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物流業界ランキング就活生おすすめトップ10|年収・業界動向まで徹底解説

「物流業界の大手企業はどこだろう?」とお悩みではありませんか?

たしかに物流業界全体を比べるとなると数が多すぎて困りますよね。そこでポイントとなる指標が売上高での比較になります。

そこで本記事では、まず売上高10社のランキングを紹介し、次に年収・条件別におすすめの企業を紹介します。

さらに物流業界の動向についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。

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物流業界の概要

物流業界とは、物の流通に関わる産業のことで、海外から輸入した石油などのエネルギー資源や小麦の穀物の輸送から、逆に国内で生産した自動車などの輸出、個人宅に荷物を運送する仕事まで一貫して行います。

そのため、物流業界の輸送方法には「陸運・空運・海運」があり、扱う荷物(品物)によって業務形態が異なるのが特徴です。

この他にも、一時的に物流倉庫で荷物を保管する業務も物流業界の企業が担っています。

大手企業ともなるとこれら全てに対応した企業となり、職種によって仕事内容も異なるので大手物流業界に就職志望するのであれば職種までしっかり企業分析をしないといけません。

【2024年最新】物流業界大手10社売上高ランキング

まずは、2024年物流業界大手10社売上高ランキングを紹介します。

  1. 日本郵政
  2. 日本郵船
  3. 日本通運
  4. ヤマトHD
  5. SGHD(佐川急便)
  6. 商船三井
  7. 近鉄エクスプレス
  8. 川崎汽船
  9. 日立物流
  10. 日本水産(ニッスイ)

売上高が高い企業は、業界で活躍するだけでなく業界全体を牽引する力のある会社になるので、トップ企業の特徴を把握して物流業界の正しい知識の理解につなげてください。

※ここでは各社の有価証券報告書を参照しています。

①日本郵政

売上高1位は、2兆7,314億円の日本郵政です。(参考:有価証券報告書

日本郵便の強みは、郵便・物流事業以外にも、ゆうちょ銀行などの金融事業や保険も展開する総合サービスになります。

楽天グループと提携したことで、物流プラットフォームの共同構築の拡大は業界に大きなインパクトを与え、今後もデジタル化を推進し、多様化するサービス提供に対応していくでしょう。

②日本郵船

売上高2位は、2兆2,807億円の日本郵船になります。(参考:有価証券報告書

日本郵船は、海運事業を中心に日本だけでなく世界中にもネットワークをもつ総合物流企業です。

海上・航空・陸上の一貫輸送サービスを提供しており、LNG燃料船の導入や風力推進システムの開発など環境負荷低減に向けた取り組みにも力を入れています。

③日本通運

売上高3位は、2兆791億円の日本通運です。(参考:有価証券報告書

国内195社のグループ企業と、海外にも49ヶ国739拠点を所有する巨大企業です。

国際輸送では、美術品などの専門輸送を強みとしています。

他にも、製薬業界や半導体業界など特定産業の専門物流輸送としてサポート業務を行っています。

④ヤマトHD

売上高4位は、1兆7,936億円のヤマトHDです。(参考:有価証券報告書

国内最大の宅配便サービスである「クロネコヤマト」のヤマト運輸を傘下に置く企業です。

国内だけでなく、現在海外にも25ヶ国に拠点を構え海外での物流業務も視野に入れた展開を行っています。

⑤SGHD(佐川急便)

売上高5位は、1兆5,883億円のSGHD(佐川急便)になります。(参考:有価証券報告書

SGHDは佐川急便の親会社で、個人宅配から、企業向けの物流サービスまで一貫したサービス提供を行っています。

また日本郵政と業務提携によりラストワンマイル配送など両社の強みを活かしたサービス提供が特徴の企業です。

今後も物流ソリューションのために、スマートロジスティクス技術を用いて業務効率を図るなど次世代の物流サービスの開発に注力しています。

⑥商船三井

売上高6位は、1兆2,693億円の商船三井になります。(参考:有価証券報告書

3大海運会社の1つで、運航隻数世界第3位、LNG船保有数世界1位など、世界トップクラスの海運企業です。

海運のLNG輸送やコンテナ定期船で、エネルギー資源や自動車の輸送を行っています。

⑦近鉄エクスプレス

売上高7位は、9,804億円の近鉄エクスプレスです。(参考:有価証券報告書

航空・海上貨物輸送を中心とした国際物流をメインとしている企業で、世界298都市688拠点を構えています。

また輸送だけでなく、倉庫などの物流施設の運営にも力を入れており、デジタル技術を活用した物流情報を可視化できるサービスを拡充している企業です。

⑧川崎汽船

売上高8位は、7,569億円の川崎汽船です。(参考:有価証券報告書

海運大手3社のうち、石炭や穀物などを輸送するドライバルク船は世界最大級の規模で、200隻以上を保有しています。

また、AIやIoT、ビッグデータを活用した自動運航船開発、風力を活用した次世代燃料の活用など注目度の高い企業です。

⑨日立物流

売上高9位は、7,436億円の日立物流です。(参考:有価証券報告書

日立グループの物流企業で、3PL企業では国内トップになります。

グローバルに展開する取引企業の物流を全面サポートをするため、受発注や在庫管理を自動化して、自社の業務効率化にもしっかりと土台を築いている企業です。

⑩日本水産(ニッスイ)

売上高10位は、6,936億円の日本水産(ニッスイ)です。(参考:有価証券報告書

自社の水産食品や冷凍食品事業の強みを活かし、冷凍食品などの低温物流事業も行っています。

マイナス50℃といった極低温から、常温まで対応できる物流技術をもち、食品安全性の向上に努めている企業です。

【年収・条件比較】物流業界おすすめ企業ランキングトップ10

ここからは、就活生におすすめの物流業界の企業をランキング形式で紹介します。

  1. 商船三井
  2. 川崎汽船
  3. 日本郵船
  4. ヤマトHD
  5. NSユナイテッド海運
  6. 三菱倉庫
  7. 乾汽船
  8. 相鉄HD
  9. 阪急阪神ホールディングス
  10. 近鉄エクスプレス

主な指標は平均年収と、月間残業時間有給消化率を元に算出しています。

ワークライフバランスが取りやすい大手物流業界の企業を目指すのであれば、ランキングを確認して志望企業を選ぶ際の参考にしてください。

※ここでは各社の有価証券報告書の「従業員の状況」を参照しています。
なお、ランキング順位は絶対的ではなく、多くの主観が含まれる点に注意してください。

①商船三井

平均年収平均年齢平均勤続年数月間残業時間有給消化率
1,675万円37.3歳12.5年38.4時間59.3%
(参考:有価証券報告書

おすすめ企業ランキング1位は、平均年収1,675万円の商船三井です。

売上高ランキングでも6位を獲得しています。

商船三井は大手海運企業のうちの1つで、平均年収・有給消化率ともにワークライフバランスが取りやすい企業といえるでしょう。

②川崎汽船

平均年収平均年齢平均勤続年数月間残業時間有給消化率
1,394万円38.8歳14.3年47.2時間54.2%
(参考:有価証券報告書

おすすめ企業ランキング2位は、平均年収1,394万円の川崎汽船です。

売上高ランキングでも8位を獲得しています。

有給消化率も54.2%と取りやすい反面、月間残業時間が45時間を超えているため他の大手海運企業に比べると待遇面でやや劣るといえるでしょう。

③日本郵船

平均年収平均年齢平均勤続年数月間残業時間有給消化率
1,378万円39.8歳13.9年34.3時間62.8%
(参考:有価証券報告書

おすすめ企業ランキング3位は、平均年収1,378万円の日本郵船です。

売上高ランキングでも2位を獲得しています。

年収で比べると大手3社の海運企業の中ではやや低いものの、月間残業時間や有休消化率は取りやすい企業といえるでしょう。

④ヤマトHD

平均年収平均年齢平均勤続年数月間残業時間有給消化率
1,191万円51.3歳24.1年16.9時間65.0%
(参考:有価証券報告書

おすすめ企業ランキング4位は、平均年収1,191万円のヤマトHDです。

売上高ランキングでも4位を獲得しています。

物流業界の陸運・空運ではトップの平均年収で、平均勤続年数が30.2年と今回のおすすめ企業ランキングで最も長く働きやすい環境が整っているものと考えられるでしょう。

⑤NSユナイテッド海運

平均年収平均年齢平均勤続年数月間残業時間有給消化率
1,143万円40.2歳13.8年34.6時間49.1%
(参考:有価証券報告書

おすすめ企業ランキング5位は、平均年収1,143万円のNSユナイテッド海運になります。

NSユナイテッド海運は、売上高ランキングから外れているものの、平均年収は1,000万円を超えているため就活生におすすめの企業です。

NSユナイテッド海運は、鋼鉄や資源エネルギーの外航海運事業を行っており、安全な品質管理を徹底しています。

そのため企業の取り組みとして、操縦する船員の安全意識・能力向上にも力を入れているのが特徴です。

⑥三菱倉庫

平均年収平均年齢平均勤続年数月間残業時間有給消化率
938万円40.5歳15.9年32.1時間43.0%
(参考:有価証券報告書

おすすめ企業ランキング6位は、平均年収938万円の三菱倉庫になります。

三菱倉庫は、主に倉庫・配送センター事業を行う企業です。

福利厚生として、独身寮・社宅(総合職のみ)も完備されているのも魅力といえます。

年功序列の賃金体系ですが、長期的に働くことで安定した年収が見込めるでしょう。

⑦乾汽船

平均年収平均年齢平均勤続年数月間残業時間有給消化率
920万円45.6歳15.7年36.8時間46.3%
(参考:有価証券報告書

おすすめ企業ランキング位は、平均年収920万円の乾汽船になります。

乾汽船は、外航海運事業の中小型ばら積み船を主力としており、その他、倉庫事業や不動産事業を行っている企業です。

世界経済の悪化や物価高による影響がある中で、一人ひとりの従業員が長期的に働けるよう経営していることが考えられるでしょう。

⑧相鉄HD

平均年収平均年齢平均勤続年数月間残業時間有給消化率
901万円49.6歳19.7年22.0時間77.0%
(参考:有価証券報告書

おすすめ企業ランキング8位は、平均年収901万円の相鉄HDになります。

相鉄HDは、物流業界以外にも、不動産事業・ホテル業などの事業活動を行っている企業です。

グループ全体の売上高は2,700億円と大手物流業界売上高ランキング上位に比べると劣りますが、月間残業時間と有給消化率が77.0%であるのが魅力といえます。

⑨阪急阪神ホールディングス

平均年収平均年齢平均勤続年数月間残業時間有給消化率
870万円43.3歳19.1年24.2時間85.7%
(参考:有価証券報告書

おすすめ企業ランキング9位は、平均年収870万円の阪急阪神ホールディングスになります。

阪急阪神というと、物流業界よりも、鉄道会社のイメージが強いかもしれません。

しかし、輸出入貨物の集荷から配送手配・保管・梱包業務まで自社で手掛けるなど、日本の高品質な輸出入業務に貢献している企業でしょう。

月間残業時間も24.2時間で、有給消化率も85.7%で、めりはりのある働き方を重視したい人におすすめです。

⑩近鉄エクスプレス

平均年収平均年齢平均勤続年数月間残業時間有給消化率
631万円38.7歳13.4年29.7時間50.2%
(参考:有価証券報告書

おすすめ企業ランキング10位は、平均年収631万円の近鉄エクスプレスです。

売上高ランキングでも7位を獲得しています。

年収などを含め好条件とはいえませんが、特別休日として、「近鉄特別休暇」という勤続3年ごとに3日間連続休暇がもらえるので働くモチベーションにつながるでしょう。

また、充実した社員教育制度も設定されているので、段階的な成長をしたいと考える人におすすめの企業です。

業務内容の種類

ここからは、物流業界の一般的な業務内容の種類を解説します。

  1. 荷役
  2. 保管
  3. 流通加工
  4. 包装
  5. 輸送・配送
  6. 情報管理

業種により業務内容も異なりますが、これら全てを大手物流業界の企業は担っており、業界の理解に欠かせない情報源となるはずです。

多様化するニーズに応えるため、物流業界では新たなシステムの導入や包括的なサポートを行い今後も進化し続けるでしょう。

①荷役

荷役は、トラック・貨車・航空機など輸送機関への積み込みや積み下ろしと、保管倉庫へ荷物の出し入れを行うのが主な業務です。

また海外の輸出入品の場合は、通関手続きも荷役の業務に含まれます。

荷物の受け入れ時に依頼通り届いているか確認し、出荷時には正しく積み込まれたか管理しなければなりません。

そのため1つでも見落としていると大変な事態になるため、正確な管理能力が求められます。

特に空運は、陸運・海運よりもコストがかかるため、確実に荷物を入庫・出庫ができたか確認する必要があるので物事に注意深く気がつける人が向いているでしょう。

②保管

保管は、送り主から預かった荷物を輸送時まで倉庫で保管するのが主な業務です。

ただし、冷蔵や冷凍などの荷物はそれぞれの保管方法にあう設備で品質を保ちながら保管しなくてはならず、きちんとした管理が求められます。

その他、荷物の輸送時期を調整するために倉庫で一時的に保管する業務もあるため、最適な時期や条件を考えながら保管時期を判断するのも大事な保管の業務です。

③流通加工

流通加工は、送り主の依頼に応じて、倉庫や物流センターで出荷時に加工業務を行います。

流通加工の業務目的は、送り主の出荷した荷物に付加価値を与えることです。

主にラベル貼り・値札付け・箱詰め・商品のセット組みなど加工全般の業務を行います。

洋服の検針やハンガー掛け、お中元やお歳暮などの箱詰めといったセット組みはイメージしやすい業務といえるでしょう。

④包装

包装は、輸送中に荷物が破損しないように梱包材で包む業務を行います。

包装の業務目的は、荷物(商品)を保護し、品質を守ることです。

したがって、荷物に適した梱包材で保護された荷物は、輸送中の振動や荷物同士の摩擦を防ぐだけでなく、湿気によるカビの発生や腐食予防となります。

また近年、物流業界全体の社会的取り組みの一環として、環境保全の観点からリサイクル・リユース可能な梱包材を使用することが多いのも特徴です。

⑤輸送・配送

輸送・配送は、準備が完了した荷物を、輸送機関を使って運ぶのが主な業務です。

大量の荷物を拠点から違う拠点に運ぶことを輸送といい、その荷物を小売店や消費者など複数の場所に運ぶことを配送といいますが、荷物や物量によって使用する輸送機関が異なります。

国内輸送でいえば、トラックで物流センターから指定された拠点まで運び、最終目的地まで運ぶことが一般的です。(車やトラックの場合は「運送」という)

大部分を担うトラックでの輸送ですが、ドライバー不足やCO2排出の問題もあり、別の輸送手段に今後シフトしていく可能性も考えられます。

こうした問題点を面接で質問されるかもしれないので対策しておくと良いでしょう。

⑥情報管理

情報管理は、物流業務をITを活用しサポートするのが主な業務です。

たとえば輸送中の荷物の位置情報の追跡や、輸送経路や温度・湿度・衝撃などの状況を記録・管理して適時最適な情報を送信しています。

情報管理には、ITの知識も必要ですが、トラブルを未然に防ぐためにも臨機応変な対応力も必要です。

情報管理を徹底することで、遅延なく、安心安全に荷物が運ばれていくことでしょう。

職種と仕事内容

ここからは、物流業界の主な職種と仕事内容について解説します。

  1. ドライバー
  2. 倉庫・在庫管理
  3. 営業
  4. 物流コンサルタント
  5. ITエンジニア

普段接点があるトラックのドライバーのようにイメージがつきやすい職種もありますが、企業によってはセールスドライバーなどを兼任することもあります。

自分の志望する職種を理解し、長期に渡り働ける仕事を見つける参考にしてください。

①ドライバー

ドライバーは、荷物の運輸・配送を行います。

物流業界のメイン業務として、陸運は運転免許で車やトラックでの運送や、海運のドライバーは国家資格の海技士免許を取得してから業務にあたります。(引用元:国土交通省「海事」

また企業によっては集荷や配達の他に新規開拓などの営業を兼任するセールスドライバーもあるようですが、ほとんどは営業職が担当しているでしょう。

近年ではドライバーの人手不足による時間外労働が問題となっていますが、ジョブローテーションにより、まずはドライバーからキャリアをスタートさせることもよくあることです。

長距離運転もあるため体力に自信をもっている人や、メイン業務の現場の問題点を知った上で他の職種で活躍したい人におすすめです。

②倉庫・在庫管理

倉庫・在庫管理は、倉庫や配送センターで荷物の仕分けや検品、入出庫業務まで一貫した業務を行います。

自動化された業務もありますが、物流の全てのプロセスにおいて確実に在庫数の管理を行い、下から支える重要な役割は倉庫・在庫管理を担当する人の力です。

荷物の保管業務も兼ねており、最適な在庫量を維持しながら、輸送までの間に荷物を破損させないよう安全に保管することも大事な仕事の1つとなっています。

また国際物流の場合は、輸出入申告や税関対応を行う通関士が携わることもあるため、資格が必要です。

ITを活用したデータ管理が得意な人や、将来通関士として貿易取引に興味のある人におすすめです。

③営業

物流業界の営業は、法人に対する営業がメインになります。

特にネット通販を行う企業に向けて、荷物(商品)の保管や、ユーザーが満足する配送方法、企業の物流が安定するための施策の提案をして契約を獲得してくるのが営業職となるでしょう。

そのためには、先方の課題のヒアリングを行い、より良いサービスをアピールして契約を継続してもらわなければなりません。

営業に向くのは高いコミュニケーション能力や、先読みする力が必要です。

また、取引先の抱える問題に寄り添う共感力も必要となり、その問題点を解決するための情報を論理的に説明する情報発信力も必要でしょう。

④物流コンサルタント

物流コンサルタントは、営業職と連携し、物流の輸送・保管にかかる費用をデータ化して企業が抱える問題点に対して解決策を講じます。

また、物流の効率化を重視する先方には、自社商品に適したシステムを導入を勧め、課題解決に努める提案も物流コンサルタントの業務です。

業務上、数字を使いこなす必要があるので、比較分析力に長けた人が向いている職種といえるでしょう。

⑤ITエンジニア

物流業界のITエンジニアは、倉庫・在庫管理や配送システムなどの構築・保守運用など自社業務で多岐に使用されるシステムを開発を行います。

情報システムを一元化し、より効率よく業務が行えるよう自社で新システムを開発することが求められているでしょう。

他にも、AIやクラウドの利用も急速に進んでいるため、自社と契約している法人に対して現状のシステムだけでなく、デジタルソリューションの導入検討の施策案を提示する業務も担っています。

そのため、デジタル技術の専門知識を、相手の複合的な課題に対する解決力や、プレゼンテーション能力の高さが必要といえるでしょう。

最新の物流業界の動向

ここからは、最新の物流業界の動向について解説します。

  1. ネット通販などによる業績拡大
  2. 3PLを活用した新たなビジネスモデル
  3. スマートロジスティクスによる作業効率アップ
  4. 海外事業展開の急成長

大手物流業界の企業を目指すのであれば、まずトレンドのキーワードや動向を把握することが大切です。

さらに業界研究においては、同業他社の市場規模や、自分が志望する企業との位置づけを比較し理解することも必要となるでしょう。

①ネット通販などによる業績拡大

物流業界はネット通販などの影響で今後もより安定した業績拡大に期待できるでしょう。

国土交通省の令和5年度の宅配便取扱個数は、50億733万個で前年度と比較して145万個・約0.3%の増加と報告されています。(引用元:国土交通省「令和5年度 宅配便・メール便取扱実績について」

トラックでの運送が全体の約99.8%のシェアを占めており、個人の宅配便の伸び率が好調だということが伺えるでしょう。

また、ロシアとウクライナの世界情勢などの影響で運賃が高騰しているため、海運を中心に大きな利益が上がっています。

一方で、需要に反して物流業界を支えるドライバーの人手不足が深刻化しており、特に物流センターから個人宅への最後の区間(ラストワンマイル)がひっ迫していることも覚えておくと良いでしょう。

②3PLを活用した新たなビジネスモデル

3PL(サードパーティー・ロジスティクス)とは、取引企業から物流業務を一括して受注して行うことです。

取引企業の事業パフォーマンスの最大化のために、物流企業が立案・実行・運用まで全ての物流業務をカバーしています。

これまでは、荷主である企業も、各業務の専門業者に委託して行っていましたが、3PLを利用することでコストカットや時間のロスが実現しました。

そのため今後も物流業界の新たなビジネスモデルとして勢いを増すでしょう。

③スマートロジスティクスによる作業効率アップ

スマートロジスティクスとは、AIやロボットを駆使して作業効率を上げることです。

物流業界では、ITを活用して大量の物流量に対応しています。

これらの一例としては、以下の通りです。

・複雑化する物流の諸問題をICT(IoT,AI,BD等)の活用により解決
・気温データと食品販売データの分析による高精度な予測により、より最適な在庫管理を実現
引用元:経済産業省「IT利活用分野について(物流分野)」

在庫管理等をデータ化し、そのデータに基づいて作業可能にすれば、これまで以上の作業効率のアップに期待が持てるだけでなく、労働環境の改善や人手不足の解消にもつなげられると考えられています。

④海外事業展開の急成長

物流業界の企業の多くは、物流インフラが十分に整っていない海外の国や地域、特にASEAN諸国の物流網の事業拡大を図っています。

現在は国内市場も活発化していますが、少子高齢化による人口減少の煽りを受け、業界全体の縮小は免れないと考えられているからです。

そのため今後ますます海外に事業展開をし、冷蔵・冷凍などのコールドチェーン物流の需要に大きな成長があると見込んで拡大しています。

2023年の世界銀行による総合物流評価では、日本は13位と高く評価されており、各社はこの強みを活かした海外展開を急速に進めているのです。

物流業界の就職志望者が押さえるべきポイント2つ

最後に、物流業界の就職志望者が押さえるべきポイント2つ紹介します。

  1. 物流業界を体系的に理解できるようにする
  2. 物流業界のアルバイト経験を通した考えを述べる

ここまで物流業界について解説しましたが、これらの意味を理解し自分の言葉で説明ができるようにしていきましょう。

①物流業界を体系的に理解できるようにする

物流業界のビジネスモデルを体系的に理解するには、大企業だけでなく、中小企業やベンチャー企業まで業界研究をすると良いでしょう。

幅広く物流企業の特徴を把握することで業界全体の理解が深まります。

物流業界に関する知識を説明できるようにすれば、志望度が高いと評価され、大手物流企業の就活で有利になる可能性も高まるでしょう。

②物流業界のアルバイト経験を通した考えを述べる

物流業界で働きたい意思のアピールには、アルバイトで現場の状況を知っていることが有利となる場合があります。

なぜなら、実際の労働環境や業務内容を知った上で志望しているため長期的に働いてもらえると企業も思ってもらえるからです。

就活では社風や本人の特性が合わないと、いくら優秀な人材でも不合格となってしまうでしょう。

現場での経験を活かして、入社後に貢献できることや自分の考えを述べるようにすると大手物流企業でも通用するアピールとなるはずです。

大手物流業界を志望するなら課題の自己分析が肝心

大手物流業界に就職を志望するのであれば、物流業界が抱える課題に対して入念な自己分析が大切です。

また今後拡大する海外展開の動向も押さえながら企業研究を進めると良いでしょう。

国内にある大手物流企業は全体の約0.3%と狭き門ですが、最新の物流業界に関する情報を常にアップデートして覚えるようにして内定を目指してください。

若林

このメディアの監修者

若林

青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。

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