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内定辞退の手紙の書き方を解説|誠意が伝わる例文や郵送マナーも紹介

複数企業から内定をもらうと、入社しない企業に内定辞退の連絡をしなければなりません。これには「怒られるのでは?」「怖い」と悩む就活生も多いでしょう。

しかし、企業とのやり取りとはいえ、無礼な対応をしなければ基本的には問題ありません。

大切なのは、誠意をもって伝えること。今回は、手紙で内定辞退を伝える方法や例文、郵送マナーを解説します。

内定辞退は手紙でも伝えると誠意が伝わる!

内定辞退は、マナーに従った方法で伝えましょう。まずは以下の2つが重要です。

  1. 基本は電話のみでOK
  2. 手紙だけの連絡は避けた方が無難

内定辞退の手紙を書く前に、電話での伝え方と手紙の注意点を押さえましょう。

①基本は電話のみでOK

内定辞退の連絡は、基本的に電話で伝えます。電話なら、早めにこちらの意思を伝えられますし、企業側も早期対応をしやすくなります。

電話をかける時間帯は、始業の1時間後~終業の1時間前が目安。昼休みとなる12時~14時を避けて連絡してください。

担当者と電話がつながったら、大学名・氏名を名乗った上で、「大変申し訳ありません。内定を辞退させていただきたいと思います」とていねいな言葉で伝えます。

もし担当者が不在の場合は、あらためて自分からかけ直しましょう。

②手紙だけの連絡は避けた方が無難

電話連絡に加えて、手紙でも内定辞退する旨を伝えると、よりていねいです。

しかし、電話せずに手紙をいきなり送ることは失礼に当たります。「一方的に送りつけてきた」「非常識」と見られる可能性が高くなりますので、必ず電話をしてください。

電話の際に「内定辞退書の送付は不要」と言われた場合は、内定辞退の手紙を送る必要はありません。

内定辞退を手紙で伝えた方が良い場合3つ

「内定辞退の手紙はいらない」とも言われる昨今、手紙を送るかどうか悩むかもしれません。

判断の1つの基準は、次の3つのケースに当てはまるかどうかです。当てはまる場合は、内定辞退の手紙を送る方がよいでしょう。

  1. 一度承諾した内定を辞退する場合
  2. 紹介を受けた企業を辞退する場合
  3. マナーを重んじる企業を辞退する場合

①一度承諾した内定を辞退する場合

一度内定承諾をしたあとに辞退する場合は、しっかりと謝罪を伝えなければなりません。そのため、電話と手紙の両方で内定辞退を伝えましょう。

企業側としては、内定承諾をした就活生は「新入社員」同然です。内定期間や入社後の研修に向けて、さまざまな準備を進めています。

こうした状況での内定辞退は企業側に大きな迷惑をかけていますので、よりていねいで誠意ある伝え方が必要。そのため、手紙も送る必要があるのです。

②紹介を受けた企業を辞退する場合

大学の先生や先輩、家族や親戚などから紹介された企業を辞退する場合も、内定辞退の手紙を送るとよいでしょう。

雑な内定辞退の連絡をすると、「紹介されたのに断ってきた」ことで、紹介してくれた人の印象を悪くする恐れがあります。

紹介してくれた人の恩に報いると同時に、企業側に「辞退にはなったが、いい人を紹介してくれた」という好印象を残すためにも、電話と手紙の両方で誠意ある言葉を伝えてください。

なお、内定辞退することは、紹介してくれた人にも伝える必要があります。

③マナーを重んじる企業を辞退する場合

伝統ある企業やビジネスマナーに厳しい企業の場合も、内定辞退の手紙を送りましょう。具体的には、銀行や証券会社などの金融機関、昔から続く老舗企業などです。

企業側に悪い印象を残すと、大学全体のイメージ低下や後輩が採用されにくくなる恐れがあります。

決して失礼のないよう、正しい文法と言葉遣いで、様式を厳守したていねいな手書きの手紙を送ってください。

内定辞退を伝える手紙の基本マナー3つ

内定辞退を伝える手紙を書くには、次の3つの原則を押さえましょう。

  1. 手書き・縦書き
  2. 便せん・封筒は白無地
  3. 修正液は使わない

「手書きで修正液なし」は大変ですが、それを乗り越えることで、あなたの誠意をきちんと伝えられます。

①手書き・縦書き

内定辞退を伝える手紙は、内定をもらったことへの感謝とともに、それを辞退することの謝罪を伝えるもの。こうした手紙は、伝統的に「手書きが良い」とされています。

また、伝統的に、横書きよりも縦書きの方がていねいな印象を与えられます。ていねいさが第一の内定辞退の手紙でも、縦書きがベストです。

いきなり書き始めると、何枚も書き損じてしまうでしょう。あらかじめパソコンで文面を作り、それをていねいに書き写す方法がおすすめです。

②便せん・封筒は白無地

便せんと封筒は、どちらも白の無地を選びます。キャラクターや柄、写真が印刷されているもの、全体に色が付いているものは、カジュアルなため不適切です。

便せんの場合、白地に縦書き用のけい線が入っているものが使いやすいでしょう。完全に無地の場合は、けい線がある紙を下敷きに使うとまっすぐ書けます。

封筒は、便せんを三つ折りにして入るサイズの二重封筒を使ってください。二重封筒は、正式な手紙を送る際に使われるものです。

手紙以外の書類も同封しなければならない場合は、書類をクリアファイルに入れ、そのクリアファイルが入るサイズの封筒を用意しましょう。

③修正液は使わない

内定辞退の手紙では、修正液や修正テープを使用してはいけません。書き間違えたら、最初から書き直してください。

相手に誠意を伝えるためには、誤字脱字等がなく、きれいな状態の手紙を送る必要があります。1か所でも修正があれば、「書き直す手間を惜しんだ」と見られてしまうでしょう。

手間をかけて間違いのないていねいな手紙を作成することが、きちんと誠意を伝えることにつながるのです。

【誠意が伝わる】内定辞退の手紙の書き方3ステップ

では、内定辞退の手紙を書き始めましょう。手紙の本文は、次の3つを順番に書きます。

  1. 拝啓と時候の挨拶から入る
  2. 内定のお礼を述べる
  3. 内定辞退の報告と理由を書く

①拝啓と時候の挨拶から入る

はじめに書くのは、「拝啓」と時候の挨拶です。具体的には次のような文です。

拝啓
○○の候、貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。

「○○」に入る言葉は、月ごとに以下のようなパターンがあります。それぞれの意味を調べ、その時期により当てはまる言葉を選ぶとよいでしょう。

9月初秋、秋涼、秋霜、涼風、白露
10月秋涼、秋月、菊花、朝寒、清秋
3月早春、春風、春寒、春暖、若草

②内定のお礼を述べる

次に、内定をもらったことへのお礼を述べます。企業側は多くの就活生から、あなたを選んだのです。そのことをきちんと受け止めて感謝を示しましょう。

「先日は、内定のご連絡をいただき、誠にありがとございました。」
という一文で伝えるとよいでしょう。

内定辞退を伝える前に感謝というワンクッションを置くことで、企業側担当者の気持ちを和らげることもできます。

③内定辞退の報告と理由を書く

いよいよ内定辞退とその理由を書く部分です。大嘘を書くのはよくありませんが、正直に書きすぎても悪印象を与えかねません。オブラートに包みつつ、支障のない範囲で理由を伝えましょう。

例えば、以下のように書くことができます。

せっかくいただきました内定ではございますが、一身上の都合により、内定を辞退させていただきたく、ご連絡を差し上げました。

理由をよりていねいに伝えたい場合は、「自身の適性」「将来の進路」など、簡潔な表現を検討してみてください。

【誠意が伝わる】内定辞退を伝える手紙の例文

拝啓
仲秋の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
先日は、ご多用の折、内定のご連絡をいただきまして、誠にありがとうございました。
大変嬉しく、光栄ではございますが、お電話でお伝えいたしました通り、内定を辞退させていただきたく存じます。
○○様、貴社の皆様には貴重なお時間をいただきましたのに、このようなご連絡を差し上げますこと、誠に申し訳ございません。
就職活動を通して皆様に大変お世話になりましたこと、あらためて御礼申し上げます。
末筆ではございますが、貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。
敬具

○年○月○日
大学・学部名・学年・氏名
会社名 部署名 ○○様

内定辞退を伝える手紙の基本的な構成や表現を押さえた例文は、上のようになります。伝えにくい「内定辞退」を感謝の言葉で挟む点がポイントです。

また、「敬具」や日付、自分の名前、相手の企業名等も忘れずに書いてください。「敬具」と自分の情報のみ、右下揃えで書きます。担当者名が不明の場合は、「採用ご担当者様」で構いません。

内定辞退の手紙を郵送する時のマナー3つ

内定辞退の手紙を書き終わったら、三つ折りにして封筒に入れ、発送します。発送までの手順を次の3ステップで見ていきましょう。

  1. 自分の情報は封筒の裏に書く
  2. 宛先は担当者名まで記載する
  3. 郵便局窓口から送る

①自分の情報は封筒の裏に書く

まず、封筒の裏側に自分の郵便番号・住所・氏名、そして日付を記載しましょう。書く場所は2通りありますが、封筒裏の左半分に全て書くやり方がわかりやすいでしょう。

【自分の情報・日付を書く位置】※全て封筒裏の左半分に書く

日付左上に「○月○日」と縦書きする
郵便番号日付の下側にアラビア数字で横書きする
住所・氏名郵便番号の下に縦書きする

郵便局公式サイトにある「封筒の表書き・裏書きの書き方」に、実際の書き方が参考になります。

②宛先は担当者名まで記載する

封筒の表には、送り先である企業の住所・社名・部署名・役職名・担当者名を書きます。担当者名が不明の場合は、「人事部人事課 採用ご担当者様」などとするとよいでしょう。

住所の番地は、「○丁目○番地○号」という正式な形で書いてください。都道府県名も略さずに書きます。

手紙一般のマナーとして、表書きの文字の大きさは、封筒裏側の自分の住所・氏名よりも大きく書きましょう。

③郵便局窓口から送る

内定辞退の手紙と封筒を用意できたら、あとはのり付けで封をして、発送するだけです。できれば郵便局窓口から速達で出しましょう。

郵便局窓口から発送する理由は、その場で重さを確認して適切な料金を払えるから。料金不足で企業側に迷惑をかけたり、配達が遅れたりすることを防げます。

窓口で「速達でお願いします」伝えて速達で送ると、より早く企業に届けられます。

内定辞退は手紙を使って誠意とともに伝えよう!

せっかく内定をもらえた企業を辞退するのは、心苦しいもの。しかし、自身の適性や進路を真剣に検討した上での判断ですから、自信を持ってください。

内定辞退の電話とマナーに従った手紙で、自分を選んでくれた企業と関係者へ誠意ある感謝と謝罪を伝えましょう。

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若林

この記事を書いた人

若林

青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。

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