「学生時代に最も専念したことは何ですか?」と聞かれて、あなたは正しく伝えられますか?エントリーシートや面接では、避けては通れない代表的な質問の一つです。
本記事では「学生時代に打ち込んだこと」を企業が聞く理由から、見つけ方や伝え方まで解説します。ぜひ、今後の参考にしてくださいね。
「学生自体に最も打ち込んだこと」を聞く面接官はここを見ている!
面接官から「学生時代に最も打ち込んだこと(ガクチカ)」について聞かれたとき、一体どんなところを評価されているんだろう……と不安になる人も多いですよね。
そこで今回、カリクルメディアではこれまで累計5000人以上の学生と面談をしてきたトップ就活エージェントや、最終面接の担当経験もある面接官など、就活のプロ11人にアンケートを実施!
「学生時代に最も打ち込んだこと(ガクチカ)」を聞くとき、特に重要視しているポイントを尋ねました!

アンケート結果を見ると、ただ漠然と「頑張った」ではなく、きちんと目的をもって取り組み、具体的にその経験を何に活かしたのかを重要視している人が多いようですね。
しかし、今回のアンケートで集まった意見はばらつきも大きく、面接官によって見ている部分が大きく異なることが分かりました。
上記の意見の他にも、「課題に対して真剣に向き合えるか」「経験そのものの内容とそのとき本人が何を思ったか」などの意見も。ガクチカに関してはきちんと深掘りし、どんな観点で評価されても安心なように対策しておきましょう。
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「学生時代に最も打ち込んだこと」は実績や特別な経験がなくてもOK
就活生の多くは「学生時代に打ち込んだこと」を聞かれると、華々しい実績や特別な経験が必要だと思い込みがちです。
しかし実際には、それらは必須ではありません。
1. 実績がすごいかどうかを企業はみていない
企業は、実績の大きさや特別な経験の有無よりも、その過程での取り組み方や成長を重視します。
部活動で全国大会に出場したり、資格試験で高得点を取得したりといった華々しい成果がなくても、物事に真摯に向き合い、工夫を重ねながら努力を続けた経験があれば十分アピールになります。
2. 打ち込んだことの種類も企業は重要視していない
企業の採用担当者が重視するのは、応募者が何に打ち込んだかではなく、その経験を通じて得られた成長や学びです。
部活動・アルバイト・趣味でも、その活動に真摯に向き合い、努力を重ねた経験は十分アピールになります。
「学生時代に最も打ち込んだこと」を企業が聞く3つの理由

なぜ面接官は、「学生時代に打ち込んできたこと」を聞くのでしょうか?
その理由には以下の3つが挙げられます。基本的には自己PRと同じですが、それぞれに関して説明します。
- 就活生のこれまでの取り組みが知りたい
- 就活生の人柄が知りたい
- 課題や困難をどう乗り越える人なのか知りたい
①就活生のこれまでの取り組みが知りたい
企業は面接を通じて会社に貢献できる人材を探しており、優秀な人材を選んで確保しています。
現段階のスキルを知りたいため、就活生が今までに何に専念して、どんな成果を出したか明らかにすれば、求めている人物なのか判断できるでしょう。
就活生のこれまでの取り組み方のエピソード次第で、入社後に課題に直面した場合に、どのように解決していくのかも予想できます。
②就活生の人柄が知りたい
企業は社風に合っている人材を欲しがっているため、打ち込んだ内容自体よりも、取り組み方によって人柄を知ろうとしています。
内容は自由なので、学生の人柄が伝わるオリジナリティ溢れる回答を、面接官は期待しているはずです。
もし他の人と同じ題材になったとしても、自分なりの考えや行動が盛り込まれていれば問題ありません。自分らしさが伝わるように内容を工夫してみましょう。
③課題や困難をどう乗り越える人なのか知りたい
入社後に働き始めると、必ず困難な状況がやってきます。そのときにすぐ諦めずに、立ち向かって解決に導く力のある人材を、企業側は求めています。
学生時代に困難や課題をどう乗り越えたか知りたいため、これまでに打ち込んだことを質問しています。
このような問題解決能力は、企業が重要視している能力の一つです。戦略を立てて、工夫できる学生ほど、企業の将来を明るく照らしてくれるはずだと考えているでしょう。
学生時代に最も打ち込んだことを選ぶときのポイント

就活で「学生時代に最も打ち込んだこと(ガクチカ)」を聞かれたとき、ただの思い出話では評価されません。企業が重視するのは、あなたの経験を通して見える価値観や行動特性です。
以下の6つの観点から経験を選ぶことで、効果的なアピールにつながるでしょう。
- 学びを得られた経験から選ぶようにする
- 大学生活の中で最も時間をかけた活動を振り返る
- 企業が求める人物像に近い経験を意識して選ぶ
- 成長や変化を感じられた体験を選ぶようにする
- 困難や失敗を乗り越えた経験を優先する
- チームでの協働が含まれるエピソードを重視する
① 学びを得られた経験から選ぶようにする
就職活動では、「何をしたか」より「何を学んだか」が重視されます。たとえば、アルバイトや部活動の経験であっても、そこから得た気づきや教訓をしっかり伝えられるかが鍵になります。
学びのないエピソードは、自己PRとしては弱く映りやすいため注意が必要です。とくに社会人として通用する視点やスキルにつながる内容であれば、より説得力が高まります。
「目標を達成するために工夫した」「他者との関わりから得た気づきがあった」といった学びを具体的に示すことで、相手に好印象を与えられるでしょう。
② 大学生活の中で最も時間をかけた活動を振り返る
どの経験を取り上げるか迷ったときは、大学生活の中で最も時間をかけた活動を振り返ってみてください。
多くの時間を費やした経験は、それだけ多くの工夫や試行錯誤が詰まっている可能性が高く、内容に厚みを持たせやすくなります。
たとえば、ゼミ、サークル、アルバイトなどは、日常的に取り組んでいた学生も多いはずです。
「なぜその活動を続けたのか」「どんな努力をしたのか」といった点を掘り下げることで、説得力のあるエピソードに仕上げることができるでしょう。
③ 企業が求める人物像に近い経験を意識して選ぶ
ガクチカでは、自分の体験が企業の求める人物像に合っているかどうかが評価の分かれ目になります。
たとえば、チームワークを重視する会社であれば、仲間と協力して取り組んだ経験が評価されやすくなります。
一方、専門性や主体性が求められる企業では、個人での挑戦や工夫を軸にしたエピソードのほうが響くでしょう。
大切なのは、自分の経験をただ話すのではなく、相手企業の価値観や期待とどう重なるかを意識することです。事前の企業研究を通して、求められる人物像を明確にしておきましょう。
④ 成長や変化を感じられた体験を選ぶようにする
就活では、成果よりも「成長のプロセス」に注目が集まります。面接官は、あなたがどんな困難に直面し、そこからどう成長したのかを知りたいと思っています。
たとえば、人前で話すのが苦手だった学生が、発表を繰り返して自信を持てるようになった経験は、変化が明確に伝わります。
小さなステップでも、一つずつ積み上げた過程を丁寧に語ることが、あなたの成長意欲や学習姿勢を裏づける材料になるでしょう。「以前と比べてどう変わったか」を意識して整理してみてください。
⑤ 困難や失敗を乗り越えた経験を優先する
順調な成功体験よりも、困難や失敗からどう立ち直ったかのほうが、評価されやすい傾向にあります。社会に出れば、失敗や壁にぶつかる場面は避けられません。
そのときに冷静に行動し、改善しようと努力できるかどうかが重要視されます。
たとえば、トラブルの発生時に原因を分析して対処したり、信頼を回復するために地道な行動を重ねたりした経験は、強いアピール材料になります。
単なる反省だけでなく、「そこから何を学び、どう変化したか」を必ずセットで伝えるようにしましょう。
⑥ チームでの協働が含まれるエピソードを重視する
企業は、個人の成果だけでなく「他者とどう関わってきたか」を見ています。そのため、チームでの取り組みを語れるエピソードは、高く評価されやすいです。
たとえば、サークルのイベント企画や、アルバイトでの連携プレー、ゼミでの共同研究などは、協調性や主体性を同時に示せる絶好の機会です。
自分がどんな役割を担い、どのように貢献したのかを明確に伝えることで、働くイメージをより具体的に持ってもらえるでしょう。
協働のなかで得た学びや、葛藤と向き合った経験があれば、さらに説得力が増します。
【学生時代に最も打ち込んだことがない人向け】ガクチカの見つけ方

学生時代に打ち込んだことが思いつかないと感じる就活生は少なくありません。ただし、適切なアプローチを取れば、自分だけのエピソードを見つけることができます。
ここでは、自覚がないまま過ごしていた経験を振り返るための視点を紹介します。
- 熱量と取り組み期間のバランスからタイプを分類する
- 学生生活で多くの時間を割いた活動を棚卸しする
- 友人や家族に印象的だった行動を尋ねてみる
- 短期間でも情熱を注いだ経験を洗い出す
- 普段の生活習慣や日常の中から見つけ出す
- 今からでも打ち込めるテーマを探してみる
① 熱量と取り組み期間のバランスからタイプを分類する
「打ち込んだことがない」と感じるのは、実際には自分の経験を軽視しているだけかもしれません。そこで効果的なのが、「熱量」と「期間」のバランスから過去を分類する方法です。
たとえば、長く続けていたアルバイトや部活動はもちろん、短期間でも強く熱中したイベント運営なども該当します。他人と比べる必要はありません。
自分の中で特に集中して取り組んだ経験があるかを振り返ってみてください。
② 学生生活で多くの時間を割いた活動を棚卸しする
何に打ち込んだか分からないときは、「時間」という軸で過去を振り返ると手がかりになります。授業、サークル、バイト、趣味などに費やした時間を書き出してみましょう。
長時間取り組んでいたことは、たとえ特別に思えなくても、日々の積み重ねがアピール材料になります。時間をかけたという事実は、それだけで継続力や責任感の証拠になるはずです。
③ 友人や家族に印象的だった行動を尋ねてみる
自分では当たり前と思っていたことも、周囲から見ると「打ち込んでいた」と評価される場合があります。
たとえば、「ずっと○○の話をしていたよね」と言われた経験があれば、それは無意識に情熱を注いでいた証かもしれません。
友人や家族に「自分が何に夢中だったように見えたか」を聞いてみることで、新たな気づきが得られるでしょう。
④ 短期間でも情熱を注いだ経験を洗い出す
就活では、長期間の取り組みだけが評価されるわけではありません。数週間でも情熱をもって取り組んだ経験があれば、それも十分なアピールポイントになります。
たとえば、文化祭の実行委員として短期間集中で頑張った経験などがあれば、それは立派な「ガクチカ」です。重要なのは、どれだけ真剣に向き合ったかという点です。
⑤ 普段の生活習慣や日常の中から見つけ出す
日常的な行動の中にも、打ち込んだと言える経験はあります。たとえば、自炊を続けている、家計簿を欠かさずつけている、語学の勉強を毎日続けているなど、習慣的に行っていることは立派な強みです。
その活動を通して工夫したことや成長した点を具体的に伝えられれば、十分に評価される内容になります。
⑥ 今からでも打ち込めるテーマを探してみる
これまでに「これだ」と思える経験がなかったとしても、今から新たに打ち込めるテーマを見つけることは可能です。
インターンに参加する、資格の勉強を始める、地域活動に関わるなど、小さな行動で構いません。大切なのは、就活をきっかけに行動を始めたという姿勢です。
現在進行形で努力していることも、自分の成長意欲としてしっかり伝えられるでしょう。
「学生時代に最も打ち込んだこと」の話すべき内容

「学生時代に最も頑張ったこと」が見つかったら、それを実際に伝えるためにエピソードの構成を整えましょう。具体的には、次のような流れで話すと良いとされています。
- 結論
- 始めた理由と続けた理由
- どのように打ち込んだのか
- そこから何を学ぶことができたのか
①結論
まず、何の話なのかがわかるように、結論から話しましょう。
「学生時代に最も打ち込んでいたことは、〇〇です」と結論を述べると、話の着地点が想像できるようになるため、聞く側にも心構えができます。
そして、その話題に面接官が詳しくない場合でも伝わるように、できる限り噛み砕いて話しましょう。
もちろんあまり細かすぎてもわかりにくいですが、「それがどんなものなのか」「どんなことをしていたのか」、具体性が大切です。
②始めた理由と続けた理由
結論の後に、どうしてそのことに専念したのか、始めた理由を話しましょう。
打ち込んでいた理由は就活生の育ってきた環境や価値観が反映されやすいため、企業側も大きな関心を寄せています。そのため、物事への思いの強さを伝えるのは重要です。
「きっかけは何だったのか」「具体的にどんな点が楽しいのか」を話せば、その人のこれまでの人生経験が垣間見えます。
とくに取り組んできた期間が長いなら、続けてきた理由を語るとアピールになるでしょう。
③どのように打ち込んだのか
続いて、どのように頑張ったのかアピールしましょう。「学生時代に最も専念したこと」を話すときに、最も重要なポイントです。
この質問では面接官に、「どんな風に乗り越えるのか」「どう心を持ち直して対処するのか」を見られています。
ビジネスでは乗り越えるのが難しい壁にぶち当たる可能性もあるので、頭を使いながら取り組めるかを知りたいのです。
本気で取り組んでいたとアピールするためには、改善の努力をしていたと伝える必要もあります。
④そこから何を学ぶことができたのか
最後に、「経験から学んだこと」を述べましょう。ポイントは「何を成果として考えているか」です。
失敗は成功のもとなので、仮に困難にぶつかったとしても、次につなげるための糧となります。
したがって、取り組みによってどんな結果が生まれて、この経験を社会でどのように活かしたいかを伝えましょう。
学生時代の難しかった経験から学んだことを、どのようにして次に活かすかうまくアピールできると、企業に熱意や前向きさを評価してもらえるかもしれませんね。
学生時代に最も打ち込んだことを伝える際の注意点

学生時代に最も打ち込んだことは、就職活動の面接で頻繁に問われるテーマです。伝え方によっては評価が大きく変わるため、いくつかのポイントに注意する必要があります。
以下の点を意識すれば、面接官に好印象を与える伝え方ができるでしょう。
- 1つのエピソードに絞って伝えるようにする
- 企業が求める人物像と矛盾する内容は避ける
- 事実に基づいたエピソードを用いる
- 抽象的な表現ではなく具体性を持たせる
① 1つのエピソードに絞って伝えるようにする
複数の経験を一度に伝えようとすると、話の軸がぶれて印象に残りにくくなります。そのため、最も伝えたい経験を1つに絞り、そこに焦点を当てて話すことが重要です。
特に面接では限られた時間内で自分を効果的に伝える必要があるため、エピソードの選び方や構成の工夫が求められます。
1つの経験を深く掘り下げることで、どのような課題に向き合い、どのように考え、行動したかを具体的に伝えられるようになります。
結果として、話に説得力が生まれ、面接官の記憶にも残りやすくなるでしょう。
② 企業が求める人物像と矛盾する内容は避ける
企業はこの質問を通して、自社と合う人材かどうかを見極めようとしています。そのため、企業の価値観や職種の特性と明らかにズレた内容は、マイナス評価につながる可能性があります。
たとえば、チームワークを重視する企業に対して「ひとりで成果を出した話」ばかりを伝えると、協調性が足りないと受け取られるかもしれません。
事前に企業研究を行い、相手が求める人物像を把握したうえで、それに近いエピソードを選ぶことが大切です。
③ 事実に基づいたエピソードを用いる
作り話や過度な誇張は、面接官に見抜かれることがあります。信頼を失わないためにも、自信を持って話せる実体験に基づいたエピソードを用いることが基本です。
面接では成果よりも、どのように努力し、課題を乗り越えたかといったプロセスのほうが重視される傾向があります。そのため、結果が派手でなくても構いません。
自分なりに工夫した点や、学んだことを具体的に伝えることで、誠実な人柄が伝わりやすくなります。
④ 抽象的な表現ではなく具体性を持たせる
「努力した」「頑張った」「リーダーシップを発揮した」といった抽象的な言葉だけでは、面接官に行動のイメージが伝わりません。
印象に残る話にするには、背景や行動内容を具体的に説明する必要があります。
たとえば、「イベントを成功させた」という話であれば、「全体の進捗管理を週1回の会議で共有し、役割分担を明確にした」など、具体的な行動や工夫を加えて話すと説得力が増します。
事実をベースに、聞き手が情景を思い浮かべられるように伝えることが大切です。
「学生時代に最も打ち込んだこと」の例文

「学生時代に打ち込んだこと」をアピールするなら、以下の4つが題材にしやすいです。それぞれ例文を紹介します。
題材ごとにポイントを把握して、アピールの作成に役立ててくださいね。
例文① 学業
まずは、学業に力を入れている場合の例文です。何か熱中した勉強がある場合に使えます。
《例文》
学生時代に最も力を入れたのは、研究です。集団心理を学び、個人と集団では行動心理に違いが生じるのかを調べました。 集団心理を調べる際に、100人を対象に実験する必要があり、全部一人で準備するのはとても難しかったです。 確実に人数を集めるためにも、2回生のころから声をかけていたので、研究を無事終えられました。 何かを成し遂げるためには事前準備が重要だと、研究を通じて学べたと考えています。御社でも準備を徹底して仕事を進め、難しいことでも確実に達成したいです。 |
例文② 部活動
学生時代に部活動に所属していた場合は、その経験を生かせるアピール文を考えてみましょう。
《例文》
学生時代に私が最も打ち込んだのは、大学の管弦楽部です。私は4歳のときからヴァイオリンを習っていたため、私が部全体を仕切ることもよくありました。 しかし練習は間延びしがちで、練習に来ない人もいたため、思い切って全体の練習時間を短く抑えたところ、集中力が高まり、練習に参加してくれる人も増えたのです。 そのため生産性を上げるためには、長時間するよりも、時間を意識して物事に取り組むことが効果的だと学びました。 これを仕事でも活かして、常にゴールを意識しながら業務を進めたいと考えています。 |
例文③ アルバイト
勉強でも部活動にも熱中したことがない人は、アルバイトについて話すのがおすすめです。
《例文》
学生時代に最も頑張ったことは、塾講師のアルバイトです。「自分は勉強ができない」と思い込んでいる子どもたちの役に立ちたいと思って始めました。 実際に私が担当した子どもたちは、学習習慣が身についていなくて、実力を発揮できていなかったです。 授業内容を工夫するのはもちろん、宿題を小分けにして、できたら必ず褒めて、こうした積み重ねによって、自信を持って自分から意欲的に学習して、成績を上げる子どもが増えました。 御社でも、自分の与えられた仕事に責任感を持って、工夫しながら仕事に進めて、成果を出していきたいと思っています。 |
例文④ 趣味
最後に、趣味に関する例文です。何か趣味に没頭した経験がある人は参考にしてみて下さいね。
《例文》
私は学生時代に、30ヶ国を旅行したことがあります。多様な価値観に触れたかったので、ただ観光するだけでなく、現地で出会った人たちと交流を深めていきました。 そして世界には、多様な文化や価値観があると気づくことが多かったです。 渡航中に学んだことを広めたいと思い、帰国後には積極的にSNSで投稿したところ、知人の繋がりが増えて、新しい出会いに恵まれるようになりました。 海外旅行での経験を活かして、御社では広い視野を持ちながら、物事に取り組んでいきたいです。 |
学生時代に最も打ち込んだことのNG例文

就活の現場では「学生時代に最も打ち込んだこと」が頻繁に問われます。ここでは、ありがちな失敗例を4つ取り上げ、どの点が評価を下げるのかを確認しましょう。
NG例文① 学業
《NG例文》
私は心理学の授業にほとんど出席し、教授の話を熱心に聞いてレポートを提出しました。学業をしっかり頑張ったので、御社でも評価されるはずです。 |
《問題点》
この文章は「頑張った」という抽象的な表現ばかりで、どの科目にどのような工夫を行い、どの成果を得たのかが伝わりません。
また、「評価されるはず」と結論だけを示しているものの裏付けがなく、読み手は説得力を感じにくいでしょう。
NG例文② 部活動
《NG例文》
大学のサッカー部で副キャプテンを務めました。練習はきつかったですが、先輩に言われたとおり頑張り、公式戦でそこそこ勝てました。 |
《問題点》
主体的な工夫やチームへの具体的な貢献が示されていません。「頑張った」「そこそこ勝てた」という曖昧な言葉では成果の大きさが把握できず、リーダーシップや協調性といった強みも十分には伝わりません。
NG例文③ アルバイト
《NG例文》
大学2年からコンビニでアルバイトをしていました。レジや品出しを毎日こなしたので、お客様から感謝されることも多かったです。社会の厳しさを知ったので、御社でも活かせると思います。 |
《問題点》
業務内容が作業報告にとどまり、サービス向上のために何を考え、どう工夫し、どのような成果を得たのかが描かれていません。どのスキルを企業でどう活かすのかが示されず、自己PRとして弱いままです。
NG例文④ 趣味
《NG例文》
大学入学時からランニングを続け、4年間で1,000km以上走りました。運動は健康に良いので今後も続けたいと思います。 |
《問題点》
「健康に良い」という一般論で締めくくられており、目標設定や記録向上の過程が省かれています。そのため、努力の質や自己管理能力が読み手に伝わらず、趣味を通じた学びや成長を示せていません。
これはOK?「学生時代に最も打ち込んだこと」のテーマに迷ったときの判断方法

就職活動では「学生時代に最も打ち込んだこと」を問われる機会が多く、本当にこのエピソードで良いのか迷うことも。
ここでは、自分の経験を適切なエピソードとして使えるかどうかを判断するためのポイントを解説していきます。
- その経験から得た能力・学び・成長は言語化できるか
- その能力・学び・成長は志望企業の仕事で活かせるか
- 具体的な深堀りをされたときに自信をもって話せるか
①その経験から得た能力・学び・成長は言語化できるか
学生時代に打ち込んだ経験から得られた学びや成長を具体的に説明できることが、企業にアピールする上で大切です。
「チームワーク力が向上した」「リーダーシップが身についた」といった抽象的な表現では不十分。
「メンバー間の意見の対立を解消するために、個別に話を聞いて調整役を務めた」「目標達成のために進捗管理と業務の優先順位付けを行った」など、具体的なエピソードと共に説明できるのが望ましいでしょう。
また、その経験で得た学びによって、それ以前の自分とどう変わったのかも話せるとよいアピールになります。
②その能力・学び・成長は志望企業の仕事で活かせるか
学生時代に打ち込んだことで身につけた能力や学びが、志望企業でどのように活かせるのかを具体的に説明できることも重要です。
例えば、サークル活動でイベントを企画した経験は、プロジェクトマネジメント能力として営業職で、アルバイトで接客を通じて培ったコミュニケーション力は、カスタマーサポート職で役立つでしょう。
なお、一見関係なさそうな経験でも、視点を変えることで意外な関連性を見出せることもあります。
大切なのは、自分の経験と志望企業での仕事を結びつける具体的なストーリーを組み立てられるかどうかです。
③具体的な深堀りをされたときに自信をもって話せるか
面接では、「なぜそのことに打ち込んだのか」「どのように取り組んだのか」「どんな困難があり、どう乗り越えたのか」といった深掘りの質問が必ず来ます。
そのため、表面的なエピソードではなく、自分が本気で取り組んだ経験を選ぶことが重要です。
例えば、アルバイトで「お客様に何を聞かれてもすぐ答えられる」よう、「開店前に必ず店内を見回って、変化があった箇所をメモしておく」など具体的な取り組みを説明できるかがポイントになります。
自信を持って話せるエピソードかどうかを判断する際は、その経験から得た学びや成長を具体的に説明できるか、またそれが志望する企業でどう活かせるのかまで考えられているかを確認しましょう。
「学生時代に最も打ち込んだこと」と「ガクチカ」に違いはある?

就職活動では「学生時代に最も打ち込んだこと」や「ガクチカ」について聞かれる機会が多くあります。
基本的には同じ質問と思って大丈夫ですが、いくつか注意点があるので以下で見ていきましょう。
- 話すべき内容や企業の意図にほぼ違いはない
- ガクチカは複数用意する必要があることも
①話すべき内容や企業の意図にほぼ違いはない
「学生時代に最も打ち込んだこと」とガクチカは、就活生の間で異なる表現として認識されることがありますが、企業側の視点からすると本質的な違いはありません。
どちらも企業が知りたいのは、学生の人間性や物事への取り組み姿勢、困難に直面した際の対処方法です。
回答する際は具体的なエピソードを通じて、自身の強みや成長過程を効果的に伝えましょう。
②ガクチカは複数用意する必要があることも
最も打ち込んだこととは異なり、ガクチカは複数のエピソードを用意しておくことで、より効果的なアピールが可能です。
企業によって求める人物像が異なるため、複数のエピソードがあれば志望企業に合わせて使い分けることができます。
また、面接で「他に力を入れたことはありますか?」などの質問が来た際にも、余裕を持って対応できるでしょう。
「学生時代に最も打ち込んだこと」で自分の魅力をアピールしよう

今回は「学生時代に最も頑張ってきたこと」の見つけ方や伝え方を紹介しました。
自分を最も印象的に打ち出せる題材を選ぶためにも、何を提示するかはとても大切です。本記事で紹介したことを参考に、題材選びを入念に行い、上手にアピールしましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。