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自動車部品業界の仕組みやトレンド・職種を解説|代表的な企業も紹介

就活生の中には、自動車部品業界に興味はあるけど、業界の仕組みやトレンドはあまりよく知らない人も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、自動車部品業界の仕組みやトレンド、主な職種について詳しく解説します。

代表的な企業についても詳しく紹介しているので、ぜひ最後までお読みください。

自動車部品業界とは?業界の仕組みを解説

自動車部品業界は、自動車の製造に不可欠な部品を生産する業界です。自動車1台に約3万点もの部品が使用されると言われ、自動車部品業界は自動車産業の根幹を成す重要な部分です。

エンジン・変速機・サスペンション・シート・ブレーキ・ハンドル・ECU・熱交換器・ワイヤー・電子制御システム・エアバッグ・EPSなど多岐にわたる製品を扱っています。

日本の自動車部品業界は、トヨタ系・日産系・ホンダ系などの大手自動車メーカーの系列系企業・独立系企業・海外系企業に分かれており、特にトヨタ系の企業が大きなシェアを占めているのが現状です。

部品メーカーは、自動車メーカーからの依頼に基づき、特定の部品の設計や製造を行います。

自動車部品業界の3つのトレンド

自動車部品業界は、近年、大きな変化に直面しています。

特に注目すべきトレンドは、コロナの影響・人手不足・そして電気自動車への移行です。1つ1つ詳しく解説していきます。

  1. コロナウイルスの影響
  2. 深刻な人手不足
  3. 電気自動車への移行

①コロナウイルスの影響

コロナウイルスのパンデミックは、自動車部品業界にも大きな影響を与えました。2020年の新型コロナウイルスの感染拡大により、自動車部品の生産は大幅に減少しました。

しかし、2021年には生産額が前年比5.5%増の7兆5,951億円となり、3年ぶりの増加に転じています。

この回復は、半導体や原材料の不足にもかかわらず、ディーゼル用エンジン・ハイブリッド車・電気自動車部品などの需要増加に支えられました。

しかし、資材費や物流費の高騰、円安などのコスト増加が収益に影響を与える要因となっています。

②深刻な人手不足

自動車部品業界は、深刻な人手不足に直面しています。特に技術者や専門職の不足が顕著で、業界全体の生産性やイノベーションに影響を及ぼしているのです。

人手不足は、高齢化社会の進行や若年層の自動車業界への関心低下など、複数の要因によって引き起こされています。

人手不足を解消するためには、業界全体での働き方改革や、若手人材の育成、外国人労働者の活用など、多角的なアプローチが必要です。

③電気自動車への移行

電気自動車(EV)への移行は、自動車部品業界にとって大きな転換点です。EVの普及は、従来の内燃機関車に依存してきた部品市場に大きな変化をもたらしています。

EV関連の部品需要は増加しており、特にバッテリーやモーター、電子制御システムなどの分野での成長が期待されているのです。

しかしEVへの移行は、従来の部品メーカーにとっては新たな技術開発や市場戦略の見直しを迫る課題でもあります。

業界は、この変化に適応し、新たなビジネスチャンスを捉えるための戦略を練る必要があります。

自動車部品業界の主な職種

自動車部品業界には様々な職種が存在します。ここでは、事務系と技術系に分けて、自動車部品業界の主な職種の仕事内容を紹介します。

  1. 事務系
    • 営業
    • 購買
    • 生産管理
  2. 技術系
    • 研究開発
    • 品質管理
    • 生産技術

①事務系

事務系の職種は自動車部品業界の発展に不可欠です。ここでは、主な職種として営業、購買、生産管理の仕事内容を紹介します。

営業

営業は、顧客である自動車メーカーとの関係構築と維持が主な仕事です。営業職は、新しい技術や製品の提案を通じて、自動車メーカーのニーズに応える役割を果たします。

また、市場の動向を把握し、それに基づいた戦略を立てることも重要です。営業職は、社内の製品開発チームや生産部門と連携し、顧客の要望に応じた製品を提供するための調整役も担います。

営業職は、自動車部品メーカーにとって外部の顧客との橋渡し役として、業界内での競争力を高めるために不可欠な存在です。

購買

購買は、自動車部品の製造に必要な材料や部品の調達が主な仕事です。購買職は、コスト管理と品質保持のバランスを取ることが求められます。

購買担当者は、供給業者との交渉を通じて、最適な価格と条件で材料を確保する責任があります。

また、材料の品質が最終製品の品質に直結するため、厳格な品質基準を満たす材料の選定も重要な役割です。購買職は、コスト削減と品質向上の両立を目指し、企業の利益と競争力の向上に寄与します。

生産管理

生産管理は、製品の生産プロセスを管理し、効率的な生産体制を維持することが仕事です。

生産管理職は、生産計画の立案、生産ラインの管理、品質管理、納期の管理など、製造プロセス全体を見渡す必要があります。

生産管理担当者は、生産効率の最適化とコスト削減を図りつつ、品質基準を満たす製品をタイムリーに供給することが求められます。

また、生産ラインのトラブル対応や改善提案も重要な業務であり、生産管理職は製造現場の効率と品質を支えるキーパーソンです。

②技術系

自動車部品業界は、技術革新の進展に伴い、多様な技術系職種が存在します。ここでは、研究開発・品質管理・生産技術の3つの職種を紹介します。

研究開発     

研究開発は、新しい技術や製品の開発が仕事です。研究開発職は、業界の革新を牽引する重要な役割を果たしています。

研究開発職の主な任務は、市場のニーズに応じた新製品の開発や既存製品の改良です。最新の技術トレンドを把握し、持続可能な製品開発を目指します。

例えば、環境に優しい材料の使用や、燃費効率の向上などが挙げられます。研究開発職は、技術的な知識と創造性が求められ、業界の将来を形作る重要な存在です。

品質管理

品質管理は、製品の品質を保証し、顧客満足度を高めるために不可欠です。品質管理職は、製品が設計通りに製造され、規定の品質基準を満たしていることを確認します。

品質管理職の業務には、製品の検査・テスト・品質データの分析などが含まれます。また、不具合が発生した場合の原因究明や改善策の提案も業務の一環です。

品質管理職は、製品の信頼性と安全性を保証するため、高い専門知識と注意深さが求められます。品質管理の強化は、顧客の信頼を獲得し、ブランド価値を高める上で重要です。

生産技術

生産技術は、製造プロセスの効率化と最適化を担当します。製品の製造コストを削減し、生産性を向上させるための技術開発に取り組みます。

生産技術職の主な業務は、製造設備の改良・生産ラインの効率化・新しい製造技術の導入などです。また、環境への影響を最小限に抑えるためのエコフレンドリーな製造方法の開発も行います。

生産技術職は、コスト削減と生産効率の向上を実現するため、技術的な洞察力と革新的な思考が必要です。生産技術の進化は、業界全体の競争力を高める鍵となります。

自動車部品業界の代表的な企業3選

自動車部品業界の代表的な企業として、デンソー・アイシン・豊田自動織機の3社を紹介します。企業選びの参考にしてください。

  1. デンソー
  2. アイシン
  3. 豊田自動織機

①デンソー

デンソーは、環境と社会への貢献を使命として掲げ、世界中の人々の幸福を追求する企業です。

サスティナビリティに注力し、環境への取り組みや社会貢献活動を進めており、SDGsへの積極的な貢献を示しています。

2022年の売上は約5兆5千億円であり、連結従業員数は約16万7千人、単独では約4万5千人と、その規模からも業界内での影響力の大きさを窺い知れますね。

②アイシン

アイシンは、テクノロジーを武器に「移動」の新たな価値を創出し、未来に向けて笑顔を届けることを目指している企業です。

カーボンニュートラル実現への強い意志を持ち、生産プロセスと製品開発の両面で技術革新を進めています。

また、電動化やデジタルトランスフォーメーションへの取り組みも積極的に行っており、2022年の売上は約3兆9千億円、従業員数は約11万7千人です。

企業の先進性と技術への熱意は、将来のエンジニアやビジネスパーソンにとって魅力的な環境を提供しています。

③豊田自動織機

豊田自動織機は、世界を変えるための挑戦を続け、フォークリフトの販売台数で56年連続国内1位の実績を持つ企業です。

カーエアコン用コンプレッサー、エアジェット織機などの分野でも世界トップのシェアを誇ります。

2021年の売上は約2兆7千億円、世界中に70,000人を超える従業員を抱えるグループ企業を持ち、そのグローバルな展開は多くのチャンスを秘めています。

豊田自動織機は、新たな環境で自己成長を望む就活生にとって、大きな可能性を感じさせる企業です。

自動車部品業界は転換期を迎えている業界

自動車部品業界は現在、大きな転換期を迎えています。コロナの影響で2020年に生産額が大幅に現象したものの、2021年の生産額は3年ぶりの増加を記録しました。

また、電気自動車や自動運転技術の進展は、部品業界にも大きな影響を与えています。従来の内燃機関用部品から電動化関連部品へのシフトが進んでおり、業界内の競争構造も変化しているのです。

今後の成長が期待できる自動車部品業界への就職も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

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若林

この記事を書いた人

若林

青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。

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