鉄道業界の動向や分類・事業内容を解説|求められる人物像も紹介
就職活動で鉄道業界が気になったものの、実際の事業内容やどのような人物が求められているのかわからず、悩む方は少なくありません。
本記事では、鉄道業界の動向や分類、事業内容を解説します。
詳しい上階事情を知って、自分にあった業界か考えましょう。
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鉄道業界の分類4選

まずは、鉄道業界の分類を4つ解説します。
ひとことで鉄道業界といっても、どの分類に入社するかで事業範囲や売上高は大きく違いがあります。
それぞれの違いを把握して、鉄道業界への理解を深めましょう。
- JR
- 私鉄
- 公営鉄道
- 第三セクター
①JR
JRは、元国営企業が民営化した鉄道会社です。
JP東日本やJP西日本と、地域によって名称が分けられ、事業範囲が他の鉄道会社より広いのが特徴になります。
主な事業内容は、運輸事業がメインです。サラリーマンの出勤や旅行の新幹線など、運賃収入が売上の中でも大きな割合を占めています。
事業範囲が広いことから、日本最大の鉄道会社ともいえます。運輸事業以外でも、駅に密接したショッピングセンターの事業や、ホテル事業まで幅広い業務に携われるでしょう。
②私鉄
私鉄は、JRが元々国営企業だったのに対し、民間企業が運営してきた鉄道会社です。
私鉄はJRと違い、全国の土地に密着する方で現在も存続しています。私鉄でも規模に違いがあり、首都圏で展開する「大手私鉄」から、規模が小さくなる「地方私鉄」まで分かれます。
場所によっては、鉄道路線と同じ名前の百貨店を見たことがある方もいるでしょう。それらは、鉄道会社が運営しているサービス業です。
JRに比べると、利用者の低下や建設費が民間企業が負担していた関係から、運賃が高めなのが特徴です。
③公営鉄道
公営鉄道は、地方自治体が運営する鉄道事業です。地下鉄以外にも、路面電車やバスが公営交通として存在します。
自治体が管理している公営鉄道は、民間企業が管理している私鉄に比べて、資金の調達が難しくありません。理由者の少ない路線の整備まで、予算が回せるのが特徴です。
公営鉄道が多く作っている地下鉄は、建設費が莫大にかかり、民間企業が手を出しづらい範囲です。公営鉄道は収益性が低い路線も開発できるため、長期的な目線で路線を考案できます。
④第三セクター
第三セクターは、行政と民間が共同して経営する鉄道会社です。
地域開発のような、本来は地方自治体がおこなう事業を、民間企業が資金提供や能力を提供しているのが特徴です。国営やJRが手放した路線を、民間企業が維持している状況です。
逆に、採算のとれないローカル路線の存続に地方自治体が介入している例もあります。地域住民の生活を守るために、導入された手法といえるでしょう。
地方に多い赤字路線は、徐々に第三セクターへ移行を発表しています。
鉄道業界の3つの主要な事業内容

鉄道業界の主な事業内容を、3つ解説します。
鉄道会社の事業は、運輸事業だけではありません。
どのような事業があるか知って、実際に配属されたときに焦らないようにしましょう。
- 運輸事業
- 流通事業
- 不動産事業
①運輸事業
鉄道事業の事業内容で、有名なのは運輸事業です。
運輸事業とは、鉄道だけでなく、自動車や船、飛行機を利用して人や物を目的する場所へ運ぶ事業をいいます。
鉄道会社の一般的なイメージである、利用者が電車で移動するための運営や貨物車での荷物の移動が運輸業です。
ひとことで運輸事業といっても、車掌や駅員だけでなく車両の整備や線路の土木整備も運輸事業に含まれます。
鉄道会社は収入源のメインが運輸事業の会社も多く、鉄道会社で勤務する場合かかわる可能性が高い事業となります。
②流通事業
流通事業は、運輸事業とは別の目線から鉄道会社の経営を支えています。
大きな駅の構内には、レストランやお弁当屋さん、お土産屋さんがあるのを見た方も多いのではないでしょうか。駅に隣接している、ショッピングモールも、鉄道会社の流通事業のひとつです。
駅中にコンビニエンスストアを設置し、利便性を上げ、駅の利用者が増やして収益につなげる目的もあります。駅によっては定期的に催事をおこない、何度来ても楽しめる駅構内を作っています。
駅中にある商業施設は、鉄道会社の重要な収入源といえるでしょう。
③不動産事業
鉄道会社は、不動産事業もおこなっています。
鉄道会社がおこなう不動産事業は、自社の路線が走る沿線を開発する目的があります。沿線上を魅力的な街にして、沿線の人口や利用者を増やすの点を重視しています。
沿線の人気が上がることで、自社ブランドの価値向上にもつながるでしょう。
不動産事業というと、自社ビルを賃貸に出すイメージがありますが、鉄道会社が行う不動産事業は街開発や沿線開発につながり、鉄道路線全体を盛り上げる効果があります。
鉄道業界の3つの主な動向

鉄道業界の主な動向を3つ解説します。
就職活動で鉄道会社を目指すなら、鉄道会社の動向を知っておくのは大切になります。
今後の動向を理解して、志望動機や自己PRにつなげましょう。
- 非鉄道事業への注力
- 海外事業の展開
- 訪日外国人集客への取り組み
①非鉄道事業への注力
鉄道業界は、現在非鉄道事業への注力しています。流通事業や不動産事業は、その一部です。
事業を多角化することで、より広い範囲の収益拡大を目指しています。
地域のレジャーや旅行地のホテル事業にも注力すると、いままで沿線に住んでいる人だけだった収入源が全国的に広がるのがメリットです。
自社路線が通る沿線上も盛り上がり、旅行者だけでなく沿線に住む人も増やせます。
各地域を効果的に宣伝するためにも、鉄道会社は広告・出版事業のような、非鉄道事業へ力を入れているのが現状です。
②海外事業の展開
鉄道会社では、海外事業も展開しています。
日本は、現在少子高齢化の時代です。国内では人口が減少しつづけ、収益を増やす方法に限界があります。
そのため、現在も経済成長を続ける海外に事業展開をして、収益を確保することが目的です。
日本が持つ鉄道の技術力を海外に持ち寄り、海外での路線開発だけでなく、安全に運用するためのマニュアルの提供なども行っています。
日本関連企業のコーディネートもおこない、海外展開での全体的なコンサルティングまで対応可能です。
③訪日外国人集客への取り組み
鉄道会社では、訪日外国人増加にともない、多言語化や外国人にも移動しやすい環境作りに力をいれています。
とくに都心部の路線は複雑で、はじめて来日した外国人は困惑する人も少なくありません。旅行者と直接かかわる駅員や運転手の多言語化だけでなく、わかりやすい駅構造やマップの用意に力をいれています。
訪日観光客は、鉄道だけでなくホテルやレジャー施設も利用します。鉄道会社が注力している、非鉄道事業以外にもかかわるため、収益をあげるためには重要な存在です。
インバウンド需要の増加に対応が必要なのは、鉄道会社も変わりません。
鉄道業界で求められる人物像3選

鉄道業界で求められる、人物像3選を紹介します。
鉄道業界を目指すなら、求められる人物に近づくのが近道です。
求められる人物像を知って、面接時に役立てましょう。
- タイムマネジメント能力が高い
- コミュニケーションの能力が高い
- 相手の視点で物事を考えられる
①タイムマネジメント能力が高い
鉄道業界では、タイムマネジメント能力が高い人材が求められます。
鉄道会社に入社した場合、鉄道業界の中心的な収入源である運輸事業に携わる可能性が高くなります。電車や新幹線では、常に発着時間を守ることが重要です。
電車に遅延や運行停止が起これば、多くの人に迷惑がかかります。それを防ぐためにも、勤めている人ひとりひとりのタイムマネジメント能力は必要不可欠といえるでしょう。
鉄道業界を志望するなら、自身の時間管理能力を高めておくと役立ちます。
②コミュニケーションの能力が高い
コミュニケーション能力の高さも、鉄道業界で求められる能力です。
電車や新幹線の運行は、ひとりでおこなう業務ではありません。現場にいる駅員や運転手だけでなく、線路や車両のメンテナンスをおこなう人員とも関わります。
鉄道業界の人材は、お客様と接するのも業務に含まれます。人とかかわる機会が多いため、コミュニケーション能力が高い人は、鉄道業界では活躍できるでしょう。
コミュニケーション能力を求める業界は多いですが、鉄道業界もその中のひとつになります。
③相手の視点で物事を考えられる
鉄道業界では、相手の視点で物事を考えられる能力も求められます。
電車は日常生活の必需品ですが、利便性が悪ければ引越しして別の路線に住んでしまう可能性もあるでしょう。
避けるためには、常にお客様の立場に立ったサービスの提供が求められます。相手の視点から物事が考えられれば、お客様に喜ばれる提案や業務改革が可能です。
相手の視点で物事を考えられる能力を身につければ、日常生活でも役立つでしょう。
鉄道業界の業界知識を深めて選考準備に繋げよう

鉄道業界の業界知識を深めて、選考準備に繋げましょう。
鉄道業界は現在、非鉄道事業や海外事業に力をいれています。
鉄道業界が目指す人物像を理解して、求められる人材に近づきましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。