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【中古車業界】大手販売会社の売上ランキング|今後の市場動向や課題も解説

「中古車業界に就職しようと考えているけど、どんな仕事があるの?」とお悩みではありませんか?

たしかに中古車業界は注目を集めている人気の業界ですが、中古車販売店での販売以外にもさまざまな職種や商品の取扱いがあります。

そこで本記事では、中古車業界の動向や職種など基本的な知識を解説します。

さらに大手中古車販売会社の売上高ランキングも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

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【概要】中古車業界とは

中古車業界では、中古自動車・自動二輪車(バイク)、中古パーツの買取や販売をします。

物価高騰や半導体不足の影響により、中古車業界は人気が出ている業界です。

中古車販売店のほか、自動車リース会社、レンタカー会社などでも中古車販売をしています。

2023年の中古車小売販売台数は、約260万台、業界全体では約4兆2,342億6,000万円と試算となる模様です。(参照元:㈱矢野経済研究所「中古車流通市場に関する調査を実施(2024年)」

日本の中古車業界の現状

これまでは中古車オークションや入札会などの業販(業者間取引)での仕入れ販売が主流でしたが、現在は直接買い付ける小売り事業を強化する動きが見られます。

新車販売をするディーラーには比較的走行距離や使用年数が短い車が下取り車として集まり、それらの車を業販市場に流す仕組みを取っていました。

中古車販売店は、業販市場で下取りした車を仕入れて販売していましたが、今ではディーラーも下取り車の業販市場への流出量を減らして、グループ内で小売りする動きを強めています。

そのため、中古車販売店も消費者から直接車を買い取りする、BtoB取引にシフトチェンジしており、今後もこの販売形態が継続される可能性が高くなるでしょう。

徐々に新車販売の売上が回復傾向にありますが、販売形態を変化させつつ、中古車業界はこれからも成長していくはずです。

日本の中古車業界の市場動向

日本の中古車市場の需要は増加傾向にありますが、販売登録台数自体は伸び悩んでいます。

主な理由は、半導体不足のため新車の流通量自体が減少したため、それに伴い下取り車も減少したからです。

同じく中古車業界も下取り車の仕入れが少なくなったことにより、販売登録台数が確保できない状況が続いています。

しかし、コロナ禍で密を避けるためにマイカー通勤することが増えたことで、これまで車をもたなかった人も購入するケースが増えました。

また新車の納期が大幅に遅れることが常態化したことにより、すぐに手に入る中古車を求める消費者が増えたため、今後も中古車市場は好調といえるでしょう。

世界の中古車業界の市場動向

世界の中古車市場も好調を見せています。

経済状況の悪化の影響で、手頃な価格の中古車を購入する消費者の需要が増えているからです。

さらに日本の「認定中古車プログラム」という厳しいメンテナンス基準をクリアした車に信頼性の高さが加わることでより需要が伸び続けています。

また、インドをはじめとする発展途上国のインフラ整備が整えば、ますます車社会の実現が見込めるため、販売成長が加速化していくでしょう。

中古車業界の今後の課題

中古車業界の今後の主な課題は、以下の2点です。

  • 自動車メーカーが中古車業界に参入
  • 各社点検費用の値下げの加速化

ここ数年で、『脱オークション化』の流れが加速し、各ディーラーが業販市場に下取り車を出さず、直接中古車販売する小売りにシフトする傾向が見られるようになりました。

有名自動車メーカーのトヨタも中古車ネット販売を開始し、今後は他のメーカーも参入する可能性もあるかもしれません。

また、中古車業界の点検費用の値下げラッシュに歯止めがかからず、いかに他社より安く費用を下げて中古車の販売登録者台数を確保するかが焦点となるでしょう。

【2024年最新】大手中古車販売会社の売上ランキングTOP5

ここからは、大手中古車販売会社の売上ランキングTOP5を紹介します。

  1. ネクステージ
  2. IDOM
  3. レダックス
  4. ウイルプラスHD
  5. ケーユーHD

大手中古車販売会社かどうかを見る指標として、売上高を見るのが最も分かりやすいでしょう。

売上高が高ければ、年収やインセンティブの可能性も期待できるかもしれませんよ。

1位|ネクステージ

売上高平均年収従業員数平均年齢平均勤続年数
4,525億円507万円6,125人29.6歳2.7年
参考:有価証券報告書(2022/12/01 ‐ 2023/11/30)

中古車販売会社1位は、1996年に創業したネクステージです。

本社所在の愛知県で発行される「学生が選ぶ愛知の企業100選」に会社情報が掲載されています。

就活生が入社後もやりがいを感じて働けるよう教育体制も整っている会社です。

また少しでも社員の負担を減らせるように、年間休日を増やし、残業も少なくなるシステムを柔軟に取り組んでいます。

2位|IDOM

売上高平均年収従業員数平均年齢平均勤続年数
4,132億円524万円3,350人34.0歳6.2年
参考:有価証券報告書(2023/03/01 ‐ 2024/02/29)

中古車販売会社2位は、全国展開するガリバーの親会社にあたるIDOMです。社名のIODMには、挑む働き方を意味しており、優秀な成績を出した社員や店舗を評価する制度が設けられています。

たとえば、年に2回各階級で成績を出した社員・店舗の表彰や、入社時から個人目標を立てて成長を可視化できるバッジ制度などです。

また、全社で残業20時間制限を設定し、みなし残業の縮小化にも取り組んでいます。

個人が今よりももっと前進・自己成長ができるよう後押してくれる会社といえるでしょう。

3位|レダックス

売上高平均年収従業員数平均年齢平均勤続年数
4,355億円308万円20人44.8歳10.5年
参考:有価証券報告書(2023/04/01 ‐ 2024/03/31)

中古車販売会社3位は、2024年9月にカーチスHDから社名変更したレダックスです。

1987年創業から現在まで中古車業界のパイオニアとして買取販売を牽引してきました。

現在全国27店舗を展開しており、これまでと変わらず中古車業界での成長が期待される会社です。

さらに今後はグローバル化を見据え、世界に向けて車の輸出に取り組む会社としても成長を期待させる会社となるでしょう。

4位|ウイルプラスHD

売上高平均年収従業員数平均年齢平均勤続年数
1,519億円614万円58人41.8歳6.1年
参考:有価証券報告書(2023/07/01 ‐ 2024/06/30)

中古車販売会社4位は、輸入車販売・中古車販売・輸出事業のウイルプラスHDです。

2024年5月に子会社化した株式会社ENGでは、日本の中古車をマレーシアやその他の国々へ輸出事業を展開しています。

その他5つのグループ会社があり、今後も更なる事業拡大を続けていく会社でしょう。

大きな結果を生み出すためには、チームプレーで目標に辿り着くまで最後まで諦めずやり切る気持ちを持続できる人材を必要としています。

5位|ケーユーHD

売上高平均年収従業員数平均年齢平均勤続年数
39億円512万円71人40.3歳10.2年
参考:有価証券報告書(2023/04/01 ‐ 2024/03/31)

中古車販売会社5位は、国産車全メーカーの中古車販売をメインとするケーユーHDです。

業界の既成概念にとらわれず、多様なメーカを販売する「トータルディーラー」を企業像として掲げています。

そのため、新車・輸入車ディーラー事業も展開しており、幅広い車を販売しているのも特徴です。

OBOG訪問の対応や、女性の活躍推進も大切にしている点が、働く意欲を一層高めてくれる会社といえるでしょう。

販売以外にもある!中古車業界の職種や商品販売

最後に、中古車業界の職種について解説します。

  1. 仕入れのプロ「買取営業」
  2. 店舗販売の要となる「販売営業」
  3. 点検や修理を行う「自動車整備士」
  4. 顧客書類や在庫管理をする「事務作業」
  5. 自社の買取車を利用した「カーシェアリング事業」
  6. 任意保険などの「金融商品販売事業」

今や、中古車業界も営業職と金融商品販売を兼任する形で働くことも多くなりました。

とは言え、自動車整備士のように資格が必要な職種もあるので、1つずつ詳しく解説していきます。

①仕入れのプロ「買取営業」

業販から仕入れるプロとして活躍するのが買取専門の営業職です。

業販には「オートオークション」という中古車出品を行う業者と、買取営業をする業者からのそれぞれの手数料で利益を出す運営方法が存在します。

買取営業は”売れる車”を見極めて、適正な価格とその場での決断力が必要となるでしょう。

ただし多くの中古車販売店では、お客様に販売営業も兼任することもあるので、両方のスキルが必要となり接客スキルも磨く必要があります。

②店舗販売の要となる「販売営業」

販売営業職の役割は、実店舗の売上げのために一人ひとりのお客様と今後も長く付き合う体制の構築が最も重要となります。

これまでの店舗営業では、車を買取販売したらお客様との付き合いはおしまいになっていましたが、それでは今後衰退傾向になってしまうでしょう。

中古車販売店でも、車両点検のメンテナンスまで行うようになった背景には、お客様との信頼関係を築いて継続して実店舗に足を運んでもらう意図も含まれています。

車の知識だけでなく、高い接客スキルも必要になる販売営業担当者は今後も中古車販売店になくてはならない存在となるでしょう。

③点検や修理を行う「自動車整備士」

自動車整備士の仕事は、オイル交換から修理、車検まですべての自動車整備を行います。

ただ、現状は中古車業界に限らず、自動車業界全体を見ても、自動車整備士の人材が不足しており、人員の確保が急務といえるでしょう。

自動車整備士は国家資格が必要な仕事であり、自動車整備工場勤務による実務経験や、国土交通省認定学校の卒業などで受験資格が与えられます。

特に中古車業界においては自動車整備士の資格保有者が優遇されていくでしょう。

④顧客書類や在庫管理をする「事務作業」

事務職のイメージは、電話応対やパソコンで書類作成業務が思い浮かぶかもしれませんが、実店舗の事務職は顧客対応、イベント準備、店内清掃なども含まれています。

また事務手続きの延長で、車庫証明の書類を最寄りの警察署に提出、車両登録のために陸運局にも出向かなければなりません。

事務職でありながら、さまざまな場所に運転することになるので、運転が得意な人が向いている職場といえるかもしれませんね。

⑤自社の買取車を利用した「カーシェアリング事業」

中古車業界と合わせて、カーシェアリング事業も展開中の会社も増えています。

買取した中古車をレンタカーとして貸出することで、自社在庫を調整することが可能です。

事業展開を幅広くもつには、大きな資本が必要になるので、興味のある人は会社規模や、事業内容、売上高などを見てどの会社が自分とマッチしているか判断すると良いでしょう。

⑥任意保険などの「金融商品販売事業」

これまでは新車を販売するディーラーが自社での任意保険の加入も営業していましたが、今では中古車業界も新車を販売することがあるため金融商品販売事業にも乗り出すようになりました。

とは言え、まだそこまで中古車業界での金融商品販売事業は拡大するほどではないのが現状です。

一口に中古車業界といっても、さまざまな業種や商品販売があるので参考にしてください。

今後も中古車業界は変化に対応しながら成長し続ける!

本記事では、中古車業界の今後の動向や職種を解説しました。

若者の車離れが懸念されていますが、車は生活になくてはならないものであり、今後も日本経済を支えていくものとなるでしょう。

景気回復の兆しが見えてきたものの、これからも中古車市場は需要の高い業界といえるはずです。

中古車業界を目指すのであれば、これからも日本経済だけでなく、世界経済の動向も合わせて調べておくと良いでしょう。

若林

このメディアの監修者

若林

青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。

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