コールセンター業界は、近年売上高が増加傾向にある業界の1つです。コロナ禍でも好調であり、今後も安定した需要が見込まれます。将来性があるため、コールセンター業界を目指す就活生も多いのではないでしょうか。
今回はコールセンター業界の概要や傾向、コールセンター業界の主要企業について詳しく解説します。
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コールセンター業界とは

コールセンター業界とは、コールセンター事業を専門・メインとする会社が属する業界を指します。
そもそもコールセンターとは、電話対応を専門とする事務所・部門です。自社内にコールセンターを設置して社員が対応する会社もあれば、電話対応はコールセンター業界の会社に外注するケースもあります。
コールセンター業界の仕事は大きく以下の2種類に分けられます。
- インバウンド型
- アウトバウンド型
ここからはそれぞれの特徴や主な仕事内容を紹介します。
①インバウンド型
インバウンド型はお客様からかかってくる電話に対応する業務です。受電業務とも呼ばれます。
インバウンド型に該当する仕事として、以下の例が挙げられます。
- 問い合わせ対応
- クレーム対応
- 電話注文、予約受付
- 担当者・窓口への取り次ぎ(一次対応)
後述するアウトバウンド型よりも求人数が多めです。なお、近年はインバウンド型の業務において、メールやチャットで受け答えする場面も増えています。
②アウトバウンド型
アウトバウンド型はコールセンター側からお客様に電話を発信する業務です。架電業務・発信業務とも呼ばれます。
アウトバウンド型に該当する業務は、大きく以下の2種類に分けられます。
- テレフォンアポインター(テレアポ)
いわゆる営業電話です。商談のアポイント獲得を目的としています。 - テレマーケティング(テレマ)
対象の商品やサービスの利用者に対して、電話でアンケートを行う仕事です。商品・サービスに対する満足度や困っていること・要望を調査します。
コールセンター業界の動向

コールセンター業界の売上高は全体的に増加傾向にあります。株式会社矢野経済研究所が実施した調査によると、2020年から2021年のコールセンターサービス市場規模はそれぞれ以下の通りです。
- 2020年:10,421億円 前年度比104.6%
- 2021年:11,259億円 前年度比101.1%
参照元|株式会社矢野経済研究所「コールセンターサービス市場/コンタクトセンターソリューション市場の調査を実施(2022年)」
コールセンター業界はコロナ禍でも好調でした。理由として、コロナ禍を契機にデジタルシフトが求められるようになり、非接触窓口として顧客の生の声を得られるコールセンターの需要が増したためと考えられます。
コールセンターは業種問わず必要な役割な上、前述の理由によって注目度が増しているため、今後も安定した需要が見込まれる業界です。
コールセンター業界の主要企業5つ

コールセンター業界の主要企業として、以下の5社が挙げられます。
- トランス・コスモス
- ベルシステム24HD
- KDDIエボルバ
- NTTマーケティングアクト
- りらいあコミュニケーションズ
それぞれの企業について、概要や特徴を紹介します。
①トランス・コスモス
社名 | トランス・コスモス株式会社 |
創業日 | 1985年6月18日 |
売上 | 373,830百万円(2023年3月期) |
従業員数 | グループ70,291名(国内:43,956名、海外:26,335名)(2023年3月末時点) |
展開地域 | 日本全国、アジア、ヨーロッパ、北米・南米 |
トランス・コスモスはコールセンター業界の中でも圧倒的な規模で、売上高・従業員数・展開地域いずれもトップクラスを誇る会社です。
コールセンター業務のほか、デジタルマーケティングサービスやECワンストップサービス等の幅広い事業を展開しています。
②ベルシステム24HD
社名 | 株式会社ベルシステム24ホールディングス |
創業日 | 1982年9月20日 |
売上 | 156,054百万円(2023年2月期) |
従業員数 | グループ連結:社員10,920名、有期労働契約雇用者の年間平均人員数21,209名 (2023年2月時点) |
展開地域 | 日本全国、台湾、タイ、ベトナム(タイ・ベトナムはグループ企業) |
ベルシステム24HDはコールセンター業界主要5社の中で最も創業が古く、40年以上の長い実績を持つ会社です。
DX認定事業者としての認定を受けており、最新のテクノロジーを活用したサービスを提供します。
③KDDIエボルバ
社名 | 株式会社KDDIエボルバ |
創業日 | 1996年5月30日 |
売上 | 120,400百万円(2023年6月時点) |
従業員数 | 約27,000名(2023年6月時点) |
展開地域 | 日本全国 |
株式会社KDDIエボルバはKDDI株式会社の子会社です。コンタクトセンターを中心としたBPO事業を展開しています。
KDDIグループの豊富なノウハウを最大限に活用し、コンタクトセンター運営から顧客接点に関わるあらゆる活動、および関連するバックオフィスサービスを提供します。
④NTTマーケティングアクト
社名 | 株式会社マーケティングアクトProCX |
創業日 | 2021年7月1日 ※前身であるNTTマーケティングアクトの設立は2002年5月1日 |
売上 | 66,541百万円(2023年3月期) |
従業員数 | 非公開 |
展開地域 | 西日本をメインとした日本全国 |
NTTマーケティングアクトはコンタクトセンターおよびBPO・DX/CXを主要事業としており、西日本を中心に全国に展開しています。
前身である株式会社エヌ・ティ・ティ マーケティングアクトは、2022年4月1日の事業譲渡完了に伴い解散となりました。
⑤りらいあコミュニケーションズ
社名 | りらいあコミュニケーションズ株式会社 |
創業日 | 1987年6月 |
売上 | 120,619百万円(2023年3月、連結) ※うちコンタクトセンター事業は101,600百万円 |
従業員数 | 正社員:13,859名 契約社員:17,794名(2023年3月時点、連結) |
展開地域 | 日本全国 |
りらいあコミュニケーションズ株式会社はコンタクトセンター事業とバックオフィス事業を展開する会社です。コンタクトセンター事業の売上は全体の84%を占めています。
サステナビリティに力を入れており、方針や行動指針を明確に定めた上で公表しています。
コールセンター業界の企業研究はしっかり行おう

コールセンター業界は就活生に人気な業界の1つとして挙げられるでしょう。
コールセンター業界の売上高は全体的に増加傾向であり、コロナ禍でも好調でした。業種を問わず必要な役割であり、デジタルシフトの動きも相まって今後も安定した需要が見込まれます。
一口にコールセンター業界といっても、会社によって特徴が大きく異なります。コールセンター業界を目指すのであれば、企業研究をしっかり行なった上で選考に挑みましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。