就活でほぼ必ずと言って良いほど聞かれる「志望動機」。しかし、最初はどうやって書いたらいいかわからず、悩んでしまいますよね。
実は、好感度の高い志望動機を作るカギが構成にあることを知っていましたか?
本記事では、志望動機の構成やレベルを底上げできる書き方や例文、NG例なども紹介します。
1日に膨大な数のエントリーシートを読む面接官に刺さるような志望動機を作成し、書類選考通過に一歩近づきましょう!
キャリアアドバイザー 鈴木
新卒で大手金融機関に入社したが、成長のスピードの遅さと、年功序列に懸念を抱き転職を決意。 転職する際、スピードの速さと裁量が持てるという2軸で転職活動をし、シーマインドキャリアに入社。 入社後、キャリアアドバイザーとして年間1000人以上の学生の就活相談をし、実績No.1を獲得。
面接官アンケートで判明! 志望動機で企業が見ている4つのポイント
就活で必ず聞かれる志望動機。採用担当者は志望動機のどこを重視しているのか、またどういう点で合否を判断しているのか就活のプロ14人に聞いてみました!
累計5000人以上の就活生と面談してきたトップ就活エージェントや、最終面接の担当経験もある面接官にアンケートをとったので、ぜひ参考にしてくださいね。

志望動機で最も重視されているのは「一貫した理由や根拠があるか」でした。
次いで「自己分析ができているか」「企業に貢献してくれそうか」「熱量や成長意欲」が14.3%、「将来性・計画性」「企業分析ができているか」が7.1%と続きました。
つまり企業は、熱意や意欲などから志望度の高さ、自己分析や企業分析では価値観に相違がないかを確認し、志望動機を読んで入社後の働きぶりがイメージできるかどうかを見ているのです。
ここからは、これらのポイントについて1つずつ解説していきます。
①伝える力|わかりやすく一貫性がある内容か
前述の通り、志望動機では一貫した理由や根拠がわかりやすく述べられているかが重要視されます。
たとえオリジナリティのあるガクチカや熱意があったとしても、伝わらなければ意味がありません。
内容に一貫性がなければ説得力に欠けますし、わかりやすく組み立てられた文章になっていなければ「論理的思考力に欠ける」と判断されることもあるでしょう。
そのため、論理展開や主張に対する根拠が適切か、正しい文章の構成になっているかが重要なポイントです。
②志望度の高さ|第一志望だと伝わるか
グラフで面接官が「熱意や成長意欲」を重視していることからわかるように、企業は志望動機から学生の志望度の高さを見ています。
志望度が高く、熱意のある学生であると早期退職のリスクが少なく、企業の成長に貢献してくれるためです。
また、内定を出しても入社してもらえなかった場合、企業はただ労力を費やしていい人材を逃すことになります。他の企業よりも志望度が高いかどうかも、志望動機では見られているでしょう。
就活生側だけでなく、企業側も採用は大変な仕事です。「内定を出したら入社してくれそうか」は採用担当者も重視しているポイントでしょう。
③マッチ度の高さ|価値観や社風が合うか
企業が「自己分析や企業分析ができているか」を重視するのは、学生と企業の価値観が一致しているか、社風に合いそうかといったマッチ度を測るためです。
いくら優秀な学生であっても、仕事内容にそれを活かせなかったり、社風や企業理念に共感できない場合は活躍することが難しくなります。
企業分析をして企業の特徴をきちんと理解できているか、自己分析をして自分の強みや価値観を把握しているか、それを踏まえてマッチ度の高さをアピールできているかが重要です。
④仕事への熱意|入社後働いているイメージがつくか
志望動機では、自分の強みや入社後の展望を書きます。この部分から、入社後強みを活かしてどのように仕事に取り組むのか、貢献してくれそうかを採用担当者は見ています。
熱意ややる気のない学生を採用してしまうと、チーム全体の士気を下げたり、顧客に対して失礼な態度をとったりしかねません。
熱意やモチベーション、仕事に誇りをを持って入社後も活躍する姿がイメージさせられると、好印象を与えられるでしょう。
部活動やアルバイトなどモチベーションを持ってやり遂げた経験があれば、それを志望動機に組み込むと良いですね。
ここで差がつく!志望動機の構成を考える前にすべきこと3つ
「志望動機を書きたい!けど急に書き始めようとしても何を書けばいいのか全く検討がつかない…」このような場合、まずは事前準備から始めていきましょう!
ここでは、志望動機の構成を考える前にするべき準備を3つ紹介します。今から書き始めようと思っている方は、まず以下3点ができているか確認してくださいね。
①自己分析で自分を知る
志望動機の構成を理解すると同じくらい重要なのが志望動機の内容です。志望動機を書き始める前に、自己分析を徹底し、自分の強みや将来のキャリアプランを明確にしましょう。
自分は何が得意・不得意なのか、どんな仕事が向いているのか、人柄や性格、また就活の軸なども志望動機を書き始める前に分析が必要。
自己分析には、マインドマップやモチベーショングラフ、自分史などさまざまな方法がありますので、自分に合うものを探すことから始めていきましょう。
自分で考えてみるだけでなく、家族や親しい友人などに聞くのもおすすめ!自分に対する客観的な意見を取り入れることで、今まで見えてなかった視点や気づきがあるかもしれませんよ。
しかし、家族や友人に手伝ってもらうのは少し 恥ずかしいと感じる方や、そもそも周りに頼りにできる人がいない人もいますよね…。
そんな方にはカリクルの就活相談がおすすめです!自分の強みや就活の軸をキャリアアドバイザーが一緒に探してくれます。
「自己分析なんてやったことない」「自分のことを話すのは恥ずかしい」という方も経験豊富なキャリアアドバイザーがしっかりとサポートするので安心してくださいね。
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②業界研究で業界についての理解を深める
志望動機の質を高めるには、自分や企業について深く理解することはもちろん、業界全体の動向や課題を把握しておくことが重要です。
業界全体について理解を深めることにより、業界内で志望企業がどのような位置付けなのか、どんな強みがあるのかを理解できます。
また、業界全体の変化や将来性を把握することで、企業の戦略や成長計画にどう貢献できるかを具体的にイメージして伝えられるようになり、周りと差をつけることができるでしょう。
キャリアパスを考える際にも役立ちますので、業界研究はしっかりと行っておきましょうね。
③企業について徹底的に調べる
志望する理由やその企業を選んだ理由をはっきりさせるために、情報収集を徹底的にして企業の特徴を知ることが大切です。
企業の業務内容や勤務形態、勤務地、資格など募集要項は必ず見ておきましょう。企業HPや社員の声が書かれている記事を見て、企業が求める人材はどんな人なのかイメージしておくのがベストですよ。
また、大学で行われる学内企業説明会や合同企業説明会などには必ず参加してください。HPでは得られない情報を聞けたり、実際の社員の方に質問できたりします。
第一志望の企業と他企業の違いや特徴を理解しやすくするために、競合他社の企業分析も行うと良いですよ。
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【志望動機の基本】4つの構成を駆使して熱意を伝えよう

冒頭でもお伝えしましたが、「志望動機のクオリティを高める鍵は、構成にある」ことを知っていますか?志望動機は書類選考や一次選考の合否が左右されるほど重要度が高いもの。
実は、採用担当者から高評価を得るような志望動機は、どれも同じような構成で作られているのです。
ここでは以下の流れで志望構成の基本を詳しく解説していきますね。
①なぜ志望するのか=結論を伝える
志望動機では、最初に「〜という理由で、貴社を志望しました」=結論を先に述べることが大切です。
結論を先に置けば論点がブレずに話せることに加え、読み手に対して「何を伝えたいのか」を明確にできます。
先に結論を知っておくことで、採用担当の方も「この人はこういう理由で志望しているんだな」と理解した上で話を聞けるため、より内容が伝わりやすくなるメリットもあります。
こうした伝え方は「逆ピラミッド型」とも呼ばれ、新聞やWebメディアの記事でも多用される手法なんですよ。
②志望理由のきっかけとなったエピソード
簡潔に結論を述べた後は、具体的な理由について説明しましょう。きっかけとなったエピソードを話し、それに基づいて何を考え志望するに至ったのかを伝えてくださいね。
エピソード部分では、あなたの価値観や考え方、行動の過程を伝えることができます。規模や頻度、日数などの数値を盛り込むと説得力のある志望動機が書けますよ。
例えば、「毎日たくさん練習した」よりも「1日○時間練習した」、「多くの人を動員」よりも「300人を動員」、「売り上げに貢献した」よりも「売り上げが30%アップした」と表現した方が、努力や成果が明確に伝わります。
採用担当者がイメージしやすいよう伝えるのが、周りと差をつけるコツです。
③その経験から学んだこと・入社後のビジョン
エピソードの後は、その経験から得た学び、そして入社後のビジョンも伝えましょう。その時に、学びや強みを業務に活かせることを併せて伝えてくださいね。
業務への活かし方を具体的に伝えると、入社後にどのように企業で活躍できるか採用担当者がイメージしやすくなる上、「きちんと自分の将来について考えている」「やる気があり、自己分析もできている人材」と評価されるでしょう。
この時に、その企業で活かせる学びを伝えるように注意してください。そのためにも企業研究を徹底して、業務の特徴を掴んでおきましょう。
その企業で活躍する将来性や意欲を示すことで、採用者側に「この人ならば自社で長期的に活躍してくれる」という印象を与えられます。
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【注意】志望企業を説明する文章は要らない
企業研究ができていることをアピールしようと、つい「貴社は○○で○○でこのような特徴があり、なかでも○○に惹かれて志望しました」と書きたくなってしまいますよね。
しかし、企業が志望動機で知りたいのは「なぜ志望したのか」であり、自社についての説明を求めているわけではありません。
企業研究がしっかりされているかどうかは、企業が求める人材に合ったアピールができているか、企業の特徴を理解したうえで活かせる強みが述べられているかなどで判断できます。
志望動機は文字数に限りがありますので、企業の説明よりも、自分をアピールすることを重視して作成しましょう。
関連記事:企業に刺さる!キャリアプランの考え方と書き方を例文付きで徹底解説
たったこれだけ!志望動機のレベルを底上げする6つのコツ
ここまで、志望動機の基本的な構成や書き方について詳しく解説してきました。ここからは、自分にしか書けないオリジナリティある志望動機を書くコツを解説していきます。
以下に気を配りながら書くことでワンランク上の志望動機になり、他の学生たちと差を付けることができますよ。
①「就活の軸」を明確にする
志望動機において非常に重要となるのが「就活の軸」を明確にすることです。
就活の軸を不明瞭のまま就活をすると、志望動機の根拠がなく書類選考段階で落とされたり、本当に行きたい企業に入れなかったり、上手く就活を進められなかったりする可能性があります。
また、就活の軸がないまま企業に就社してしまうことで、入社後働き方が合わず、自分の能力が活かせなかったり、早い段階で転職をしてしまうことも。
就活の軸は早い段階で明確にしておくと、履歴書や面接で志望動機を聞かれた際に、芯のある内容で伝えられるでしょう。
就活する上で自分は何を大切にしたいのか、絶対満たしたい最低条件をリストアップするのがおすすめですよ!
自分だけの就活の軸を見つけるのには自分と向き合い、しっかりと考える時間が必要となります。そのため、多くの就活生は、忙しさを理由に「就活の軸を考えること」をおろそかにしてしまいがちなのです。
忙しい就活生にぜひおすすめしたいのが、カリクルエージェントの就活相談です!
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関連記事:【13選】面接における就活の軸の回答例|ポイントやNG例も解説
②その企業でなければダメな理由を書く
企業の特徴や理念についてしっかりと調べ、志望動機に「その企業に就職しなければならない理由」を入れると説得力のある文章になりますよ。
就活生のほとんどは、複数の企業を志望するため、優秀な人材であればあるほど人事担当の方からすれば「もし受かっても、他の企業に行ってしまうのでは?」と思われます。
そのため、「貴社のこんなところに強く共感し、志望している」と志望度の高さや熱意が伝わる書き方をすることが大切ですよ。
理念への共感は、①書き出しの志望理由に据える、または②具体的な理由に含めるのがおすすめです!
③企業への志望熱意と根拠を示す
働くモチベーションが採用担当者に十分に伝わるような書き方をすることも大切です。企業によって魅力はそれぞれ異なります。
また、「給与が良くて休みが多いから志望した」などと、業務内容以外の部分に魅力を感じた人も多いでしょう。
しかし、「待遇の良さに惹かれた」という志望動機では「この人は働く意欲が少ないのでは?」と捉えられかねません。業務内容に関して理解が薄いと捉えられてしまうような書き方や曖昧な書き方は、マイナスな印象を与えます。
業務内容やその企業の特徴、社風などをしっかりと理解した上で志望していると伝わるようにしてくださいね。
④経験・エピソードは差別化を意識する
志望動機のエピソードは、具体性があり印象に残る内容になるように心がけましょう。
特にエピソード部分は、オリジナリティを最も出しやすいでしょう。面接官は目立つような経験やエピソードは求めていません。自分なりにエピソードを深掘りし、その時の感情や行動、思考を言語化することが重要となります。
また、数字やデータを用いるなど具体的で信憑性のある内容にするのも他の就活生と差をつけるポイントの1つですよ。
企業の採用担当は、毎日膨大な数の志望動機を読みます。
「この学生は気になるな」と思わせるためにも、上記のポイントを押さえて、他の就活生と差別化した志望動機にしましょう!
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⑤過去の経験から学んだことを書く
具体的な志望理由の箇所で、過去の経験を述べる場合は、その経験から学んだことや感じたことも必ず書くようにしましょう。
企業は経験から学んだことをどう業務に活かすのか、また挫折の経験がある場合はどう改善策を立てて行動したのかを知りたいと考えています。
文字数に制限がない場合や、400~1000字で文字数が多い場合は、過去の経験から学んだこと・感じたことまで書けると企業に刺さる魅力的な志望動機になるでしょう。
過去の経験→学んだこと→強み→入社後の活躍につなげることで、志望動機全体で一貫している内容にできますよ!
⑥企業の魅力と自分の強みを結び付ける
最後に紹介するポイントは、企業の魅力と自分の強みを結び付けることです。企業の特徴や理念、求める人材と自分自身の強みや性格がマッチしていると、企業側に「この人をぜひ採用したい!」と思わせられます。
例えば、企業が主体性やリーダーシップのある人材を求めていれば、過去の経験として学生時代に部長としてチーム全体をまとめた経験を挙げ、そこから自分の強み→企業が求めている人材に合っていることを証明すると良いでしょう。
企業の魅力は何か、自分の強みはどういったものか、自己分析と企業研究を徹底することはもちろん必須ですよ。
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書き上がった志望動機をチェックリストで確認しよう
志望動機が書けたら、志望動機として過不足がないか、しっかり読み返してチェックしましょう。
いかにチェックシートをご用意しましたので、ぜひ活用してください。また、周囲の人に読んでもらってフィードバックをもらうのもおすすめですよ。
チェック項目 | チェック欄 |
---|---|
⑴. 簡潔に結論から述べられているか | |
⑵. 志望理由の根拠となる具体的なエピソードが述べられているか | |
⑶. エピソードが定量的に述べられているか(数字が入っているか) | |
⑷. 経験から得た学びが述べられているか | |
⑸. 入社後のビジョンが具体的に述べられているか | |
⑹. 企業が求める人材と関連付いた内容になっているか | |
⑺. 矛盾がなく一貫性のある内容になっているか (自己PRや長所ともズレがないか) | |
⑻. 他の企業にも通用する内容になっていないか | |
⑼. 企業の説明に文字数を割いていないか | |
⑽. 誤字・脱字はないか |
「書くことがない…」を防ぐ!文字数別の志望動機の構成を解説

志望動機の構成を考えるときに、文字数によって内容をどう変えればいいのか悩みますよね。ずばり、志望動機の構成はエピソード部分を調整して対応させましょう!
ここまでに紹介した3つの構成要素は確実に盛り込みつつ、6つのポイントを足し引きして調整するのがおすすめです
①200文字の場合|伝えたいことをとにかく端的に
200字の例文
<結論(=志望理由)>
私は顧客目線で商品を開発し、ニーズに応えた商品を提供したく、貴社の開発職に志望しました。
<具体的な理由・エピソード>
大学の授業の一環として行ったプロジェクトでは、学内のカフェの売り上げ向上を目標に、新商品を企画したり、SNSを通じて宣伝したりしました。
この体験で培った顧客のニーズを考える力や新企画を生み出す想像力を活かし(学んだこと)、貴社で商品開発に貢献したいと考えております。
<締めくくり(=将来像)>
入社後は、世界中から愛される商品を開発したいです。
(195字)
200字の志望動機は文字数が少ないため、伝えたいことを一文で端的に書くことを心がけましょう。
文字数に余裕があれば、前項の6つのポイントを盛り込んだり、エピソード部分を詳細にしたりするのがおすすめですよ。
②400文字の場合|エピソード・志望理由の深掘りが鍵
400字の例文
<結論(=志望理由)>
私は貴社の「常にお客様の立場に立った商品を作っていく」という理念のもと(企業理解)で、自分自身も顧客目線に立ち、商品を手に取った人全員に満足してもらえる商品を開発したく、貴社の開発職に志望しました。
<具体的な理由・エピソード>
大学の授業の一環として行ったプロジェクトでは、学内のカフェの売り上げ向上を目標に、新商品を企画したり、SNSを通じて宣伝したりしました。商品の売れ行きや顧客数の調査、また学生全体にアンケートを取り、人気な商品の分析など行い、ニーズに基づいた商品を開発しました。その結果、売り上げを約2.5倍にすることができました(具体的な数値=差別化)。
この体験で培った顧客のニーズを考える力や新企画を生み出す想像力を活かし、貴社で商品開発に貢献したいです。ニーズと売り上げのバランスをとり施策を出せる長所(自分の強み)は貴社の活躍に貢献できると思います。
<締めくくり(=将来像)>
入社後は、貴社の新プロジェクトに携わり、世界中の人に手に取ってもらえる商品を考案・開発したいです。
(398字)
400字の志望動機では、200字より具体的な理由・エピソードを深堀ったものにしましょう。
また、実際の数値を用いることで志望動機の信憑性が増します。実績があると採用者の印象にも残りやすくなるでしょう。
③1000文字の場合|エピソード・志望理由を2つ以上に
1000字の例文
<結論(=志望理由)>
私は貴社の「常にお客様の立場に立った商品を作っていく」という理念のもとで、自分自身も顧客目線に立ち、商品を手に取った人全員に満足してもらえる商品を開発したい、さらに貴社の商品を世界中の人に広めたいと思い、貴社の企画・開発職に志望しました。
<具体的な理由・エピソード①>
私は高校生のときからマーケティングに興味があり、大学でも経済学、マーケティング学を専攻していました。また、自ら書籍を買ったり、資格を取ったりして知識をつけてきました。
さらに、大学の授業の一環として行ったプロジェクトでは、学内のカフェの売り上げ向上を目標に、売り上げ分析をしたり、売り上げや客の動向から新商品を考案したり、実践的なことも行いました。
プロジェクトでは自身がチームリーダーとなって、商品の売れ行きや顧客数の調査、また学生全体にアンケートを取り、人気な商品の分析など行い、ニーズに基づいた商品を開発しました。その結果、売り上げを約2.5倍にすることができました。
<具体的な理由・エピソード②>
また、私は日頃から広い視点で多角的に考えることを常に意識しています。その上で、グローバルな視点を持つことは必要不可欠で、積極的に外国人とコミュニケーションを取りに行ったり、交流会に参加したりしています。
最初は自分の語学力に自身がなく、不安ばかりでしたが、「会話しないと何も始まらない」と勇気を出したことで、今では自分から積極的にいろんな人や文化に触れあうことができています。
多国籍の人と交流することは異文化を知るだけでなく、自分自身の視野が広がり、想像の幅が広まったと感じます。
この体験で培った顧客のニーズを考える力や豊かな想像力を活かし複数の視点から考える力を活かし、貴社の商品開発に貢献したいです。ニーズと売り上げのバランスをとり施策を出せる長所は貴社の活躍に貢献できると思います。
<締めくくり(=将来像)>
入社後は、貴社でメインである〇〇シリーズ(企業理解)の開発部門で知識やスキルを身に着け、将来的には自身の出した案で新たなシリーズを企画開発し、貴社の商品を世界中に認知してもらうきっかけとなるような商品を作っていきたいと考えております。
(864字)
1000字は、想像以上に文字数が多くなります。もし「文字数が全然足りないのに書くことがない…」となった場合は、志望理由や具体的なエピソードを複数個挙げて文字数を補うのがおすすめです。
2つの軸から志望理由を述べることで、志望への熱意も伝わりやすくなりますよ。文字数が多いからとあきらめず、志望理由になりそうな経験やそこから学んだことなどを書き出してみましょう。
志望動機の構成が不安ならまずは添削を受けてみよう!
構成に関しては理解できたけど、自分がこのクオリティの志望動機を書くのは難しいです…
志望動機は添削を繰り返してブラッシュアップさせていくもの。最初は、所謂「良い志望動機」が分からなくて当たり前ですので、焦らないで大丈夫ですよ!
志望動機のクオリティを底上げしたいけど、周囲に添削してくれる人がいないなら、カリクルの無料ES添削サービスがおすすめです!
やり取りはLINEのため、簡単スムーズ。添削だけでなく、就活相談や面接練習なども全てサポートしてくれるので、安心して就活を進められますよ。
【NG例付き】業界別5選|志望動機の基本構成例文を紹介
ここからは、業界別で志望動機の例文を紹介します。
併せて選考落ちしてしまうNG例も紹介しすので、面接官に刺さる魅力的な志望動機を一緒に考えていきましょう!
①IT業界
例文
<結論(=志望理由)>
私は、大学で学んだプログラミングの知識を活かし、貴社のエンジニアとして活躍したいと考えています。実際に私自身が扱えるPythonやJavaを用いたソフトウェア開発のスキルを駆使し、企業のITインフラの改善や新しいソフトウェアの開発に関与したいです。
<具体的な理由・エピソード>
学生の頃から、エンジニアとして働くことを希望しており、大学3年時にIT業界のインターンシップに参加しました。
はじめはそもそも言語を理解することに黒しましたが、実力がついてきてから、自らのスキルのことだけではなく、ITの力が社会やビジネスに与える影響の大きさに気づきました。
この経験から、ITエンジニアとして技術を用いて社会貢献することの重要性を認識し、ITエンジニアとして働いていくことを決意しました
<締めくくり(=将来像)>
株式会社〇〇に入社することで、私は自身の知識と経験を最大限に活かし、社会に価値あるサービスを提供したいと考えています。ITエンジニアとしてのスキルを駆使し、企業の発展に貢献いたします。
この例文では、大学在学中に習得したプログラミングスキルについて話しつつ、学生時代にインターンシップに参加し、現場を理解した上で志望していることを示していますね。
IT業界のNG例文
× 結論が冒頭にない
私は学生の頃から、エンジニアとして働くことを希望しており、大学3年時に貴社のインターンシップに参加しました。この経験を通して、プログラミングの知識をより高め、PythonやJavaを用いたソフトウェア開発のスキルを学び、それに関わる仕事に就きたいと考えるようになりました。
NG例文では、冒頭で結論=志望動機を述べられておらず、エピソードを先にダラダラと話してしまっていますね…。
実は、「冒頭で結論を話す」のは、意外と難しいと知っていましたか?ESで書く志望動機では、結論ファーストができても面接になると、ついついエピソードから話してしまう人は多いのです。
しかし、就活やビジネスの場において、結論から話すことは必須。今のうちに面接練習を繰り返しておき、結論から話す癖づけをしておきませんか?
カリクルでは、経験豊富なキャリアアドバイザーが、1対1で面接練習をしてくれるサービスを行っています!初めての面接を目前に控えている人はもちろん、就活が長期化してどうすれば面接で高評価をもらえるのか悩んでいる人にもおすすめですよ。
②サービス業界
例文
<結論(=志望理由)>
私は、自身の英語力と留学経験を活かし、外国の方と日本との橋渡しを行えるような仕事をしたいと考えております。
<具体的な理由・エピソード>
異文化に対して学生の頃から興味が強く、大学時代にアメリカで1年間留学を経験しました。この経験はグローバルな視野を持つきっかけとなり、より外国の方に日本の良さを知ってもらいたいと考えるようになりました。
また、外国人観光客が日本の文化やサービスを充分に楽しむためには、言葉だけでなく文化的な理解が不可欠であることを理解しました。
言葉の壁を越え、お互いの文化を尊重しながら良好なコミュニケーションを構築することが外国の方のためにも需要であると考えます。
<締めくくり(=将来像)>
株式会社〇〇の一員として、私は自身の言語力と異文化理解を活かし、外国人客と日本との橋渡し役を果たす所存です。その結果として、日本のサービスが世界に認知される一助となることを目指しています。
接客業の例文はさまざまなものが考えられますが、英語スキルのある場合を例に挙げました。
自分のスキルと経験をアピールし、何ができるか、そして仕事を通して何を達成したいかを伝えることが大切です。
③メーカー業界
例文
<結論(=志望理由)>
私は消費者の心理や行動に興味を持ち、データ分析やコミュニケーションスキルを活かして、貴社のマーケティングチームに貢献したいと考えています。
<具体的な理由・エピソード>
私の強みは、大学で学んだデータ分析や行動心理学を活かしてマーケティング戦略を練れるところです。
マーケティング戦略を立案する際には、市場分析や競合分析を通じて客観的なデータを踏まえつつ、新たな視点やアイデアが必要となります。授業内での実習や学内プロジェクトで実践的に戦略の立案などを行ってきました。
また、コミュニケーションスキルを活かし、チームメンバーや関係者と協力しながら、効果的なマーケティングキャンペーンやプロジェクトを推進していきたいと思っています。
<締めくくり(=将来像)>
常に市場の動向を注視し、新たなトレンドやツールを取り入れ、貴社のマーケティング活動をより効果的に展開していきたいと考えています。
この例文では、自分の強みが企業に役立てることを強調しています。実際に学生時代に学んだことや自分の特性から、企業の志望理由の根拠を書いているのがポイントです。
メーカー業界のNG例文
× 入社後の活かし方が抽象的
私の強みは大学で学んだデータ分析や行動心理学を活かしてマーケティング戦略を練れるところです。
マーケティング戦略を立案する際には、市場分析や競合分析を通じて客観的なデータを踏まえつつ、新たな視点やアイデアが必要でした。
この経験は、貴社の業務にも活かせると思います。
NG例文では、具体的に志望に至ったきっかけを話せているのに入社後の活かし方が抽象的すぎますね。
OK例文のように、具体性を持たせながら活躍するようすをイメージさせましょう。
\志望動機の書き方に迷ったら/
④小売業界
例文
<結論(=志望理由)>
私が貴社を志望したのは、「すべての人の内なる美しさを引き出す」を企業理念とする貴社の社風に強く共感し、美容部員として顧客の美しさの追求に貢献したいと考えたためです。
<具体的な理由・エピソード>
私は高校時代から大学3年生まで、肌荒れにずっと悩んでいました。そんな時にSNSで貴社の製品を知り、試したところ徐々にコンプレックスだった肌荒れが改善できました。
自分の肌悩みが改善されたことで、メイクやファッションをより楽しめるようになり、自分も周りの人の人生を変える一助となりたいと考えるようになりました。
<締めくくり(=将来像)>
貴社に入社できたら、自分の経験を活かして、悩みや気持ちに真摯に寄り添い、顧客それぞれが求める美しさの追求を手助けできる存在になりたいです。
例文では、実際に志望企業の製品を使って悩みが改善できたことを志望動機として伝えていますね。
志望動機として印象に残りやすく、入社後の展望も社風を踏まえて考えられています。
⑤公務員
例文
<結論(=志望理由)>
私は、〇〇市にもっと若者を呼び込み、地元交流が盛んで支え合える街づくりをしたいと考えています。
<具体的な理由・エピソード>
私は、父が転勤の多い仕事をしていたため、幼い頃から引っ越しを繰り返し、1つの土地にとどまることがあまりありませんでした。また祖父母が亡くなっているのもあり、故郷と呼べる場所がありませんでした。
父が転職し、転勤のない職になったことで〇〇市に引っ越しをし、5年が経ちましたが私は初めて故郷はここだと感じられるようになりました。それは、〇〇市の人々のあたたかさや地域の交流の深さにあると思います。
〇〇市は全国的にも少子高齢化が進んでおり、若者が減ってきてしまっています。自然と都会を両立できるこの街を活性化させ、特産品である△△や、地元の伝統である、××をこれからの未来にも継承していきたいと考えるようになりました。
<締めくくり(=将来像)>
大学で学んだ公共経済学の知識や、市民センターでのボランティア経験を活かして、様々な施策を発案し、市民一人ひとりが暮らしやすく、持続可能な〇〇市を実現するために貢献していきたいです。
この例文では、市の公務員として、地域に貢献していきたいことを具体的なエピソードと一緒に示せていますね。
具体的に継承していきたいものや文化の名前を出しているところも良いポイントでしょう。
【履歴書・ES・面接】志望動機の構成の組み立て方
ここでは、履歴書・ES・面接の場合に分けて志望動機の構成の組み立て方を解説していきます。
場合に応じて構成や文字数が変化するため、あらかじめ確認しておくと良いですよ。
①履歴書の場合
履歴書の場合は、簡潔さが求められることが多いと言えます。
したがって、志望動機欄のサイズにもよりますが、200〜300文字前後がベターでしょう。具体的な構成ごとの文字数は以下のとおりです。
・結論:50文字前後 ・エピソード:100〜150文字前後 ・締めくくり:50〜100文字前後 |
②ESの場合
ESは、文字数が指定される場合が多くあります。特に指定がない場合は、300-400字程度を目安としましょう。
・結論:50〜100文字前後 ・エピソード:150〜200文字前後 ・締めくくり:50〜100文字前後 |
③面接の場合
面接の場合は、1分程度で話す=250〜300文字がベストでしょう。
長すぎると伝えたいことがあやふやになったり、コミュニケーション能力に問題を感じられる場合があり、逆に短すぎると熱意を疑われてしまいます。
下記の目安を参考に作成してみてくださいね。
・結論:50文字前後(10〜15秒) ・エピソード:100〜150文字前後(40秒) ・締めくくり:50〜70文字前後(10〜15秒) |
ちなみに、面接ってESで出した志望動機と同じことを話して良いんですか?
全く同じことを話しても問題ありません!
ただ、そっくり同じことを言うのではなく、面接はESに入れきれなかった内容を肉付けすると良いですよ。
志望動機の構成を練って就活の選考突破につなげよう!
今回は志望動機の作成方法について構成要素や気をつけるべきポイントはもちろん、例文についても紹介しました。
志望動機の作成は就活において最も億劫ですが、他の志望者に差をつけられるポイントなので、第一志望への就職を叶えるためにもしっかり対策しましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。