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繊維業界の特徴や現状とは|今後の動向や有名企業など幅広く解説

繊維業界は日本の伝統的な産業の一つであり、私たちの生活に欠かせないことを知っていますか?

日本の高い技術力により、品質の良さに定評がありますが、現在繊維業界は転換期を迎えています

繊維業界を目指す就活生は、より細かな業界への理解が必要になりますので、本記事を参考にしてくださいね。

繊維業界や職種について解説

繊維業界とは、私たちの生活にとても関係深い業界です。

しかし、具体的にどのような業界か知らない人も多いでしょう。

そこで、繊維業界とは具体的にどのような業界なのか、また職種は何があるのかをご紹介します。

  • 繊維業界について
  • 繊維業界の職種の例

繊維業界について

繊維業界とは、主に紡系・紡績・裁縫・染色で天然繊維や化学繊維を扱う業界のことです。

繊維素材は糸や布となり、主に洋服やスーツなどの繊維製品として販売されています。

扱う繊維は主に2種類に分かれ、天然繊維と化学繊維があります。

代表的なものでは、天然繊維にはコットンやウール、麻など。化学繊維にはレーヨンやポリエステルが挙げられます。

また、繊維業界は主に衣料品に関わり、繊維メーカーやアパレルメーカーを通して一般消費者の手に渡ります。

しかし現在では、繊維技術を応用して医療、IT、建築など他分野への進出も進んでいるため、動向に注意が必要です。

繊維業界の職種の例

  • 生産
  • 研究開発
  • 商品開発
  • 営業

繊維メーカーは自社工場を保有していることがほとんどです。中でも生産業務は、製品の品質管理だけでなく、製造設備の設計も行うため専門性が必要となります。

研究開発では、素材の研究、実験、解析を行うことで、製品の安全性や性能を計っています。製品の品質向上や改良に関われるのが特徴です。

また、商品開発はアイデアを形にするだけでなく、ニーズに合った改良や他分野の開発にも関わるため、花形と言われています

営業職は、自社製品を世の中に販売促進をしていきます。自社で良い製品ができても、世に知れ渡るかは営業にかかっているため、販路拡大に非常に重要な仕事と言えます。

繊維業界の現状や今後の展望

就職活動をする上で、繊維業界の現状と今後を把握することは非常に重要です。

繊維業界は転換期を迎えており、今後どのような分野に進出し、市場を獲得していくかが鍵になります。

就活では業界の現状や今後を把握することは必須になりますので、ぜひ業界研究に役立ててくださいね。

  • 繊維業界の現状
  • 繊維業界の今後の展望

繊維業界の現状

繊維の国内生産は減少傾向にあります。

背景には、新型コロナウイルスの影響によって衣料品の需要が減少したことや、輸入品が増加し、輸出が減少している現状です。

特に、中国や東南アジアのメーカーから安価で仕入れることができるため、国内の市場は今後も縮小していくと見られています。

このような理由から業界各社が非繊維業界への進出し、生き残りを目指す動きは加速していくでしょう。

化学繊維の技術を活かし、医療機器やスポーツ器具、住宅の断熱材や自動車など様々な製品に繊維技術が注目されています。

繊維業界の今後の展望

衣料品の消費を主としていた繊維業界は縮小傾向にあることをご紹介しました。

繊維業界は現在転換期を迎えており、繊維業界を志望している就活生にとっては、今後の動向は非常に気になる部分でしょう。

ここからは、生き残りをかけて様々な取り組みをしている繊維業界の今後を、具体的にご紹介します。

①積極的な海外進出

現在、海外市場へのM&Aにも積極的に取り組む繊維メーカーが増えています。

国内の市場規模が縮小しているのに対し、海外では繊維の需要が高まっています

特に新興国や発展途上国では、人口や所得の増加に伴い繊維製品の消費が増えているのです。

日本で培った高い技術力や、販路拡大のノウハウを海外で活かすことで、国内だけに依存しないリスクの分散ができるメリットもあります。

また、買収した企業の技術を取り入れて新製品を生み出したり、海外工場を得ることによって今後もさらに拡大を目指していくことが予想されます。

②大手企業は高付加価値製品の生産に注力

価格競争に打ち勝つために、付加価値がある製品の生産へ注力する企業が増えています。

日本の強みは技術力の高さです。品質の高さは海外でも定評があるため、付加価値を付けることで海外市場への展開が進んでいます。

例えば、航空機や自動車に使用されるアラミド繊維や炭素繊維、海水の淡水化に使用される水処理膜が挙げられます。

高付加価値の製品を開発することで世界的なシェア獲得だけでなく、環境問題分野でも成長することが繊維業界全体の目標になっています。

繊維業界で求められる人材の特徴3つ

  • 発想力のある人
  • コミュニケーション能力のある人
  • 物事に積極的に取り組める人

前述の通り繊維業界は転換期を迎えており、様々な変化に柔軟かつポジティブに対応できる人材が求められます。

また素材を扱う業界だからこそ、アイデアを活かして新しい製品開発や他分野への進出に生かすことができるため、アイデアを出すことが好きな人はぜひ発想力をアピールしましょう。

そしてアイデアを実現させるためには、周りを巻き込んで実現させるコミュニケーション能力も必要です。

海外進出や他分野進出が積極的に行われる中で、物事に消極的にならず自分ごととして積極的に取り組める人は、繊維業界に向いていると言えます。

繊維業会の大手企業を3つ紹介!

繊維業界の大手企業は、名前を知っている人も多いでしょう。しかし、それぞれの会社がどのような特徴を持っているかを把握することで、繊維業界の全体像が見えてきます。

今回は、繊維業界の中でも高いシェア率を持つ3企業をご紹介しますので、業界研究の参考にしてくださいね。

  1. 三菱ケミカルHD
  2. 東レ
  3. 旭化成

①三菱ケミカルHD

本社所在地東京都千代田区
設立2005年
従業員数68,639名(連結 2023年3月末現在)
売上高46,345億円

繊維業界の売上1位に君臨するのが三菱ケミカルHDです。

事業は主に3分野に分かれており「素材」「機能商品」「ヘルスケア」を展開しています。

木材パルプから作られ、民族衣装やスーツの裏地等に使用される「再生セルロース繊維キュプラ」を始めとした環境に配慮した素材を開発しています。

また、技術力を駆使したオリジナルアパレルブランドを展開するなど、新しい事業領域に進出するなど挑戦を続けています。

②東レ

本社所在地東京都中央区
設立1926年
従業員数48,682人(連結 2023年3月末現在)
売上高24,893億円

東レは天然繊維・化学繊維のどちらも手がけていますが、特に繊維や樹脂などの化学製品を中心に展開しています。

近年では、炭素繊維複合材の分野に強みを持ち、長い歴史と総合力で世界の市場に参入しています。

現在では、炭素繊維がアメリカのボーイング社の飛行機にも採用されたり、インドでは自動車のエアバックの生地を生産する新工場を稼働するなど注目を集めています。

「素材には社会を変える力がある」というコンセプトに則って気候変動や教育活動にも力を入れています。

③旭化成

本社所在地東京都千代田区
設立1931年
従業員数48,897人(2023年3月末現在)
売上高1,284億円

旭化成は、繊維だけでなく医薬品、エレクトロニクスから日用品や住宅まで幅広く手がけています。

中でもサランラップは50年以上の歴史を持ち、国内シェアNo.1を誇るなど、私たちの生活にも身近な企業と言えます。

また近年では繊維以外の分野にも力を入れています。例えば、水処理や環境分野で高い評価を受けている「中空糸ろ過膜マイクローザ」があります。

繊維業界への理解を深めて就活に役立てよう

繊維業界を志望するにあたり、繊維のことだけでなく他事業の取り組みも包括的に理解することが必須です。

また、各社にそれぞれの得意分野があり、近年では新事業への参入が顕著になっています。

企業研究を細かく行い、自分の希望にあった企業を見つけてくださいね。

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若林

この記事を書いた人

若林

青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。

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