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文具メーカーを様々な項目でランキング!業界の現状と今後の動向も解説

「志望している文具メーカーの業界内での立ち位置は?」「文具メーカーに就職したいけど、どの企業にどんな特徴があるのだろう?」このようにお悩みではありませんか?

志望先の業界内での立ち位置や特徴を理解しておくことは、就活をする上で欠かせません。

この記事では、文具メーカーを年収や売上毎に紹介します。文具業界の現状や今後の動向についても解説していますので、ぜひ参考にしてください。

【文具業界】押さえておきたい主要文具メーカー8選

まずは、文具業界を目指す上で知っておきたい主要なメーカーについて押さえておきましょう。

自身に合った企業を見極めるためには、求める人材や社風についてはもちろん、各メーカーのヒット商品や得意分野について理解を深めることが大切です。

  1. コクヨ株式会社
  2. ナカバヤシ株式会社
  3. プラス株式会社
  4. ゼブラ株式会社
  5. 株式会社トンボ鉛筆
  6. 三菱鉛筆株式会社
  7. ぺんてる株式会社
  8. 株式会社パイロットコーポレーション

①コクヨ株式会社

コクヨ株式会社は、文具はもちろん、オフィス家具や空間デザイン、働き方コンサルティングなど、カテゴリにとらわれず豊かな生き方を創造する大手文具メーカーです。

2021年には、これまで掲げてきた創業以来の企業理念を刷新し、「コクヨは、創造性を刺激し続け、世の中の個性を輝かせる」を企業理念に新しい価値と働き方を提案しています。

テレワークコアタイムなしのフレックスタイム制、2024年からは新卒初任給の20%引き上げなど、働き方改革に積極的に取り組んでいますよ。

企業名コクヨ株式会社
事業内容文房具の製造・仕入れ・販売、オフィス家具の製造・仕入れ・販売、空間デザイン・コンサルテーションなど。働き方の多様化やSNSなどの自己表現ニーズの高まりに着目し、2つの領域で4つの事業を展開。
【ワークスタイル領域】
・ファニチャー事業・ビジネスサプライ流通事業
【ライフスタイル領域】
・ステーショナリー事業・インテリアリテール事業
代表的な商品「キャンパスノート」「カド消し」など
2019年に発売したloT文具「しゅくだいやる気ペン」が話題
平均年収7,595,256円
売上高 166,926百万円
資本金15,847百万円
従業員数2,142名
創業1905年(明治38年)10月
本社所在地大阪市東成区大今里南6丁目1番1号
公式HPhttps://www.kokuyo.co.jp/
参考:有価証券報告書2023/01/01-2023/12/31

②ナカバヤシ株式会社

ナカバヤシ株式会社は、図書館の運営や製本、ノベルティや手帳の制作を行う企業です。

また、図書や文具だけではなく、ぬいぐるみやキャンプ製品、メディカル関連用品や太陽光発電、さらには農業や食品加工の領域をも手掛けています。

目まぐるしく変化する時代の中で社会に貢献し、利益を生み出し続けるために、「文具メーカー」から「生命関連産業」のリーディングカンパニーへと成長を続けている企業です。

企業名ナカバヤシ株式会社
事業内容製本技術の継承と地域雇用の安定を目指す新たなビジネスモデルとして、製本業と農業の2つを組み合わせた「二刀流事業」を実現
【ビジネスプロセスソリューション事業】
・ビジネスプロセスソリューション
・図書館ソリューション
【コンシューマーコミュニケーション事業】
・機密管理ソリューション
・オフィスアプライアンス
【エネルギー事業】
【その他の事業】
代表的な商品「フエルアルバム」「ロジカルノート」など
平均年収5,021,194円
売上高33,492百万円
資本金6,666百万円
従業員数就業人数:964名
臨時従業員数:年間平均1,216名
創業1951年(昭和26年)6月30日
本社所在地東京本社 : 〒174-8602 東京都板橋区東坂下2-5-1
大阪本社 : 〒540-0031 大阪市中央区北浜東1-20
公式HPhttps://www.nakabayashi.co.jp/company/message/
参考:有価証券報告書2023/04/01-2024/03/31

③プラス株式会社

プラス株式会社は、オフィス家具・文具・事務用品の中堅メーカーで、ぺんてるやの日本ノートの親会社でもあります。そして現在は独立していますが、通信販売のアスクルもプラスが設立した会社です。

1984年には、コンパクトサイズの文房具セット「チームデミ」が当時累計650万個の大ヒットを記録し、2020年秋、36年ぶりに復刻版が発売されました。

企業のデジタル化支援やサステナブルな取り組みにも注力しており、環境配慮型製品の開発も進めています。

企業名プラス株式会社
事業内容オフィス家具、オフィスインテリア用品、文具、事務用品、OA・PC関連商品、事務機器の製造・販売
オフィス環境のデザイン・施工・内装工事・電気工事・管工事
電子光学機器、教育機器の製造・販売
日用雑貨品、食料品、ソフトウェア、書籍の販売
EC販売や海外事業にも取り組む
代表的な商品「スティックのりPritt」「ケシポン」「チームデミ」など
平均年収不明(約520万円)
売上高975億円 (2023.1.1~2023.12.31 単体)
2,318億円 (2023.1.1~2023.12.31 連結)
資本金9,867百万円(資本金、資本剰余金の合計額)
従業員数単体:1,457名 連結:8,108名 (2023年12月31日現在)
創業1948年(昭和23年)2月16日
本社所在地東京都港区虎ノ門4丁目1番28号 虎ノ門タワーズオフィス12階
公式HPhttps://www.plus.co.jp/
プラス株式会社公式HP:会社概要貸借対照表より引用、平均年収()内は推測額

④ゼブラ株式会社

ゼブラ株式会社は、ボールペン・マーカー・シャープペンシルなどの筆記用具を主力商品とする1914年創業の文具メーカーです。

ヒット商品には、油性マーカーの定番として長く愛され続けている「マッキー」や、滑らかな書き味で海外でも人気の高い「サラサ」などがあります。

海外でも日本の経営に依存しない「現地化経営」を早くから勧め、海外の売上が全体の6割を超えるなど、世界展開に積極的なほか、サステナビリティにも積極的に取り組んでいますよ。

企業名ゼブラ株式会社
事業内容ボールペン・シャープペン・マーカーなど各種筆記具の開発・ 製造・販売
代表的な商品「サラサ」「マッキー」
平均年収不明
売上高連結売上:404億円(2024年3月期)
資本金9,000万円
従業員数2,121名(2024年3月時点グループ計)
創業1897年(明治30年)
本社所在地東京都新宿区東五軒町2-9
公式HPhttps://www.zebra.co.jp/
ゼブラ株式会社公式HP:会社概要より引用

⑤株式会社トンボ鉛筆

トンボ鉛筆は、鉛筆・消しゴム・ボールペンなどの筆記用具を手掛ける老舗文具メーカーです。また、化粧品分野においても事業を展開しています。

独創的なアイデアで常識や習慣を革新し、高品質な文房具を作り続け、日本国内のみならずドイツ・アメリカ・中国に海外拠点を持ち世界的にも認知度の高いブランドです。

また環境への取り組みも積極的で、生産から廃棄までのサイクルにおいて環境への負担軽減を目指しています。

例えば、鉛筆の原材料にはFSC認証を取得した木材を使用することで森林の持続可能性を維持し、製品の軽量化やリサイクル可能な素材の採用にも注力して廃棄物の削減にも取り組んでいます。

企業名株式会社トンボ鉛筆
事業内容【書く分野】鉛筆、色鉛筆、油性ボールペン、水性ボールペン、シャープペンシル、シャープ芯、マーキングペン、学習用練習具
【消す分野】修正テープ、消しゴム
【貼る分野】テープのり、スティックのり、液体のり
【化粧品推進部】ペンシル型ポイントメイク、ファンデーション
代表的な商品「MONO」「PiT」
平均年収不明
売上高154億2,500万円 連結(2023年)
資本金9千万円
従業員数単体:359名、連結:1,824名 (2024年10月末現在)
創業1913年(大正2年)2月
本社所在地東京都北区豊島6-10-12
公式HPhttps://www.tombow.com/
株式会社トンボ鉛筆公式HP:会社概要より引用

⑥三菱鉛筆株式会社

三菱鉛筆は、創業以来数々のヒット商品を生み出している文房具メーカーです。そして、筆記具メーカーから表現の可能性を広げるべく、表現革新カンパニーへと歩みを進めています。

例えば、筆記用具分野で実績を積んだ技術と開発力で、医療・電子・自動車・化粧品などの広い分野へと発展を続けていますよ。

企業名三菱鉛筆株式会社
事業内容【筆記用具事業】
【化粧品事業】

ペンタイプ化粧品を中心とした各種化粧品のOEM提供
【産業資材事業】
ペンのインク開発で培った 「分散技術」
鉛筆芯の開発で培ったカーボンを様々な特性に作り上げる「焼成加工技術」
その他「微細加工技術」「容器設計技術」など
代表的な商品「ジェットストリーム」「uni」「クルトガ」「POSCA」など
平均年収7,900,741円
売上高50,603百万円
資本金4,497百万円
従業員数就業人数:560人
臨時雇用者数:168人
創業1887年(明治20年)
本社所在地東京都品川区東大井5丁目23番37号
公式HPhttps://www.mpuni.co.jp/
参考:有価証券報告書2023/01/01-2023/12/31

⑦ぺんてる株式会社

ぺんてる株式会社は、先にご紹介したプラス株式会社のグループ企業です。2019年、コクヨ株式会社が保有していたぺんてるの株式をプラス株式会社が譲受し、連結子会社となりました。

サステナビリティに注力し、CO2排出量削減や生物多様性の保全に取り組むほか、乳がん撲滅キャンペーンや子どもたちへのワクチン支援を行っています。

また文具を通じた教育や文化活動の支援にも積極的で、「校舎の思い出プロジェクト」の支援や「世界児童画展」の運営などを行っています。

企業名ぺんてる株式会社
事業内容・文具事務用品(画材、筆記具など)の製造販売
・電子機器(タッチパネル、タッチスイッチ、ペンタブレットなど)の製造販売
・産業用ロボット、産業用自動組立機、射出成形用精密金型、精密ハンドプレスの製造販売
・化成品関連製品(化粧品部品、医療機器など)の製造販売
代表的な商品「ぺんてるくれよん」「ぺんてるパステル」「ぺんてる筆」「Ain」など
平均年収不明
売上高2023年度実績 (連結)45,311百万円 (単体)23,363百万円
資本金4億5,000万円
従業員数2023年度実績 (連結)2,726人 (単体)698人
創業1946年3月
本社所在地東京都中央区日本橋小網町7-2
公式HPhttps://www.pentel.co.jp/
ぺんてる株式会社公式HP:会社概要より引用

⑧株式会社パイロットコーポレーション

パイロットは、アイテム数1000以上と、世界トップクラスの商品数を取り扱う筆記具メーカーです。

筆記具単一ブランドとしては世界No.1の売上げを誇り、2020年に新型コロナウイルスの影響で一度売り上げが停滞したものの、2017~2019年では売上1000億円超、2021年以降も1000億円を突破しコロナ前にも増して堅調に推移しています。

世界を見据えて自ら行動する「人財」を求め、誰もが自由に発言し社員一人ひとりがイキイキと働き成長できる環境作りに力を入れている企業です。

企業名株式会社パイロットコーポレーション
事業内容筆記具等のステイショナリー用品、玩具、リング等の貴金属アクセサリー、セラミックス部品等の製造、仕入及び販売
米州・欧州・アジアで筆記具等の製造及び販売
代表的な商品「ドクターグリップ」「アクロボール」「フリクション」など
平均年収7,063千円
売上高79,280百万円
資本金2,340百万円
従業員数就業人員:1056名
臨時従業員:年間平均222名
創業1918年1月27日(大正7年)
本社所在地東京都中央区京橋二丁目6番21号
公式HPhttps://www.pilot.co.jp/
参考:有価証券報告書2023/01/01/-2023/12/31

【年収】文具メーカーランキング

ここでは、文具メーカーの年収ランキングを紹介します。

年収は生活に直接かかわってきますし、就活生にとってやはり一番気になる項目でもありますよね。
以下は、有価証券報告書を元にしたランキングです。ぜひ参考にしてください。

順位企業名年収
1マックス9,445,000円
2コクヨ7,595,256円
3三菱鉛筆7,900,741円
4パイロットコーポレーション7,063,000円
5キングジム6,068,286円
参考:有価証券報告書(マックスコクヨ三菱鉛筆パイロットコーポレーションキングジム

【売上】文具メーカーランキング

続いて、文具メーカーの売上ランキングを紹介します。

売上額の大きさは、企業の財務力やビジネスの規模を表します。売上額が大きい企業は金融機関からの融資も受けやすいので、資金調達力をチェックすることもできますよ。

順位企業名売上(百万)
1コクヨ166,926
2プラス97,561
3パイロットコーポレーション79,280
4マックス74,009
5三菱鉛筆50,603
参考:有価証券報告書(コクヨプラスパイロットコーポレーションマックス三菱鉛筆

【利益率】文具メーカーランキング

では次に、文具メーカーの利益率のランキングを見ていきましょう。

利益率は、該当企業が行うビジネスの付加価値がどれくらいあるかの指標となります。これを見ることで、ビジネスがうまくいっているのかどうかを測ることができますよ。

順位企業名利益率
1マックス40.1%
2パイロットコーポレーション39.6%
3三菱鉛筆39.28%
4コクヨ39.24%
5キングジム30.9%
参考:有価証券報告書より、売上総利益÷売上高×100で算出(パイロットコーポレーション三菱鉛筆マックスコクヨキングジム
※なお、未上場のゼブラ、ぺんてるは上記ランキングでは除く

文具業界の基礎知識

文具業界の主要メーカーや立ち位置がわかったところで、次は文具業界の基礎知識について説明します。

  1. ビジネスモデル
  2. 文具業界の現状
  3. 文具業界の今後の動向

①ビジネスモデル

文具メーカーは、文房具商品を作り販売することで収益を上げています。また文具に限らず、オフィスのデザインや化粧品事業などに乗り出している企業も多く存在しますよ。

製造から販売まですべてを担う企業もあれば、メーカーでは商品の企画・開発のみ、製造は製造業者、販売は小売店と役割ごとに分かれている場合もあるなど、企画から販売までのフローは様々です。

新型コロナウイルスの流行以降ECサイトの普及が急速に進み、文具メーカーが小売店を介さず直接販売するケースも増えています。

②文具業界の現状

文具業界の市場規模は、現在減少傾向にありますよ。少子高齢化で学生の需要が減り、デジタル化の進展やテレワークの普及によりオフィス用品の需要が減少したことが原因と考えられます。

この状況を打開するべく、各企業が力を入れているのが海外展開です。中には、早い段階から積極的に取り組み販路を広げ、海外での売上がすでに全体売上の過半数を超えているという企業もあります。

そして、SNSマーケティングやECサイトでの販売に力を入れる企業が増え、他社との競争は激しさを増しています。今後は、他社商品といかに差別化できるかが各企業の課題となるでしょう。

③文具業界の今後の動向

人口減少・少子化・デジタル化などが逆風となっている文具業界で、海外事業や新規事業の展開・国内外でのM&A・SNSの活用が進んでおり、この動きは今後さらに拡大していくでしょう。

そして、デジタル化が進む中で新たな技術が求められている反面アナログ回帰の動きも出てきており、これまでの文具の良さを伸ばし、いかに付加価値を付けられるかが鍵となってきます。

また、昨今では環境配慮型の製品開発が注目されており、持続可能性への取り組みが今後の競争力を左右する重要な要素となっていますよ。

文具メーカーで求められる人材

最後に、文具メーカーで求められる人の特徴を3つ紹介します。

  1. 文房具が好きな人・強い思い入れがある人
  2. アイデア力がある人
  3. 根気強く努力できる人

①文房具が好きな人・強い思い入れがある人

文房具メーカーを目指すなら、文房具が好きであることが大前提です。

多くの消費者に求められる文房具を企画・製造・販売するためには、文房具に対する大きな熱量が必要不可欠でしょう。

特に今後は、他社商品との差別化が重要になってきます。これをかなえるためには、文房具への強い思いが必要になりますよ。

②アイデア力がある人

文具メーカーでは、アイデア力がある人材が高く評価されます。

昨今のデジタル化や勤務形態の変化など、時代のニーズに合った商品を開発するためには豊かなアイデアが欠かせません。

自由な発想で新たな商品を生み、理想を形にする過程において課題を解決するアイデア力が求められます。

③根気強く努力できる人

文具メーカーは試作・失敗を何度も繰り返しながら商品を開発しているため、根気強く努力できる人が求められます。

様々な文房具にそれぞれ「開発秘話」があるように、文房具の商品開発は簡単なものではありません。さらに、商品開発に成功したとしても思うように売れないということもあり得ます。

そうした課題に直面した際、課題解決のため粘り強く努力できる人間でなければ務まりません。

文具メーカーのランキングを把握しよう

この記事では、主要文具メーカーや文具業界の様々なランキング、そして業界の現状や動向などについて紹介してきました。

就活をする上で、各企業の特徴や業界内での立ち位置を把握しておくことはとても重要です。

また就職後も、競合企業との競争に打ち勝つうためにはこうした情報を得ておく必要があります。

紹介した情報を活用して文具業界への理解を深め、ぜひご自身のキャリア形成に役立ててください。

若林

このメディアの監修者

若林

青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。

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