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非鉄金属業界の特徴を紹介|仕事内容や平均年収まで徹底解説

就職活動の志望業界として、非鉄金属業界を挙げる人も多いでしょう。しかし「非鉄金属業界ってどんな業界なの?仕事内容は?」と悩みますよね。

そこで本記事では、非鉄金属業界の仕組みや仕事内容を解説します。仕事内容や平均年収まで紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

非鉄金属業界とは|特徴3選

まず、非鉄金属業界の特徴を3つ紹介します。

  1. 鉄以外の金属「非鉄」を取り扱う
  2. 市場規模が拡大している
  3. 3つのビジネスモデルがある

①鉄以外の金属「非鉄」を取り扱う

非鉄金属業界は、鉄以外の金属である金、銅、ニッケル、アルミニウムなどを取り扱います。これらの金属は、電気や建築、自動車など、様々な産業に必要不可欠です。

非鉄金属業界は、これらの生活必需品に必要な金属を生産・加工し、供給しています。

また、環境に配慮したリサイクルといった重要な役割も担っているため、非鉄金属業界は現代社会における基盤となる素材を提供し、持続可能な開発に貢献している業界なのです。

②市場規模が拡大している

非鉄金属業界の市場規模は、拡大傾向にあります。

経済産業省「令和 3 年経済センサス‐活動調査 産業別集計(製造業)に関する集計(概要版)結果の概要」によると、2020年の非鉄金属業界の市場規模は9兆4,237億円です。

新型コロナウイルスの影響で市場規模が一時減少したものの、その後緩やかに成長しているのが分かりますよね。

この成長は、建築・建設業界や自動車産業など、非鉄金属製品を需要とする産業の拡大に支えられているのです。また、環境への配慮が求められる今日、再生可能エネルギー関連の需要も増加しています。

③3つのビジネスモデルがある

非鉄金属業界には、主に3つのビジネスモデルがあります。

  1. 非鉄金属の採掘をする「上流」
  2. 製錬をおこなう「中流」
  3. 加工、製品化、販売する「下流」

1.非鉄金属の採掘をする「上流」

非鉄金属の採掘をする「上流」は、主に2つの方法で原材料を取得します。

1つ目は、鉱石の採掘による、銅やアルミニウムなどの非鉄金属の取り出しです。2つ目は、リサイクルの過程による、家電製品などの廃棄物から採れる金属の再利用です。

これらの手法は、非鉄金属産業の原料供給に重要で、持続可能性と資源効率を高めるために積極的に活用されています

2.製錬をおこなう「中流」

「中流」は、鉱石から地金と呼ばれる金属を製錬する工程です。この段階では、鉱石から金属を抽出し、その純度を高めて地金に加工します。

中流企業は高品質な製品を提供するため、製錬における技術や設備の最新化に注力しています。そのため、製品の品質や価値を向上させ、市場で競争力を維持する役割を果たしているのです。

3.加工、製品化、販売する「下流」

「下流」は、地金を加工し、それを電子部品や自動車部品などの製造に利用する工程です。この工程では、地金を特定の形状や仕様に加工して加工品を作り出し、それをさらに製品化しています。

たとえば、アルミニウムや銅を使用して、電子機器や車両部品を製造することが挙げられますね。そして、これらの製品を顧客や組立業者に販売し、需要に応じて供給しているのです。

このようにして、非鉄金属業界の下流では、地金を加工・製品化して市場に提供することでビジネスが成り立っています

非鉄金属業界の将来性

次に、非鉄金属業界の将来性を紹介します。

  1. 海外進出・投資による事業展開
  2. アルミニウム製品の需要拡大

①海外進出・投資による事業展開

非鉄金属業界は、海外進出・投資による事業展開が進むと考えられています。多くの国や地域で需要があり、それによって業績や市場規模を拡大できるでしょう。

海外市場への展開は競争力強化につながり、新たなビジネス機会が創出されます。また、海外進出をすることで、地政学的リスクの分散化や為替リスクの減少にもつながっているのです。

したがって、海外進出・投資は非鉄金属業界にとって戦略的な成長の機会といえるでしょう。

②アルミニウム製品の需要拡大

アルミニウム製品の需要の拡大は、軽量化が進む自動車産業において特に顕著です。

各自動車メーカーは、燃費規制の厳格化や環境への配慮から、車両の軽量化を追求しています。その中でアルミニウムは優れた素材として注目されているのです。

また、海外市場への進出を目指す企業も増加しており、需要の拡大が見込まれています。このように、アルミニウム製品の需要は今後も持続的に伸びると予測されているのです。

非鉄金属業界の仕事内容4つ

次に、非鉄金属業界の仕事内容を4つ紹介します。

  1. 研究開発
  2. 製造
  3. 営業
  4. 生産

①研究開発

研究開発は、新機能を持つ製品や金属加工技術の開発が主な業務です。研究を進めるには、金属の特性や加工技術、材料工学など幅広い知識と豊富な経験が必要とされています。

研究開発チームは市場動向や顧客ニーズを分析し、革新的な製品やプロセスを開発することで競争力を維持・向上させているようです。

この過程では、材料の特性や性能を評価し、試作品の製造やテストを行うことが重要ですよ。

②製造

製造は、原材料を金属に製錬し、それを加工する作業が主な仕事内容です。金属の精錬プロセスや加工技術を駆使して製品を生み出すことが求められます。

作業は高度な技術を要するため、細部にまで注意を払い、真面目に取り組む力が不可欠です。安全性や品質の確保にも重要な役割を果たし、製造過程全体の円滑な運営に貢献します。

③営業

営業職は、自社製品を顧客に提案し、顧客のニーズや要望を把握することが主な業務です。

そのため、優れたコミュニケーション能力が必要で、顧客との円滑なコミュニケーションを通じて信頼関係を築く力が求められます。

また、非鉄金属製品に関する豊富な知識も欠かせません。製品の特性や用途、市場動向などを把握し、顧客に適切な提案を行うことが求められますね。

④生産

非鉄金属業界における生産は、原材料の調達から製品の生産管理までを指しています。この工程では、原料の調達が重要で、品質と供給の安定性を確保する必要がありますよ。

製品の生産には、安全性と効率性が不可欠。機械やプロセスの適切な運用、作業員の安全教育、生産計画の立案と実行など、綿密な計画と管理が求められますね。

生産現場では、機械の故障や原料の不足などの問題に対処しながら、生産目標を達成するためにリーダーシップと問題解決能力が求めらるのです。

非鉄金属業界の主要企業4社

次に、非鉄金属業界の主要企業を4社紹介します。

  1. 住友電気工業
  2. 三菱マテリアル
  3. ENEOSホールディングス
  4. 住友金属鉱山

①住友電気工業

住友電気工業は、自動車、半導体、電気機器など幅広い分野で製品を提供する非鉄金属業界の主要企業です。

同社は送電用の電力ケーブルや通信用の光ファイバーなど、インフラを支える重要な製品を手がけています。

また、国内外に多数のグループ会社を有し、世界規模で事業展開を行っているようです。住友電気工業は、高品質な製品と技術力により、幅広い産業分野で信頼を築いているのです。

②三菱マテリアル

三菱マテリアルは、電子デバイス、シリコン、超硬切削工具の製造と販売を主力とする非鉄金属業界の主要企業です。

また、エネルギーやリサイクル事業にも注力しており、持続可能な取り組みを積極的に展開しているようです。

さらに、海外市場への進出も積極的で、グローバルな展開を図っています。その結果、幅広い産業分野で高品質な製品とサービスを提供し、業界内でのリーダーシップを築いているのです。

③ENEOSホールディングス

ENEOSホールディングスは、非鉄金属業界の主要企業の一つです。主に銅の資源開発から精錬、加工までを手がけており、銅事業において強力な存在感を持っています

将来的には海外での展開が期待されており、グローバル市場での活躍が見込まれていますよ。

ENEOSは、高度な技術と豊富な経験を活かし、銅を中心とした事業展開を進めることで、業界内でのリーディングカンパニーとしての地位を確立しているのです。

④住友金属鉱山

住友金属鉱山は、製錬技術の開発、製錬、生産を主要な活動としている企業です。特に銅製錬業や鉱山業において強みを持ち、その分野での地位を築いていますね。

また、環境保全や地域貢献にも積極的に取り組んでおり、持続可能な事業展開を目指しています。その取り組みは、業界内でも高い評価を受けているのです。

非鉄金属業界の主要企業3社の平均年収

業界研究を進める中で、企業の年収が気になる人も多いのではないでしょうか。

そこで、ここでは非鉄金属業界の主要企業3社の平均年収を紹介します。比較しながら、業界研究を進めてみてくださいね。

主要企業3社の平均年収は以下の表の通りです。

平均年収
住友電気工業779万円
三菱マテリアル697万円
住友金属鉱山834万円
引用元:2022年度有価証券報告書「住友電気工業三菱マテリアル住友金属鉱山

なお、令和4年分 民間給与実態統計調査によると2022年度の給与所得者の平均給与は458万円です。非鉄金属業界の平均年収は、日本国内の平均年収を大きく上回るといえるでしょう。

非鉄金属業界に向いている人の特徴2つ

最後に、非鉄金属業界に向いている人の特徴を2つ紹介します。

  1. チャレンジ精神を持って取り組める人
  2. グローバルに活躍したい人

①チャレンジ精神を持って取り組める人

チャレンジ精神を持って取り組める人は、非鉄金属業界に向いていると言えます。

なぜなら、非鉄金属業界は世界経済の動向に大きく左右され、日々海外企業との競争が激しい状況だからです。そのため、日本の存在をアピールし続けるためには、常に新たなアイデアが求められます。

チャレンジ精神を持つ人は、周りを巻き込みながら、自ら革命を起こす力を発揮し、業界の発展に貢献できるでしょう。

②グローバルに活躍したい人

グローバルに活躍したい人も、非鉄金属業界に向いています。なぜなら、この業界は海外市場での展開が盛んであり、海外進出する企業が多いからです。

そのため、海外での営業や現地法人の設立など、海外での業務に携わる機会が多くあります。

グローバルに活躍したい人は、異文化に対する理解やコミュニケーション能力が求められますが、それに見合うだけのチャンスや成長の機会が業界内に豊富に存在します。

非鉄金属業界は特徴や企業をおさえた上で就活しよう

本記事では、非鉄金属業界の仕組みや仕事内容を解説しました。

非鉄金属業界は、鉄以外の金属である金、銅、ニッケル、アルミニウムなどを取り扱う業界です。私たちの生活に欠かせない業界であり、今後も発展が期待される業界と言えますね。

非鉄金属業界といっても、その職種や仕事内容はさまざまです。非鉄金属業界を目指す場合は、業務内容や動向に関する理解を深めた上で就職活動に臨みましょう

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若林

この記事を書いた人

若林

青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。

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