学芸員は、美術館や博物館などで展示物の収集、保存、展示、解説、教育活動などを行う専門職員です。キュレーターとも呼ばれています。
様々な資料を整理・保存し、資料の調査をし、発見した新事実を学会等で発表するのも仕事です。
本記事では、学芸員の平均年収や業務内容、将来性などについてまとめて解説します。美術館や博物館で働きたい方、研究を仕事にしたい方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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学芸員の平均年収と年齢別の年収

芸術や歴史に興味がある方の中には、将来学芸員を目指している方も多いでしょう。ここでは、学芸員の収入面について解説します。
①学芸員の平均年収は551万円
厚生労働省の職業情報提供サイト「jogtag」によりますと、学芸員の平均年収は551万円です。
就業者数 | 労働時間 | 年収 | 年齢 |
31,080人 | 162時間 | 551万円 | 41.6歳 |
国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査」によりますと、2023年分の給与所得者の平均給与は460万円です。学芸員の年収は、一般平均よりも高額であると考えられますね。
とはいえ、学芸員の有効求人倍率は0.18倍とかなり低い数値となっています(令和5年平均の有効求人倍率は1.31倍)。学芸員はかなり狭き門であると言えるでしょう。
②学芸員の年齢別の年収
続いては、学芸員の年齢別の年収を見てみましょう。
年齢 | 平均年収 |
20〜24歳 | 324万円 |
25歳〜29歳 | 435万円 |
30歳〜34歳 | 497万円 |
40歳〜44歳 | 602万円 |
50歳〜54歳 | 658万円 |
60歳〜64歳 | 525万円 |
国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査」によりますと、全国平均では20〜24歳、25歳〜29歳の年収は267万円~394万円となっています。この世代では、学芸員の年収はほぼ平均並みだと言えますね。
また、学芸員が最も高収入となるのが40歳〜44歳で602万円となっていますが、全国平均は501万円です。こちらは平均値よりかなり高い年収となっています。
学芸員に関する基本情報

ここでは、学芸員についての基本情報を解説します。
主に下記の2点について詳しく紹介しますので、芸術や歴史の知識を就職に活かしたいと考えている方はぜひチェックしてみてください。
①学芸員の仕事内容
学芸員の仕事は、美術館や博物館などの文化機関で、展示物や収蔵品の管理、展示企画、来館者への案内や解説を行うことです。他にも資料館、科学館、天文館、さらに動物園や水族館でも活躍しています。
展示物や収蔵品を通じて、来館者に学びの場を提供することも仕事なので、専門知識や研究能力だけでなく、コミュニケーション能力も必要となります。
文化財を保存し、後世へ残すこと、さらに研究を深めることが最重要とされる仕事です。
②学芸員になるには
学芸員になるためには、博物館法に基づく国家資格が必要となります。
大学で学士号を持つことで学芸員の資格を与えられるパターン、3年以上学芸員補の職に就く、もしくは学芸員資格認定を受ける方法などがあるようです。
また、学芸員は私立博物館に就職する場合と、公務員として採用される場合があります。公務員の場合は公務員採用試験に合格することが必要です。
合格しても最初から学芸員として働けず、事務職員からスタートすることも多いようですよ。
学芸員の将来性は?

学芸員は貴重な歴史・文化の財産を守る重要な仕事ですが、残念ながらあまり将来性があるとは言えないようです。
もともと博物館自体の数が限られており、募集人数自体が少なく、倍率が高い仕事です。学芸員になりたくて資格を取得しても、働ける場所がないことも多いようです。
さらに、博物館が持つ予算自体が減少傾向にあり、正社員の雇用が減少しているようですね。
また近年では、美術館や博物館の来場者に向けた作品の簡単な説明などはAIに任せられる時代になってきているのも一因です。
学芸員に向いている人の特徴2つ

最後に、学芸員に向いている人の特徴を2つ紹介します。適性の参考にしてみてください。
①几帳面な性格の人
学芸員に向いている人の性格として、まずは几帳面な性格の人が上げられます。
学芸員は来館者の対応をするだけでなく、貴重な歴史的資料や文化的財産を管理し、後世に引き継いでいく仕事です。
価値の高いものを取り扱うため、几帳面すぎるくらい細かい作業が得意な方に適していると言えるでしょう。
また、研究においても同じことが言えます。几帳面な性格のほうが、細かいところにもよく気が付き、丁寧に調査するので、新しい発見に出会えるかもしれませんね。
②研究意欲が常にある人
続いては、研究意欲が高い方、研究熱心な方が向いていると言えます。
自分が専門としている分野の研究をいつまでも続ける熱意もそうですし、自分が勤める館で展示しているものをどのように来館者に見せれば興味を持ってもらえるか、などの研究も常に必要です。
時には他の博物館の展示を見に行く、同じ学芸員同士で研究会を開催し知識を深めるなど、常に新しい情報を取得する必要がありますね。
常に学び続けたい、それが苦痛にならない人におすすめの職業だと言えるでしょう。
学芸員の仕事のやりがいを知ろう
本記事では、学芸員の仕事について、年収面や仕事内容を詳しく解説しました。
学芸員は自分が学び続けた専門的知識を活かせる仕事です。来館者に知識を提供し、貴重な資料を研究し、後世に残す重要な使命があります。ぜひ参考にしてみてください。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。