一般的に保険と聞いてイメージするのは、生命保険や自動車保険かもしれませんが、インターンシップに参加する際に加入する保険もあります。それがインターンシップ保険です。
インターンシップ中に起こりうるリスクに対応するためにも、参加の際には必要な知識を身に着けておくとよいでしょう。
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インターンシップ保険とは
インターンシップ保険は、インターンシップに参加中の学生のリスクを担保する保険です。
自身が被害を被った場合はもちろん、第三者や会社に対し損害を与えた場合にも補償を受けられます。
企業によってはインターンシップ保険への加入をインターンシップ参加の条件としていたり、大学でも入学時に加入を条件としていることがあります。
インターンシップ保険は加入しておくと安心
インターンシップ中に何らかのトラブルが起こった場合、解決には多くの費用と時間が必要です。
このため、保険へ加入しておくことでインターンシップ中のさまざまな不測の事態に備えることができます。
特に何らかの損害賠償を請求された場合などは、学生には到底支払えない金額に上る可能性も否定できません。
その点、インターンシップ保険に加入していれば損害を補填でき、さらなるトラブルに発展するのも防ぐことができるので安心です。
インターンシップ参加中のリスク3つ
インターンシップは内容が実践的であるほど、さまざまなリスクが発生します。中でも特に起こりやすいのが次の3つです。
- 業務中の怪我
- 会社の備品破損や情報漏洩
- 第三者に怪我をさせる
①業務中の怪我
企業へ向かう際の事故、社員や他の参加者の不注意による怪我、あるいは業務中に転倒したなど、インターンシップ中には怪我を負う可能性がいくつもあります。
こうした場合、インターンシップ保険に加入していないと治療費を自ら負担しなければなりません。
またあるいはインターンシップに参加した企業に負担してもらわなければならない可能性もあります。
②会社の備品破損や情報漏洩
インターンシップに参加中は何らかの過失によって自分が企業に対し不利益を与える恐れもあります。
たとえばパソコンやスマートフォンなど企業の備品を壊してしまった、重要な書類を破棄してしまったといったケースです。
またインターンシップ中に知り得た情報を外部に漏洩させてしまった場合も、企業に対し損害を与えることになります。
このようにして発生した損害については企業から損害賠償義務を負わされることになりますが、保険に加入していなければ賠償能力が担保できません。
③第三者に怪我をさせる
インターンシップ参加中には自分自身だけでなく他者に不利益を与えてしまうリスクにも注意が必要です。
具体的には誰かとぶつかってしまい、誤って怪我をさせてしまうケースなどが考えられます。
インターンシップ参加中は学生も企業の一員です。万が一外部の人に怪我を負わせてしまうと企業のイメージダウンにもつながりかねません。
さらにきちんとした補償ができなければ、被害者に損害をあたえるだけでなく、インターンシップに参加する企業の責任も問われる恐れがあります。
インターンシップ保険の種類
インターンシップ中のさまざまなリスクに備えることができるインターンシップ保険ですが、種類は主に3つです。
それぞれ適応範囲が異なり、インターンの内容に合わせていずれかに加入したり、必要に応じて複数に加入することが可能です。
- 学生教育研究災害傷害保険(学研災)
- 学研災付帯賠償責任保険(付帯賠責)
- 民間の保険
①学生教育研究災害傷害保険(学研災)
大学生活全般で生じた怪我などが補償される災害保険の一種で、公益財団法人日本国際教育支援協会(JEES)の保険制度です。
学生が教育研究活動中に被った災害に対する給付により、大学の教育研究活動の充実・発展に寄与することを趣旨としています。
学研災では教育研究活動に該当するインターンシップ中やその往復の間の損害も適用範囲となるため、災害にかかわらず生じた怪我に対して保険金が支給されます。
また学生教育研究災害傷害保険ではインターンシップ中の器物破損も補償の対象です。
大学が取り扱っている場合、入学時に加入を条件としているケースもありますよ。
②学研災付帯賠償責任保険(付帯賠責)
公益財団法人日本国際教育支援協会(JEES)の保険制度で、通常、学研災の加入時に追加加入することが大半です。
正課や学校行事、課外活動およびその往復において、学生が他人に怪我を負わせたり財物を破損した場合に、法律上の損害賠償責任が補償されます。
種類としては損害保険の一種で、インターンシップ中でも企業の備品を壊してしまった場合なども適用範囲です。
また、通学中やインターンシップへの往復に発生させてしまった損害にも適用されます。
③民間の保険
民間企業や団体でも、インターンシップ中に適用される「傷害保険」や「賠償責任保険」を取り扱っています。
このうち傷害保険は損害額に応じて支払い額が変動する「実損払方式」を採用しており、突然の怪我や事故などが補償されます。
また賠償責任保険は企業に対して与えてしまった損害も補償の範囲内です。
学生にとって身近なものとしては「学生総合共済」や「学生賠償責任保険」がありますが、それ以外にも民間企業や団体から数多くの保険商品が販売され、選択肢も多くなっています。
インターンシップ保険の加入方法
では実際にインターンシップ保険にはどのように加入すればよいのでしょう。
企業がインターンシップに参加する際に取りまとめて手続きをしてくれることもありますが、加入の方法は主に2つです。
- 大学経由での申し込み
- 個人での申し込み
①大学経由での申し込み
学生教育研究災害傷害保険や学研災付帯賠償責任保険の場合、窓口となるのは各大学のキャリアセンターや大学生協です。
これらのインターンシップ保険は授業の合間でも手続きができ、学生自ら探す必要がないので、加入に手間もかかりません。
加入後、事故や損害が発生した場合も、キャリアセンターや生協が相談窓口となります。
②個人での申し込み
学生個人で民間の保険に加入する場合には、保険各社から資料を請求するなどし、保険代理店経由で手続きを行います。
また、インターネット経由でオンラインでも加入することができます。ヘルプデスクが用意されていることが多いので、不明点はメールでも相談が可能です。
なお、一部の保険は大学生協でも紹介してもらうこともできます。
インターンシップ保険に入るメリット2つ
インターンシップ保険は加入し、インターンシップ中のリスクに備えておけば、主に2つのメリットがあります。
- 安心してインターンシップに参加できる
- 自分を護ることができる
①安心してインターンシップに参加できる
インターンシップ保険に加入していれば何より安心してインターンシップに参加することができます。
もちろん、インターンシップ中に必ずしも被害や損害の発生によるトラブルが起こるとは限りません。しかし、保険に加入しないままトラブルが起こってしまうと取り返しがつきませんよね。
その点インターンシップ保険に加入していれば万が一に備えることができます。
また、トラブルを恐れながらインターンシップに臨んだのでは気持ちも萎縮してしまい、よい成果が得られません。
そこで、インターンにより集中するためにもインターンシップ保険への加入は有効な手段といえます。
②自分を護ることができる
インターンシップ保険への加入は自衛手段のひとつとしても有効です。インターンシップ保険に未加入の場合、発生した損害を自費で負担しなければなりません。
ときには個人では負担しきれない莫大な金額になる可能性もあります。
しかし、インターンシップ保険は万が一にも起こりうるインターンシップ中のリスクに対し補償を可能とするため、損害を自らが負担する必要がなくなります。
インターンシップ保険加入時の注意点3つ
インターンシップ保険に限ったことではありませんが、保険の内容は複雑できちんと理解するのは容易ではありません。
このため、次の3点には特に注意しておきましょう。
- 大学経由でしか申し込めない保険がある
- 保険適応外の場合がある
- 民間の保険は比較・検討が必要
①大学経由でしか申し込めない保険がある
大学のキャリアセンターや生協が窓口となっている学生教育研究災害傷害保険と学研災付帯賠償責任保険は大学経由でしか加入することができません。
そもそも在学中の大学に2つの保険の取り扱いがない場合もあるため、あらかじめキャリアセンターや生協に確認しておきましょう。
②保険適応外の場合がある
加入同様、適用についても学生教育研究災害傷害保険と学研災付帯賠償責任保険は範囲が限られています。適用されるのは大学側が案内したインターンシップのみです。
個人で企業のWebサイトから申し込んだインターンシップや、ナビサイト、合同説明会などを経由したインターンには適用されません。
あくまで保険が適用されるのは大学を通じて参加した課外活動としてのインターンシップのみです。
③民間の保険は比較・検討が必要
大学を介さず参加するインターンシップでは、民間の保険に加入することになります。
民間の保険であれば大学経由か、あるいは大学の課外活動であるかといったことは関係ありません。しかし、民間の保険は種類も多く、補償内容や保険料もさまざまです。
このため、民間の保険に加入する際には自身が求めている補償内容なのか事前に確認し、比較検討が必要です。
インターンシップ保険に入るか迷ったら
インターンシップ保険への加入はインターンシップの条件となっていることはあるものの、必ずしも義務ではありません。
しかし、迷ったら加入しておくのがおすすめです。もちろん、1Dayや短期のインターンシップで保険が必要になることは稀ですが、長期のインターンシップではリスクが増大するため、むしろ加入は必須と考えた方がよいでしょう。
保険を活用してインターンシップに参加しよう
インターンシップは就活や社会人になってからも役立つ経験となります。しかしながら、参加することで思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があるのも事実。
ただし、リスクに怯えていては貴重な経験の機会を逸してしまいます。インターンシップ保険に加入していれば、万が一に備えられるだけでなく、よりインターンシップに集中できる環境づくりにも役立ちますよ。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。