就活のためにインターンシップに参加する学生の方は多いですが、具体的にインターンシップで何を学んだとアピールすれば良いのでしょうか。
今回は志望動機などにインターンシップで学んだことを盛り込む際のアピール方法などについて解説していきます。
インターンシップで学んだことは就活でアピールできる
「インターンシップを通して学んだこと」は就活において格好のアピール材料です。
インターンシップは実際の業務を通して業界の業務内容や企業独自の取り組みを学び、実践経験を得られます。
インターンの期間は社会人の生活を擬似的に体験しているとも言えるので、インターンを乗り切れるということは「社会人として必要な能力が備わっている」というアピールにもなります。
近年では就職してもすぐに退職してしまう人、「いざ就職したら社会人として週に5回も働くことが難しかった」という人も多いので、インターン経験がある人材は信頼性が高いのです。
インターンシップで学べること6つ
インターンシップで学べることは多くあり、紹介し切れないほどですが、その中でも代表的なものを6つ紹介します。
ぜひ参考にして、インターンでより多くのことを学び、就活に活かしてください。
- 社会人の働き方
- 業界や企業理解
- 社会人のコミュニケーションのとり方
- 専門知識やスキル向上
- ロジカルシンキング
- 自己理解
①社会人の働き方
インターンシップを通して学べることの代表例として、社会人としての働き方が挙げられます。
マナーや礼儀はもちろんのこと、アルバイトとして働く時とは全く異なる責任感が伴い、緊張感を持って働くことができるのも大きな経験と言えるでしょう。
「社会で働く」とはどういうことかを、肌で体感できます。企業によっては電話対応や来客対応など、クライアントと関わる業務を担当させてくれるので、より強い責任感を持って取り組めるでしょう。
②業界や企業理解
インターンシップを通してリアルな現場を見たり、生の声を聞くことで業界や企業への理解が深まるのも非常に重要なポイントです。
業界や企業への理解は公式サイトなどを見ているだけでは限界があります。実際に現場に立って、どのような業務を行っているか、どのような人が働いているかを見ることでしか知れないことは多いです。
もちろん、業界や企業への高いモチベーションを持ってインターンシップに臨むべきですが、インターンを通じて仕事に関する解像度が上がり、より意欲が高まる人も多いでしょう。
③社会人のコミュニケーションのとり方
インターンシップを通じてコミュニケーションの取り方を学べるのも大きなメリットの1つです。
単なるコミュニケーション能力向上だけでなく、「仕事においてのコミュニケーションの取り方」を学べるのが大きな特徴と言えます。
社会人としての常識や暗黙の了解など、実務を通してでないと身に付けられないコミュニケーションスキルを身に付けておき、就職後に戸惑うことのないようにしましょう。
④専門知識やスキル向上
当然と言えるかもしれませんが、インターンに参加することで仕事の専門的スキルが身に付きます。
事務仕事ならばMicrosoft系のソフトのスキルが身に付きますし、小売業なら接客スキルが、IT系ならITリテラシー、役割によってはプログラミングスキルなどが身に付きます。
インターンは自分が得意としているスキルや勉強してきた知識が、現場でどの程度使えるのかを測る良い機会です。通用したことはより磨き、まだ足りない部分があれば就活、そして就職までに対策しましょう。
⑤ロジカルシンキング
大半のインターンでは実際の業務内容に沿ってプログラムが進んでいくので、論理的に考えて行動する力、つまりロジカルシンキング力が身に付きます。
「仕事に活かせる」論理的な考えは、意外と1人で本を読んでいるだけ、またはディベートクラブなどに参加するだけでは身に付きません。
特に自分が将来働きたいと思っている業界、企業で求められる論理的思考力を磨くには、実務経験が最も有効です。
一度ロジカルに考える癖が付けば思考を常に働かせられるようになり、就活にも役に立つでしょう。
⑥自己理解
インターンを通じて自己理解が深まる人も多いです。就活やインターンに向けてしっかり自己分析をしていたとしても、意外と自分のことは分からないものです。
多くのインターンは業務を通じて学生を評価しているので、自分がどのような人材・人格であるかを客観的に評価してもらえます。自分の知らない、客観的に見た自分の一面も知れることでしょう。
自己理解が深まったら過去の自己分析と見比べることでより自己分析を深化させられるうえ、自己PRや志望動機の作成にも役立てられます。
インターンシップで学んだことをアピールする際のポイント3つ
インターンシップで学んだことをアピールする際のポイントは大きく分けて3つあります。
それぞれのポイントを抑えておくことでより印象が良くなるので、しっかり対策しましょう。
- インターンに参加した理由を述べる
- インターン中の出来事を入れる
- 今後の目標や課題を伝える
①インターンに参加した理由を述べる
インターンに参加した理由は必ず述べるようにしましょう。
明確な意図を持って参加したことが伝われば、向上心があり、業務を通して常に学ぶ意志の強い人材であることをアピールできます。
インターンの段階ですでにモチベーション高く、将来のキャリアについて見据えていたことが分かれば、自身のキャリアについてきちんと考えていることも伝わるでしょう。
②インターン中の出来事を入れる
インターン中のエピソードを入れることで、よりインターンを通して学んだことを具体的に伝えられます。
特に盛り込みたいエピソードは「何か困難が発生し、それを工夫して乗り越えた」ものです。仕事において発生するトラブルを工夫して乗り越えられる人材はどの企業も欲しがります。
また、志望動機や自己PRと可能な限り結び付けて書くことも大切です。提出する書類の内容に一貫性が無いと、マイナスイメージを与えてしまうかもしれません。
③今後の目標や課題を伝える
インターンを通して何を学んだのか、そして今後どのように経験を活かしていくのか、つまり目標や課題について述べることは大切です。
「課題はマイナス点なので言及しない方が良いのでは?」と思う方も多いかもしれませんが、きちんと自己分析をして、改善に取り組める人材であることをアピールできるのでおすすめです。
インターンを通して学んだことを活かし、就職までにどのような点を磨きつつ、課題をどのように解決していくのかを述べられる人材こそ、企業が求めている、自己分析力の高い人材と言えるでしょう。
インターンシップで学んだことの例文4つ
ここまで紹介してきたポイントを踏まえた上で、インターンシップで学んだことを説明する例文を4つ紹介していきます。
ぜひ自分が紹介したい、主な学んだことに最も近い例文を参考にしながら文章作成に励んでくださいね。
- 社会人の仕事の取り組み方
- 業界理解
- 専門的知識を得た
- 自己理解
①社会人の仕事の取り組み方
私がインターンシップに参加した理由は、実際の職場での仕事の流れや、社会人としての働き方、取り組み方を理解し、自分のキャリアを形成するための基盤を築くことです。 参加したプロジェクトでは非常に多くの議論が行われましたが、その中で自分がまだロジカルシンキングができていないことに気づきました。 意見を述べる際に自分の考えをしっかりと整理してから他者に伝える技術が不足していることを痛感し、発言する勇気が無くなった時期もあります。 しかし、社会人として必要な能力、特に思考力や仕事に取り組む姿勢を学ぶことを意識的に心がけ、インターンの終盤には先輩方のアドバイスや実践を通し、少しずつ身に着けることができました。 |
インターンに参加した目的を伝えつつ、インターンを通してどのようなことを学んだのかについて話しています。
②業界理解
もともと私がインターンシップに参加した理由は、自分が興味を持っている業界の実情や動きを身近で感じ、理解を深めたかったからです。 紙の上やウェブの情報だけでは得られない、現場の空気やプロフェッショナルの考え方を知ることが、将来を見据えて非常に重要だと常々感じております。 インターン中に参加したプロジェクトでは、実際の市場調査や戦略策定の作業を経験でき、急速に変化する市場の動向や、それに対応する企業の取り組みを直接見ることができました。 この経験を通じて、業界の先端を常に追い求め、変化の潮流に敏感でいること、業界の知識を更に深めるために継続的に学び続けることを心掛けていく必要があると感じています。 |
インターンに参加した理由を明確にしつつ、どのようなことを学んだか具体的に述べています。
また、今後どのように活かすのかについても述べているのもポイントです。
③専門的知識を得た
私がインターンシップに参加した理由の1つは、大学の授業で学ぶ理論的な知識を超えて、実際のビジネスシーンで必要とされる専門的な知識や技術を身に着けたいという強い願望からです。 インターン中、データ分析プロジェクトに参加した際、私はその業界についての知識が全くなく、1から学んだ経験は、私の自信となっています。 ツールの操作方法、データの読み解き方、そして業界の動向を短期間で把握する必要がありましたが、先輩やメンバーのサポートのもと、実際の業務で役立つスキルも身に着けることができました。 私の今後の目標は、さらに専門的な知識を深化させ、それを活かして業界の課題解決に貢献することです。 常に最新の知識や技術をアップデートし続けることの重要性を感じており、継続的な学びを怠らないようにしていきたいと考えています。 |
インターンを通じて専門的な知識を身に付け、それを今後どのように活かしていくかについて話しています。
ただ学んだことを語るだけでなく、「今後どう活かすか」を述べるのは非常に重要です。
④自己理解
インターンシップに参加した最大の理由は、自分自身の強みや適性、興味を持っている仕事内容を明確に理解するためです。 私はマーケティング関連の業務を任され、当初は興奮と期待でいっぱいでしたが、実際に取り組んでみると、データ分析や戦略策定が非常に苦痛でした。 実際に顧客とコミュニケーションを取ることや、クリエイティブな要素を含む業務の方が自分に合っていると感じ、自分の向き不向きや、方向性を固めることができたのです。 この自己理解を基に、今後の目標は、自分の強みを最大限に活かすことができるフロントエンドエンジニアを目指しています。 |
インターンを通して自己理解が深まったエピソードを話し、自分の方向性についても話しています。
自分の強みを把握している学生はどの企業も欲しいものなので、自己理解の強調は大切です。
インターンで学びを得るためにやるべきこと4つ
インターンをより良いもの、学びの深いものにするためにやるべきことは大きく分けて4つあります。
それぞれの意味を理解した上で参加することで、インターンをより実りのあるものにできるはずです。
- インターン参加の目的を明確にする
- 経験したことや学んだことをメモする
- 自分の仕事内容を振り返る
- インターン参加前後の自分の変化をみつける
①インターン参加の目的を明確にする
インターンに参加する目的をあらかじめ、自分の中で明確にしておきましょう。
参加後に「〇×」で達成できたか確認しやすい目的や、どう成長したいかなどをノートなどにまとめておくとわかりやすいです。Google keepなどのチェック機能付きのツールを使うのも良いでしょう。
目的を明確にして参加し、今後の就職活動、ひいては就職後のキャリアに最大限、役立てられる機会にすることが大切です。
②経験したことや学んだことをメモする
経験したことや学んだことを常にメモすることも、インターンシップを最大限に活かし、成長するために重要なポイントです。
メモはスマートフォンなどの電子媒体の方がサクッと書けますが、どこでも取り出せるわけではないので、ノートタイプの小さなメモとボールペンを持ち歩くのが良いでしょう。
学びを得るたびに、後で自分で読めるレベルならば書き殴っても良いので、メモすることが大切です。それを綺麗に清書するなり、Wordなどでまとめるなどして、常に見返せるようにしておきましょう。
③自分の仕事内容を振り返る
アルバイトなどでも同じことが言えますが、より成長し、質の高い仕事をするには常に自分の仕事内容を振り返ることが大切と言えます。
人間は環境に慣れ、何も考えずに仕事をするようになると成長が止まる生き物です。インターンに慣れてきたとしても、毎回終業後に改善点や良かった点、他の人と何が違うのか振り返るようにしましょう。
自分の仕事内容について振り返る癖を付けておけば、自己分析がより上手くできるようになりますし、就活でインターンの話をする際も、スムーズに言葉が出てくるはずです。
④インターン参加前後の自分の変化をみつける
インターン参加前後の自分の変化をみつけることも大切です。
インターンを通してどのような点が成長したか、目標を達成できたかなどを把握することで達成感を感じられますし、その達成感は今後の就活におけるモチベーションになるでしょう。
また、次の課題や目標をみつけることも大切です。インターンは行って満足するものではなく、得たスキルや経験を活かしつつ、みつけた課題をどのように解決していくかを考えるものと言えます。
インターンシップで学んだことを明確にしよう
今回は就活において、インターンシップを通じて学んだことを話す際のポイントについて紹介してきました。
インターンシップは学生の段階で実務を体験できる非常に貴重な機会なので、ぜひ本記事を参考に、最大限活かして就活に役立ててください。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。