採用されて働き続けることを考えると、勤務先が家から近いことは非常に大きなメリットですよね。
ただし、たとえ志望動機として家が近いことが大きかったとしても、そのまま伝えるのは問題はないのでしょうか。
本記事では、志望動機として「家から近い」を採用できるケースやポイント、言い回しの方法、そして例文などを幅広く紹介します。
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志望動機「家から近い」はありか悩む人多い
志望動機を考えるうえで、「家から近い」を理由としてはダメなのか悩む人は多くいます。
結論、「ケースと伝え方によっては」家から近いことを志望動機に盛り込んでも問題ありません。
ただし、アピール力が低いので家から近いことを理由とする志望動機は避けた方が良いでしょう。
特に新卒・既卒採用の選考を受けている際には、「家から近い」を志望動機にすると不利になるおそれもあるので極力避けるべきです。
「家から近い」以外の志望動機が思いつかずうまく志望動機が書けない方は、以下の記事も読んでみてくださいね。
アルバイト・パートの志望動機は「家から近い」でOK

「家から近い」を志望動機としても良いケースとしては、アルバイトやパートの選考が挙げられます。
アルバイトやパートの場合、以下のポイントを理解していれば、「家から近い」を理由としてもOKです。
①企業にとってもメリットがある
従業員の家から勤務先が近いことは、企業にとってもメリットがあります。
まず、従業員が徒歩や自転車で通勤できる距離に住んでいれば、企業としては通勤交通費を負担する必要がありません。
また、家から勤務先が近ければ通勤の負担が少ないことから、長く働いていきやすいと言えます。
企業としては、できるだけ長く働いてくれる人材を求めていることが通常です。さらに急な出勤にも、自宅が近ければ対応してもらいやすいでしょう。
②他の理由もある方が良い
「家から近い」を盛り込む場合でも、他の理由も挙げるようにすることをおすすめします。家が違いだけでは、採用担当者になかなか好印象を残せません。
家が近いことは企業側のメリットにもなりますが、アピールとしては弱いと言えます。そのためメインにはせず、あくまでも補助的な理由にすべきです。
例えばアルバイトやパートの選考でも、気を抜けば良い印象を与えられません。「メインの動機+家が近い」の構成で、面接に臨みましょう。
アルバイトの「家から近い」志望動機例文

例文
私が貴社を志望したのは、普段から利用させていただいている店舗で親しみがあるためです。
私は生まれてから今まで地元で育ち、幼いころからこの街の方々やお店にお世話になってきました。私にとって地元の方々やお店は宝物のように大切な物であり、私もいつかは地元で働き、お世話になった恩返しをたいと思っていました。こちらのお店でも何度も買い物をさせていただいていることから、お客さま目線で仕事ができると考えています。
また店舗の近くに住んでいることから、シフトには柔軟に対応できます。通いやすいことからも余裕をもって通勤でき、今後長い期間に渡ってしっかりと働いていけると考えております。どうぞ、よろしくお願いいたします。
家から近いことを同期に盛り込む場合、メインの理由を最小にまず説明することが大切です。
メインの理由を盛り込んだうえで家から近いことが企業側のメリットになっていると伝えられれば、好印象につながるでしょう。
アルバイトの志望動機と一緒に自己PRの回答法も知りたい方は、以下の記事も読んでみてください。
就活の志望動機で「家から近い」はNGな2つの理由

就活においては、「家から近い」を志望動機にすることは避けることをおすすめします。
就活の志望動機に家が近いことを盛り込まない方が良い理由は、主に以下の通りです。
①企業への志望度が低いと思われる
家が近いことを志望動機にしていると、企業への志望度が低いとの印象を与えかねません。
志望した主な理由が「企業そのもの」ではなく「近さ」であると判断されれば、「うちの仕事には興味がないんだな」と思われても仕方ないでしょう。
そもそも企業は、「自社に長く貢献してくれそうか(熱意・モチベンショーンがあるか)」を志望動機で確認しようとしています。
「近ければ別の企業でも良いのか」と思われてしまうと、内定獲得は遠のいてしまうでしょう。
②志が低く中身がない印象を与える
志が低く中身がない印象を与えてしまうことも、家からの近さを主な志望動機とするリスクです。
「家が近い」が志望動機だと、その人材が入社後の目標や描いている将来像などが伝わりません。
「何がしたいのか」がない人材は、入社したとしても活躍できない可能性が高いと言えます。
採用担当者には自分の将来の姿を想像してもらう必要があり、「家が近い」よりも前向きに感じられる動機を練り上げる必要があるでしょう。
志望動機の「家から近い」の好印象な言い換え3つ

志望動機を考えた際に「家から近い」しか思いつかない場合は、以下のように言い換えてみることをおすすめします。
企業・職種によっては、言い換えることで好印象につながることも考えられるでしょう。
①地域に貢献したい
言い換えの方法として「地域に貢献したい」との言い回しが挙げられます。地域に密着した事業を行っている企業ならば、特に高評価を期待できますよ。
さらにその地域で生まれ育った方であれば、地元への愛着を伝えることで「長く働いてくれそう」とのイメージを与えられるでしょう。
地域への貢献を盛り込む場合は、「これまでの経験から地元にどう貢献できるのか」をできるだけ具体的に盛り込むことをおすすめします。
②健康を維持して長く貴社に貢献したい
「健康を維持して長く貴社に貢献したい」との言い回しも、有力な候補として挙げられます。勤務地が近ければ通勤の負担が少なく、長く働きやすいためです。
特に早朝・深夜勤務などで体力が必要な職業の場合は、企業側にとっても従業員が近くに住んでいるメリットが大きいと言えます。
「通勤時間が短ければ、休息をしっかりとれて自己管理を徹底しやすい」との流れで、自分を採用するメリットがあることをアピールしてみましょう。
③身近に見てきた貴社の取り組みに共感した
地域密着型の企業の選考を受ける場合は、「身近に見てきた貴社の取り組みに共感した」との言い回しもおすすめです。
同じ地域に住んでいるからこそ、地域の企業の特性や取り組みを身近に見られます。見続けて感じた企業の事業や強みへの共感を示すことで、良い印象を残しましょう。
近いことが主な動機だと採用担当者に思われないように、仕事内容への憧れや企業に対して抱いている親しみなどをアピールすることが大切です。
「地域に貢献したい」の志望動機例文

志望動機例文
私が貴社を志望したのは、地域に密着した事業を展開している貴社で地域に貢献できる仕事をしたいと考えたためです。
貴社の○○事業は、長い期間に渡って地域の発展に貢献されてきたと思います。私も幼いころから○○を利用していたことから、その存在は地元になくてはならないことだと感じております。
また、貴社は地域活性化に〇〇を活用していることも、大変画期的かつ魅力的だと感じておりました。地域の特性を踏まえると、〇〇を利用する意義が非常に大きいと考えております。
私が貴社に入社したら、地元への深い理解と学生時代に培った接客力を活かし、営業部門で一人でも多くのお客さまに貴社サービスの魅力を伝えたいです。
地域への貢献を主な志望動機にする場合、地元への愛情や地域貢献への熱意を伝えることが大切です。
また、企業が行っている事業への理解も示し、「他の企業ではなくこの企業でなくてはダメ」との印象を採用担当者に与えましょう。
「家から近い」以外に志望動機に盛り込むべき4つのポイント
「家から近い」だけでは志望動機として弱い印象を与える場合があり、説得力を高めるためには、他の要素も組み込むことが大切です。
ここでは、志望動機に盛り込むべき具体的なポイントをご紹介します。
①自分ならではの強みやスキルをどう活かせるか
自分ならではの強みやスキルを活かす方法を志望動機に盛り込むことで、採用担当者に「この人を採用したい」と思わせるアピールができます。
たとえば、前職や学業で得た経験やスキルを具体的に挙げ、それを応募先企業でどう活かせるかを明確に伝えましょう。
ポイントは「具体性」と「関連性」です。単に「コミュニケーション能力が高い」と述べるのは控えましょう。
「プロジェクトで異なる部門の間に立ち、調整役として成果を出した経験があり、御社でも○○の業務に役立てたい」というように、実績を踏まえた説得力のある言葉を選びます。
②志望する企業で自分の求める条件を満たせる理由
企業選びにおいて、自分の求める条件を満たせる理由を明確にすることも欠かせません。
その企業で自分のキャリアビジョンや成長の可能性をどのように実現できるかを具体的に示すことが大切です。
例えば、企業の福利厚生制度、企業文化が自分の価値観やスキル向上の目標と合致しているかを説明することをおすすめします。
自分の強みと企業の特徴を結びつけ、互いにメリットがある関係性を提案することがなポイントとなるでしょう。
③職場選びにおいて自分が大切にしているポイント
職場選びにおいて、通勤時間の短さは重要な要素ですが、それ以上に自分のキャリアや成長を考えることが大切です。
その企業で自分がどのように成長できるか、どんな価値を提供できるかを深く考えましょう。
ワークライフバランスを意識しつつ、企業の理念や事業内容、自分のスキルや興味との整合性を重視することで、より意義のある職場選びができます。
通勤の利便性は確かに魅力的ですが、長期的なキャリア形成の観点から企業を選ぶことが欠かせないのです。
④長期的なビジョンと企業での成長イメージ
長期的なビジョンと企業での成長イメージも、「家から近い」という理由を超えた志望動機となります。
企業での自身のキャリアパスを具体的にイメージし、どのように成長できるかを明確に伝えることが大切です。
例えば、入社後3〜5年でどのようなスキルを身につけたいか、どのポジションを目指しているかなどを示すことで、採用担当者に熱意と意欲を伝えられます。
また、企業の事業展開や将来性と自分のキャリアビジョンがどのように合致するかを説明することで、より深い志望動機を表現できるでしょう。
「家から近い」以外の理由が思いつかないときは?
「家から近い」以外の志望理由が思いつかない場合でも、工夫次第で説得力のある動機を作ることができます。
ここでは、具体的な考え方や補強する方法を解説します。
①他者の意見を参考に自分を客観視する
志望動機を考える際、自分だけの視点では限界があります。
そこで、他者の意見を取り入れることが欠かせません。友人や家族、先輩、就職支援の専門家に自分の志望動機について率直に意見を求めましょう。
彼らは、あなたの強みや特徴を客観的に見ることができ、あなたが気づいていない魅力を指摘してくれるかもしれません。
また、OB・OG訪問をすることで、業界や企業の視点から自分の志望動機を見直すきっかけを得られます。
②現場の声を聞き、理解を深める
現場の声を聞くことで、自分の志望動機に深みを持たせることができます。
会社説明会や企業の公式ウェブサイトだけでなく、実際にその企業で働く人の声を調べたり、場合によっては直接話を聞いたりすることが効果的です。
その際、仕事内容の詳細や働きがい、職場の雰囲気について質問し、自分の価値観や強みと結びつけて考えてみましょう。
たとえば、「地元に根ざした事業展開に共感し、自分の○○の経験を活かせると感じました」など、現場の情報を志望動機に反映させることで、説得力が増します。
③専門家に相談して志望動機をブラッシュアップする
志望動機が「家から近い」以外に思いつかないときは、専門家に相談するのも有効な方法です。
キャリアコンサルタントやエージェントは、あなたの経歴や強みを客観的に分析し、企業に響く志望動機の作成をサポートしてくれます。
友人や家族の意見を参考にするのも一つの手ですが、専門家は企業の視点を熟知しているため、具体的かつ的確なアドバイスが得られるでしょう。
志望動機では「家から近い」を工夫して伝えよう
志望動機として家から近いことを採用する際には、企業や仕事への熱意が伝わるように工夫して伝えることが大切です。
家が近いことで地域への貢献がしやすい、健康的に長く働くことにつながるなどの言い回しを活用し、採用担当者に好印象を与えてくださいね。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。