「航空会社の中で将来性があるのはどこ?」「航空会社の売上ランキングを知りたい」と気になっている人も多いでしょう。
そこで本記事では、世界と日本における航空会社の規模ランキングを紹介します。
各航空会社の特徴や採用情報も詳しく解説するので、自分に合った航空会社はどこなのか理解が深まるはずです。
さらに、航空会社が求める人材の特徴や志望動機の書き方も紹介します。航空会社を目指している方は、ぜひ参考にしてください。
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航空業界とは

まずは、航空業界について、仕組みや業務内容、市場規模について詳しく見ていきましょう。
航空業界について詳しく知った上で、航空会社が自分に向いた就職先なのかチェックしてみてください。
1. 航空業界の仕組み
航空業界は、主に「空港運営会社」と「航空会社」に分かれています。
空港運営会社が行うのは、空港の運営や管理です。一方、航空会社が行うのは、空路にて「人」や「物(貨物)」を国内外に輸送するサービスの提供となります。
航空会社は、パイロットや客室乗務員だけでなく、整備士やマーケティング等、さまざまな職種があるのが特徴。
職種が多岐にわたる分、チームワークを重視する企業が多く、日本においても交通インフラとしてビジネス・観光で重要な役割を担っています。
2. 航空業界の職種・業務内容
航空業界の職種は以下のように多岐にわたり、職種ごとに業務内容もさまざま。それぞれ求められる資格やスキルも大きく異なります。
職種 | 業務内容 | 必要な資格やスキル |
---|---|---|
パイロット | 飛行機の操縦/安全なフライト | 定期運送用操縦士の資格* |
客室乗務員(CA) | 飛行機内でのサービス提供/緊急時対応 | 英会話力(英検・TOIEC) |
エンジニア・メカニック(整備士) | 飛行機のメンテナンス・修理 | 航空整備士の資格* |
グランドスタッフ | 飛行機への搭乗案内・荷物の取り扱い/顧客対応 | 英会話力(英検・TOIEC) |
エアトラフィックコントローラー | 空港・地域の航空交通の監視や誘導 | 航空管制官採用試験に合格 |
企画・マーケティング | 新路線開設や宣伝/料金の設定など | 企業により異なる |
人事 | 人材採用/人材教育/組織運営 | 企業により異なる |
財務・経理 | 財務状況の管理 | 日商簿記3級以上の知識 |
ディスパッチャー | 飛行プランの作成 | 実務経験2年を経て、運行管理者技能検定に合格 |
また、航空会社は職種によって、平均年収に大きな差がある点も大きな特徴と言えます。
例えばJALの「2024年3月期 有価証券報告書」によると、JALグループ会社従業員のうち、パイロットは約1,959万円、地上社員は約616万円、CAは568万円です。
さらに、航空業界は基本的に休みなく24時間動いているため、勤務時間や休日が不規則な職種も多いことを理解しておきましょう。
航空業界の市場規模と動向
航空業界の市場規模は、国土交通省「航空輸送統計調査令和5年度(2023 年度)分」によると、国内線の旅客数は10,481万人、国際線は1,776万人です。
前年度比で見てみると、国内線が15.6%増、国際線においては85.7%増と、コロナ禍以降回復してきており、円安の影響もあって訪日需要が伸びている傾向があります。
ただし、航空業界は世界的な経済成長と共に、競争の激しい業界です。LCC(低コストキャリア)の成長もあり、価格競争も激化。価格の低さを売りにしていない航空会社では、サービス面での差別化などに力を入れています。
また、企業がデジタル技術を活用するDX(デジタルトランスフォーメーション)化も進められていて、デジタルを活用した運行管理や業務の効率化への対応が今後求められるでしょう。
【日本・世界】航空会社規模ランキング

ここからは、航空会社の規模ランキングを見ていきましょう。
航空会社のはっきりとした規模を測ることは難しいため、売上、旅客機数などを基にランキングを紹介しますので、参考にしてみてください。
1. 【保有機数】航空会社規模ランキングTOP10
順位 | 航空会社名 | 保有機数 |
---|---|---|
1 | アメリカン航空 | 935機 |
2 | デルタ航空 | 898機 |
3 | ユナイテッド航空 | 758機 |
4 | サウスウエスト航空 | 719機 |
5 | 中国南方航空 | 582機 |
6 | Fedex | 570機 |
7 | 中国東方航空 | 537機 |
8 | スカイウエスト航空 | 499機 |
9 | ライエアンエアー | 434機 |
10 | 中国国際航空 | 403機 |
航空会社の保有機数の規模ランキングでは、第1位がアメリカン航空で、ワイドが154機 ナローに関しては761機と圧倒的な保有機数です。
次いで第2位は、デルタ航空でワイドが152機、ナローは737機となっています。
3位以下では、アジアの中でもトップクラスの旅客運輸量を誇る中国の航空会社のランクインが目立ちました。
ただし、保有機数が少なくても座席数の多さによって旅客を確保している航空会社も。規模の大きさをより正確に知りたい方は、次に紹介する旅客数も確認してみてください。
2. 【旅客数】航空会社規模ランキングTOP10
順位 | 航空会社名 | 旅客数 |
---|---|---|
1 | アメリカン航空 | 237,431 |
2 | デルタ航空 | 195,312 |
3 | ユナイテッド航空 | 178,499 |
4 | サウスウエスト航空 | 166,631 |
5 | ライアンエアー | 120,563 |
6 | 中国南方航空 | 109,309 |
7 | エミレーツ航空 | 93,799 |
8 | カタール航空 | 91,551 |
9 | 中国東方航空 | 88,677 |
10 | ターキッシュエアライン | 86,701 |
航空会社規模ランキングを旅客数順に見てみると、上位4位がアメリカの航空会社です。
アメリカの中でも大手企業ばかりで、コロナ禍以降に国内線の需要回復が著しかったことも要因となっています。
また、LCCの伸び率が良く、第5位にヨーロッパの大手格安航空会社である、ライアンエアーがランクイン。
日本国内でもリーズナブルなLCCは人気が高く、今後も伸びる可能性は十分あると言えるでしょう。
3. 【格付け】航空会社規模ランキングTOP10
順位 | 航空会社名 |
---|---|
1 | カタール航空 |
2 | シンガポール航空 |
3 | エミレーツ航空 |
4 | ANA(全日空) |
5 | キャセイパシフィック航空 |
6 | JAL(日本航空) |
7 | ターキッシュ エアラインズ |
8 | エバー航空 |
9 | エールフランス航空 |
イギリスの格付け会社「スカイトラックス(Skytrax)」による、ワールド・エアライン・アワードによると、8回目の受賞を誇るカタール航空が第1位です。
日本の航空会社では、第4位にANA(全日空)、第6位にJAL(日本航空)がランクインしています。
特にANA(全日空)は、サービスレベルが高いことが評価されたことで本拠地を香港に構える5つ星エアラインであるキャセイパシフィック航空を抑え、上位に食い込みました。
世界の航空会社トップ5

こちらでは世界の航空会社トップ5について、詳しく見ていきましょう。
各航空会社の特徴を解説しますので、就職活動の参考にしてみてください。
1. カタール航空
カタール航空は、ワールド・エアライン・アワードで8回の受賞を誇る、ドーハを拠点にして世界各地に路線を展開している航空会社です。
サービスのクオリティが高く、ビジネスクラスでは個室風のラグジュアリーな空間とサービスが提供されています。また、中東で初となる「IATAの環境アセスメントプログラム最高レベル」認証を得ている航空会社です。
また、世界170都市以上に就航しており、世界130国以上のクルーが在籍しています。
2. シンガポール航空
シンガポール航空は、その名の通りシンガポールが拠点の航空会社です。
ファーストクラスやビジネスクラスの快適さや、優れたサービスは世界でもトップクラスと言えるでしょう。
また、新型の機材導入が推進されており、エコノミーの中でもスペースが広く快適なプレミアムエコノミーなども導入されています。航空格付け会社のスカイトラックス(Skytrax)にて、5つ星航空会社にも認定されている航空会社です。
航空会社の格付けランキングでも第2位に輝いており、将来性が期待できる航空会社と言えるでしょう。
3. エミレーツ航空
エミレーツ航空は、ドバイが拠点で豪華なサービスで、世界中から注目されている航空会社です。
中でも、ファーストクラスとビジネスクラスの設備・サービスが好評で、機内におけるエンターテインメントも充実しています。
また大型機を数多く保有しており、中東の中でもトップクラスの規模を誇る航空会社となっています。
4. キャセイパシフィック航空
キャセイパシフィック航空は、香港が拠点でスカイトラックス(Skytrax)のエアライン・オブ・ザ・イヤーの受賞歴もあります。
アジア特有の細やかなサービスが好評で、エコノミークラスであっても快適な空の旅ができるのが特徴です。
エコノミークラスの座席は人間の特性に合わせる人間工学に基づいて設計されているそうです。また、高画質なタッチスクリーン式のパーソナルモニターもあり、機内エンターテイメントシステムが導入されています。
入社後の教育制度が充実しており、平均勤続年数も17年以上と働きやすい環境が整っている点も魅力の航空会社です。
5. ターキッシュ エアラインズ
ターキッシュ エアラインズは、トルコのイスタンブールを拠点にしている航空会社です。
世界269の目的地に就航しており、成田空港と羽田空港から日本とトルコをつなぐ直行便もあります。
乗り継ぎせずにトルコのイスタンブールまで行けることで、非常に便利で利用者も多くいるそうです。
さらに機内食は、世界的評価が高いDOCO社が特別に開発した本格的なメニューを提供しています。
日本の航空会社トップ5

続いて、日本の航空会社トップ5もチェックしてみましょう。
尚、こちらのランキングはみんなのランキング「日本の航空会社人気ランキング!国内でおすすめの航空会社は?」を参考に作成しています。
質の高いサービスで高評価を得ている航空会社をチェックしてみてください。
1. ANAHD
第1位のANA(全日本空輸)は、高品質なサービスと時間管理で人気の高い航空会社です。
国内外の航空ネットワークを活かして、人材・ビジネスサポートや不動産・ビルメンテナンスなど、さまざまな事業も展開しています。スカイトラックス(Skytrax)のワールド・エアライン・アワードも獲得していて、「5スター」を2013年から10年連続受賞。
創立70周年には「ワクワクで満たされる世界を」を経営ビジョンに掲げました。
魅力のある企業を一緒に作っていきたい方は、ANAHDへの就職を検討してみてください。
2. 日本航空(JAL)
日本航空(JAL)は、ANAと同じように日本を代表する航空会社の1つです。国内外の路線を組み合わせて、幅広い路線網を展開しています。
「おもてなしの心」を大切にしており、JALのサービスは国外でも高い評価をうけています。
また、環境保護への取り組みにも力を入れている他、安全の基本方針として「安全憲章」を制定。お客様へより良いサービスを提供し、企業価値も高めて社会の進歩発展への貢献も目指しています。
また、事業別のグループ会社が多数あり、自分に合った職種が見つかりやすい航空会社と言えるでしょう。
3. スターフライヤー
スターフライヤーは、本社が福岡県北九州市にあり、主に福岡と東京間をつなぐ航空会社です。
スタイリッシュな機体のデザインが特徴的で、低価格ながら高品質なサービスが期待できるとして、ビジネス客から人気があります。
感動のあるエアラインであり続けることを使命に掲げ、「人」と「心」を大切にした経営を行っているのが特徴。
既卒・中途採用も積極的に行っているため、社会人から航空会社を目指したい方にもおすすめです。
4. スカイマーク
スカイマーク国内線をメインに運行している航空会社です。価格が手頃で、大手の航空会社と格安航空のちょうど中間あたりの価格帯で利用できます。
お手頃な価格でも、信頼性の高いサービスが魅力で、「安価で運航品質は良い」独特の位置づけを確立。
経済産業省の「おもてなし規格認証」紺認証(2021年度取得/2024年度更新)や、第4回 日本サービス大賞にて国土交通大臣賞も獲得しています。
福利厚生も充実しているので、働きやすい航空会社や質の高いサービスを提供できる航空会社を希望している方は、検討してみてください。
5. フジドリームエアラインズ
フジドリームエアラインズは、地方と都市間を結ぶ航空会社として、地方の活力を高める役割を果たしています。
100席以下の小型リージョナルジェットが特徴で、全国16都市に就航しており、新規路線の検討も進められています。
また、「地方を結び、人々を結ぶ」をモットーにしており、利用者に寄り添ったフレンドリーな接客も好評です。さらに、「マルチカラー」をコンセプトにしており、多彩な個性を持った人材を募集しています。
航空会社で自分の個性を活かしたい方や地方活性化に興味のある方は、フジドリームエアラインズを目指してみましょう。
航空会社が求める人材の特徴3つ

ここからは、航空会社が求める人材の特徴を紹介します。
それぞれ詳しく解説するので、求められる人材に自分が当てはまるか確かめてみてください。
1. 責任感が強い人
航空会社は、お客様の命や大切な荷物を預かる仕事なので、責任感が強い人が求められます。
責任感を持って仕事ができないと、ミスを招くことがあります。
特に航空会社では小さなミスが大きな事故につながる可能性があるので気が抜けません。
安全な飛行機の運行を行うためにはもちろん、緊急時にも冷静かつ適切な判断や行動ができる必要があると言えるでしょう。
2. チームで協力できる人
航空会社にはさまざまな職種があり、チームで仕事を進めることが多く、チームで協力できる人が求められます。
単独で仕事を進めてしまったり、協力し合えなかったりすると、円滑に仕事を進めることができずミスも招きがちに。
チームワークの高さはもちろん、協力し合うためのコミュニケーション力も必要となってきます。
3. 多様な文化を受けられる人
航空会社では、さまざまな国の人と関わることが多く、宗教や文化の違いに合わせコミュニケーションを取らなくてはなりません。
特に、客室乗務員(CA)やグランドスタッフは、機内や空港内で日本の慣習や価値観と異なることを要求されることもあるでしょう。
そんな時に多様な文化を素直に受け入れられて、顧客の価値観に合った対応力が求められます。
【例文あり】航空業界の志望動機の書き方

ここでは、航空会社の採用試験に応募する際の志望動機の書き方をチェックしておきましょう。
- 航空業界を選んだ理由を述べる
- 自分が持っているスキル・実績を伝える
- 独自性と具体性のある動機を作る
まずはどうして航空業界やその企業を選んだのかを具体的に説明することが大切。
そして、自分のスキルや実績をアピールし、どのように航空会社・企業へ貢献できるのかを述べ、採用担当者に自分を採用するメリットが伝わる書き方を意識してみてください。
志望動機の例文 |
私は、羽田空港という日本を代表する場で、「日本の玄関口」としてお客様をサポートし、旅のスタートやゴールを笑顔で彩るお手伝いをしたいと考えております。 学生時代には、留学生を対象に観光地を案内しながら日本文化を紹介するボランティア活動に取り組んでいました。この活動を通じて、相手の文化や価値観に耳を傾け、個々に合わせたコミュニケーションの重要性を実感しました。 その結果、「あなたからもっと日本のことを知りたい」という感謝の言葉を頂くことができ、私の行動が他者に喜びをもたらすことにやりがいを感じました。 そのような経験を踏まえ、貴社が目指す「世界と日本、そしてお客様の心を繋ぐ」という理念に深く共感しています。特にイレギュラーな状況においては、迅速な判断力とチームの協力が求められるグランドスタッフの役割に魅力を感じています。 私の強みである「状況を的確に把握し、次の行動に繋げる力」を発揮し、お客様一人ひとりの安全と貴重な時間に責任を持ちたいと考えています。 「Inspiration of Japan」の精神を体現し、貴社の一員として最高のおもてなしを提供し、お客様の期待を超えるサービスを実現したいと思います。 |
気になる航空会社に応募してみよう!

航空会社にはさまざまな職種があり、国内外問わず交通インフラを支える重要な役割を担っています。
世界には500機以上の対保有数を誇る大手航空会社がたくさんあります。
職種や各企業を比較しながら、ぜひ自分に合った航空会社を選んでみてください。
そして、気になる航空会社の採用試験に早速応募して、内定の獲得を目指しましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。