成功体験は、企業との面接などで聞かれることもある質問です。しかし、どのように回答すればよいか困ってしまう方もいるでしょう。
本記事では、企業が成功体験を聞く意図・成功体験の具体例・回答時の例文・回答文のおすすめ構成・成功体験がない際の対処法について解説します。
初めに回答時の例文から確認したい方は、こちらをご覧ください。
企業が成功体験について聞く意図
企業がなぜ成功体験について聞くのか意図を把握していれば、企業が求めている回答を目指せるのが利点です。
企業が意図していることとしては、以下の2つが挙げられます。
- 目標達成のために努力した経験を知るため
- 成功に対しての価値観を知るため
目標達成のために努力した経験を知るため
企業が成功体験について聞くのは、目標達成のためにどんな努力を行った経験があるか知るためです。
成功に結び付けるために、どのように課題点を見つけて改善したのか聞けば、仕事上でも課題点に向き合って解決できるかどうか判断できます。
また、成功体験からどのような学びを得たか聞きたいといった意図もあるでしょう。
これまでの経験を今後にどう活かしていくのか確認すれば、仕事に取り組みながら成長していける将来性があるかどうかチェックできるのです。
成功に対しての価値観を知るため
企業が成功体験について聞くのは、成功に対しての価値観を図るためでもあります。
成功とひとえに述べても、さまざまな経験が含まれるため、どんな成功体験に価値を感じたか聞けば、性格や価値観を知るきっかけとなるでしょう。
そのため成功体験について書く際には、企業が求めている性格や価値観を把握してから文章を作成することが重要になります。
自身の価値観と企業の求める条件のすり合わせを行った上で文章を考えましょう。
成功体験の例を紹介!
成功体験の具体例を確認すれば、自身のどんな体験を紹介すればよいかイメージしやすくなるでしょう。成功体験として挙げられる事柄は、以下の通りです。
- 受験や試験に合格した
- 成績を伸ばした
- 部活動でいい成績を残した
- アルバイト先の売上を伸ばした
- ピアノのコンクールで入賞した
- 長期インターンシップで目標売上を達成した
- ビジコンで優勝した
学業で良い成績を修めた以外にも、アルバイトや習い事などに懸命に取り組み、成果を挙げたなどの経験も成功体験として紹介できます。
成功体験の回答例文を4つ紹介!
成功体験の回答の例文を参考にすれば、どんな流れで答えればよいか想像しやすくなるでしょう。そこで、ここでは内容別に4つの例文を紹介していきます。
- 【例文①】学業
- 【例文②】趣味・特技
- 【例文③】アルバイト・インターンシップ
- 【例文④】部活・サークル
【例文①】学業
私の成功体験は、ゼミで取り組んだ研究で優秀賞を受賞したことです。 研究はグループで行いましたが、最初にテーマを決める段階で躓いてしまい、リーダーを考え直さなければいけませんでした。そこで私はリーダーに立候補し、Zoomでメンバーと話し合い、テーマの希望を聞いて実現するための課題を整理しました。 さらに2日に1度30分のミーティングを実施し、それぞれの強みに合った役割を分担して効率よくレポートをまとめられるようにしました。余裕ができた時間で見直しを行い、完成度を高めたことで研究結果で賞をいただけました。 この経験から、私は共同作業の心掛けや作業効率を上げるやり方を学びました。 私は入社後も部署内で協力して作業効率を高め、売上アップに貢献したいです。 |
上記の例文では、チームで研究を行った際工夫したことについて説明しています。
リーダーとして貢献した経験から、入社後も作業効率を高められるよう働きかけたいと自身の強みを紹介しているのも特徴ですね。
【例文②】趣味・特技
私の成功体験は、大学時代に趣味で株を運用し、元手の3倍の金額に増加させたことです。 経済学部での株の講義をきっかけに、アルバイトで貯めた10万円を運用して3倍にすることを目標としました。毎日株価の値動きに着目しましたが、初めは運用方法に悩んで何度か損をしてしまいました。しかし、ニュースや株に関する記事を読んで知識を増やし、講義内容への理解を深めることで改善を目指しました。また教授にアドバイスを聞きに行き、新しい視点で考えるきっかけをいただきました。 結果として、運用を始めてから1年で元手の3倍の金額を達成しました。この経験から、学習内容を振り返り有識者の意見を取り入れることで、壁にぶつかっても突破口が見つかることを学びました。 私は入社後も基本的な知識や姿勢を大切に、目標を設定して改善方法を考え抜きたいです。 |
上記の例文では、株運用に成功した経験を紹介して、結果を数字で説明しています。
学んだことを振り返って意見を取り入れる大切さを実感したと得られた考えも伝えているのがポイントです。
【例文③】アルバイト・インターンシップ
私の成功体験は、化粧品販売員のアルバイトで、販売成績上位を達成したことです。 私は元々化粧品の知識量には自信がありました。しかし、数か月経過しても販売成績は最下位のままだったため、友人に協力を仰いで接客し、自身の様子を撮影しました。そして、お客様の悩みをしっかりと聞けていないことに気づきました。その後はお客様のお話を聞きながら要望やお悩みを汲み取ることに力を注ぎました。 結果として、お客様から「いろいろなことを相談できる」と高評価をいただき、販売成績で上位に入りました。この経験から、私はお客様の話を聞いて要望を引き出し、適切な提案を行う大切さを学びました。 私は入社後も、客観視で課題点を見つけ改善のために行動することで、顧客満足度を向上させたいです。 |
上記の例文では、アルバイトで販売成績最下位になってしまったものの、自身を客観視して改善を図り、成績上位になったことを紹介しています。
入社後も自分から改善のために動く姿勢で仕事に携わると伝えているのがポイントです。
【例文④】部活・サークル(400)
私の成功体験は、高校時代バレーボール部で実力を磨き、結果としてレギュラー枠に入れたことです。 部活のメンバーは35人で、入部当時私の実力は中間に位置していましたが、半年後の大会でチームのメンバーになることを目標に設定しました。誰よりも早く、遅くまで練習に取り組むことを意識し、どんな時でも毎日練習を継続しました。さらに、自身が苦手にしているプレースタイルを分析して、ウィークポイントを強化するための練習に打ち込みました。 結果として大会のメンバー入りを果たし、試合の勝利にも貢献できました。 私がこの体験で磨けたのは、毎日努力を継続する力と自分から考えて改善する力です。 私は入社後も仕事で必要なスキルを吸収してお役に立てるよう、努力を続けてまいります。 |
上記の例文では、部活動の練習に打ち込んでレギュラーのメンバーに選ばれたことを紹介しています。
目標達成のために工夫したポイントと、経験から培ったスキルを入社後にどう活かすかを説明しているのも特徴ですね。
成功体験を回答する際の3つの構成
成功体験を回答する際には、構成を重視するとスマートな文章に仕上げられます。具体的な構成のポイントは、3つあります。
- ①まずは結論を述べる
- ②エピソードは具体性を持たせる
- ③入社後にどう活かすかまで述べる
①まずは結論を述べる
まずは結論を述べて、どんな成功体験をしたのか回答しましょう。結論を述べる際には、簡潔に伝えることも大切です。
一度結論として言い切ることで、採用者に内容が伝わりやすい文章になります。
成功体験について伝える際には、いつ、どんな場面で成果を出したのか紹介しましょう。
また、売上アップや成績の上昇など、どんな成果を出したのか、数字も含めて説明すると、自身の主観だけでなく客観的な事実を伝えられますよ。
②エピソードは具体性を持たせる
結論の次には、具体性を持たせたエピソードを紹介しましょう。成功体験の詳細な内容として伝えるエピソードは、わかりやすく伝えることが重要です。
どんな点に苦労したか・どう改善したのか・周囲とどう協力したのかなどを順序だてて説明しましょう。
また、とっつきにくい印象を与えないよう、専門用語などは使いすぎないことも重要です。用語を使わなければいけない場合は簡単な説明を行いましょう。
③入社後にどう活かすかまで述べる
体験の内容を入社後にどう活かすか述べて、将来性を伝えることも重要です。
成功体験から学んだことや成長して強みになった部分を、入社後にどう発揮できるのかまで盛り込むことで、人材としての魅力を強調できます。
また、入社後の話では会社の事業内容にも言及して、自身ができる事柄を結びつけて答えるようにしましょう。
自己分析だけでなく、企業研究もしっかりと行っている印象を与えられるため、志望度が高いことをアピールできます。
成功体験がない場合の対処法
成功体験がない場合には、これまでに学んできたことを書き出して、どんな成長ができたか振り返ってみましょう。
部活で優勝した、売上を伸ばしたなどの目立ちやすい、輝かしい成績や結果が得られなかった場合も問題ありません。
成功体験の過程で学びが得られていれば、十分にアピールできます。
また、自分の行動の結果誰かから感謝された経験も、成功体験としてOKです。
感謝された体験を紹介すれば、人に寄り添うことが重視される仕事でも貢献できる、とアピール力を高められますね。
成功体験は誰にでもある|自分らしさを面接官へアピールしよう!
成功体験は誰にでもあり、聞かれたのであれば自分らしさを面接官に伝えるチャンスでしょう。
部活動やアルバイト、習い事などを通して成果を出したことや目標を達成した経験以外に、誰かから感謝されたことも成功体験として伝えられます。
成功体験を伝えて、仕事でどんな実力を発揮できるのかアピールしましょう。
この記事を書いた人
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。