ビジネスの現場では「柔軟な対応」が必要だと、よく言われると思います。物事を考える場合に大切なスキルですが、一口に柔軟性と言っても在り方は多種多様です。
そこで、本記事では柔軟な対応ができるとアピールする際のポイントを解説します。ぜひ、これからの就活対策の参考にしてみてくださいね。
柔軟な対応ができる意味
柔軟性のある人は、状況に応じて臨機応変に対応できます。社会人になるとマニュアルや指示通りに仕事を進めるだけでなく、イレギュラーが生じることも少なくありません。
突然の予定変更や未経験のことに対してもすぐに対応できる人材は、企業でも重宝されるでしょう。
凝り固まった考え方を持たず、他者からの意見を取り入れて、幅広い視点から物事を見ることができるのも、柔軟な立ち回りができる人の特徴です。
柔軟な対応ができる人の3つの特徴

柔軟に対応できる力を持っている人の特徴は主に以下の3つです。自分に当てはまっているかチェックしてみてくださいね。
- 冷静な判断ができる
- 判断力がある
- 周りの意見を聞き入れる
①冷静な判断ができる
普段から計画性を持って物事を進めており、落ち着いて冷静に状況を認識して、どのように行動すべきか考えられる人は、柔軟性があると言えます。
普通はトラブルが起きると慌ててしまい、とくに初めての業務では緊張して冷静になれない人も少なくありません。
しかし柔軟性のある人なら、あらゆる状況を想定して事前に十分なリサーチやシミュレーションを行い、落ち着きながら冷静に対応できるでしょう。
②判断力がある
柔軟性がある人は、トラブルが起こっても臨機応変に判断・対応できます。実際に予測不能な事態に陥ったときには、時間に猶予がない状況の中で、咄嗟に正しい判断を下すことが大切です。
時には複数の選択肢があっても、結果を見通して判断する必要があるでしょう。
経験が伴っていないと思い切って決められないかもしれませんが、その場に合った判断ができる人材は、柔軟に対応できる人だと言えます。
③周りの意見を聞き入れる
自分の考えだけに固執せずに、積極的に立場に関係なく周りの意見を取り入れられる人も、柔軟性があると言えます。
絶対に自分が正しいと思っていると、問題に直面した際に解決策が見つからず、仕事が滞る場合があります。
周りの意見を聞かないと、職場の人間関係に悪影響を与える可能性もあるでしょう。主観以外にも物事を俯瞰して見ることができ、柔軟な思考力を有する人材を、多くの企業は求めているはずです。
企業が求める柔軟な対応

企業は具体的にどんな能力を求めているのでしょうか。高評価につなげるためにも、以下の2点を詳しく考えてみましょう。
- トラブルにあった時の対応力
- 様々な意見を受け入れられる力
①トラブルにあった時の対応力
仕事をする上で、トラブルは避けられません。そのため、アクシデントの際にも状況を冷静に考えて、最善策を考えることが重要です。
イレギュラーな事態にも恐れることなく立ち向かって、パニックに陥っている現場を仕切れる頼もしい人がいれば、周りの人々も安心して業務に集中できるでしょう。
柔軟に対応する人材がいれば、トラブル自体の解決だけでなく、周りの人々の精神的な安定にも寄与するため重宝されるはずです。
②様々な意見を受け入れられる力
リスク回避のためにどんなに念入りに準備をしても、トラブルを絶対に避けられるわけではありません。
したがって、物事につまずいたとしても、一つの考え方のみに捕らわれず、自由な発想によって危機を乗り越えられる人材が企業に必要とされています。
会議で良いアイデアが出ない場合や仕事が行き詰ったときでも、柔軟な思考力は重要です。様々な意見を取り入れて打開策を見出すためにも、企業は柔軟性を持つ人物を求めています。
柔軟な対応が出来ることをアピールする時の3つのポイント

柔軟に対応できる力を、どうやってアピールしたら良いのでしょうか。以下の3つのポイントを意識しながら、自己PRを作成してみてくださいね。
- エピソードを入れて伝える
- 主体性がある上での柔軟性をアピールする
- 企業で働いた時にどのように活かせるかを述べる
①エピソードを入れて伝える
「私には柔軟性があります」と述べたとしても、どんな能力を持っているのか伝わりにくいでしょう。しかも柔軟性を自己PRに用いる就活生はたくさんいるため、差別化を図る必要性もあるでしょう。
例えば「ピンチに強い」「周囲の意見を取り入れられる」のように、具体的な言葉で伝えれば印象に残りやすくなります。
そしてあなたの強みの信憑性を上げるためにも、アピールを裏付けるエピソードが必要です。
②主体性がある上での柔軟性をアピールする
柔軟性がある人物は周りに合わせるのが得意だと思われますが、自分の意見がなく周囲に流されやすい人だと勘違いもされやすいです。
協調性があることはプラスですが、自己主張ができない人物だと採用担当者から思われないように気を付けてくださいね。
そのためには主体性を持っていて、柔軟に行動できることをアピールする必要があります。柔軟性とともに、受け取った意見をブラッシュアップして、自分の意思を通せる芯の強さも伝えることが大切です。
③企業で働いた時にどのように活かせるかを述べる
自己PRでは強みを伝えるだけでなく、どのように活かせるのか述べると、採用担当者があなたが仕事をする姿をイメージでき、高評価につながりやすくなります。
したがって企業研究を行い、応募企業の求める人材を把握して、会社が必要とする人材像に合った内容を選ぶことが大切です。
採用後の柔軟性の活かし方をうまく伝えられれば、仕事へのやる気もアピールできるでしょう。
柔軟な対応ができることをアピールする時の例文3選

次に、効果的に柔軟性をアピールできる例文を3つ紹介します。あなたの強みに合ったものを参考にして、自己PRを作成してみましょう。
- 例文①トラブルが起きたときに冷静な判断をした
- 例文②常に周りの意見を聞き入れることを意識している
- 例文③柔軟性を身に着けようと努力をした
例文①トラブルが起きたときに冷静な判断をした
柔軟性と冷静さを強みとしてアピールした例文です。仕事でトラブルが発生しても、落ち着いて判断してくれそうな印象を与えるでしょう。
私は感情的にならず、常に落ち着いて行動できます。私が大学時代にしていたアルバイトは、居酒屋での接客です。人気のお店だったので、日々忙しく仕事が充実していました。 ただし、居酒屋では酔っぱらった方の接客も必要になるため、クレームを言われるときもあります。しかし、私は腹を立てることなく、落ち着いて対応してきました。 感情が先行すれば、起こったトラブルがさらに大きくなると、私は考えているためです。そのため、学校での友人関係やアルバイトでの人間関係も、円滑に保ってきました。 入社後にもしトラブルが生じた際にも、感情的にならずに柔軟に対応していきます。 |
例文②常に周りの意見を聞き入れることを意識している
あえて強みは柔軟性であると記載せずに、より具体的に「人の意見を受け入れられることである」と述べています。
採用後にも一つの考えだけに捕らわれることなく、自由な発想で苦境も乗り越えられそうだと思われるでしょう。
素直に周りの意見を受け入れられることが、私の強みです。 この長所を発揮したのは、高校時代の部活動です。 私は高校ではサッカー部に入部して、日々練習に打ち込んでいましたが、持久力がないため初めのころは試合に出られませんでした。 そこでサッカー部のメンバーだけでなく、陸上部や水泳部にもトレーニング方法を聞いて回って、そこで得た意見の中から自分に合ったものを実践しました。 持久力が大きく向上したため、レギュラーとして試合に参加でき、結果的に今はたくさんの意見を取り入れることが重要だと感じています。貴社でも常に多くの方々の意見を参考にして、成果を上げたいです。 |
例文③柔軟性を身に着けようと努力をした
元々柔軟性がなかったが、バイトの接客によって柔軟に対応できるように意識したという例文です。
具体的にどんな経験によって能力を身につけたのかはっきり示されており、説得力が高い自己PRが作られていますね。
私の強みは、臨機応変に対応できることです。大学時代にアパレルのアルバイトをしていたときに、この長所を身につけました。 私は元々マニュアル通りに商品をおすすめしていましたが、それだけではお客様の気持ちは中々つかめません。 そこでまず、普段どんな洋服をお召しになっているのか聞いて、一人一人に合った提案が大切だと学びました。 お客様に合わせた提案を心がけることで、異なる状況にも対応できる柔軟さを身につけられたと思っております。 入社後にも状況に合わせて最善策を考えながら臨機応変に対応し、貴社の利益の獲得に貢献したいです。 |
企業にあった柔軟な対応ができるスキルをアピールしよう
今回は柔軟性をアピールするときのポイントや例文を紹介しました。
状況に合わせて柔軟に対応できる人は、業種や職種に関係なく重宝される存在です。スキルの活かし方を適切にアピールして、企業で活躍できる人材を目指してくださいね。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。