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プラント業界って何をするの?仕事内容や大手企業を紹介

プラント業界は安定した需要と活躍できる場面の広さから、就活の狙い目といえる業界の1つです。しかし日常で見聞きする機会は多くないため、プラント業界について詳しく知らない就活生も多いでしょう。

今回は、プラント業界やプラント業界の大手企業や役立つ資格について詳しく解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。

プラント業界とは

プラント業界とは、プラントの建設や設備改善、メンテナンスなどに関わる業界です。

ここではプラント業界について、以下の3つの面から解説していきますよ。

  1. プラントの意味
  2. プラント業界には様々な企業が含まれる
  3. プラント業界の仕事の流れ

①プラントの意味

プラントは、原料の加工やエネルギーを生産する工場です。プラントの主な例として、発電所や石油プラントが挙げられます。大型の生産設備や処理設備一式の総称としても用いられる言葉です。

同じく工場を意味する言葉としてファクトリーが挙げられます。ファクトリーは機械設備を使って大量生産する工場です。同じ製品の大量生産をする工場はファクトリーが該当します。

このように、プラントとファクトリーはどちらも工場ではあるものの、生産するものが全く異なります

➁プラント業界には様々な企業が含まれる

ひとくちにプラント業界といっても、事業内容や業界の属する企業の種類は様々です。

前提として、プラント業界はプラントエンジニアリングと、プラントメンテナンスの2種類に大別されます。

プラントエンジニアリングはプラントの企画や設計・施工管理が主な業務です。プラントメンテナンスはプラントの維持・改善のためにメンテナンスを行います。

プラント業界に含まれる企業として、主に以下の4種類が挙げられます。

  • EPC
    Engineering(設計)、Procurement(調達)、Construction(建設)の略です。プラント建設を一括で請け負います。
  • サブコン
    subcontractor(下請け企業)の略です。プラント建設について、一部設備の設計や施行を担当します。
  • 工事会社
    EPCやサブコンからの依頼を受けて現場で工事を行います。
  • 各種メーカー
    プラント建設のための機械や部品を扱う企業です。

③プラント業界の仕事の流れ

プラント業界の仕事の流れをざっくりと紹介します。以下の7つが主なプランと業界の仕事の流れとなっています。

  1. 営業
    プラント業界は法人営業が中心です。ただし、インフラ関係の業務は官公庁がクライアントとなります。
  2. 基本設計
    顧客の要望や仕様に合わせた設計をしつつ予算の計算をします。
  3. 詳細設計
    詳細な設計を行うのは受注が確定した後です。
  4. 調達
    工事に使う材料や部品の購入を行います。
  5. 施工管理
    図面通りの工事を行いつつ、工期を守るために細かな調整が必要です。
  6. 試運転
    工事が一通り完了したら試運転を行い、仕様通りの能力が出るかチェックします。
  7. メンテナンス
    引き渡し完了後も都度メンテナンスが必要です。

プラント業界の現状・課題・展望

この章ではプラント業界について3つの面から詳しく解説します。

  1. プラント業界の現状
  2. プラント業界が抱える課題
  3. プラント業界の展望

いずれも就活における業界研究で必ず押さえたい要素のため、しっかり確認しましょう。

①プラント業界の現状

プラント業界は基本的に安定した業界といえるでしょう。

産業および経済の発展にはエネルギーが必要不可欠です。そのため、エネルギーを算出するプラントの建設や、メンテナンスに関わるプラント業界には常に需要が存在するといえます。

なおプラント業界の大きな特徴として、世界景気に左右されやすい点が挙げられます。エネルギーの需要は世界人口やエネルギー価格の情勢に影響されやすいため、世界景気による影響を強く受けるのです。

このようにプラント業界は基本的には安定しているとはいえ、常に需要が一定・懸念となる要素がゼロという訳ではありませんので注意しておきましょう。

➁プラント業界が抱える課題

プラント業界は人口減少などの影響により、国内の新規プラント需要は頭打ち状態という課題を抱えています。ただし、プラント業界全体が頭打ちなわけではありません。

近年、プラント業界の需要の中心は海外に移っています。今後も海外での新規プラント需要は続く見込みです。海外という広いフィールドに移るにつれて、労働力の確保や徹底した施工管理の必要性が高まっています。

また、海外のライバル会社との競争激化も避けられません。海外との競争に打ち勝つためには新たな価値の創出が必要です。そのため、AIやドローンなど最新技術を用いたデジタルトランスフォーメーションの推進が求められます。

③プラント業界の展望

前項で紹介したように、需要の中心は海外に移りつつある状態です。

そして、プラント業界における日本の環境技術は世界から注目されています。昨今の産油・産ガス国やアジアでは、日本国内プラントの旺盛な受注活動がみられます。海外へのインフラ輸出の需要も高めの状態です。

国内の新規プラント需要は頭打ち状態とはいえ、国内インフラの整備やエネルギー・水処理設備の需要は高まりつつあります。既存プラントのメンテナンスにもニーズがあるでしょう。

将来的には、リニアモーターを活用したシステムの構築・大深度地下空間の開発などが期待されています。プラントエンジニアリング会社が活躍できるフィールドは非常に広いといえるでしょう。

プラント業界の3つの大手メーカー

ここでは、プラントエンジニアリング業界の大手3社について紹介します。

  1. 日揮ホールディングス(株)
  2. 千代田化工建設(株)
  3. 東洋エンジニアリング(株)

それでは、1社ずつ見ていきましょう。

①日揮ホールディングス(株)

創業1928年10月25日
従業員数7,876名(連結 2023年3月31日現在)
売上高606,890百万円(連結 2023年3月期)
平均年齢43.0歳(単体313名分 2023年3月31日現在)
平均勤続年数14.8年(単体313名分 2023年3月31日現在)
平均年収8,441,195円(単体313名分 2023年3月31日現在)
特徴総合エンジニアリング事業を中心に、ヘルスケア・ライフサイエンス、資源循環等の幅広い事業を展開
参照元|日揮ホールディングス(株)公式サイト 「会社概要」「事業紹介」「有価証券報告書(2023年3月期分)

日揮ホールディングス(株)は、エネルギートランジション分野で培った技術を活かし、幅広い分野で数多くのプロジェクトを遂行している会社です。

プロジェクト遂行実績は世界80か国2万件以上にのぼり、世界各地域からパフォーマンスの高さを評価されています。

➁千代田化工建設(株)

創業1948年1月20日
従業員数3,995名(連結、持分法適用会社含む 2023年3月31日現在) 単体1,624名
売上高430,163百万円(連結 2023年3月期)
平均年齢41.8歳(単体1,624名分 2023年3月31日現在)
平均勤続年数12.2年(単体1,624名分 2023年3月31日現在)
平均年収8,933千円(単体1,624名分 2023年3月31日現在)
特徴事業計画から設計・調達・建設、運転・保守まで一貫してサポートする体制「プロジェクト・ライフサイクル・エンジニアリング」を展開
参照元|千代田化工建設(株)公式サイト「企業情報」「事業紹介」「有価証券報告書(2023年3月期分)

千代田化工建設(株)は事業計画から設計・調達・建設、建設後の運転・保守まで一貫してサポートする体制を展開しています。

また、最先端のデジタル・AIを組み合わせたデジタルトランスフォーメーション事業に力を入れている点も特徴です。

③東洋エンジニアリング(株)

創業1961年5月1日
従業員数6,686名(連結、持分法適用会社含む 2023年3月31日現在)
売上高192,908百万円(連結 2023年3月期)
平均年齢43.4歳(単体974名分 2023年3月31日現在)
平均勤続年数16.6年(単体974名分 2023年3月31日現在)
平均年収8,554,637円(単体974名分 2023年3月31日現在)
特徴脱炭素社会の実現に向けたエナジー・トランジションや、プラントライフサイクルへの総合支援に強みを持つ
参照元|東洋エンジニアリング(株)公式サイト「会社概要」「ソリューション」「有価証券報告書(2023年3月期分)

東洋エンジニアリング(株)は、「エンジニアリングで地球と社会のサステナビリティに貢献する」をミッションに掲げる会社です。

次世代エネルギーとして注目を集めるアンモニアの活用やCO2資源化など、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを多く行っています。

プラント業界に役立つ資格

プラント業界に役立つ資格として以下の10個が挙げられます。

  • エネルギー管理士
  • 電気主任技術者
  • 電気工事士
  • 技術士、技術士補
  • 建築士
  • 施工管理技士
  • 公害防止管理者
  • 機械設計技術者試験
  • CAD利用技術者試験
  • TOEIC

プラント関係の資格は、もちろんプラント業界で役立つためおすすめです。就活の段階で関連する資格を取得すればプラントの知識を有した状態で入社できるため、仕事に慣れるまでの時間を早くできるでしょう。

また、近年のプラント建設プロジェクトの多くは海外で行われているため、今後は海外事業がメインになる可能性が高いでしょう。

最低でも、プラントに関する専門用語が聞きとれるレベルの英語力が必要になるため、TOEICで高得点を取得しておくのが理想ですよ。

プラント業界は注目されている!

プラント業界は基本的に安定した業界といえるでしょう。国内の新規プラント需要は頭打ち状態ではあるものの、プラント業界の需要の中心は海外に移りつつあり、今後も海外での新規プラント需要は続くと考えられます。

プラント業界はあまり馴染みがないかもしれませんが、就活の狙い目といえる業界の1つです。今回紹介した内容を参考にプラント業界について理解を深め、就活に活かしましょう。

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若林

この記事を書いた人

若林

青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。

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