留年すると就職が厳しくなるのではと、不安に思っている人もいますよね。留年しても内定がもらえないわけではないので、企業で活躍できる人材だとアピールできるかが大切です。
そこで、本記事では留年が就活に与える影響や留年した学生の就職活動のポイントを解説します。ぜひ、今後の参考にしてくださいね。
キャリアアドバイザー 鈴木
新卒で大手金融機関に入社したが、成長のスピードの遅さと、年功序列に懸念を抱き転職を決意。 転職する際、スピードの速さと裁量が持てるという2軸で転職活動をし、シーマインドキャリアに入社。 入社後、キャリアアドバイザーとして年間1000人以上の学生の就活相談をし、実績No.1を獲得。
留年すると就職は厳しいのか

大学生の10〜20%が留年を経験するとも言われています。
就活生の中には、留年を経験した学生が一定数いるので、自分だけだと負い目を感じることなく、就活に対して前向きに取り組んでくださいね。
ただし、留年の理由を聞かれる可能性があるため、留年した原因を簡潔に述べられるように、面接対策が必須となるでしょう。
留年から就職活動までの期間が意味のあるものだったと伝えるためにも、留年期間中の過ごし方はとても大切です。
留年の就職活動への3つの影響

留年を経験すると、同学年の学生よりも就活が遅れるため、多分焦ってしまう人もいますよね。具体的に就活の際に留年は、どのような影響があるのでしょうか?
留年による就活への影響は、以下の3つがあります。
- 留年理由と留年数によって評価・印象が変わる
- 面接で留年について触れられる可能性がある
- 面接対策を怠れば内定をもらうのが難しい
①留年理由と留年数によって評価・印象が変わる
単に「内定がもらえなかったから」「単位が取れなかったから」のように、留年した理由が自身の能力に関する場合には、マイナスの評価を受けやすいです。
しかし、留年によってマイナス評価を与えると心配しすぎて、自信を失う必要はありません。留年しても内定をもらえるように、事前対策をしっかりと行いましょう。
面接で留年のことを聞かれたら、相手が納得できる理由を示せるようにして、念入りに準備をしてから選考に臨んでくださいね。
なぜ留年したのか理由を明確に伝え、その後どう行動したのかを伝えることが、留年した学生が就活する際に非常に重要になります。
②面接で留年について触れられる可能性がある
面接で留年したことを聞かれたら、留年の理由を簡潔に述べるようにしてください。
答えにくい理由でも正直に話さないと、追加で質問されたときに、矛盾が生まれて嘘だと見破られるかもしれません。
「単位が足りなかった」「就活を怠った」のように、自身の努力が足りないと思われる理由だと、悪い印象を与えてしまいます。
ただし、その後改善のために努力したことを伝えれば、納得してもらえるでしょう。
納得できる理由を用意しておけば、自信にもつながりますよ。
③面接対策を怠れば内定をもらうのが難しい
留年によって学んだことや今後仕事に活かせそうな内容をまとめて、前向きな回答を準備してください。
留年が全く就活に関係しないわけではないので、留年経験をプラスに捉えてもらえるように、理由を説明するための対策をしておきましょう。
面接官は就活生が留年を経験したことよりも、留年を挽回するために何に取り組んだかを重視しています。
すなわち、留年の有無ではなく、留年経験をどのように乗り越えたのかが重要なポイントなのです。
留年した人向けの面接の3つのポイント

面接で留年の理由を聞かれたら、どのように答えたらいいのか悩んでいる人もたくさんいると思います。
マイナスにならない答え方のポイントを、3つ解説します。
- 留年の理由を明確に伝える
- 留年したことへの反省を伝える
- 留年期間での学びを伝える
①留年の理由を明確に伝える
長い人生で留年はごく短い期間の状況であり、留年による20代前半の1年の差は、ほとんど職務遂行には影響がないはずです。
そのため企業にとっては、大した問題にはなりません。
しかし、留年した理由をはっきり回答できないと、おそらく採用されないでしょう。「頑張りが足りていなかった」のような回答も避けてください。
自分が留年に至った理由を客観的に分析して、具体的に答える対策する必要があり、留年しても前向きに考えることが大切です。
②留年したことへの反省を伝える
留学や課外活動への取り組み以外の怠惰が理由で留年した人は、保護者に迷惑をかけたことに対して、反省の意思があることを伝える必要があります。
大学生の多くは保護者の経済的支援で通学しているため、既定年次以上に在学して経済的負担を増やしたと反省の色を見せるとともに、失敗を克服した過程も伝えることが大切です。
ただ反省して終わらせずに、具体的な施策によって乗り越えた事実や過程は、面接官に対して入社後に仕事を進めるイメージを与えられます。
反省し、留年後はどう行動したのか具体的に答えましょう。留年後どんな努力をし、新たにどんな結果を出したのか面接官は見ています!
③留年期間での学びを伝える
留年自体はマイナス面もあるため反省が必要ですが、留年をきっかけに克服した経験や獲得した社会性は、企業で役立つ場合もたくさんあります。
効果的に得たものを伝えられると、留年に関してマイナスの印象を受けないでしょう。
社会人になると、学生時代に経験できない苦境に立たされるケースも多く、壁にぶつかって失敗をする可能性もあります。
このような失敗を克服して成長し、貢献してくれる人材を、企業は求めているのです。
留年から就職活動までの学生期間の過ごし方

面接では誇張せずに、留年期間が意味のあるものだったと、しっかり伝えることが重要です。
そのため、次に留年期間のオススメの過ごし方を4つ紹介します。
- 卒業までのスケジュールを明確にする
- 学業を大事にする
- スキルアップして企業の求める人材を目指す
- 留年で発生した時間を就職活動に使う
①卒業までのスケジュールを明確にする
留年が確定しても、ダラダラ過ごさずに、単位を取得するための具体的なプランを計画し、卒業までのスケジュールを立ててください。
就活を開始すると講義に出れない場合もあるため、就活と学業を両立しやすい計画を立てることが大切です。
出席が必須な講義をできるだけ避けて、留年を繰り返さないように、単位の取りやすい講義を選択しましょう。
必要な単位を早めに取得できるようにスケジュールを組むと、就活対策に時間を使いやすいです。
②学業を大事にする
就活で留年に関して回答するためにも、まずは学業に専念しましょう。
単位が足りずに留年した場合には、サークルやアルバイトよりも学業を優先させて、前期の間に不足分を取り終えることが理想的です。
大学の単位に余裕があれば、海外に行くのもメリットがあります。普段得られない知識を吸収でき、「英語力の向上」「異文化交流」「自立」をアピールできるでしょう。
社会人になると海外旅行のための時間が取れない可能性もあり、留年期間を有意義に使ってくださいね。
今後就活に専念するためにも、まずは単位を確実に取ることに専念しましょう!前期のうちに取り終えておくことで、精神的にも余裕を持ってすごせるでしょう。
③スキルアップして企業の求める人材を目指す
自由に使える時間があれば、スキルアップをするのもおすすめです。
入社後には勉強する時間を確保するのは難しいので、留年期間に興味のあることを学べば、自分の市場価値を高められます。
就職に有利になる資格を取りたいなら、例えば秘書検定やTOEICを受けてみましょう。そうすれば留年経験は、自分の強みにもなり得るのです。
留年後にスキル向上にチャレンジしたのであれば、就活で積極的にアピールすると、むしろ良い評価を得られるかもしれませんよ。
④留年で発生した時間を就職活動に使う
留年によって生まれた時間を無駄にしないためにも、就職活動の準備に費やしましょう。
就職活動に必須となる自己分析は、時間がかかる作業です。じっくり自己分析を行い、価値観や判断基準を考える必要があります。
また、エントリーシートの対策に時間を使うのも大切です。さらに、インターンシップに参加すれば、現役生よりも早く就活を始められますよ。
インターンシップでは興味のある会社の仕事内容を確認できるほか、そのまま内定に結びつく場合もあるので、留年期間を有効活用してくださいね。
留年で生じた1年をいかに有意義に過ごすかが重要になってきます!早めのうちから就活対策をして、熱意や真剣度を企業に伝えられるようにしましょう。
留年が就職で不利に働かないようしっかり対策をしよう!

今回は留年が就活に与える影響と留年した学生の就職活動のポイントを紹介しました。
留年はネガティブなイメージをする人もたくさんいますが、決して珍しい話ではありません。
留年の明確な理由から反省や克服の過程に加えて、留年で学んだことを未来志向で話せば、留年の事実が不利にならないように伝えられるでしょう。
とくに留年で生じた時間をプラスの方向に活かせば、就職活動で有利になる可能性もあるので、本記事を参考にして今から対策してくださいね。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。