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倉庫業界の売上・年収ランキング|主な職種や向いている人の特徴を徹底解説

倉庫業界で売上・年収が高い企業はどこだろうと疑問に思っている方も多いでしょう。

倉庫業界で優良な企業は、グローバルに事業を展開しているケースが多いです。

本記事では、倉庫業界の売上高・年収ランキングを詳しく紹介します。

優良企業を見極める選定基準と向いている人の特徴も解説するため、ぜひ最後までご覧ください。

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倉庫業界とは

倉庫業界とは、依頼を受けた製品・荷物を物流倉庫で保管・配送することを生業とした業界です。

物流業界と密接な関係にあり、自社が保有する倉庫に荷物や製品を保管・管理することで、報酬を得ます。業界リサーチの調査によると近年の倉庫・運輸業界は、市場規模が拡大傾向にあります。

業界規模3.8兆円
成長率9.8%
利益率5.5%
平均年収649万円
引用元:倉庫業界の動向や現状、ランキングなど-業界動向サーチ

インターネットの普及により、倉庫業界の需要は右肩上がりです。なお、倉庫業は大きく分けると、下記の3種類に分類されます。

倉庫業の種類概要
普通倉庫業「農業」「製造業」「鉱業」で扱う荷物や家財、美術品など消費者の財産を対象として保管する。一般的な倉庫業であり、業界内の大半が普通倉庫業を営んでいる
冷蔵倉庫業8類物品(水産物や農産物・冷凍食品・畜産物など)を10度以下の冷蔵・冷凍商品を保管する倉庫業
水面倉庫業対象物を水に浮かべて保管する倉庫業で、5類物品(原木など)を河川や海などの水面で保管している

倉庫業界を志望する方は、次のポイントを押さえておきましょう。

  1. 倉庫業界のビジネスモデル
  2. 倉庫業界の仕事内容

倉庫業界のビジネスモデル

倉庫業界のビジネスモデルは、生産者である依頼者から商品の保管を依頼し、倉庫で保管・管理して消費者に届けるまでの中間地点としての役割を担います。

倉庫使用料・依頼料を貰い、商品を適切に管理することで事業を運営します。

倉庫業界の多くは、倉庫業だけで生計を立てるのではなく、総合物流企業が倉庫の管理とあわせて物流事業も運営しているケースがほとんどですよ。

物流事業を運営するには、大きな倉庫が必要であり、空いたスペースに他社の荷物や商品を保管して倉庫業を営んでいます。

倉庫業界の仕事内容

倉庫業界の仕事内容は、次のとおりです。

  1. 検品
  2. 入庫
  3. 保管
  4. 流通加工
  5. ピッキング
  6. 仕分け
  7. 出庫

工場や仕入先から送られてきた商品の数や種類を確かめるために検品し、倉庫内に入庫します。商品ごとに応じた保管方法で適切に管理し、出庫にあわせて包装やラッピング・ラベル貼りなどの加工業務を実施します。

注文書に基づいてピッキングし、配送ルートに応じて仕分けができたら、配送トラックに住み込んで出庫しましょう。

倉庫業界の仕事は、単純作業やルーティンワークが多いですが、ミスを発生させると顧客の荷物が入れ替わったり出庫数を誤ったりと、トラブルに発展するため集中して取り組む必要があります。

倉庫業界の売上高ランキング

ここでは、倉庫業界の売上高ランキング上位10社を紹介します。

倉庫業界売上高ランキング売上高引用元
1位:名港海運7,769億8,419万円2023年度(第101期)有価証券報告書
2位:近鉄エクスプレス7,338億2,300万円有価証券報告書 第55期
3位:上組2,667億8,500万円2024年3月期 決算報告資料
4位:三井倉庫ホールディングス2,605億9,300万円第176期 有価証券報告書
5位:三菱倉庫2,545億700万円2024年度3月期 有価証券報告書
6位:住友倉庫1,846億6,100万円2024年3月期 有価証券報告書
7位:キユーソー流通システム1,846万1,700円2023年11月期 有価証券報告書
8位:日新1,699億3,400万円2024年3月期 有価証券報告書-第115期
9位:トランコム1,694億1,000万円2023年度3月期 決算報告資料
10位:日本トランスシティ1,255万5,500円第110期 有価証券報告書

倉庫業界の売上高ランキング1位・2位は、7,000億円を超えます。ランキング10位以内はいずれも売上高1,000億円を超える大手企業なので、安定した運営が期待できます。

倉庫業界での就職を希望している方は、売上高ランキングを参考に、安定した経営をしている企業への入社を目指しましょう。

1位:名港海運

商号名港海運株式会社
本社所在地〒455-8650 名古屋市港区入船二丁目4番6号
設立年月日1949年1月22日
資本金23億5,070万円
従業員数1,892名(2024年3月31日時点)
平均年収707万7,557円(2024年3月31日時点)
売上高7,769億8,419万円(2024年3月31日時点)
引用元:名港海運|企業概要
参照元:名港海運|2023年度(第101期)有価証券報告書

倉庫業界の売上高ランキング1位は、売上高7,769億8,419万円の名港海運で、名古屋港における港湾運送事業を中心とした国際総合物流企業として、国内外問わずに活躍しています。

倉庫管理だけでなく、海上輸送や陸上輸送・国際物流コンサルティングなど、物流全般のソリューションを提供しています。

北米から欧州・中国・東南アジア・南アジアへ拠点展開し、現地の物流企業と連携して日本が介在しない三国間貿易にも対応してきました。国内一の貨物取扱量を誇る名古屋港の中でも、名港海運は港湾運送企業としてトップクラスの倉庫群を保有し、その広さは約50万平方メートルにものぼります。

  • 重量物対応倉庫:重量物を安全に扱える倉庫
  • 危険物倉庫:消防法に対応した倉庫
  • 燻蒸庫:害虫駆除機能が備わった倉庫
  • 医薬品倉庫:薬剤師が常駐する倉庫
  • 定温庫:食材やワインを貯蔵できる倉庫
  • ラック倉庫:多品種貨物に適した小ロットの倉庫

運輸業・倉庫業ともにきめ細かなニーズに応えられる倉庫を幅広く備えます。国内に約70万平方メートル、海外に約9万平方メートルの倉庫面積を所有する倉庫業と海運業に特化した企業です。

2位:近鉄エクスプレス

商号株式会社近鉄エクスプレス
本社所在地〒108-6024 東京都港区港南2-15-1 品川インターシティA棟24階
設立年月日1970年
資本金72億1,600万円
従業員数18,619名(2024年9月30日時点)
平均年収631万8,821円(2024年3月31日時点)
売上高7,338億2,300万円(2024年3月31日時点)
引用元:近鉄エクスプレス|企業概要
参照元:近鉄エクスプレス|有価証券報告書 第55期

倉庫業界の売上高ランキング2位は、売上高7,338億2,300万円の近鉄エクスプレスで、近鉄エクスプレスは、国際物流に特化した日本を代表するフォワーダー(貨物運送業者)で、近鉄グループの一員として国内外で活躍しています。

航空貨物と海上貨物をメインに、物流全般に関するさまざまなサービスを提供し、世界中の貿易を支える重要な役割を担っています。

近鉄エクスプレスは、世界45カ国・298都市・660拠点にネットワークを構築しており、2023年には次の量を輸出しました。

  • 海上輸出取扱実績:72万7,000トン
  • 航空輸出取扱実績:48万6,000トン

なお、近鉄エクスプレスのロジスティクス・サービスでは、300を超える物流施設・倉庫があり、約200平方メートルもの倉庫面積を有しています。

3位:上組

商号株式会社上組
本社所在地〒651-0083 神戸市中央区浜辺通四丁目1番11号
設立年月日1947年2月28日
資本金316億4,200万円(2024年3月31日時点)
従業員数4,180人(2024年3月31日時点)
平均年収637万191円(2024年3月31日時点)
売上高2,667億8,500万円(2024年3月31日時点)
引用元:上組|企業概要
参照元:上組|2024年3月期 決算報告資料

倉庫業界の売上高ランキング3位は、売上高2,667億8,500万円の上組で、港湾運送業を中心に国内外で幅広い物流サービスを提供する、日本を代表する総合物流企業。

1867年に創業してから培ってきた物流ノウハウと、国内外の物流ネットワークによって、トータル・ロジスティクスソリューションを提供しています。

神戸港を拠点に発展を遂げ、港湾運送業界で圧倒的なシェアを獲得し、倉庫業では全国主要港湾に多機能倉庫を展開しています。上組が提供する多機能倉庫は、次のとおりです。

  • 常温倉庫:一般食料品・機械類・繊維製品・化学品・石材・木材などを保管
  • 定温倉庫:青果物・落花生・米・雑豆・一般食料品など、0℃から20℃までの温度管理が必要な貨物を保管
  • 冷蔵・冷凍倉庫:10℃からマイナス25℃までの温度管理を必要とする貨物を保管
  • くん蒸庫:海外から輸入された農産品に有害な動植物が見つかった場合、ガス消毒を行って保管
  • サイロ:大麦・小麦・コーン・大豆ミールなどの、ばら貨物と呼ばれる貨物を円筒形の倉庫で保管

4位:三井倉庫ホールディングス

商号三井倉庫ホールディングス株式会社
本社所在地〒105-0003 東京都港区西新橋3丁目20番1号
設立年月日1909年10月11日
資本金112億8,200万円
従業員数7,882名(2024年3月31日現在)
平均年収790万9,000円(2024年3月31日現在)
売上高2,605億9,300万円(2024年3月31日現在)
引用元:三井倉庫ホールディングス|企業概要
参照元:三井倉庫ホールディングス|第176期 有価証券報告書

倉庫業界売上高ランキング4位は、売上高2,605億9,300万円の三井倉庫ホールディングスです。三井倉庫ホールディングスは、物流業に特化した以下のグループ会社が集結した運輸・倉庫業を展開しています。

グループ会社主要事業
三井倉庫倉庫・港湾運送
三井倉庫エクスプレス航空貨物フォワーディング
三井倉庫ロジスティックス3P・LLP(流通・販売物流)
三井倉庫サプライチェーンソリューション3P・LLP(調達・生産物流)
三井倉庫トランスポート陸上貨物運送

三井倉庫の倉庫業は、国内外の貨物保管・入出庫管理だけでなく、貴重品や文書の管理、医薬品・医療機器・治験薬の物流なども対象です。

創業100年以上の歴史を持つ大手企業が、安定した経営基盤を確保しているため、安心して働ける環境が整っています。

5位:三菱倉庫

商号三菱倉庫株式会社
本社所在地〒103-0027 東京都中央区日本橋1-19-1 日本橋ダイヤビルディング
設立年月日1887年4月15日
資本金223億9,398万6,570円(2024年9月30日時点)
従業員数4,985名(2024年9月30日時点)
平均年収938万3,895円(2024年3月31日時点)
売上高2,545億700万円(2024年3月31日時点)
引用元:三菱倉庫|企業概要
参照元:三菱倉庫|2024年度3月期 有価証券報告書

倉庫業界の売上高ランキング5位は、売上高2,545億700万円の三菱倉庫で、日本を代表する総合物流企業として、倉庫業と物流サービスを基盤に幅広い事業を展開しています。

日本の各地だけでなく、アメリカ・中国・アジアに倉庫拠点を持っており、国際物流ネットワークによって効率的な物流ルートを確保しています。

日本を経由せずに国際的な貨物輸送を手配する三国間貿易サービスも提供し、顧客のコスト削減やスピードアップを実現しました。倉庫業として特徴的なサービスは、次のとおりですよ。

  • 医薬品物流:薬機法に対応した医薬品倉庫によって、品質を保ちながらの輸送や保管が可能。温度管理が必要な医薬品輸送にも対応可能
  • 危険物倉庫:消防法や国際基準に準拠した危険物専用倉庫を保有しており、化学品や燃料などの取り扱いに対応可能
  • 冷凍・冷蔵物流:食品や温度管理が必要な製品に対応した冷凍・冷蔵倉庫を全国に展開

6位:住友倉庫

商号株式会社住友倉庫
本社所在地〒530-0005 大阪市北区中之島三丁目2番18号
設立年月日1899年7月1日
資本金149万2,200円
従業員数4,463名(2024年3月31日時点)
平均年収790万3,000円(2024年3月31日時点)
売上高1,846億6,100万円(2024年3月31日時点)
引用元:住友倉庫|企業概要
参照元:住友倉庫|2024年3月期 有価証券報告書

倉庫業界の売上高ランキング6位は、売上高1,846億6,100万円の住友倉庫で、住友グループとして長年培ってきた倉庫業のノウハウを活かして、国際物流や海運事業を含む物流サービスを展開しています。

品質マネジメントシステムの国際規格であるISO9001を取得し、大阪税関からAEO制度に基づく特定保税承認者の承認を受けるほど、高い品質と安全性が証明されています。

ただ貨物を倉庫で保管するだけでなく、アーカイブズ(情報記録媒体管理)やトランクルーム事業を展開しており、国際輸送から港湾運送まで幅広い物流サービスを提供可能ですよ。

7位:キユーソー流通システム

商号株式会社キユーソー流通システム
本社所在地〒182-0021 東京都調布市調布ケ丘3-50-1
設立年月日1966年2月1日
資本金40億6,311万円(2023年11月30日時点)
従業員数6,938名(2023年11月30日時点)
平均年収556万4,123円(2023年11月30日時点)
売上高1,846万1,700円(2023年11月30日時点)
引用元:キユーソー流通システム|企業概要
参照元:キユーソー流通システム|2023年11月期 有価証券報告書

倉庫業界の売上高ランキング4位のキユーソー流通システムは、売上高1,846万1,700円の食品物流に特化した総合物流企業です。

生鮮食品・冷凍食品・加工食品など、温度管理が必要な幅広い食品の保管と輸送に対応しており、次のような倉庫を保有しています。

  • 普通倉庫
  • 冷蔵倉庫
  • 冷凍倉庫
  • 定温倉庫
  • 危険物倉庫
  • 自動倉庫

低温物流施設の拡充・強化とISO9001認証取得、QMS(品質マネジメントシステム)の構築により、物流の品質向上に成功した優良企業です。

8位:日新

商号株式会社日新
本社所在地〒231-0015 横浜市中区尾上町六丁目81番地 ニッセイ横浜尾上町ビル
設立年月日1938年12月14日
資本金60億9,700万円(2024年3月31日時点)
従業員数5,868名(2024年3月31日時点)
平均年収705万4,000円(2024年3月31日時点)
売上高1,699億3,400万円(2024年3月31日時点)
引用元:日新|企業概要
参照元:日新|2024年3月期 有価証券報告書-第115期

倉庫業界の売上高ランキング8位は、売上高1,699億3,400万円の日新で、陸空海すべての輸送手段や倉庫・保管業務を組み合わせ、世界各地にワンストップの物流サービスを提供しています。

国内だけでなく米州・欧州・アジア・東アジアに拠点を構え、世界中に物流ネットワークを張り巡らさせていますよ。

貨物の保管・流通加工・在庫管理まで一貫したサービスを実現し、危険物や温度管理が必要な貨物にも対応可能です。

9位:トランコム

商号トランコム株式会社
本社所在地〒461-0004 愛知県名古屋市東区葵1丁目19−30
設立年月日1955年3月10日
資本金10億8,004万円(2024年3月31日時点)
従業員数6,366名(2024年3月31日時点)
平均年収483万円(2024年3月31日時点)
売上高1,694億1,000万円(2024年3月31日時点)
引用元:トランコム|企業概要
参照元:トランコム|2023年度3月期 有価証券報告書

倉庫業界の売上高ランキング9位は、売上高1,694億1,000万円のトランコムで、長年培ってきた物流ノウハウと、物流の視点から開発したICTの支援により、物流センターの継続的な改善を実現しました。

ローコストで、高品質な物流システムを一元的に運営管理しており、庫内運営と輸配送管理をトータルサポートします。

全国51カ所の情報センターと約1万3,000社のパートナー企業・全国57カ所の物流拠点を活用して、スムーズな配送・運輸サービスを実現しています。

10位:日本トランスシティ

商号日本トランスシティ株式会社
本社所在地〒510-8651 三重県四日市市霞二丁目1-1
設立年月日1942年12月
資本金84億2,800万円(2024年9月30日時点)
従業員数2,492名(2024年3月31日時点)
平均年収701万5,437円(2024年3月31日時点)
売上高1,255万5,500円(2024年3月31日時点)
引用元:日本トランスシティ|企業概要
参照元:日本トランスシティ|第110期 有価証券報告書

倉庫業界の売上高ランキング10位は、売上高1,255万5,500円の日本トランスシティで、1892年に創業してから約130年の経験を基に、倉庫業務だけでなく次のような事業展開をしてきました。

  • 港湾運送
  • 国内輸送
  • 国際フォワーディング
  • 海外ロジスティックス
  • 物流コンサルティング

冷蔵・冷凍倉庫や危険物倉庫、大型物流センターだけでなく大型機械倉庫と、用途と商材に合わせたさまざまな倉庫を用意しています。

海外輸送では、東南アジア・中国・北米・ヨーロッパと、世界各地に運送サービスを提供しています。

倉庫業界の平均年収ランキング

倉庫業界の平均年収ランキングは、次のとおりです。

倉庫業界平均年収ランキング平均年収引用元
1位:商船三井1,675万4,644円2024年3月期 有価証券報告書
2位:川崎汽船1,394万76円2024年3月期(第156期)有価証券報告書
3位:日本郵船1,378万8,290円2024年3月期 有価証券報告書
4位:ヤマトホールディングス1,191万7,837円第159期 有価証券報告書
5位:三菱倉庫938万3,895円企業概要
6位:日本郵政867万4,000円有価証券報告書・内部統制報告書・確認書-第19期
7位:日立物流826万3,000円2024年3月期 有価証券報告書
8位:三井倉庫ホールディングス790万9,000円第176期 有価証券報告書
9位:住友倉庫790万3,000円2024年3月期 有価証券報告書
10位:日本水産766万106円第109期(2023年度)有価証券報告書

ランキング上位4位までは平均年収1,000万円を超え、その他のランキング5〜10位までも年収700万〜900万台と高い水準です。

倉庫業界の現状と動向

ここでは、倉庫業界の現状と動向について紹介します。

  1. インターネット通販の普及による需要が増加している
  2. 人手不足解消に向けたDXが促進されている
  3. 競合拡大によるM&Aが増加している

倉庫業界を志望する方は、業界の現状と動向を確認しておきましょう。

①インターネット通販の普及による需要が増加している

インターネット通販が普及してから、倉庫業界の需要は増加しました。

誰しもが、パソコンやスマートフォンからインターネット通販が物を売買できるようになり、ECサイトやネットショッピングの需要が高まりました。

ECサイトやネットショップの商品は、倉庫に保管されているケースが多く、倉庫業界の需要が高まっています。

コロナ禍に伴い、自粛時間が増えたことにより、自宅で使用できる娯楽品や家電の需要が高まり、インターネット通販の需要がさらに増加しました。

近年はリモートワークの普及により、自宅内で生活する方が増えたため、今後もインターネット通販需要による倉庫業界の拡大が見込まれます。

②人手不足解消に向けたDXが促進されている

倉庫業界では、人手不足解消に向けたDXが促進されています。

労働減少が減少している近年では、各社が人材不足の課題に直面しており、倉庫業界も例外ではありません。

倉庫業界は、広大な倉庫内の商材を管理・保管する必要があるため、豊富なマンパワーが求められます。そこで人材不足を解消する打開策として、次のようなDX促進が促進されています。

  • 自動倉庫システムによる自動管理
  • AIによるピッキング動線の効率化
  • ロボット導入による従業員の負担軽減
  • lotによる倉庫内のリアルタイム監視・管理
  • マテリアルハンドリング機器による荷役作業の効率化

今後も倉庫業界ではDXが促進されており、就職先を探す際には、資金力に余裕があり新たなテクノロジーを導入できる企業を選びましょう。

③競合拡大によるM&Aが増加している

業界が拡大化している倉庫業界では、M&Aが増加しています。

競合拡大に伴い、大手企業が競合の物流企業をM&Aするケースが増えました。

M&Aが増加した背景には、大手物流企業による倉庫スペースへの投資増加や、人手不足や輸送コスト上昇による物流効率化が関係しています。

国内大手企業だけでなく、外資系企業のM&Aも活性化しており、就職先として選ぶなら売上高が右肩上がりの企業を選びましょう。

倉庫業界の中で優良企業を見極める選定基準

倉庫業界の中で優良企業を見極める選定基準として、次のポイントを押さえておきましょう。

中には倉庫業界がブラックなイメージを持っている方もいますが、体制が整った優良企業を選べば、ライフワークバランスを実現できます。

  1. 祝日週に土曜日の出勤がない
  2. 求人を大量に出していない
  3. 3年後の定着率が70%以上
  4. 福利厚生が充実している
  5. 有給消化率が60%以上

それぞれのポイントを押さえて、企業選びで後悔しないよう企業リサーチを徹底してください。

①祝日週に土曜日の出勤がない

働きやすい職場の一つの特徴として、祝日週に土曜日の出勤がない企業が挙げられます。

多くの倉庫業では、物流の需要に応じてシフト制が取られていますが、祝日や連休を含む週に土曜日の出勤が発生する企業も存在します。

しかし、優良企業は労働者のワークライフバランスを重視し、祝日週の土曜日に出勤しなくても済む体制を整えていますよ。

祝日週に土曜日の出勤がない企業を選べば、家族やプライベートの時間を大切にしやすく、モチベーションを維持して仕事に取り組めます。

②求人を大量に出していない

求人を大量に出していない企業は、安定した雇用環境を提供している可能性が高いです。

反対に大量に求人を出す企業は、離職率が高い可能性があるため注意しましょう。

離職率が高まる理由として、労働環境の問題や、企業の経営状態の不安定さが挙げられます。

安定して少量だけ求人を出している企業は、社員の定着率が高く、従業員にとって働きやすい環境を提供している可能性が高いです。

社員の教育や待遇に力を入れ、長期的に人材を育てる優良企業に就職したいなら、求人を大量に出していない企業を選びましょう。

③3年後の定着率が70%以上

優良企業は、3年後の定着率が70%以上の水準を誇る企業が多く、倉庫業界に限らず、定着率は企業の職場環境の質を示す指標として役立ちます。

定着率が高い企業は、従業員が長く働き続けたくなる職場環境やキャリア形成のサポート体制が整っていますが、定着率が低い企業では、従業員が短期間で辞める可能性が高く、長期的なキャリア構築が難しいです。

就職前に企業の定着率を調べ、長期的に働ける職場か見極めて選考企業を決めてください。

④福利厚生が充実している

福利厚生が充実している企業は、従業員エンゲージメントや働きやすさを大きく向上させます。

福利厚生とは、給与や休暇だけではなく、健康診断や社員旅行・資格取得支援・住宅手当・交通費の支給など、現金以外で従業員に労働の対価を還元する制度で、特に、倉庫業界では体力的にハードな仕事が多いため、健康をサポートする福利厚生が従業員に喜ばれます。

また、育児休暇や介護休暇など、ライフイベントに対応した制度が充実している企業は、ライフワークバランスを実現しやすいですよ。

⑤有給消化率が60%以上

有給消化率が60%以上の企業は、従業員が休暇を積極的に取得しやすい文化が根付いています。倉庫業務はシフト制が多いため、有給を取りづらいと感じる方もいるでしょう。

しかし、有給休暇は労働者に認められた権利であり、優良企業では有給の消化を推進し、従業員がリフレッシュできる体制を整えています。

有給消化率が高い企業は、従業員の健康管理や働きやすい環境を大切にしており、定着率が高いケースが多いです。

適切な休息が取れることで、仕事の効率やモチベーションが向上し、結果的に企業全体の生産性も高まります。

有給消化率とあわせて、健康経営など従業員の健康に配慮した施策を実施していないか確認しておきましょう。

倉庫業界に向いている人の特徴

倉庫業界に向いている人の特徴は、次のとおりです。

  1. 物流や社会インフラに興味がある方
  2. 集中力があり単純作業が苦にならない方
  3. 数字と向き合える方
  4. コミュニケーション能力が高い方
  5. 責任感が強い方

倉庫業界を志望する方は、自分が倉庫業界に向いているかセルフチェックしておきましょう。

①物流や社会インフラに興味がある方

物流や社会インフラに興味がある方は、倉庫業務に向いています。

倉庫業界は、商品の保管・管理・配送という物流の重要な役割を担っている業種で、物流は社会のインフラの一部として機能しており、日常生活に欠かせません。

物流や社会インフラに興味があり、社会全体の流れを支える仕事に魅力を感じる方は、倉庫業界に向いています。

物流の効率化や最適化に貢献したい方は、意欲的に仕事に取り組めるため、大きなやりがいを感じられるでしょう。

②集中力があり単純作業が苦にならない方

集中力があり単純作業が苦にならない方は、倉庫業務におすすめな人材です。

倉庫業務は、商品を正確に仕分けたり、在庫管理を行ったりする単純作業が多いですが、単純作業でありながら、商品の誤配送や在庫ミスを発生させないよう、作業員には高い集中力が求められます。

単純作業やルーティンワークに集中力を持って取り組み、繰り返しの作業でも苦にならない人は、倉庫業界で活躍できるでしょう。

③数字と向き合える方

倉庫業界に向いている方は、数字と向き合える方です。

倉庫業界では、在庫管理や出荷作業の精度を確保するために、数字と向き合う力が求められ、例えば、商品の数量や出荷日程、棚卸しの結果など、日々大量のデータを扱う機会が多いです。

数字に対して抵抗なく取り組める方や、計算やデータ管理が得意な方は、倉庫業界の管理業務でスキルを発揮できますよ。

④コミュニケーション能力が高い方

倉庫業界は、寡黙で大人しい人材が多いイメージですが、コミュニケーション能力が高い方が向いています。

倉庫業界では、チームワークや他部門との連携が非常に重要で、商品の取り扱いや配送スケジュールに関する情報を、他部署やパートナー企業と共有するためには、コミュニケーション能力が欠かせません。

チーム内での協力やリーダーシップを発揮できる方や、外部との調整をスムーズに行える方は、倉庫業界でのキャリアを築きやすいです。

相手と適切にコミュニケーションをとり、問題解決に導ける能力は、倉庫業界の選考で大きな強みとなるでしょう。

⑤責任感が強い方

倉庫業務は、在庫管理や配送に関わる重要な責任を担っているため、責任感が強い方に向いています。

責任感が強い人は、与えられた業務に真摯な姿勢で取り組み、業務の成果に責任を持てるため、信頼される人材となり、商品や在庫の管理ミスが、企業の業務全体に影響を与えることもあるため、精度や効率を意識して仕事を進める姿勢が必要です。

責任感が強く、自己管理能力や周囲との調和を大切にできる人材が、倉庫業界で活躍できますよ。

倉庫業界ランキングのまとめ

この記事では、倉庫業界売上・年収ランキングについて紹介しました。

倉庫業界ランキング上位の企業は、国内外に拠点を持ち、グローバルに事業を展開しているケースが多いため、語学力や留学経験が就活でアピールポイントとなる可能性があります。

また、集中力や責任感・コミュニケーション能力の高さは、倉庫業界で求められるスキルです。

本記事で紹介した倉庫業界に向いている方の特徴や、売上高・平均年収ランキングを参考に、どの企業を志望するべきか検討しましょう。

若林

このメディアの監修者

若林

青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。

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