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【就活生必見】鉄鋼業界の仕組みや動向について解説|主要企業も紹介

鉄鋼業界とは、鉄を加工し販売する事業を展開する業界です。しかし、実際にどのような仕組みで事業が進められているのかイメージしづらく、困ってしまう方もいるでしょう。

本記事では、業界の特徴や仕組み・今後の動向・職種などについて解説します。主要な企業も紹介するので、どんな会社が活躍しているのか知りたい方もぜひご覧ください。

鉄鋼業界とは?概要から解説

鉄鋼業界とは、鉄を原料から生産して加工して販売を行う業界を指す言葉です。

鉄は産業のコメと呼ばれるほど主要な製品となっていて、生み出された鉄は建設会社・産業機械メーカー・造船会社・自動車メーカーなど、さまざまな産業で使われます。

あらゆる産業との結びつきが強い業界で、商社を通してメーカー会社に販売される場合もあるのが特徴です。

道路やビルなど、都市の発展に欠かせない材料を生み出す、重要性の高い業界でもあります。

鉄鋼業界の仕組み

鉄鋼業界は、生産や加工を担う「鉄鋼メーカー」や、流通から販売までを手がける「販売会社」が鉄を必要とする会社に製品を届ける仕組みになっています。

業界に所属する会社は、鉄鋼メーカーと販売会社の2つに分類が可能です。

  1. 鉄鋼メーカー
  2. 販売会社

①鉄鋼メーカー

鉄鋼メーカーは鉄の生産方法や生産する製品の種類によって、高炉メーカーや電炉メーカー、特殊鋼メーカーに分類されます

中でも高炉メーカーは原料から鉄を製造し、大規模な装置などを用いて製品が作られるまでを担当する会社です。

電炉メーカーは生産量を調整できるのが強みで、材料のくず鉄を溶かしながら建設の骨格を担う製品を生産します。

特殊鋼メーカーはくず鉄を溶かしたものにクロムやニッケル、マンガンを加えて機能性を付加した製品を生み出しているのが特色です。

②販売会社

販売会社は商社系・メーカー系・独立系の3種類に大きく分けられます

商社系の会社の場合は、商社が直々に製品の卸しを行ったり、商社の子会社が卸しを担当したりと、会社によって販売形態が異なるのが特徴です。

メーカー系会社は、鉄鋼メーカーと同じグループに所属している企業が該当します。

独立系会社は鉄鋼以外の製品も幅広く取り扱い、世界に複数の拠点を展開して事業を行っているのがポイントです。

鉄鋼業界の3つの動向

業界の動向をチェックすれば、将来の課題に向けてどんな対策を考えるべきなのか自身の考えを述べやすくなるのが利点です。ここでは、今後の3つの動向を紹介します。

  1. 国内市場の縮小
  2. 積極的な海外展開
  3. カーボンニュートラルへの取り組み

①国内市場の縮小

今後は国内の市場が縮小していくことが予想されています。近年日本の人口の伸びが悪く、新しい道路や家屋、自動車などのニーズが減っていることが原因の1つです。

今後も人口が増える傾向はないため、このままでは国内で鉄の需要の増加は見込めない、と判断する会社が多くなっています。

対策として国内の事業規模を狭めて、鉄の需要がある外国にリソースを回せるように体制を整えたり、新規事業への挑戦を始めたりする会社も出てきているのが特徴です。

②積極的な海外展開

鉄鋼業界の近況として、積極的に海外展開を推進していくことで、事業の拡大を目指す動きがあることも挙げられます。

特にインドなどの人口が増加して都市開発が進んでいる国に向けて事業を展開し、売上を伸ばしていく計画を立てている会社が多いです。

ただ、海外で事業を展開していくには、より安く鉄を流通している中国メーカーとの差別化を行っていく必要があります

日本ならではの品質の高さと、価格設定の兼ね合いを考えなければいけません。

③カーボンニュートラルへの取り組み

今後は環境への影響を軽減するために、カーボンニュートラルに取り組みながら事業を展開する姿勢が求められるのもポイントです。

鉄鋼業界では生産や加工の工程で二酸化炭素が生み出されやすく、他の業界よりも多くの二酸化炭素を生み出している点が問題視されています。

そのため、近年は水素を用いて鉄の生産を行う技術開発を行う動きが生まれていて、国も実用化を進めるために予算を提供しているのが特徴です。

鉄鋼業界の主な4つの職種

業界に貢献している職種を確認すれば、どんな業務に携わる必要があるのか把握しやすくなります。業界を担う職種は、以下の4つです。

  1. 研究開発
  2. 生産
  3. 調達
  4. 営業

①研究開発

研究開発職は、ニーズに応える機能性を備えた製品を生み出すために、どんなアプローチで製造や加工を行うべきか考える業務を担当します。

これまで培ってきた製鉄技術や加工技術を活かすだけでなく、望ましい特性を付与するために改善を行っていく姿勢が求められるのが特徴です。

技術を開発し製品化を行う工程だけでなく、特許を得るために準備を行う工程、新しい分野に進出するために可能性を探る工程なども担当します。

②生産

生産職は、取引先が求める製品を定められた日程までに生産して用意する業務を担当します。

取引先の要求に応えられないと会社としての信頼を失ってしまうため、遅れずに安定した生産を行うことが求められるのがポイントです。

目標に向けて生産を進められるよう、体制を整えたり進捗をチェックして改善を図ったりすることもあります。

また、品質をおろそかにしてはいけないのも特徴で、責任感が問われる仕事です。

③調達

調達職は、鉄を生み出すために必要となる原料を仕入れる業務を担当します。

くず鉄や鉄鉱石などの原料を提供しているのは海外の会社が多く、必要であれば実際に会社がある外国に赴いて取引を行うのが特色です。

また、原料が製鉄所に届くように輸入手段を用意したり、運送体制をチェックしたりする業務も任されます。

コストを減らしつつ、品質の高い製品を生み出すために重要な役割を担う職種です。

④営業

営業職には、メーカー会社などを対象に製品を紹介し、新しい取引先を増やしたり、発注量が増えるように働きかけたりする役割があります。

取引先が求めている製品を生み出せるように、生産職や研究開発職と情報を共有することもあるのがポイントです。

信頼を獲得するためには、はきはきと明るく営業を行う姿勢だけでなく、製品や技術をわかりやすく説明できる知識も必要になります。

さまざまな業界を相手に営業を行う機会があるのが特色です。

鉄鋼業界の主要企業3選

鉄鋼業界で知名度が高い会社をチェックすれば、それぞれの会社の強みは何か把握しやすくなるのがメリットです。ここでは、3つの企業について紹介します。

  1. 日本製鉄
  2. JFEホールディングス
  3. 神戸製鋼所

①日本製鉄

企業名日本製鉄株式会社
設立年月日1950年4月1日
業界内の立ち位置鉄鋼メーカー
従業員数(連結)106,068名
取り扱う製品建材・鋼管・チタン製品・産業機械部品・ステンレス製品・鉄鋼スラグ製品
引用:公式サイト

日本製鉄は自動車やインフラ開発、エネルギー供給などに使われる鉄鋼製品を生産している会社です。

今後の戦略としては二酸化炭素の排出量を削減に貢献できる機能を備えた鋼材の提供や製造工程の脱炭素化を掲げています。

生産の過程で生まれる鉄鋼スラグを活用した製品や、海草群を再生するサービスなども進めているのが特徴です。

②JFEホールディングス

企業名JFEホールディングス株式会社
設立年月日2002年9月27日
業界内の立ち位置鉄鋼メーカー兼販売会社
従業員数(連結)64,241名
取り扱う製品電磁鋼板・形鋼・鋼管・ステンレス製品・チタン製品・鉄粉・棒線・スラグ製品
引用:公式サイト

JFEホールディングス株式会社は高炉メーカーとして知られるJFEスチール株式会社や商社などを子会社に持ち、戦略を立てる役割を担っている会社です。

今後の戦略としてはエコな製品や解決策を提供するサービスの展開、インドの会社と設立した会社で現地での事業を進めていくことなどを掲げています。

③​​神戸製鋼所

企業名株式会社神戸製鋼所
設立年月日1911年6月28日
業界内の立ち位置鉄鋼メーカー
従業員数(連結)38,488名
取り扱う製品鉄鋼アルミ製品・素形材・溶接材料・産業機械・建設機械
引用:公式サイト

株式会社神戸製鋼所は国内に数多くの工場や技術開発センターを所持し、鉄鋼製品の生産のほか、新しい都市交通システム開発や建設などのサービスも行っている会社です。

今後の戦略としては電力プロジェクトの開拓、製鉄や電力事業などにおける二酸化炭素の発生の削減を掲げています。

鉄鋼業界への理解を深めて選考準備を進めていこう

鉄鋼業界への理解を深めて、選考に向けて準備を行いましょう。今後、鉄鋼業界は海外に向けて事業を展開し、環境に配慮した製品や生産体制を整えることが求められます

主要な企業の事業内容や戦略もチェックして、面接対策も進めましょう。

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若林

この記事を書いた人

若林

青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。

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