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アートディレクターとは|仕事内容や向いている人の特徴も解説

「アートディレクター」と聞いたことがあっても、実際の仕事内容がわからないという方も多いのではないでしょうか。

主な仕事はデザインに関する制作物の全てを指揮することです。デザインやアートは、映像や広告といったさまざまなものが幅広く関係しています。

そこで今回は、アートディレクターの仕事内容やどんな人が向いているのかをご紹介します。

アートディレクターとはデザイン制作の現場監督

アートディレクターとは、デザイン制作に関する全体を総括する仕事で「現場監督」のような存在です。ポスターや広告だけでなく、ゲームや映像といった様々な媒体で活躍しています。

アートディレクターは、企画から納品までの進捗管理・質の担保といったチームの指揮をとる仕事をしており、非常に重要な役割といえます。しかし、基本的にはデザイナーを指揮する立場のため、デザイン業務はあまり行いません。

しかし、中には自身でデザインを作成する場合もあります。このような場合は、アートディレクター兼デザイナーとして活躍しているそうですよ。

アートディレクターの収入は、業種によっても異なりますが、基本的な年収は約400〜800万円といわれています。CGデザイナーやWebデザイナーのような他のクリエイターと比べると、経験もスキルも必要になるため比較的高い傾向にあります。

アートディレクターの仕事の流れを4ステップで紹介

アートディレクターは、社内だけにとどまらず、さまざまなクライアントからの要望を体現するのが主な仕事です。

業務の幅が広いアートディレクターの仕事の流れは4つのステップに分けられます。ここでは1つずつ解説していきます。

  1. 顧客へのヒアリング
  2. コンセプト・企画の立案
  3. チームの立ち上げ
  4. 制作の進捗管理

①顧客へのヒアリング

まずは、顧客へのヒアリングを行います。デザインの方向性やプロモーションの目的を決めるにあたり、クライアント側の要望を把握する必要があるためです。

中には、大まかなイメージだけを伝えられるケースもあるため、クライアント側に提案できる引き出しをいくつか持っておくとスムーズに進められます。

【ヒアリング内容の例】

  • 制作によって達成したい目的・目標
  • ターゲットのイメージ(職業・年齢・男女比等)
  • 現状のサイトやデザインがある場合は課題点
  • 与えたい印象
  • 企業やサービスの強み・訴求

②コンセプト・企画の立案

次に、クラアントからのヒアリングをもとに、コンセプトや企画の内容を詰めていく作業です。制作物の完成イメージを伝えるため、ラフ案を用いてプレゼンする場合もあります。

ここでは、制作物のズレが生じることのないよう進めなければなりません。イメージ通りになるように、クライアント側と細かな部分まですり合わせをすることが非常に重要になります。

③チームの立ち上げ

制作物の方向性が決まったら、作成するメンバーを決めてチームを立ち上げます。業務に応じてデザイナーやライター、カメラマンといったメンバーを配置し、クライアント側の要望をしっかりと伝えなければなりません。

このように、認識の共有を行うのがアートディレクターの重要な仕事であるため、高いコミュニケーション能力が必要といえます。

また、途中で方向性が間違っているメンバーがいた場合は、しっかりと軌道修正もしなければなりません。チームの立ち上げだけでなく、その後のフォローや指示を出すこともアートディレクターの重要な仕事のひとつです。

④制作の進捗管理

制作を始めたら、メンバーそれぞれの進捗状況を確認して管理するのもアートディレクターの仕事の1つ。

各メンバーが作成したものを確認し、修正や追加があれば依頼して進めていきます。そのほか、最終的に納期に間に合うように、細かく日程を管理する能力もアートディレクターには必要不可欠です。

アートディレクターの役割

デザインの総合演出を行うアートディレクターですが、業界によって役割が異なっています。ここでは、広告系とゲーム・映像系での役割について1つずつ解説していきます。

  1. 広告系
  2. ゲーム・映像系

①広告系

広告系で働くアートディレクターは、顧客の目的達成や売り上げ向上・認知拡大を目指すことが主な役割です。

クライアントから出された課題を解決できる制作が重要となります。そのためには、クライアントとの認識のすり合わせが非常に重要になるため、クライアントワークが多いのが特徴です。

また、広告系のデザインはWEBや紙といった媒体の種類が多く、クライアントのイメージと一致したものを選択しなければなりません。したがって各媒体への深い理解と企画力が求められます

②ゲーム・映像系

ゲームや映像系のアートディレクターは、制作物のイメージや目的などの認識を調整する役割を担っています。理由としては、ゲームや映像業界で一番重要なのは、世界観を守ることだからです。

ストーリー展開の場所やキャラクター設定といったさまざまな表現を、どのようなデザインで行うかをメンバー同士で突き詰めていくことが重要といえるでしょう。

ゲームや映像系のアートディレクターは、制作物そのものはもちろんのこと、消費者が体験するクオリティをどのくらい追求できるかが実力の見せどころになるのです。

アートディレクターに向いている人の3つの特徴

アートディレクターは、デザインの方向性を決める重要な役割です。どのようなスキルや能力を持っている人が向いているのでしょうか。ここでは3つの特徴について1つずつ解説していきます。

  1. 倫理的思考ができる
  2. リーダーシップがとれる
  3. コミュニケーションが得意

①論理的思考ができる

アートディレクターに向いている人の特徴として、論理的思考ができるかどうかは重要なポイントです。さまざまな知識やセンスはもちろん必要ですが、クライアントの課題解決のために、どれだけ柔軟に物事を考えられるかが必要になるためです。

加えて、客観的な視点を持つことも求められます。客観的な視点を持つことで、ニーズに合ったベストなデザインが生まれます。

企画書の提出やプレゼンをする機会も多いため、説得力のある文章が書けることも強い武器となるでしょう。

②リーダーシップがとれる

アートディレクターは、デザインに関する総責任者であるため、リーダーシップを発揮できる人でなければなりません。チーム内にはデザイナーやカメラマンといった多くの職種がいるため、各メンバーの役割を十分に把握する必要があるためです。

各メンバーを適切に指導してまとめていくリーダーシップがなければ、クライアントの求める制作物を完成させることはできなくなります。

優れたものを作るためには、周りを巻き込むことも必要であり、リーダーシップ以外にも人望があることも欠かせない特徴のひとつといえます。

③コミュニケーションが得意

アートディレクターは、コミュニケーションをとるのが得意な人が向いているでしょう。デザインの方向性を決定するにあたり、思っている以上に人との関わりが多い仕事だからです。

仕事を進めていく中で、クライアント側に要望を細かく聞いたり、デザイナーに方向性を示したりと、こまめなコミュニケーションが非常に重要となります。

コミュニケーションをしっかりと取れなければ、納期に間に合わない、クライアントが納得できる制作物ができないといったことにもなりかねません。社内外の多種多様な人々とコミュニケーションをとることは、デザインの総監督をするアートディレクターにとって非常に重要です。

アートディレクターの3つの魅力

アートディレクターになることで、クライアントの要望に応えられるだけでなく、作品が世の中に出る喜びがあります。ここでは、アートディレクターの魅力を3つご紹介します。

  1. 作ったものが世に出る
  2. チームで動く楽しさがある
  3. 顧客の役に立てる

①作ったものが世に出る

自分の作成したものが世の中に出るのは、アートディレクターの魅力のひとつです。デザイナーでも独創性を持った仕事が可能ですが、アートディレクターであればブロジェクト全体に関わることができます

したがってさらにスケールの大きな作品を作り出せるといえるでしょう。自分が携わった作品が世に出て人々に見てもらえることは大きな喜びに繋がります。

また、アートディレクターの立場では社会へ与える影響や効果まで知ることができます。全体の責任者であるために、制作物に対する評価をさらに細かいところまで把握できるのも魅力のひとつといえます。

②チームで動く楽しさがある

アートディレクターの仕事は、一人で進めめられるものではなく、デザイナーやカメラマンといった、たくさんのクリエイターとともにチームで働くことになります。

また、制作するにあたって、クライアントの要望に応えようと試行錯誤を繰り返して進めていくのが基本です。時には、クライアントからOKがもらえなかったり、なかなか形にならなかったりと壁に当たることもあるでしょう。

しかし、チームで動いているからこそ、一丸となって完成を目指し、さまざまな苦労を乗り越えていく楽しさがあるといえます。

③顧客の役に立てる

顧客の役に立てることもアートディレクターの魅力のひとつでしょう。アートディレクターの仕事は、必ず依頼を受けて進められます。自社の売上UPや認知度の向上といった目的を持って依頼をするのが基本です。

その目的を制作物によってうまく表現し、実際に目的を達成できれば顧客は満足し、評価をしてくれるでしょう。

特に、広告業界においては、課題を解決する側面が非常に大きいため、大きなやりがいを感じられますね。

アートディレクターになるにはデザイナー経験が必要

アートディレクターになるのは、特別な資格はいりませんが、デザイナーの経験が必要です。したがって未経験からいきなりアートディレクターになることは難しいでしょう。

そのため、デザイナーとしてのスキルやデザインの基礎知識があることが前提です。基本的なスキルがなければ、デザイナーに対して的確に指示を出すことができないからです。

業界によって異なりますが、IllustratorやPhotoshopといったツールのスキルがあることが望ましいでしょう。

アートディレクターについて知って就職活動に役立てよう

アートディレクターは、基本的なデザイナーのスキルだけでなく、周りをまとめるリーダーシップや、さまざまな人とコミュニケーションをとることが必要な職種です。

アートディレクターを目指す場合、まずは、広告代理店や制作会社に就職することから始めてみましょう。そこから、デザイナーとしての知識やスキルを磨いて、アートディレクターになるためのキャリアを積み上げていきましょう。

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若林

この記事を書いた人

若林

青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。

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