就活ではこれまで聞いたことのない業界用語などを耳にすることが増えます。「リテール」という言葉を知っていますか?
ここではリテールについて、概要・現状課題・業界別に見たリテールの違い・仕事内容・向いている人の特徴をそれぞれ解説していきます。この記事を読むことで、リテールとは何かを網羅することができるため、ぜひ参考にしてください。
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リテールとは個人・中小企業が対象の営業!
リテールとは、個人や中小企業を対象にした営業のことです。リテールという言葉の意味、ホールセールと異なる点について、詳しく見ていきましょう。
- リテールとは?
- ホールセールと異なる点
①リテールとは?
リテールという言葉は英語のretailが語源であり、仕入れた商品を小売りにするというニュアンスが存在します。
ビジネスの世界でリテールと言えば、いわゆるBtoCの個人向け営業のことを差します。加えて、中小企業など比較的規模の小さい営業についても、リテールという言葉が用いられますよ。
単に「リテール」とだけ呼ばれることも、「リテール営業」と呼ばれることもあるでしょう。
②ホールセールと異なる点
リテールと対になる言葉として、「ホールセール」という言葉が挙げられます。ホールセールとは、法人向けの営業のこと。
たとえば、大企業や公的機関など、大口の取引に対して使われます。リテールがホールセールと異なる点は、小口か大口か、個人や中小向けか大企業や公的機関向けかどうかです。
リテールの現状課題
現状、リテールにおいて課題とされる点について見ていきましょう。以下に紹介する2つを把握しておくことで、企業研究や面接において役立てることができますよ。
- 人手不足
- デジタル化
①人手不足
人手不足によるリテールへの影響は、大きいと言えるでしょう。人手が足りないと、売るべき商品を売ることができず利益を圧迫してしまいます。利益が上がらなければ従業員全体の待遇も悪くなるばかりです。
人手不足を補うべく、業務改善を行い生産性の向上を目指す行動がとられています。IT技術の活用により、大部分で業務負担が減ってきました。しかしながら、このような業務改革は現在も多くの企業で引き続き必要とされています。
②デジタル化
近年はIT技術の進化やインターネットの普及によって、デジタル化に対応することが急務となっています。なぜなら、顧客のニーズも変化しているからです。
たとえば、ECサイトの運営、キャッシュレス化、レジの無人化などの施策が挙げられます。これらの変化についていけない企業は、競争力を失くしていくでしょう。デジタル化は、リテールにおいて必須の課題となります。

業界別のリテールの違い
リテールは、業界によってその特徴が異なります。ここでは、金融業界、アパレル業界、不動産業界におけるそれぞれのリテールの特徴についてみていきましょう。
- 金融業界
- アパレル業界
- 不動産業界
①金融業界
金融業界におけるリテールは主に、個人に対して金融商品販売を行っています。取り扱う商品は企業によって様々です。たとえば、投資信託、債券、株式、保険など。
金融業界では、これらの金融商品を売買する時にかかる手数料によって、収益を得るビジネスモデルを展開しています。
ありとあらゆる個人に対して営業が行われますが、特に開業医、中小企業社長、税理士などが大口の対象顧客になっています。これらの顧客に対して行う営業では、企業や事務所に訪問することも多いでしょう。
②アパレル業界
アパレル業界では、大きく分けて3つのリテール業務が存在します。1つ目は、直営店舗の管理運営です。スタッフの教育、在庫管理、売上管理などが業務として含まれますよ。
2つ目は、小売店への営業です。たとえば、百貨店やショッピングモールなどが挙げられます。これらの店舗に向けて、自社製品の売り込みを行っていきます。
3つ目は、ECサイトの管理運営です。たとえば、SNS運用などによる販売促進戦略の企画立案やアクセス解析などが挙げられます。
以上のように、アパレル業界では様々な角度から顧客へアプローチして、商品を販売していきます。
③不動産業界
不動産業界におけるリテールは、個人向けのビジネスのことを差します。たとえば、物件の売買、賃貸契約締結などの業務が挙げられますよ。
一人ひとりのニーズを把握し、適切なアドバイスや提案を行っていきます。これは住宅の売買に留まりません。事前の相談から売り手と買い手の中継としての役割も担うでしょう。
この点から、不動産業界におけるリテールは、コンサルティング業務を含んでいると言えます。

リテールの仕事内容
リテールの仕事内容の詳細は、企業によって異なります。たとえば、金融業界において、飛び込みやテレアポによる新規開拓営業が課される可能性も。その他にも顧客基盤拡大のために、既存顧客からの紹介による新規開拓を狙ったり、セミナーを開いたりする必要がある場合があります。
新規開拓の他には、既存顧客への営業が挙げられます。営業方法は、アポイントを取って来店誘致するか、訪問するかに分けられるでしょう。いずれも、顧客のニーズを聞き出して適切な提案を行うことが重要です。
アフターフォローもリテールの重要な役目。突然の解約や返品は、企業の損失になりかねないからです。
これらのことからリテールの仕事内容は、より顧客に寄り添った業務が必要であると言えるでしょう。
リテールに必要な資格・スキル
リテールには、多種多様な資格やスキルが必要です。特に金融機関におけるリテールでは、外務員や生命保険募集人の資格が必須になります。なぜならこれらの資格がなければ、株式や保険などの商品が取り扱えないからです。
他の業界では、販売士資格を保有することで選考が有利になる場合があります。必須ではありませんが、知識やスキル保有する裏付けとなるでしょう。
全てのリテールに必須であるスキルは、コミュニケーション能力。なぜならリテールでは、顧客と直に接触し、会話を行う必要があるからです。適切にニーズを聞き出すヒアリング能力、情報を整理する論理的思考力、確実な提案を行える提案力などもあると良いでしょう。

リテールに向いている人の特徴
リテールに向いているのはどんな人でしょうか?ここでは、2つに分けて解説していきます。リテールを目指している人は、自己分析で得た適性を元に、自分自身の自己PRや志望動機を組み立てていきましょう。
- コミュニケーション能力がある人
- 人をサポートするのが好きな人
①コミュニケーション能力がある人
コミュニケーション能力がある人は、リテールに向いています。なぜなら、顧客との関係構築と維持が基盤であり必須であるからです。
コミュニケーション能力が高い場合、商品だけでなく自分自身を売り込んでいくことで、顧客の信頼を勝ち取ることができます。言い換えれば、顧客の信頼を得られれば、どんな商品でも売ることができるのです。
たとえば、同じような商品を売り込む競合他社にも負けないことや、形のない商品を売る金融機関のリテールでもやっていける、などのメリットが挙げられます。
②人をサポートするのが好きな人
人をサポートするのが好きな人は、リテールに向いています。なぜなら、コンサルティングを行うことが多いからです。
たとえば、不動産業界における事前相談業務、アパレル業界における小売店営業などが挙げられます。金融機関においても、相続対策の相談に乗ったり、顧客の企業課題を解決したりする必要もありますよ。
これらのことから、人をサポートするのが好きな人は、顧客のニーズを細かに捉え、解決していける力を持っていると言えます。
リテールの業務内容について理解しよう
ここまで、リテールの概要・現状課題・業界別に見たリテールの違い・仕事内容・向いている人の特徴などについて解説してきました。リテールとは何か、必要な能力は何かについて把握できたでしょうか。
この記事を活用することによって、自分がどの業界におけるどの企業のリテールに向いているかが分かります。面接を突破するのに必須である、自己PRや志望動機を練るのにも役立つでしょう。ぜひこの記事を参考に、対策を立ててください。

このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。