「就活を始めたはいいけどESの書き方がわからない…」
就職活動の最初の関門、ESの書き方がわからなくて悩む人はたくさんいます。
この記事では、ESが書けない理由からその対処法、ESを書くときの注意点まで、例文付きで解説。ESが書けなくて悩んでいる人はこの記事を参考にESを書いてみましょう。
キャリアアドバイザー 吉田
新卒で株式会社C-mindに入社後、キャリアアドバイザーとして累計1000人以上の就活生との面談を経験。就活時代も大手からベンチャーまで様々な業界・職種を見てきた経験から、幅広い視点でのサポートを得意とする。
最初はみんな完璧なESを書けない
ESをうまく書けなくて不安になってしまうかとは思いますが、まず覚えておいて欲しいのは、ESは誰もが最初はうまく書けないものだということです。
最初のうちはあまり完璧を求めすぎないようにして、数をこなしていくうちに慣れることが大事です。
いくつかESを書いていくなかで少しずつ慣れていきながら、ここからの記事の内容を参考にESのレベルを上げていきましょう。
ESを書けない時の主な理由・対策5つ
ESを書き始めようとしても何を書いたらいいのかわからないときは、主に以下の5つの理由が原因です。
- 文章力にあまり自信がないから
- 自分の強みがわからないから
- 書き出し方がわからないから
- 集中力が続かないから
- 志望度の低い企業だから
それぞれの原因と、その対策法について説明していきます。
①文章力にあまり自信がないから
ESが書けない理由の多くに、自分の文章力への自信のなさが挙げられます。書きたいことはあっても、自分が書いた文章で大丈夫か不安なのです。
自分の文章が面白くなかったり感動的でないといけないと思う就活生は多いですが、実は就活において面白い文章は全く求められていません。
ESでは、伝えたいことが簡潔に伝わる文章が求められます。そのため、短くても伝えたい内容が含まれていれば大丈夫ですよ。
無理に情緒的な文章を書く必要は全くありません!むしろ、簡潔でわかりやすい文章で伝えることのほうが重要だと言えます。
②自分の強みが分からないから
ESを書く上での悩みとして、企業にアピールできるような自分の強みが見つからず、書くことが見つからないという人も多くいます。
多くの就活生が、自分よりもすごい人がいると思って不安になり、アピールできるほどのポイントがないと思いがちですが、ESにすごいエピソードは必要ありません。
企業側が知りたいのはあなたの個性です。あなたがどのような人かが分かる話なら、どんな話でもよいので、自分の個性を伝えられる話をまずは考えてみましょう。
③書き出し方が分からないから
ESに書きたい内容は決まっているが、何から書き始めたらいいかわからず筆が進まない人も多いですよね。
書き出しに迷ったときは、ESで聞かれた質問をそのまま繰り返してしまえば問題ありません。自分で問いを書いて、それに答える形で書き進めるのです。
たとえば、志望動機を聞かれた際は、「私が貴社を志望したのは」などから書き始めればよいですよ。
④集中力が続かないから
ESが書けない理由のなかには、最後まで集中力が続かず、いつまでもESが書き終わらないというものもあります。
ESを書くときに集中力が続かない人は、制限時間を決めて一気にやり切ると良いですよ。時間を使って自分を追い込むと自然と集中力も上がるものです。
逆にだらだらと同じESを書き続けていると、ES全体で矛盾のある文章にもなりかねないので、書いた内容を覚えていられるうちに全て書き切ってしまいましょう。
ただ時間を決めるだけだとうまくいかない可能性も。項目ごとに「ここは5分」「ここは10分」など、目安の時間を決めて書いてみてください。
⑤志望度の低い企業だから
最後に、志望度が低い企業のESだから、なかなかESを書けないという人もいるでしょう。
志望度が低いと思うとあまりESを書く気分になれませんが、ESを書く作業に慣れたり、業界を知るきっかけになったりすると思えば、モチベーションも上がりますよ。
ESを書けない時の対処方法5つ
ここまでESが書けない原因について説明してきましたが、何をしておけばESで悩まずにすむのでしょうか。
以下の5つの対処方法を実践すれば、ESを書くときに困ることは格段に減ります。ESで悩んだらまずは以下の5つの方法を試してみましょう。
- 自己分析をしっかりと行う
- 業界・企業について研究を重ねる
- 伝えたいポイントを絞る
- PREP法を活用して文章を作る
- 汎用性の高いテンプレを活用する
①自己分析をしっかりと行う
ESを書くときには、まずは自己分析を十分に行っておくことが重要です。
企業はESを通じて就活生の個性や性格を知りたがっています。自己分析ができていない人に、自分の個性や性格を書けるはずがないのです。
また自己分析をすることで、自分の話をより具体性を持って話せるようになります。話が具体化することで、読み手も理解しやすい文章になりますよ。
②業界・企業について研究を重ねる
次に、ESを書く企業の業界や企業そのものについて徹底的に調べておきましょう。
業界・企業研究を重ねると、ESの内容に具体性が生まれてわかりやすい文章になります。
また、業界や企業のイメージもしやすくなるので、面接時に詳しく聞かれても落ち着いて答えられるような志望動機を書きやすいですよ。
面接では基本的にESで書いた内容を深掘りされます!面接で言葉に詰まらないよう、業界・企業研究はしっかり進めておきましょう。
③伝えたいポイントを絞る
ESで書く内容を決めるときには、伝えたい内容を1~2点に絞るようにしましょう。
1つのESで伝えたい内容が多くあると、結局何が言いたいのかわからず内容が頭に入ってこなくなります。
ESで問われていることに答える形で、ポイントを明確に返答するとわかりやすい文章が書きやすいですよ。
④PREP法を活用して文章を作る
実際にESを書くときは、伝えたいポイントを絞った上でPREP法を活用して構成を練ると良いでしょう。
PREP法とは、
- Point(文章の結論)
- Reason(結論の理由)
- Example(結論の具体例)
- Point(文章の結論)
の順番で書く論述方法で、多くの論文や提案書がこれに沿って書かれています。
最初に要点を伝えた上で、根拠や具体例で意見を肉付けできるので、誰にでもわかりやすく説得力のある文章が書きやすいですよ。
⑤汎用性の高いテンプレを活用する
最後に、ESを書くときは、汎用性の高い1つのテンプレートを活用するのがおすすめです。
ESはさまざまな企業に似たような内容で提出することが多くあります。自分のなかでESの書き方の型が決まってくれば、自然とESに悩む時間も減ってきますよ。
ESでよくある項目3つと例文を紹介
ここまでESが書けない原因と対処方法について説明してきました。
説明した内容を踏まえて、実際のESの例文を見てみましょう。以下の3つのトピックに分けて例文を紹介していきます。
- 志望動機
- 自己PR
- ガクチカ
①志望動機
志望動機に関するESを書くときは、結論である志望理由をまずは伝えましょう。
結論が伝えられたら、入社後にどのようなことをしたいのか、なぜその会社でなければならないのかなどを伝えられると良いです。
それでは例文を見てみましょう。
志望動機の例文
私が御社を志望した理由は、御社であれば、自分の英語力を活かしてグローバルに活躍できると考えたからです。 私は、幼少期をアメリカで過ごし、日本でも英語の勉強を続けたので英語力には自信があります。実際に英語で外国人と交流した経験もあることから、海外の顧客会社の担当者との関係構築が重要な御社において、自分の実力を発揮できるかと思います。 御社での勤務ができた暁には、積極的に外部担当者とのコミュニケーションをとって、強い信頼関係を築いていきたいと考えております。ご検討のほど、何卒よろしくお願いいたします。 |
②自己PR
自己PRがテーマのESでは、自分を一言で表すキャッチコピーを考えてみましょう。自己PRでは採用担当者の印象に残ることが重要なので、ありきたりなものは避けるべきです。
とはいえ、無理に面白いものを考えようとする必要はなく、簡潔に相手に伝えることにまずは重きを置きましょう。
それでは例文です。
自己PRの例文
私は「常に圧倒的を追求する」をモットーに、何かに徹底的に取り組むことが得意な人間です。 私は大学で所属したラグビー部で大学日本一を目指して毎日練習や試合に取り組んできました。練習や試合を通じて、格下や小さな勝負でも1つも手を抜くことなく、徹底的に勝つことに向き合ってきた自負があります。 御社は営業力で日本を牽引する会社であり、勝つことに強いこだわりをお持ちでいらっしゃるかと思います。会社として圧倒的な組織になれるように、私も少なからず貢献できるかと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。 |
キャッチコピーがあると、就活生が重要視している部分が分かりやすくなるため、相手にも就活生自身のことが伝わりやすいですよ。
③ガクチカ
ガクチカについてESを書くときは、その取り組みを始めたきっかけや理由、そこからどんな学びがあったのかまでを一貫性を持って書きましょう。
ガクチカについても、結論をわかりやすく書くことは重要ですが、その過程についても書くと、流れがわかりやすくなりますよ。
これを踏まえて例文を見てみましょう。
ガクチカの例文
私は、大学に在籍していた間、世界の貧しい子供に教科書を送るボランティアに取り組み、そこで諦めずに挑戦し続ける大事さを知りました。 私は、小さい頃にフィリピンの貧民街を訪れたことがあり、同世代の子供が自分と違って学校にすら通えない現状に憤りを感じており、大人になったら子供たちを助けられる活動がしたいと思っていました。 大学に入って教科書を届けるボランティアを始めることで、貧困問題の解決に手助けができると思いました。しかし、学生から不要になった教科書を回収するのが難しく、大学キャンパス内で声をかけても相手にされないことがほとんどでした。 しかし大学の事務局などに何度も掛け合い、講義の前後などで呼びかけるチャンスをいただき、目標にしていた教科書1000冊を集めることに成功しました。この経験から私は、断られ続けても諦めず、改善案を提示し続けることの重要性を知ったので、御社でも諦めずにトライし続ける姿勢を貫きたいと思います。 |
ESを書くときの注意点3つ
最後に、ESを書くときの注意点を確認しておきましょう。上の例文を読んだ上で、実際に自分のESを書く際には、以下の3つのポイントを意識すると良いですよ。
- 8割以上は必ず記入しよう
- 話し言葉はNG
- 誤字脱字がないか必ず確認しよう
①8割以上は必ず記入しよう
ESは、企業に指定された文量の8割以上は埋めて提出するようにしましょう。
ESは必ずしも文章が長ければ良いわけではないので、全てを埋めれば良いわけではありません。しかし、あまりにも文章が短いと意欲や熱意が低いと判断されてしまいます。
企業からの印象をよくするためにも、ある程度の文章量は確保しておくのが無難です。
だらだらと長く書くとそれはそれであまり印象が良くないので、きちんと自分の意見の深掘りや、企業研究を怠らないようにしましょう。
②話し言葉はNG
ESでは、企業に対して話し言葉を使うのは絶対に避けましょう。
ビジネスの場では、会話は敬語を用いて会話するのが社会人としての当たり前です。敬語が使われていないESはマイナス評価につながりますよ。
とはいえ自分が書いた文章の間違いは気づきにくいものです。不安な人は他の人にESを読んでもらって、不自然な表現やくだけた文章がないか確認してもらいましょう。
③誤字脱字がないか必ず確認しよう
ESでは、誤字脱字などの凡ミスは徹底的に無くしましょう。提出前に何度か読み直してみて、ミスがないか確認するのがお勧めです。
誤字脱字の残ったESは、ミスの多い人間だと思われるだけでなく、提出までに余裕がなかったと思われ、時間管理が下手な人間だという評価にも繋がりかねません。
みんな最初は上手くESを書けない!コツコツ練習を重ねよう
この記事では、ESの書き方について、書けない理由からその対策方法、注意点などを説明してきました。
誰しも最初はスラスラESを書けません。何度も書く経験を重ねることで、コツを掴めるものなので、練習を続けていきましょう。
この記事を書いた人
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。