英語ができないと商社は無理?求められる英語力の水準や他に評価される要素も紹介
商社に入りたいけれど、英語の実力とのギャップに不安を抱く方は少なくありません。商社はグローバルに事業を展開しており、海外取引や出張などで英語力が求められる場面は多く存在します。
そこでこの記事では、商社で求められる英語力の水準や具体的な業務シーン、選考で重視されるポイント、さらには英語が苦手でも評価される強みと対策法について詳しく解説します。
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商社で求められる英語力の水準とは?

商社への就職を目指す就活生にとって、「英語がどれくらい必要なのか」は大きな不安材料の一つです。
英語力がすべてではないと分かっていても、実際にどの程度のスキルが求められるのかを知ることで、安心につながります。ここでは、商社で期待される英語力の水準について、より具体的に紹介します。
- 部署や職種によって異なる英語力の目安
- TOEICや英検など評価されやすい資格・スコア
- 内定時点で求められる英語力の目安
① 部署や職種によって異なる英語力の目安
商社で必要とされる英語力は、担当する部署や業務内容によって大きく変わります。
たとえば、海外営業や貿易実務に関わる職種では、英語での商談や交渉、メールや契約書の作成など、実務レベルの英語力が求められます。
中には電話や対面でのやりとりが日常的な業務もあり、瞬時の判断力と高度な英語運用力が問われることもあるでしょう。
一方で、国内営業や人事、経理といったバックオフィス系の職種では、社内資料や一部の文書を英語で扱う機会はあっても、会話力よりも読み書きが中心になるケースが多いです。
大切なのは、自分が志望する部署でどのような英語力が求められるかをあらかじめ調べておくことです。
説明会やOB訪問などで現場の声を聞いておけば、志望動機にも説得力が増します。英語が苦手でも、自分の得意分野や志向と合った職種を選ぶことで、商社の中でも活躍の道は十分にあります。
② TOEICや英検など評価されやすい資格・スコア
英語力を客観的に示す手段として、TOEICや英検などのスコアは依然として重視されています。特にTOEICは多くの商社でエントリー時の参考基準となっており、700点以上が一つの目安です。
海外営業や貿易部門では、800点以上のスコアが望ましいとされることもあります。英検では準1級以上を取得していると、高く評価されやすいです。
ただし、企業が重視しているのは、単なるスコアの高さではありません。実際にその英語力を業務でどう活かしてきたか、また今後どう活用できるかという点も見られています。
たとえば、留学経験や英語でのアルバイト経験、国際的なプロジェクトへの参加などは有効なアピール材料となるでしょう。
履歴書に書ける資格を増やすことももちろん有利ですが、資格取得の過程で身につけた実践的なスキルを面接で語れるよう準備しておくと、より印象が強まります。
③ 内定時点で求められる英語力の目安
商社の内定を獲得するために必要な英語力は、必ずしも実務レベルに達している必要はありません。
選考過程では、TOEICスコアでいえば650~750点あたりが一つの目安とされています。もちろん高ければ評価はされやすいですが、それが決定的な要素になるとは限りません。
商社の採用では、語学力と同じくらいコミュニケーション能力や論理的思考、そして将来的な成長性が重視されます。また、実際の面接では、英語を活用した経験や努力の姿勢が評価される場面も多く見られます。
入社後には語学研修や海外研修などが用意されている企業も多いため、「今の英語力」で不安になりすぎる必要はありません。完璧を目指すよりも、自分の努力と可能性をどう伝えるかが内定へのカギとなります。
商社で英語力が必要とされる具体的な場面

総合商社での業務では、英語力が求められる場面が多くあります。ただ、英語が得意でないと商社では働けないのかと不安になる就活生も少なくありません。
ここでは、具体的にどんな業務で英語が必要になるのかを解説します。英語力の必要性を理解することで、就職活動の方向性が明確になるでしょう。
- 海外取引や現地法人とのコミュニケーション業務
- 英語で行われる会議や資料作成業務
- 契約書や英文メールへの対応業務
- 海外出張・駐在時の実践的英語対応業務
① 海外取引や現地法人とのコミュニケーション業務
商社の主軸となる業務は、国境を越えた企業間取引です。商品の輸出入、原材料の調達、プロジェクト契約など、海外とのやり取りが日常的に発生します。
これらの場面では、当然のように英語が使われます。現地法人のスタッフとのやりとり、仕入先や顧客とのオンライン会議など、英語によるコミュニケーションは避けて通れません。
とはいえ、商社に入る時点で流暢に話せる必要はないのです。実際に現場で重視されるのは、「伝えようとする姿勢」や「相手の話を正確に理解しようとする力」です。
また、最近では翻訳アプリやチャットツールも進化しており、言語の壁を感じにくい環境になってきました。
英語力があればなおよいですが、最初から完璧を目指す必要はありません。まずは積極的に関わる姿勢を持つことが、グローバルな環境に慣れる第一歩となるでしょう。
② 英語で行われる会議や資料作成業務
商社では、海外のクライアントや現地法人との打ち合わせが英語で行われることが一般的です。
とくにグローバル案件を担当する場合、現地スタッフや他国の取引先と定期的にオンラインで会議を行う必要があります。その際、議題の説明やプレゼン、質疑応答など、英語でのやりとりが求められます。
また、会議の前後には資料の作成や議事録の共有も欠かせません。これらも基本的には英語でまとめる必要があるため、読み書きのスキルも同時に求められるのが実情です。
さらに、プレゼン時に使用する表現や会話の型はある程度決まっているため、回数を重ねるごとに自然と使いこなせるようになるでしょう。
商社の業務においては、英語を「完璧に話せること」よりも、「状況に応じて対応できる柔軟性」が評価されるのです。
③ 契約書や英文メールへの対応業務
商社で日々行われる業務の中でも、契約書や英文メールの確認・作成は特に神経を使う分野です。取引の正確性や法的リスクを防ぐため、文言や表現一つひとつに注意が求められます。
英文契約書では、専門的な用語や業界独自の表現が頻出するため、最初は読み解くのに苦労するかもしれません。特に新入社員に対しては、ダブルチェックやフィードバックが丁寧に行われるため、安心して取り組めるでしょう。
また、英文メールのやりとりも形式がある程度決まっており、「〇〇についてご確認ください」「納期に関するご連絡です」など、頻繁に使う定型フレーズを覚えておけば対応がスムーズになります。
重要なのは、「曖昧に理解しないこと」と「確認を怠らない姿勢」です。英語に限らず、ビジネスでは正確さが求められます。
そのため、自信がない場合でも、自分の理解で正しいかどうかを常に確認する習慣が大切です。
④ 海外出張・駐在時の実践的英語対応業務
商社に入社すると、将来的に海外出張や現地駐在のチャンスが巡ってくることも珍しくありません。現地での商談やプロジェクト調整、視察対応など、多岐にわたる業務をこなす必要があります。
このとき、実践的な英語スキルが求められるのはもちろんのこと、それ以上に現場対応力や柔軟性が重要になります。
言語の面では、ビジネス英語に加えて、カジュアルな英会話や生活英語も必要になってくるため、現地での経験を通して総合的な語学力が試される場面となるでしょう。
また、現地には日本人スタッフや通訳、サポート要員が配置されていることも多く、孤立することは少ないでしょう。
英語力だけでなく、文化の違いを理解しようとする姿勢が、現地との信頼関係を築く鍵になります。
商社の選考で英語力が見られるタイミング

商社を志望する学生の多くが気になるのが、「英語力はどの段階で、どのように評価されるのか」という点です。
選考の過程では、英語に関するスキルが直接問われる場面もあれば、間接的にチェックされることもあります。
ここでは、エントリーシートから面接までの流れの中で、英語力がどのように見られるのかを詳しく解説します。
- エントリーシート
- 適性検査・Webテスト
- 面接
①エントリーシート
エントリーシートでは、英語力が単体で評価されるというよりも、これまでの経験や活動とあわせて総合的に見られる傾向があります。
たとえば、TOEICやTOEFLのスコア記入欄が設けられている企業では、スコアが一定の目安になります。多くの場合、600点台後半から800点以上が期待される基準となりますが、それだけでは判断されません。
英語の試験スコアは、あくまで能力の目安にすぎません。実際には、スコアよりも「英語を活用した経験」が重視される場面が増えています。
また、英語力がそこまで高くなくても、自ら課題を乗り越えた経験や、英語に対して積極的に取り組んできた姿勢をアピールできれば、評価される可能性があります。
スコアに自信がない場合でも、行動を軸に自分の強みを伝えるようにしましょう。大切なのは、英語が得意かどうかではなく、どう向き合ってきたかです。
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②適性検査・Webテスト
適性検査やWebテストでは、商社の方針や職種によって英語問題の有無が変わってきます。とくに大手総合商社や外資系商社では、英語の設問が含まれていることが珍しくありません。
英語問題は、文法や語彙というよりも、長文読解を通じた論理力や理解力を測る構成が多いです。
レベルとしては、大学受験の標準程度がベースで、英文ニュースやビジネス文書に触れているかどうかが結果に影響します。さらに重要なのが、処理速度です。
英語の文章を読解しながら、短時間で的確に答えを導く力が問われます。
対策としては、過去問や模擬問題で繰り返し演習し、時間配分に慣れておくことが効果的です。また、英語問題が出ない企業でも、全体のテスト結果に英語力の有無が間接的に影響するケースもあります。
英語が苦手な場合でも、焦らず基本的な読解力を鍛えることでカバーできる場面は多いため、基礎力の向上を意識しておくとよいでしょう。
③面接
面接では、英語力が直接試されることもあれば、話の流れの中で確認される場合もあります。
たとえば、最終面接や部長クラスとの面談で、急に英語で質問されたり、英語で自己紹介を求められたりすることもあります。ただし、そこで求められるのは完璧な文法や発音ではありません。
むしろ、商社の面接では「挑戦する姿勢」「伝えようとする意欲」が見られています。つまり、文法ミスがあっても、自信を持って答えようとする態度や、質問に対して積極的に向き合う姿勢が評価されるのです。
英語に対する苦手意識がある場合は、あらかじめ簡単なフレーズで自己紹介や志望動機を準備しておくと、いざという時に慌てずに対応できます。
面接では、英語力の有無よりも、自分がどのように貢献できるかを具体的に語ることが、信頼感を得るうえで重要となります。
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英語ができない商社マンの働き方とは?

「商社=英語が必須」というイメージを持つ就活生は少なくありませんが、実は英語が苦手でも活躍している社員は多く存在します。
すべての商社業務で高い英語力が求められるわけではなく、配属先や業務内容によって必要とされるスキルは大きく異なります。
ここでは、英語ができない人でも商社でどのように働けるのかを具体的に紹介します。
- 英語を使わない国内取引中心の業務内容
- 人事・経理などコーポレート部門での業務内容
- 英語が苦手な社員の活躍事例
- チームで英語力を補完する業務進行
① 英語を使わない国内取引中心の業務内容
商社の仕事といえば海外との取引を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実は日本国内の取引を中心とする部門も多く存在しています。
特に、国内メーカーとの営業活動や、卸業者・小売業者との商談、国内工場との生産・在庫調整などに関わる業務は、基本的に日本語だけで完結します。
さらに、地方自治体や地場企業との取引では、地域特有のニーズを把握し、信頼関係を築く力が重要になります。そのため、英語力よりも対人スキルや課題解決力が求められる場面が多いでしょう。
ただし、将来的には海外案件へ携わるチャンスが巡ってくることもあります。その際には、語学研修や通信講座、社内勉強会などを活用して徐々にスキルアップしていけば問題ありません。
自分の得意なフィールドでスタートし、経験を積みながら成長することが十分可能ですので、視野を広げて企業研究を進めてください。
② 人事・経理などコーポレート部門での業務内容
商社の中には、営業や国際業務とは異なる形で企業全体を支えるコーポレート部門があります。
たとえば人事部門では、採用計画の立案、面接対応、社内研修の運営、労務管理など多岐にわたる業務を担います。経理部門であれば、伝票処理、予算編成、税務対応、決算作業などが主な仕事です。
これらの部門では、英語よりも数字に強いことや、正確さ・調整力といった能力が重視されます。
法務や総務といった部門は、専門的な知識と社内外との調整スキルが求められるため、語学力の有無は採用や配属において大きな障害とはなりません。
英語が苦手でも、「自分の強みを活かして企業の成長を支える」という働き方が商社にはあるのだと理解しておくと、安心してエントリーできるのではないでしょうか。
③ 英語が苦手な社員の活躍事例
商社の第一線で活躍している社員の中には、入社時に英語力に自信がなかった人も多くいます。
たとえば、文系出身で英語が不得意だった社員が、国内の営業部門で着実に成果を上げ、数年後にはプロジェクトリーダーとして活躍しているケースもあります。
業績を出すためには、語学力よりも実務処理力や粘り強さ、協調性の方が重要だという証明でもあります。
また、ある社員は新入社員研修で「英語が不安です」と公言していましたが、数年後には英語での資料作成やメール対応がある程度できるようになっていました。
これは、日々の業務の中で自然と英語に触れ、無理のない形でスキルを伸ばしていった結果です。その努力は、確実に周囲からの信頼と評価につながるでしょう。
④ チームで英語力を補完する業務進行
商社の多くの業務はチーム単位で進められており、個人のスキルだけに頼らず、全体で力を補い合う仕組みが根付いています。そのため、英語が苦手でも自分の役割に集中し、チーム内で得意分野を活かせばしっかり貢献できます。
また、日常的に英語を扱うメンバーと一緒に働くことで、自然と語学に対する抵抗感が薄れ、少しずつ英語表現に慣れていく機会も増えていきます。
業務の中で「この表現ってどう書くのかな?」と疑問に思ったときに、その場で学べる環境があるのは大きな強みです。
さらに、チーム内での連携を深めることによって、語学以外の能力──たとえば段取り力、資料構成力、調整力など──で存在感を発揮することもできます。
一人ですべてをこなす必要はなく、得意なことでチームに貢献することで、長く安定して働ける基盤を築けるはずです。
商社の選考で英語力以上に評価される要素

商社の選考では英語力が重要と思われがちですが、実際にはそれ以上に重視される要素が複数あります。英語はあくまでツールであり、ビジネスの現場ではそれを使いこなすための土台が求められるからです。
ここでは、就活生が見落としがちな評価ポイントについて詳しく解説します。
- コミュニケーション能力と対人スキル
- チャレンジ精神や積極性
- グローバル志向とキャリアビジョンの明確さ
- 自走力や問題解決力
- チームワークと協調性
- リーダーシップと組織牽引力
①コミュニケーション能力と対人スキル
商社においては、国内外の多様なステークホルダーとやり取りする機会が多く、言語力以上に相手との信頼関係を築けるコミュニケーション能力が求められます。
英語が得意でなくても、相手の立場を理解しようとする姿勢や、丁寧な受け答え、場の空気を読む力があれば、十分に信頼を得ることができます。
選考では、表情や声のトーン、話すスピード、相手の話を遮らない姿勢などが観察されています。
また、誤解を防ぐための確認力や、相手が言いにくいことを引き出す聞き手の力も重要です。自分がどれだけ人と関わる場面で気を配ってきたかを振り返り、エピソードを具体的に整理しておくと説得力が増します。
英語に自信がない人こそ、普段の人間関係づくりで鍛えたコミュニケーション力をアピールすることが、自身の魅力を引き立てるポイントになります。
②チャレンジ精神や積極性
商社業界では、日々の業務が前例のない案件や新規プロジェクトに満ちています。
そのため、未知の状況にもひるまず飛び込めるチャレンジ精神や、失敗を恐れずに行動を起こせる積極性が強く求められています。
語学に限らず、苦手分野にも挑む姿勢があるかどうかが、就活でも大きな評価基準となります。重要なのは、その経験自体の規模ではなく、困難をどう乗り越えようとしたか、そしてそこから何を得たのかを伝えることです。
面接官は、単に行動したことよりも、状況をどう受け止め、どんな工夫や準備をして臨んだのかを重視します。失敗しても、それを糧に成長した姿勢があれば、それはむしろプラス評価につながるでしょう。
積極的に学び、新しい領域に飛び込む覚悟を見せることができれば、英語が苦手でも「成長可能性がある人材」として高く評価されます。
③グローバル志向とキャリアビジョンの明確さ
商社のビジネスは国境を越えて展開されているため、グローバルな視野を持っているかどうかは重要な評価軸です。ただし、単に「海外で働きたい」と言うだけでは不十分です。
大切なのは、なぜ海外に関心があるのか、そしてどのような価値をそこで発揮したいのかという明確なビジョンを持っていることです。
たとえば「アジア市場でサステナブルなビジネスを広げたい」「中東との資源交渉に関わりたい」など、具体性のある将来像があると説得力が生まれます。
それがたとえ理想に近くても、言語化して伝える努力をすることが、商社の面接では非常に評価されやすいのです。
また、グローバルな視野を持つためには、単なる海外志向にとどまらず、文化の違いや価値観の多様性に対する理解も求められます。
語学力の有無に関わらず、「何のために」「どんな影響を与えたいか」を明確に語ることが、志望動機に深みを持たせます。
④自走力や問題解決力
商社では、誰かに指示されるのを待つのではなく、自ら考え、動き、解決に導く力が求められます。
こうした自走力と問題解決力は、語学力に勝る実行力として、選考でも高く評価される傾向があります。現場では、計画通りにいかないことがほとんどです。
予期しないトラブルが起きたときに、まず自分で状況を整理し、どうすべきかを考えて動ける人は重宝されます。これは、学生時代の経験でも十分に示せる要素です。
たとえば、ゼミやサークル活動の中で、メンバー間の意見対立を調整した経験や、イベント準備中に発生したトラブルを自分主導で解決した経験などがあれば、それを整理して伝えるとよいでしょう。
こうした経験がある人は、英語力に課題があっても、現場での対応力を期待され、ポテンシャル採用につながります。
⑤チームワークと協調性
商社のビジネスは、必ず複数の部署や取引先と連携して動きます。そのため、個人プレーだけでなく、チームとして成果を出すための協調性がとても重視されます。
英語を使う場面があっても、1人で完結する業務はほとんどありません。チームの中でどのような役割を果たし、仲間とどう信頼関係を築いてきたかに焦点を当てて話すことが大切です。
たとえば、地味な裏方作業でも、メンバーの作業を円滑に進めるために尽力した経験があれば、それは貴重な協調性の証になります。
意見の違いがある中で、相手の意見を尊重しながら、自分の考えも伝えるバランス感覚も評価されます。
英語のスキルが未熟でも、チーム内で信頼され、必要な調整役や橋渡し役を担える人は、実務においても高く評価されるでしょう。
⑥リーダーシップと組織牽引力
商社では、若手でもプロジェクトや現地拠点を率いる立場になることがあり、リーダーシップは重要な評価要素となります。
とはいえ、大きな声で引っ張るタイプだけがリーダーシップを持っているとは限りません。必要なのは、状況に応じて最適な判断をし、自ら率先して行動することで周囲を動かす力です。
英語が堪能でなくても、現場で信頼されている人の多くは、そうした実行型のリーダーシップを発揮しています。
面接では、「自分がどうやって人を動かしたか」「どんなビジョンを示して行動に結びつけたか」を具体的に語ることが求められます。
難しい状況でも諦めずに取り組み、周囲を巻き込んで成果を出した経験があれば、それが強力なアピール材料になります。自分の経験に自信を持ち、どのように周囲に影響を与えてきたかを丁寧に言語化して伝えてください。
就活と並行して英語力を高めるための方法

就活中に英語力を伸ばすのは大変に感じるかもしれませんが、時間をうまく使えば両立は十分可能です。特に商社を目指す学生にとって、英語力は強力なアピールポイントになります。
ここでは、忙しい就活期間中でも取り組みやすい英語学習の方法を、手段ごとに紹介します。
- 参考書や単語帳の活用方法
- 英語学習アプリ・オンライン教材の活用方法
- 英会話スクールや短期留学の選択肢
- 日常生活で英語を取り入れる方法
①参考書や単語帳の活用方法
限られた時間の中で英語を学ぶなら、参考書や単語帳の活用が最も効率的です。特にTOEICや英会話の基礎に絞ったものを選べば、商社で求められる語彙や表現を効率よく身につけられるでしょう。
「どれを選べばいいかわからない」と悩む人は多いですが、自分のレベルと目標に合った教材を1冊決め、徹底的に繰り返すことが効果的です。
たとえばTOEIC頻出単語を網羅した単語帳を選び、1日30語を音読・復習するだけでも、語彙力は確実に伸びていきます。理解よりも「定着」を意識して、何度も目にすることが大切です。
また、単語や文法に加えて、例文の中でどのように使われているかも確認すると、実践的な会話力にもつながります。
毎日少しでも積み重ねることが、やがて自信となり、本番の面接でも自信を持って英語の話題に触れられるようになるでしょう。参考書は手軽で始めやすく、継続もしやすい学習方法です。
②英語学習アプリ・オンライン教材の活用方法
スキマ時間を活かしたい就活生にとって、アプリやオンライン教材は非常に有効です。スマホ1台でいつでも学習できるため、通学中や就活イベントの合間などにも気軽に取り組めます。
時間の制約が多い時期には、学習の習慣化に役立つツールといえるでしょう。多くのアプリはゲーム感覚で進められるため、英語が苦手な人でもストレスなく続けられます。
リスニング中心のアプリ、文法ドリルに特化した教材、実際のビジネス会話をシミュレーションできるサービスなど、目的別に選択肢は多岐にわたります。
また、学習の記録や進捗管理ができるアプリを選ぶと、モチベーションの維持にもつながります。自分の弱点を客観的に把握できるため、対策も立てやすくなるはずです。
オンライン英会話との組み合わせもおすすめで、インプットとアウトプットの両方をバランスよく学ぶ環境を整えることで、就活の自己PRにも活かせる実践的な英語力を養えます。
③英会話スクールや短期留学の選択肢
英語を話す力を本格的に鍛えたいなら、英会話スクールや短期留学は非常に効果的です。特に商社では「伝える力」が重視されるため、座学では得にくい実践的な会話経験が武器になります。
対面での会話を通じて、相手の反応に応じた言い回しを学べる点は、他の学習手段にはない魅力といえるでしょう。就活の時期に通うのが難しいと感じるなら、オンライン英会話の活用がおすすめです。
最近は1回15分から受講可能なスクールも多く、自分のスケジュールに合わせて無理なく継続できます。
また、講師がネイティブの場合は発音やイントネーションの改善にも効果があり、実践的な英語に触れる機会になります。
さらに、大学の長期休暇を利用した短期留学も、時間的な負担を抑えつつ語学力を伸ばせる方法です。こうした体験は就活の面接でエピソードとして語る材料にもなり、英語力とともに行動力もアピールできます。
④日常生活で英語を取り入れる方法
英語学習は、日々の生活の中で「習慣化」することで継続しやすくなります。英語の勉強を特別なこととせず、自然に触れる機会を増やすことが、負担を感じずに力を伸ばすポイントです。
わざわざ机に向かわなくても、英語は身につけられます。
たとえば、スマホの設定を英語にする、SNSやニュースを英語でチェックする、YouTubeで英語のインタビュー番組を見るなど、工夫次第で毎日英語に触れられる環境は作れます。
特に音声コンテンツは通学中や家事の合間など、ながら時間に活用しやすいです。また、英語で日記を書く習慣をつけると、自分の考えを英語で表現する練習にもなります。初めは短い一文でも構いません。
大切なのは「完璧に書く」ことではなく、「英語で表現することに慣れる」ことです。こうした生活の中での学習は、気づかないうちに語彙力や表現力を広げてくれます。
努力を感じさせない形で英語力を蓄えられるため、忙しい就活生にも最適な方法といえるでしょう。
商社での英語力に不安がある方へ

英語ができないと商社では働けないのでは?と不安に思う就活生は多いですが、必ずしも英語力だけがすべてではありません。確かに商社では部署や職種により高い英語力が求められる場面もあります。
たとえば、TOEICスコアや海外取引・英語での会議対応などが重要視されるケースがあります。しかし一方で、国内取引や人事・経理といった部門では英語を使わない業務も多く存在します。
また、チームで英語力を補完し合う体制が整っているため、英語が苦手でも活躍できる環境があります。
さらに、商社の選考では英語力よりも、チャレンジ精神や対人スキル、リーダーシップといった人物面が高く評価される傾向にあります。
したがって、英語ができないことを必要以上に不安に感じる必要はありません。就活と並行して自分に合った英語学習を進めつつ、自身の強みをアピールすることが大切です。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。