラン | 自分の人生の生き方を計画すること | 仕事よりも結婚・家の購入といったプライベートを中心に計画する |
このように、「キャリアプラン」と他の用語には、明確に意味の違いがあることが分かりましたね。
特に注意してほしいのが、プライベートを含むプランを問われているかどうか。「ライフプラン」や「キャリアデザイン」は、プライベートの内容も話してOKです。
しかし、「キャリアプラン」や「キャリアビジョン」は仕事における内容を聞かれているのでプライベートな内容は避けましょう。
面接官の質問意図とズレた回答をしてしまわないように、言葉の意味をしっかり理解しておきましょう!
意図を知ろう!面接でキャリアプランを聞かれる理由3つ
面接でキャリアプランを聞かれた時、「どういう意図で質問されているのか気になる」という人も多いのではないでしょうか?
そこで、今回累計5000人以上の学生と就活面談をしてきたトップ就活エージェントや、最終面接の担当経験もある面接官など、就活のプロ12人に以下のようなアンケートを実施しました!

アンケート結果から、最も大きな理由が「自社とのマッチ度を測るため」だと分かりますね。キャリアプランはいわば「就活生が会社に入ってからやりたいこと」なので、企業はそれが自社で叶えられるのかを確認したいのです。
また、他の意見にもあった「計画性があるか」「自己分析ができているか」なども合わせて、以下でくわしく解説していきます。
①夢や目標が自社で叶うか確認するため
面接官がキャリアプランについて質問する意図として、「その夢や目標が自社で叶えられるのか」を確認することが挙げられます。
プランがどれだけ正確で計画性があっても、志望企業でそれが成し遂げられないと早期退職や仕事へのモチベーション低下に繋がりかねないためです。
また、学生が考えたキャリアプランが自社で叶えられる内容かどうかで、企業分析をきちんと行えているか確認する目的もあります。企業は、学生とのミスマッチを防ぐためにこの質問をしているのですね。
②計画性がある人材か確認するため
キャリアプランについて面接官が質問する意図として、計画性がある人材か確認することも挙げられます。
仕事で成果を出すために、計画性は非常に重要となります。したがって、企業はキャリアプランから、学生が将来を見据えて計画的に行動できるかどうかを見ているのです。
自分の将来を真剣に考え、計画立てられる人であるなら、仕事にも意欲的に取り組めると判断されやすいでしょう。
回答する際には、内容に具体性を持たせて計画をきっちり立てられていることをアピールしてくださいね!
③自己分析ができているか確認するため
自己分析ができているかどうかを確認するのも、キャリアプランを質問する意図の1つです。
具体性や計画性のあるキャリアプランを立てるには、自己分析の徹底が必須です。もし、自己分析を徹底できていないと、自分の適性に気づけていない可能性があったり、考えたキャリアプランに一貫性がなかったりしてしまいます。
したがって、企業はキャリアプランの解像度の高さや内容から、自己分析をきちんと行えているかを確認したいのです。
自己分析は、キャリアプランを考える上で必要不可欠なのですね…!
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面接で周囲と差をつける!キャリアプランの考え方3ステップ

キャリアプランは、重要かつ対策の必要な質問だと分かったでしょうか?しかし、いざキャリアプランを書こうと思っても、何から始めればいいのか悩んでしまう人も多いですよね。
ここでは、キャリアプランの考え方を3ステップで解説していきます。
①なりたい姿を見つけよう|過去を振り返り自己分析をする
キャリアプランを立てる第1ステップとして、過去の経験を振り返って自己分析を行いましょう。
自己分析をすれば、自分の好きなことや嫌いなこと(=したくないこと)、強みや弱みを見つけられ、今後の人生でどんな風に働いていきたいかが見えてきます。
この時に、「自分の中でモチベーションが高まった・低くなったのはどんな時か」を軸に考えるのがおすすめ。経験と感情をグラフ化して書き出すモチベーショングラフやマインドマップなどを活用すれば、自分の中で整理しながら自己分析できますよ。
キャリアプランを作成するにあたって自己分析は必須。
ですが、「やるのが面倒だ」と疎かにしてしまって、解像度の低いキャリアプランを面接で話してしまう学生は少なくありません。
キャリアプランは、他の回答と比較しても考えるのに少し手間がかかってしまう質問。せっかくキャリアプランを作成するなら、面接官が納得して、高評価をしてくれるものにしたいですよね。
そこで、完成度の高いキャリアプランをササっと作成したいなら、カリクルエージェントにお任せください!カリクルでは、専属のキャリアアドバイザーがキャリアプランの作成から面接での受け答えの練習までを全てお手伝いします。
回答の添削はLINEで行っており、面接練習もオンラインで行えるため、手軽にスキマ時間を有効活用できるのも嬉しいポイントですよ!
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②やりたいことを言語化しよう|理想の働き方・キャリアを考える
次に、自分はどういう風に働くのが理想かを考えて言語化してみましょう。
急に言われても思いつかない…という方は、以下の例を元に自分の理想像を言語化してみてくださいね。
理想の働き方の例
- 1つのジャンルを極めたい
- 将来的に管理職に就きたい
- 副業をしたい
- 起業したい
- 様々なジャンルの仕事をしたい
- フリーランスで働きたい
- 年収アップ・昇格したい
- リモートワークをしたい
- 社会貢献したい
これは現時点での理想像でOK。少しあやふやでも方向性が定まれば大丈夫ですので、まずは10年後になりたい姿を想像しながら考えてみましょう。
将来の理想像は、就活をする中や就職後の社会人経験を経て徐々に変化していくものですので、理想像が変化したなと思ったらアップデートを重ねてくださいね。
③文章を組み立てよう|理想像から5年・10年後になりたい姿を書く
最後のステップでは、文章を実際に組み立てましょう。理想像から、逆算して入社後→5年後→10年後の流れで書くと伝わりやすいですよ。
例えば、将来の理想像が「営業職として海外部門で活躍し、成績1位を獲得する」だとしたら、以下のようにざっくりと成長過程を考えて組み立てみましょう。
- 入社後:営業職としての基礎基本を培う
- 5年後:日本部門での営業成績トップを獲り、海外部門へ配属
- 10年後:海外部門で活躍、営業成績1位を獲得
ざっくりとそれぞれの段階でなりたい姿が見えてきたら、「5年後までに営業成績トップになるために、常にアンテナを貼り、新規市場の情報収集を行い、新規顧客を獲得していく」のように、それに向けて具体的にどのようなことに取り組むのかも併せて考えましょう。
入社後→5年後→10年後と具体的な数字を使って示すのがポイント。
なりたい姿とそれに向けて何をするのかを伝えることで納得感を与えられますよ。
面接で高評価を得られるキャリアプラン作成のポイント3つ

ここまでで、キャリアプランを作成する流れを掴めました。しかし、せっかくキャリアプランを作成できても、うまく面接でアピールできなければ、勿体ないですよね。
ここからは、キャリアプランを面接で伝える時により高評価を狙えるポイントを解説していきます。
キャリアプランを伝える時には、とにかく具体性を持たせることがポイントになります。詳しく解説していくので面接対策の参考にしてくださいね。
①志望企業で叶う内容を伝える
キャリアプランを伝える際には、志望企業で実現できるような内容を伝えましょう。
企業は、せっかく採用するからには学生に長く働いて欲しいと考えており、キャリアプランが企業で叶わない内容の場合、「長く働く気があまりないのかな…?」と思われてしまうためです。
▼ 良い例 ▼
Aさんが面接を受けた企業:海外部門のある商社
私は、持ち前の語学力を活かして、海外営業部で活躍できる営業マンを目指したいです。(続く…)
Aさんは、海外営業部のある商社を志望しており、面接で上記のようなキャリアプランを伝えました。このように、キャリアプランが志望企業で叶えられる内容であると、一貫性や納得感を与えられるでしょう。
逆に、海外部門が設置されていない企業で上記の内容を話すと、「いずれかは海外部門がある会社に移るつもりなのかな…」と思われてしまいかねないため、避けてくださいね。
②入社後何に挑戦していくか具体的に伝える
キャリアプランを伝える時に重要なのが「具体的に何に挑戦してプランを達成するか伝える」ことです。
▼ 良い例 ▼
私は、将来的に世界に通用するようなシステム構築に携われるエンジニアになりたいと考えています。
まず、入社後はシステムエンジニアとして実務経験を積んでいき、応用情報技術者の資格の取得を目指していく所存です。(続く…)
例では、世界に通用するようなエンジニアになりたいという最終目標を叶えるために、「入社後にエンジニアとして経験を積み、資格の取得を目指す」と伝えられており、プランの遂行のための具体的な行動が示せていますね。
「こうなりたい」と理想像だけでなく、行動面の計画も伝えられると、自分のキャリアについて真摯に向き合い、計画立てられていることをアピールできますよ。
③伝わりやすいように数字を用いる
キャリアプランを伝える際には、「○年後は〜」や「○点以上」など具体的に数字を使って説明すると規模感やスピード感を具体的にイメージさせられ、効果的でしょう。
入社後からTOEICのスコア950点の獲得とMOSの資格取得に力を注いでいきたい所存です。
3年後には、事務貿易のスペシャリストとなるべく、より効率的な業務の遂行のために、業務の必要性の見直しといった効率化を図る動きをしていきたいです。
5年後には…(続く)
単に「管理職になりたい」「この資格で高得点を獲得したい」などと伝えても、「どのくらいの期間で?」「どのくらいの点数を?」と面接官は疑問に感じてしまいます。
プランを立てる中で、どのくらいの期間で達成して、そのためにはどんな努力が必要なのか、数字と一緒に伝えられると計画性の高さやプレゼン力の高さを評価してもらえるでしょう。
【職種別でそのまま使える!】面接でのキャリアプランの回答例6選
面接用のキャリアプランの書き方や伝え方がわかったところで、実際どのような回答をすれば好印象なのかなと気になりますよね。
ここでは、職種別で面接で伝える時のキャリアプランの例文を6つ紹介していきますので、参考にしてみてくださいね。
では、1つずつ見ていきましょう!
①エンジニア職
例文
私は、将来的に世界に通用するようなシステム構築に携われるエンジニアになりたいと考えています。
そのために、まず入社後はシステムエンジニアとして実務経験を積んでいき、応用情報技術者の資格の取得を目指していく所存です。
また、5年後には、プロジェクトのリーダーとして、システム開発の上流工程に関わることで、より専門知識を深めて、経験を積みたいと考えています。
さらに10年後には、プロジェクトのマネージャーとして周囲をまとめながらも世界に通用するような革新性の高いシステム構築を開発していきたいです。
この例文では、エンジニアとしてのキャリアプランを入社後・5年後・10年後と3段階から伝えられており、具体的な行動も示せていますね。
例文のように、数字を使いながら段階に分けてそれぞれのプラン内容を伝えると効果的ですよ!
しかし、例文のように具体的に段階別のプランを考えようとしても、「文章に書き起こすのが難しい…」「そもそも自分の将来像が見えない…」と悩む学生さんは多いのです。
しかし、キャリアプランの質問は、面接でされる質問の中でも回答の難易度が高く、そのように悩むのは仕方のないこと。
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②事務職
例文
私は、将来的に効率の良さと質の高さを両立した貿易事務員になりたいと考えています。
そのために、入社後からTOEICのスコア950点の獲得とMOSの資格取得に力を注いでいきたい所存です。
3年後には、貿易事務のスペシャリストとなるべく、より効率的な業務の遂行のために、業務の必要性の見直しといった効率化を図る動きをしていきたいです。
そして5年後には、部署全体の進捗管理を担う立場として若手の教育に力を入れ、より効率的に海外との取引を進めることで、御社の利益追求に貢献していきたいです。
この例文では事務職として入社後にTOEICのスコアを950点まで上げて、MOSの資格の取得にも取り組むと、具体的な数値を使いながら伝えられています。
転職やキャリアアップなどを考えている場合は、3年後・5年後などと比較的短期的な数字に変更して伝えるのも1つの手ですよ。
③営業職
例文
私は、持ち前の語学力を活かして、海外営業部で活躍できる営業マンを目指していきたいです。
そのために、まずは営業力を基礎から身につけていきたいと考えています。入社後の3年間で、国内営業部における新規顧客獲得数トップを目指すのが今の目標です。
さらに、5年目までにTOEICのスコアを950点まで伸ばし、海外部門への配属を目指します。
10年後には、英語力を活かして海外部門で活躍し、年間〇〇円の売り上げ目標を達成できるチームを作り上げていきたい所存です。
海外営業部で活躍できる営業マンになるためのプランを、現実的に考えられていますね。
TOEICの目標スコアも、具体的に数値を示せているのが良いですね。
④企画職
例文
自身の情報収集能力やニーズ分析力を活かして、人々の生活を豊かにする製品を企画していきたいです。
まず入社後は、自社はもちろん他社の製品の分析を重ね、強みや弱みを学んでいきながら、企画提案の基礎を学んでいきたいです。
5年後までに、マーケティング検定1級を獲得し、企画・提案を現場と連携しながら行えるように成長していきたいと考えています。
10年後には、プロジェクトリーダーとして、近年のトレンドを意識した企画の立案・遂行をし、人々の暮らしに良い影響を与えられるような製品の企画に取り組み、御社に貢献していきたいです。
この例文では、自身の強みを活かしながらキャリアアップしていきたいことを具体的な行動目標と共に伝えていますね。
入社後から仕事に対する勉強意欲の高さが伺え、好印象を与えるでしょう。
⑤コンサルタント職
例文
顧客のニーズに寄り添い、最適な提案ができるコンサルタントを目指していきたいです。
そのために、入社後は、アナリストとしてリサーチや資料制作の1つ1つに丁寧に取り組み、基礎基本を習得する所存です。
顧客の根深いニーズを汲み取る力を養うために、入社3年後までにチームリーダーとして1つのプロジェクトを責任を持ってやり遂げられるように成長します。
入社5年後までには、チームマネージャーとして、自分のチームの戦略やマーケティング、営業、人材育成などを総合的に管理し、アナリストやコンサルタントと緻密に連携をとりながら、経営者目線でプロジェクトを進めていきたいです。
この例文では、入社後・3年後・5年後とコンサルにおける職種のキャリアアップを現実的な目線から計画立てられていることがわかりますね。
経営者目線でのプロジェクトの推進をしていきたいと伝えているのも、目標意識が高く好印象を与えますね。
⑥管理職
例文
私は、10年後までに御社のエンジニア職を取りまとめるマネージャー職に就きたいと考えています。
この目標を叶えるために、入社後3年まで応用技術者試験の合格を目指して励んでいきます。また、これまでに学んでいるJavaだけでなく、PythonやCなどの習得にも取り組みたいです。
入社後5年目までに、プロジェクトリーダーとして御社の長年のノウハウを活かし、事業部の売り上げを向上させるような新規プロジェクトを発案したいと考えています。そのために、エンジニアとしてのスキルを日々の業務で磨くだけでなく、チーム全体でのコミュニケーションを欠かさず、チーム全体の指揮を上げていきたいです。
10年後には、クライアントやチームと真摯に向き合い、円滑にプロジェクトを推進できるプロジェクトマネージャーとして御社に貢献していきたいです。
この例文では、10年後にエンジニア職のマネージャーになる目標から逆算したキャリアプランを立てています。
入社後からプログラミング言語や資格のために学ぶ姿勢も見られて、意欲が伝わりますね。
これだけは避けたい|面接でのキャリアプランのNG回答例5つ
ここまでキャリアプランをより効果的に伝えるための書き方や例文などを紹介してきましたが、逆にどのようなキャリアプランだと面接官から良くない印象を受けるか気になりませんか?
この章では、キャリアプランのNG回答例を理由とともに徹底解説していきますよ。
①自分の成長だけを考えている
<NG回答例> 資格取得のサポートが充実している御社で、入社後はとにかくさまざまな資格の取得に挑戦し、事務職としてよりスキルアップしていきたいと考えています。 |
企業の成長について触れず、自分が成長することだけを考えた内容を伝えるのは避けましょう。
上記のような回答では、自分のキャリアアップのことだけを考えていたり、資格のサポート体制のみに惹かれて志望していたりするように見えかねません。
資格の取得をすることで企業にどのようなメリットがあるのか・どのように貢献できるのかまで伝えましょう。
②プライベートな内容ばかり
<NG回答例> 入社後は、25歳までに結婚・出産したいと考えています。その後、復職してからは、30歳までに年収800万円を達成するために一流のデータサイエンティストを目指していきたいです。 |
結婚・結婚といった人生の計画(ライフプラン)になっている場合や、年収〇〇万円を目指したいといった、プライベートな内容のみを伝えるのは、「仕事の理想像」を聞くキャリアプランの質問意図に合わないため、避けましょう。
キャリアプランは、仕事に関する理想の計画ですが、プライベートのプランを反映させても構いません。しかし、あくまで仕事中心の計画であることを理解しておく必要があります。
質問の意図を理解して、あまりプライベートばかり主張しすぎないように注意しましょう。
③その企業では達成できない内容
<NG回答例> (志望企業:商社) 私は、将来的にはデザイナーとして世の中に大きな影響を与えるような製品を生み出していきたいです。 |
NG回答例では、志望企業が商社であるのにも関わらず、将来的にデザイナー職を目指したいと伝えてしまっています。
その企業では、達成できないようなキャリアプランを伝えてしまうと、「転職をすでに考えているのかな」「企業分析ができていないのかな」と思われかねません。
企業選びをする段階で、自分のキャリアプランと照らし合わせてミスマッチがないようにしましょう。
④志望動機と矛盾している内容
志望動機で伝えた内容と矛盾があると、どちらが本意なのかわからない・適当に話していると思われるため、注意しましょう。
例えば、志望動機で「ニーズに寄り添い、一人一人に丁寧なヒアリングを行って最適な提案をしたい」と伝えていたのに、キャリアプランで、「SNSを活用して大規模なニーズ把握をし、製品の企画をしたい」などと伝えてしまうと、矛盾が生まれてしまいます。
キャリアプランの質問から、面接官は計画性があるか・自己分析ができているかなどを見ています。したがって、志望動機などの回答と矛盾したキャリアプランだと「軸が定まっていないな」「計画立てるのが苦手?」などと思われる可能性も。
他の質問と矛盾が生まれてしまうということは自己分析や計画の立て方がまだ甘いということ。
自己分析やキャリアプランは就活をしていく中で何度か見直してみると軸がしっかり定まりますよ。
⑤あまりに抽象すぎる内容
<NG回答例> 将来的には、御社の海外部門で勤務し、少しでも御社や日本経済に貢献していきたいです。 |
NG回答のような、あまりに抽象的すぎるキャリアプランは「適当に考えたのかな…」「将来像が具体的に捉えられていない」などと思われかねないため、避けましょう。
「海外部門でどのような努力をして結果を出すのか」「どうやって志望企業に貢献するのか」といったその目標や理想像に向けて具体的に取り組みたい内容を伝えてくださいね。
キャリアプランを作成した後は、抽象的すぎる部分がないかしっかり確認しておきましょう。
面接ではキャリアプランの深堀り対策も重要
面接ではキャリアプランについてただ聞かれるだけではなく、深堀りされることも多く、その際は具体性と一貫性が求められます。
ここでは、キャリアプランについて深掘り質問をされたときのため、効果的な準備方法を3つの観点から見ていきましょう。
①深堀られてもいいように「何をするか」まで考えておく
面接でキャリアプランを問われた際、具体的な行動まで明確にしておくことが重要です。
単に「リーダーになりたい」「専門性を高めたい」と述べるだけでは抽象的すぎるため、どのようなスキルを磨き、どんな経験を積む予定かを具体的に説明できるよう準備してください。
たとえば、「2年目までに資格を取得し、次の3年間でプロジェクトリーダーとしての経験を積みたい」といったステップを示すのが効果的です。
さらに、その行動が会社や業界にどう貢献するかを述べると、説得力が増します。面接官は計画の具体性と実現可能性を重視するため、将来像を明確に伝えてください。
②過去・現在・未来を一貫性をもって話せるようにしておく
面接官にキャリアプランを納得してもらうためには、過去、現在、未来が一貫していることを意識して話す必要があります。
まず、これまでの経験で培ったスキルや価値観を簡潔に説明したうえで、現在の自分がどんな目標を持ち、何を重視しているのかを述べましょう。
未来については、具体的なキャリア目標を掲げ、どう行動するかを示してください。
たとえば、「これまでに○○を学び、現在は□□に取り組んでいます。将来は△△の分野で活躍したいと考えています」といった流れで話すと、説得力が増します。
③逆質問でもキャリアプランに関する質問を準備しておく
面接の終盤にある逆質問の場面でも、キャリアプランに関連した質問を用意しておくことが大切です。
たとえば、「御社でキャリアを築く上で必要なスキルは何でしょうか」や「将来的にどのようなポジションが目指せる環境ですか」等の質問をすることで、意欲や計画性をアピールできます。
また、事前に企業の成長方針を調べ、それに基づいた質問を準備すれば、理解度や熱意を示せるでしょう。
逆質問は面接官への印象を左右する重要な場面なので、キャリアプランを軸に有意義な対話を心がけてください。
キャリアプランが活用できる!似た質問への回答方法を解説
「弊社で叶えたいことはありますか?「将来の夢は何ですか?」といった質問は、キャリアプランを尋ねる質問と似ており、どう答えればいいか悩みますよね。
実は、こういった質問はキャリアプランの回答を応用すれば簡単に回答できます。
ここでは、キャリアプランと似た質問への回答方法を回答例付きで詳しく解説していきますね。
どれも仕事に関することを聞かれているため、プライベートに関する質問だと勘違いしないように注意しましょう!
①「将来の夢はなんですか?」「弊社で叶えたいことは?」
回答例
私の将来の夢は、持ち前の英語力を活かし、営業職として海外部門で活躍することです。
将来の夢を聞かれた場合は、キャリアプランの冒頭部分=ざっくりとした夢や目標の部分を話せば良いでしょう。
ここで注意して欲しいのが、聞かれてもいない内容を続けて話し続けてしまうこと。
自分の話したいことを一方的に伝えていると「質問の意図を理解できていないのかな」「会話をするのが苦手なのかな」などと悪印象を与えかねません。
将来の夢をまずは伝え、「詳しく内容を聞かせてください」「その夢を持つようになったきっかけはありますか?」などと深掘り質問をされたら、内容を具体的に話すようにしてくださいね。
②「入社後はどんな仕事をしたいですか?」
回答例
入社後は、御社の営業事務職として、営業職の方々が効率良く業務をこなす手助けをし、売り上げ◯%アップに貢献したいです。
キャリアプランでは、入社後・5年後・10年後のプランなど段階的なプランを立てます。その中でも冒頭部分の「最終的な目標・入社後に叶えたいことや成し遂げたいこと」を伝えましょう。
この質問も将来の夢と同様に、深掘り質問を受けてから、具体的な内容や段階的にどのように取り組んでいきたいか、などに触れるようにしましょう。
③「10年後はどんな仕事をしたいですか?」
回答例
10年後は営業部で管理職に就き、これまでの経験を活かして新規領域の事業展開に力を注いでいきたいです。
この質問をされた場合、キャリアプランの中で10年後にしたいことの部分を抜粋して伝えましょう。
10年後とはいえ、その企業で絶対に成し遂げられそうにないことを伝えないように注意してくださいね。
キャリアプランは入社後・3年・5年・10年など3〜4段階で区切って考えておくと期間を指定した質問が来た場合でも安心ですね!
面接でのキャリアプランに関するよくある質問
キャリアプランに関する質問は、面接であなたの目標や計画性を評価する重要なポイントです。
ここでは最後に、就活生からよくある質問と回答を見ていきましょう。
①キャリアプランが思いつかないときはどうする?
キャリアプランが思いつかない場合は、自己分析が足りないことが主な原因です。その場合、他の質問でもやや浅い回答になる可能性があるため、今一度自己分析をやっておきましょう。
まず、自分が興味を持つ分野や過去の経験を振り返り、それをもとに目指す方向性を考えることが重要です。
具体的な目標が定まらなくても、「今後は○○のスキルを磨き、□□の分野で価値を発揮したい」といった意欲を示すことで、前向きな姿勢が伝わります。
面接官は明確なプランだけでなく、成長意欲や柔軟性も重視するため、自分なりの考えを自信を持って伝えてください。
②「キャリアプランがない」と答えるのはあり?
面接で「キャリアプランがない」と正直に答えるのは避けたほうがよいでしょう。
計画がないという回答は、目標が定まっていない、または成長意欲に欠けていると受け取られる可能性があります。
明確なプランがなくても、柔軟性や学ぶ意欲を示すように意識しましょう。
たとえば「現在は幅広く経験を積みたいと考えており、その中で自分の強みを見極めたい」などと伝えると、ポジティブな印象を与えられますよ。
また、企業のビジョンに共感していることを強調し、「その中で自分がどう貢献できるかを考えながら成長していきたい」と述べると効果的です。
③転職前提のキャリアプランを話してもいい?
面接で転職前提のキャリアプランを話すのは避けたほうがよいでしょう。
採用担当者に「短期間で辞める可能性がある」と捉えられ、マイナスの印象を与える可能性があるからです。
ただし、長期的な目標の中でスキルアップや経験を重視する姿勢を示すのは効果的です。
たとえば、「まずは御社で専門知識を深め、将来的には○○分野で活躍できる人材を目指したい」といった形で、企業に対する貢献意欲を強調しながら自身の成長ビジョンを述べてください。
キャリアプランを明確にして面接や今後の選考で活かそう!
ここまで、キャリアプランの考え方や面接での伝え方、例文などを紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
キャリアプランは、面接で問われる可能性が低くても、自己分析の結果を言語化する良い機会として作成しておくことをおすすめします。
本記事を参考に、完成度の高いキャリアプランを作成し、面接でも高評価を得て内定に一歩近づきましょう!
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。