居酒屋に就職したいと考えているものの、志望動機の書き方が分からない人も多いでしょう。
そこで今回は求められる人物像はもちろん、志望動機の書き方や例文を解説していきます。
志望動機の書き方については、他の業界にも活用できる内容なので、併願している業界がある人も参考にしてください。
居酒屋の仕事とは?業務内容を理解して志望動機を作成しよう
居酒屋の仕事は大きく分けてホールとキッチンの2つの領域に分かれています。
ホールスタッフは接客、注文の取り扱い、料理の提供、クレーム対応、予約対応などを行う仕事です。混雑状況に応じて、臨機応変に対応する能力が求められます。
一方、キッチンスタッフはその名の通り調理やキッチン周りの業務を行う仕事です。
料理を正確かつ迅速に調理し、常に食材の鮮度と衛生管理に注意を払う必要があると言えるでしょう。
居酒屋で求められる人の特徴3選
居酒屋に求められる人材の特徴には大きく分けて3つあります。
下記の3点が自分に当てはまるか確認し、可能な限り近づけられるよう、努めてみてください。
- コミュニケーション能力が高い人
- 臨機応変な対応ができる人
- 体力がある人
①コミュニケーション能力が高い人
居酒屋でコミュニケーション力が高い人材が求められる主な理由として、「お客様との関わりが極めて重要であるから」ということが挙げられます。
居酒屋はただ食事や飲み物を提供するだけでなく、お客様に快適な雰囲気や体験を提供することが求められる場所です。
また、居酒屋では複数のお客様や同僚と同時にやりとりする必要があります。
よって、コミュニケーション力が高く、忙しい中でも同僚と円滑に意思疎通ができる能力も必要とされるでしょう。
②臨機応変な対応ができる人
予測不可能な状況が頻繁に発生するため、居酒屋で働く人は臨機応変な対応を求められます。
例えば、混雑した時間帯には迅速なオーダー取りや料理の提供が必要となり、また、お客様のアレルギーや食事の好みに応じたメニューの提案が求められることもあります。
突然の大人数での予約や、アレルギーなど特別なリクエストへの対応には柔軟な思考と迅速な行動が必要となるでしょう。
また、店舗の責任者が居ない場合は自分での判断が求められることもあるので、こうした側面から考えても、臨機応変な対応ができる人物が求められると言えます。
③体力がある人
居酒屋のスタッフは長時間にわたって立ち仕事を行い、特に繁忙期には店内を走り回る必要があるので、体力がある人が求められます。
居酒屋ではお客様への迅速なサービス提供が不可欠で、料理や飲み物の配膳、テーブルの片付け、客席や厨房の清掃など、多岐にわたる業務を効率よくこなさなければなりません。
また、体力があるスタッフは長時間労働でも丁寧に対応できます。退勤間際でも笑顔を絶やさず、お客様にとって気持ちの良い対応ができる人材こそ、求められているのです。
居酒屋業界の主なトレンド3選
居酒屋業界も日々進化を遂げています。
最近のトレンドについて把握しておくことで、しっかりと業界研究していることが人事の方に伝わり、好印象となるはずなので参考にしてみてください。
- 慢性的な人手不足
- テイクアウトへの取り組み
- デジタル技術の導入
①慢性的な人手不足
居酒屋業界での慢性的な人手不足は長年の問題です。
主な理由の1つには労働条件の厳しさが挙げられます。居酒屋の仕事は長時間労働が常であり、低賃金、体力的な負担が大きいということもあり、若い人にとっては魅力的な選択肢とはなりにくいのです。
また、人口減少や労働市場の変化も人手不足を加速しています。特に若年層の労働者がIT業界など他の業界へ流出しており、これが居酒屋業界の人手不足を深刻化させているのです。
一方、人手不足ということは、労働環境の改善が期待できるということでもあります。賃金の改善や、休暇の取りやすさが改善される可能性もあるでしょう。
②テイクアウトへの取り組み
新型コロナウイルスの流行が大きな契機となり、テイクアウトへの取り組みが進められてきました。
ソーシャルディスタンスの維持や外出自粛の影響で、居酒屋を含む多くの飲食店が客足の減少に直面し、テイクアウトサービスへの取り組みを強化したのです。
NetflixやYouTubeなど、自宅で楽しめるコンテンツが増えたのも理由の1つでしょう。居酒屋でテイクアウトし、コンビニでお酒を買い、テレビでYouTubeを観ながら楽しむ人も多いです。
③デジタル技術の導入
デジタル技術の導入も近年の居酒屋業界における主要なトレンドの1つです。
業務効率の向上、コスト削減、そして顧客体験の改善を目指し、タブレット端末やQRコードをスマホで読み込んで注文するシステムを導入する企業が増えており、人件費削減にもつながっています。
また、配膳ロボットの導入が進んでいるのも特徴的です。ファミレスだけでなく、全国チェーンの居酒屋には配膳ロボットを導入するところも増えています。
居酒屋の志望動機のポイント3選
居酒屋の志望動機を作成するポイントは大きく分けて3つあります。
下記のポイントを抑えておくことでより深い内容の志望動機を作成できるので、参考にしてみてください。
- なぜ居酒屋で働きたいのかを明確にする
- なぜその店舗で働きたいのかを明確にする
- 居酒屋の仕事で活かせる自身の強みをアピールする
①なぜ居酒屋で働きたいのかを明確にする
なぜ居酒屋で働きたいのかを明確にするのが非常に重要です。どの企業も、可能な限りその業界で働きたいと強く望んでいる人材で働きたいと考えています。
つまり、明確な志望動機を持っている人物であることをアピールできると良いでしょう。
なぜ居酒屋業界で働きたいと思ったのか、他の業界ではだめなのか、わかりやすく、熱意が伝わる文章を書くことが大切です。
②なぜその店舗で働きたいのかを明確にする
数ある居酒屋の中から、なぜその会社、その店舗で働きたいと考えているのかをわかりやすく伝えるようにしましょう。
「その店舗に長く通っていて、親しみがある」でも良いですし、「以前食事をした際に素晴らしい接客体験をした」でも良いです。
具体的に、あなたがその店舗に魅力を感じている理由がわかりやすく伝わるような文章を作成するようにしましょう。
③居酒屋の仕事で活かせる自身の強みをアピールする
居酒屋の仕事で活かせる、的確な強みをアピールすることも大切です。就活においては、強みならなんでもアピールすれば良いわけではありません。
例えば、居酒屋を志望しているのに「私はプログラミングが得意で、さまざまなWebサイトを作ってきました」と言われても、あまり重宝されないでしょう。
居酒屋で求められる強み、先ほど紹介したような「コミュニケーション力」「臨機応変な対応ができる」「体力がある」などを挙げることが大切です。
居酒屋の志望動機の書き方3ステップ
ここからは実際に居酒屋に提出する志望動機を作成する際のステップについて解説していきます。
下記の内容を踏まえた上で作成することでより良い印象を与えられるので、ぜひ参考にしてみてください。
- 結論ファーストで居酒屋で働きたい理由を伝える
- 志望理由の根拠と具体的なエピソードを伝える
- 採用後の活躍の展望を伝える
①結論ファーストで居酒屋で働きたい理由を伝える
まず、自分が居酒屋で働きたい理由を話す、つまり「結論ファースト」で志望動機の文章を展開することが大切です。
「私が貴店で働きたい理由は〇〇です」と具体的に述べることで、採用担当の方も集中してあなたの志望動機を読んでくれることでしょう。
特に人気の店舗の場合、採用の時期は忙しくなり、隅から隅までは志望動機を読む暇がない場合もあります。
そこで結論を先に述べ「この人の話の本筋は〇〇だな」と理解してもらうことが大切なのです。
②志望理由の根拠と具体的なエピソードを伝える
志望動機の根拠となるエピソードを話していくことも大切です。今回の場合はその居酒屋に来店した際の話や、別の居酒屋での体験などを話すと良いでしょう。
結論を述べた後、エピソードを述べることで、あなたの志望動機がより輪郭を持ったものになります。分かりやすく、志望動機を補強するような話をできると良いでしょう。
また、エピソードは文字数調整もしやすいので、複数の居酒屋を受ける際、志望動機の文字数指定が異なっていても修正しやすく、忙しい就活の時期でも負担になりにくいです。
③採用後の活躍の展望を伝える
採用後、どのように活躍するのか展望を話せるかどうかは、就活において成否を分ける重要なポイントでもあります。
あなたが経験やスキルを活かし、どのように活躍するのかを述べることで、採用担当の方は具体的にあなたが貢献してくれるイメージができるでしょう。
そして、活躍の展望を話すことは志望度の高さを示すことにも繋がります。実際に働く意志が強いことを示しましょう。
【志望理由別】居酒屋の志望動機の例文2選
ここからは居酒屋の志望動機の例文を2つ紹介していきます。
ここまで紹介したポイントを踏まえた上で作成しているので、ぜひ参考にしてみてください。
- 例文①: お店の雰囲気が好きだから
- 例文②: 接客経験を活かしたいから
例文①: お店の雰囲気が好きだから
居酒屋で働きたいと思った主な理由は、貴店の雰囲気が好きだからです。常に明るく、丁寧に対応するスタッフの方々を見ていると、こちらまで元気になれますし、自分もその一端を担いたいと考えています。 お店の雰囲気を作り出しているのは、美味しい料理と丁寧なサービスだけではありません。スタッフ一人ひとりが持つ独自の個性と温かいホスピタリティが、お店に特別な魅力を加えています。 お客様とのコミュニケーションを大切にし、それぞれのニーズに応えることで、居心地の良さをさらに高めているのです。このような環境で働くことは、私にとって大きな喜びです。私もチームの一員として、お店の特別な雰囲気を作り出す助けとなり、お客様に忘れられない時間を提供したいと思っています。 |
まず結論から述べることで、分かりやすい文章展開になっています。
自身もどのように貢献するかを話すことで、志望度の高さを示しているのもポイントです。
例文②: 接客経験を活かしたいから
私が貴店で働きたいと考える最大の理由は、これまでの接客経験を活かして、お客様に素晴らしい体験を提供したいからです。 接客業においては、人とのコミュニケーションが何よりも重要と言えます。特に焼肉屋でのアルバイト経験が活かせると感じ、応募いたしました。焼肉屋では主にホールスタッフとして働いていましたが、繁忙期にはクレームが多発するなど、スタッフがモチベーションを失うことも多くありました。 そこで私は提供スピードが遅れる際のために、お客様に楽しくお待ちいただけるように肉の美味しい焼き方をタブレットで観られるよう設定するなど、さまざまな工夫を凝らしました。これによりお客様の安全を守りつつ、楽しくお待ちいただけるようになったのです。 貴店に入社した暁にも、物事の本質を見抜き、スタッフとお客様の両方が楽しめる空間作りに貢献したいと考えています。 |
まず結論を述べることで、話の主軸を伝えています。
また、実際にどのような工夫を凝らしたのかを説明することで、入社後にも応用できるスキルであることを説明しているのもポイントです。
居酒屋で求められる人物像を理解して志望動機を完成させよう
今回は居酒屋を目指す人向けの志望動機の作成方法や例文などを紹介してきました。
ぜひあなたのスキルや志望度が分かりやすく伝わる、魅力的な志望動機を作成してください。
この記事を書いた人
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。