ゴム業界は工業用、自動車用ゴムなどを生産している業界です。しかし、業界の特徴や動向がスムーズに思い浮かばないと感じる人もいるでしょう。
本記事では、ゴム業界の特徴や傾向、主要メーカー会社について解説します。主な仕事内容も紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
企業分析をサポート!便利ツール集
- 1適性診断|企業研究
- ゲットした情報を見やすく管理!
- 2志望動機テンプレシート|楽々作成
- 企業に合った志望動機がすぐに書ける!
- 3志望動機添削|プロが無料添削
- LINEで完結|志望動機をもっと好印象に!
ゴム業界とは|特徴3つ

業界の特徴を把握すれば、業界に属する企業の今後の動向も掴みやすくなります。主な特徴は、以下の3つです。
- 主にタイヤ製品を取り扱う
- 出荷額が増加傾向にある
- 今後の課題が多い
①主にタイヤ製品を取り扱う
業界では、主に自動車用のタイヤ製品を取り扱っているほか、ゴムホースやゴムベルトといった製品も生産されています。
機材のつなぎ目に用いられるゴムパッキンや建築用の免震ゴムなども作られていますが、製品の分類の中ではタイヤの生産量が多い傾向があるのが特徴です。
そのため、売上高は自動車業界の動向によって大きく変動しやすくなっています。また、取り扱うゴムは原料によって天然ゴムと合成ゴムに分類可能です。
②出荷額が増加傾向にある
業界の動向としては、ゴム製品の出荷額が増加傾向にあることが挙げられます(出典:ゴム製品の生産・出荷・在庫の統計|JRMA 一般社団法人日本ゴム工業会)。
2023年のゴム製品出荷額は計2兆5430億円となっていて、前年より2000億円増加しているのが特徴です。
コロナ禍では自動車販売数が減少したことが影響し、出荷額も一時的に減少しましたが、現在は回復しています。
また、日本ゴム工業会では、2022年1月にカーボンニュートラルの取り組みを盛り込んだ長期ビジョンが策定されました。
③今後の課題が多い
今後の課題が多いのも、業界ならではの特徴の1つです。
より具体的な課題としては、積雪量が減少していることにより、冬用タイヤの需要が低下していること、原材料や輸送料の高騰などが挙げられます。
自動車に使われる半導体の不足が影響してゴム製品の需要が低下しているため、非タイヤ製品の開発に乗り出す企業も出てきているのがポイントです。
また少子高齢化によって従業員の人数が減少していることや、ゴム消費量が低下していることも将来に向けて対策するべき課題として挙げられます。
ゴム業界の主要メーカー4社

主要メーカーのデータを見れば、業界を代表する会社の特色を理解しやすくなります。主要メーカーは、以下の4つです。
- ブリヂストン
- 住友ゴム工業
- 横浜ゴム
- 東洋ゴム工業
①ブリヂストン
ブリヂストンの本社・事業内容・業績は、以下の通りです。
企業名 | 株式会社ブリヂストン |
拠点(本社) | 東京都中央区京橋三丁目1番1号 |
事業内容 | プレミアムタイヤ事業・ソリューション事業・化工品事業・多角化事業・探索事業 |
売上(前年度) | 4兆3,138億円(2023年12月期) |
国内や国外を問わずタイヤメーカーとしてトップクラスのシェアを誇っています。
ゴルフなどのスポーツ用品も展開していて、ゴムを取り扱ってきた知識や技術をソフトロボティクス事業に活かしているのが特徴です。
②住友ゴム工業
住友ゴム工業の本社や事業内容・売上高は以下のようになっています。
企業名 | 住友ゴム工業株式会社 |
拠点(本社) | 兵庫県神戸市中央区脇浜町3-6-9 |
事業内容 | タイヤ事業・スポーツ事業・産業品事業 |
売上(前年度) | 1兆1,774億円(2023年12月期) |
ブリヂストンに次ぐ国内大手ゴム企業として知られていて、DUNLOPブランドをタイヤ・ゴルフ・テニス分野で展開しています。
化石資源を使用しない「エナセーブ100」を発売した実績があるのも特徴です。
③横浜ゴム

ブリヂストン・住友ゴムに次ぐ企業である横浜ゴムの各種データは、以下の通りです。
企業名 | 横浜ゴム株式会社 |
拠点(本社) | 神奈川県平塚市追分2番1号 |
事業内容 | タイヤ事業・MB事業・スポーツ用品事業・情報処理サービス事業 |
売上(前年度) | 9,853億3,300万円(2023年12月期) |
高い技術力によってプレミアムカーの技術承認を得ていて、油圧ホースや海洋商品では国際規格や米欧の厳しい規格をクリアしているのが強みです。
航空部品の販売や環境技術の開発も行っています。
④東洋ゴム工業
東南アジアや中東などに拠点を持つ東洋ゴム工業のデータは、以下の通りです。
企業名 | TOYO TIRE株式会社 |
拠点(本社) | 兵庫県伊丹市藤ノ木2丁目2番13号 |
事業内容 | タイヤ事業、自動車部品事業 |
売上(前年度) | 5,528億円 |
ナノレベルで材料の特性を観察発見できる材料設計基盤技術など、独自の技術を持ち、世界の各地で最適な生産供給体制を整えているのが強みのグローバル企業です。
トラック・バス用タイヤの製造や販売を主力としています。
ゴム業界の主な仕事3選

最後に、ゴム業界の仕事内容を紹介します。主な職種は、以下の3つです。
- 研究開発職
- 生産技術職
- 営業・企画
①研究開発職
研究開発職は、新素材や新技術の研究、新製品の開発などを行う職種です。
実験や文献の調査、データの解析などを通してシミュレーション技術力を高めたり、新規事業につながる研究開発が求められたりする場合もあります。
現在のタイヤの性能向上のための研究も行い、時には大学や国の研究機関と共同で研究し、学会で発表する必要があるのが特徴です。
機械系・化学系・電気系・情報系・物理系といった学部での知識が活かせる傾向があります。
②生産技術職
生産技術職は、生産ラインの設計や管理、設備開発などを担当するのが特徴です。
企業の工場や技術センター、研究開発施設などで働くケースが多くなっています。
顧客の要望に合致した製品を生産するための工程を設計したり、より生産性を高めるために適切な生産ラインを創出したりすることが求められやすいです。
品質管理を行いつつ量産体制を整えるのも業務に含まれ、研究開発職と同様の学部での知識が活かせます。
③営業・企画
営業職や企画職は、タイヤのシェアを増やすための営業、商品の企画や施策の提案などを行う職種です。
販売店や自動車メーカーに向けて製品を宣伝するほか、マーケティングや課題解決策の提案を行う場合もあります。
顧客のニーズに応えることを追求し、新しい商品開発案を考えたり、新規事業のアイデアを考えたりする役割もあるのが特徴です。文系の学生が就くことが多い職種でもあります。
ゴム業界を調べて就活を進めよう
ゴム業界について理解を深めて、就活対策を進めましょう。ゴム業界はタイヤ製品を主力としていて、ブリヂストンや住友ゴム工業といった企業が業界をリードしています。
職種ごとの業務内容も把握して、自身の強みを生かせるかどうかを分析しましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。