【例文付き】パタンナーの志望動機の作り方!面接での答え方のコツまで就活生向けに解説
パタンナーを目指す方にとって、クオリティの高い志望動機をどう書き上げるかは大きな課題ですよね。
自分のファッションへの情熱や経験をどう効果的に伝えるべきか、また、採用担当者に刺さる具体的なエピソードをどう盛り込むべきか、迷っている方も多いのではないでしょうか。
この記事ではパタンナーを目指している人に向けて、仕事の魅力ややりがいから、志望動機を作るためのポイントや構成、志望動機の例文まで詳しく解説します。
記事の後半にはパタンナーを目指すうえで参考にすべき質問についても回答しているので、ぜひ最後まで目を通してください。
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パタンナーとは?

まずはパタンナーとはどんなお仕事かをおさらいしましょう。
ここではパタンナーお仕事を、以下の2項目ごとに解説します。
①パタンナーは洋服作りの設計職人
パタンナーとは、ファッションデザイナーが描くデザイン画をもとに洋服の型紙(パターン)を作成する専門職です。
デザイナーが思い描いた通りの仕上がりを実現するためには、熟練したパタンナーの技術と経験が不可欠で、ファッション業界において重要な役割を担っています。
デザイナーがどんなに素晴らしい意匠を思いついても、パタンナーがいなければそのデザインを具現化できないため、洋服作りに欠かせない存在と言えるでしょう。
ちなみに「パタンナー(Patterner)」は和製英語で、本来の英語では「パターンメーカー(Pattern Maker)」や「Pattern Cutter(パターンカッター)」と呼ばれます。
②パタンナーの具体的な仕事内容
パタンナーを目指す以上は、どんなお仕事に携わるのかを正しく理解しておかなければなりません。
今回はパタンナーの仕事内容として、以下の4項目を詳しく解説します。
①パターンの作成
パターンの作成は洋服作りの中核を担う重要な工程で、デザイナーが描いたデザイン画を基に、平面の布地を立体的な衣服として形にするための型紙(パターン)を作ります。
完成する洋服が美しく、着心地よく仕上がるかどうかはパターンの精度にかかっており、布地の特性から縫製工程、着用時のシルエットまで、細かく考慮しなければなりません。
またパターンが正確であればあるほど縫製現場での手間が減り、製品の完成度が高まるとともに、コスト効率も向上します。
これらのことからも、パタンナーによるパターン作成は今後の洋服作りの全工程に影響する重大な仕事です。
②トワル・マスターパターンの作成
パタンナーの重要な業務の1つに、トワルとマスターパターンの作成があります。
トワルとは仮布で制作した仮縫い用の試作品のことで、デザイン画を基にパターンを作成してトルソーに着せ、シルエットやフィット感を確認し、修正を加えて完成するものですよ。
さらにこのトワルのチェックで得られたフィードバックを反映し、最終的な型紙であるマスターパターンを完成させます。
トワルとマスターパターンの作成は、製品の品質や着心地を左右する重要な工程であるとともに量産時の基準にもなるため、高い精度と完成度が必要です。
③サンプルチェック
サンプルチェックも、パタンナーの大切なお仕事で、最終製品のクオリティに直結する工程でもあるため、パタンナーの経験と技術が求められる重要なプロセスです。
これは試作品であるサンプルが完成した際に、仕上がりを詳細に確認する工程で、デザインの再現性や寸法の制度、シルエットやフィット感を含め多角的な視点から評価します。
万が一問題点が見つかれば、デザイナーとともにパターンの修正や縫製方法の改善を模索・提案し、製品の完成度を高めなければなりません。
さらに量産体制に入る前の確認として、縫製工程での効率性や布地の無駄の有無を考慮し、制作全体のコストにも目を光らせます。
④量産体制の整備(グレーディング)
グレーディングとは制作した服の量産体制を整えるための作業で、パタンナーの専門的な技術が求められる工程です。
グレーディングでは基準となるサイズの型紙を基に、他のサイズに展開するための寸法調整を行いますが、サイズを拡大・縮小だけではなく各部位のバランスや着用感も考慮します。
また、製品が量産される際に異なるサイズ間での誤差や不具合を防ぐのも欠かせない作業で、手作業の技術はもちろん、専用ソフトを扱うスキルも必要ですよ。
さまざまなサイズ・カラー展開に向けたグレーディングは、制作した衣服を広く世に売り出すためにも、無くてはならない工程と言えます。
志望動機に繋がる!パタンナーのやりがいと魅力

つづいて、パタンナーならではのやりがいや魅力にフォーカスして解説します。
志望動機をより良い内容に仕上げるには、仕事の魅力を十分に知っておく必要があります。
①自分の作ったパターンが世に出る
パタンナーの大きなやりがいとして、自身が手掛けたパターンが製品となり世に出る点が挙げられます。
デザイナーの意図を形にし試行錯誤を重ねて完成させたパターンが、実際の洋服として店舗に並び消費者に手に取られる光景は、何にも代えがたい達成感です。
街中で自分が関わった服を着ている人を見かけたり、メディアで取り上げられたりすれば、プロのパタンナーとして大きな喜びを感じるでしょう。
自分の努力が目に見える形で世の中に広まるのは、洋服作りに関わる人にとって大きなやりがいです。
②洋服の生産工程全体に携われる
洋服の生産工程全体に深く関与できるのも、パタンナーが持つ魅力です。
パタンナーは、デザイナーが描いたデザイン画を基にした型紙作成から、試作品の製作やフィッティング、さらに最終的な製品の完成に至るまで、各段階で重要な役割を果たします。
こうした数多くのプロセスを通じて、製品の品質や着心地、デザインの再現性に直接影響を与えられるため、自身の技術と経験が製品に反映される実感を得られるでしょう。
洋服作りの全体像を把握し各工程に携わることで、ものづくりの醍醐味を味わえる点が、パタンナーとしての大きなやりがいです。
③将来的にブランドの顔になれる
パタンナーとしてのキャリアを積めば、将来的にブランドの中心的存在となる可能性があるのも見逃せない魅力です。
デザイナーの意図を形にして製品の品質や着心地を左右するパターン作成は、ブランドの成功に直結する重要な役割です。
そのため経験と技術を磨き続けることで、ブランド内での信頼と評価が高まり、リーダーシップを発揮する立場へと成長できるでしょう。
また近年ではパタンナー自身がメディアに登場し、ブランドの顔として注目されるケースも増えており、ファッション業界での知名度を上げるのも夢ではありません。
④高度な技術や専門性が身につく
パタンナーとしてのキャリアを長く歩むうちに、洋服作りにおける高度な技術と専門性を身につけられる点も見逃せない魅力です。
デザイン画を立体的な衣服へと変換するためには、布地の特性や縫製技術はもちろん、人体の構造に関する深い知識が必要ですよ。
また近年ではCADや3Dモデリングをはじめ、さまざまなデジタル技術の活用も進んでおり、これらの新しいツールを駆使すれば、より専門的な技術が身につきます。
経験を重ね、ファッション業界で不可欠な専門知識と技術を高めてゆけば、業界内で信頼されるパタンナーに成長できるでしょう。
パタンナーの志望動機を考える際のコツ

特に以下の4点は、質の良い志望動機作成に必須のコツです。
意識するとしないとでは志望動機の仕上がりに大きな差が出るので、ぜひ念頭においてください。
①パタンナーの仕事内容をしっかりと理解する
パタンナーの志望動機を考える際には、まず詳しい仕事内容を深く理解する必要があります。
パタンナーの業務範囲は、型紙の作成や試作品の製作からフィッティング、量産時のサイズ展開(グレーディング)と、さまざまです。
これらの工程をそれぞれきちんと理解すれば、自身のスキルや経験がどう活かせるかを具体的に説明でき、志望動機に説得力が増すでしょう。
またパタンナーの役割を正確に把握すれば、企業やブランドが求める人材像とのマッチングを明確に示せるため、採用担当者に強い印象を与える意味でも効果的です。
②志望理由を裏付ける具体的なエピソードを用意する
パタンナーの志望動機を効果的に伝えるためには、志望理由を裏付ける具体的なエピソードを用意してください。
たとえば学生時代に洋裁クラブで自らデザインした服を制作したその過程で、パターン作成の楽しさと難しさを実感した経験があるとします。
こうしたエピソードを志望動機に盛り込めば、単に「洋服やものづくりが好きなだけで応募した」と思われることもありません。
具体的なエピソードは自身の人柄や価値観を浮き彫りにしつつ、採用担当者に深い印象を与えるため、志望動機を考える際には欠かせない要素といえます。
③アパレル業界に関わりたい熱意を見せる
志望動機には、アパレル業界への強い熱意を盛り込みましょう。
アパレル業界は流行の変化が激しく常に新しいデザインや技術が求められるため、熱意がなければ激しい変化に対応できず、流行の波に取り残されてしまいます。
もちろん企業側も熱意のある人材を求めており、情熱をまっすぐに伝えれば採用担当者にやる気やポテンシャルが届くでしょう。
逆に、無気力だったり熱意が感じられなかったりする応募者は「入社さえできればどこでも良いのでは」と不信感を与えかねません。
④将来のビジョンや目標を整理しておく
志望動機を効果的に伝えるためには、まえもって将来のビジョンや目標を明確に整理しておきましょう。
たとえば将来的にブランドの顔となるパタンナーを目指す場合、そのために必要なスキルや経験をどう積み重ねていくかを具体的に説明すれば、熱意とともに計画性を伝えられます。
また、ビジョンが明確であるほど採用担当者は入社後の活躍をイメージしやすく、勢いだけの応募ではない証明としても効果的です。
熱意が高いのは良いことですが「頑張ります」や「やる気だけは誰にも負けません」と述べるだけでは不十分なので、先々の展望もしっかりとアピールしましょう。
パタンナーの志望動機のおすすめ構成4ステップ

パタンナーの志望動機は構成や順序を整えれば、内容をより分かりやすく伝えられるうえ、論理的な説明力のアピールにもつながります。
支離滅裂な文章にならないよう、以下の4点を頭に入れて志望動機を組み立てていきましょう。
①パタンナーの志望理由
パタンナーの志望動機を考える際には、自身がなぜこの職種を選んだのかを明確に述べましょう。
数え切れない職種のなかから、なぜパタンナーを志すに至ったのかは採用担当者にとって大きな関心事で、この点が曖昧だと本当にパタンナーになりたいのかさえ疑われかねません。
「デザイン職の中でも、初期工程から携わりたいと思った」「人のアイデアを形にするのが好きだった」と、端的に述べてください。
ただし「ラクそうだから」「給料が良いと聞いたから」と、偏見を伴ったネガティブな理由は厳禁です。
②その企業・ブランドの志望理由
志望動機の作成にあたっては、数ある企業の中から応募先企業やブランドを選んだ理由を述べる必要があります。
その企業やブランドの独自性や魅力を具体的に理解し、自身の経験やスキルとどう結びつけられるかを明確に伝えるのを意識してください。
たとえば企業のコンセプトや「売り」に言及したうえで、自身のスキルがそのブランドの価値観と一致していることをアピールすると、好印象です。
企業やブランドを選んだ理由があやふやだと「パタンナーになれればどの企業でも良いのではないか」と疑惑の目を向けられかねません。
③理由を裏付ける具体的なエピソード
パタンナーの志望動機を強化するには、具体的なエピソードを交えて自身の経験やスキルを伝えると効果的です。
たとえば学生時代に取り組んだパターンメイキングのプロジェクトや、インターンシップでの体験から得られた気づきを述べ、話に具体性を持たせましょう。
どんなにパタンナーへの熱意を提示しても、裏付けのエピソードがなければ信憑性がないため説得力に欠けます。
また成功体験だけでなく、試行錯誤の中で得た学びや成長も含めると、意欲的で柔軟な姿勢を印象づけるうえで効果的です。
④入社後にどう活躍したいかのビジョン
志望動機の締めくくりとして、入社後にどう活躍したいのか詳しいビジョンを述べて完結させましょう。
具体的な活躍の方向性を描くことで、企業にとって自分がどんな価値を提供できるのかを明確に伝えられるうえ、長期的に活躍する意思をアピールできるので一石二鳥です。
ビジョンを述べる際には、自分のスキルや経験を活かしたい分野を特定し、企業の目指す方向性やニーズと一致している点を示すとより説得力が増しますよ。
見切り発車で応募したと勘違いされないためにも、入社後の展望を述べて信頼感をアピールしてください。
パタンナーの志望動機の例文4選

ここからは、パタンナーの志望動機を書くうえで参考になる例文を4つ見ていきましょう。
以下に挙げる例文を参考にしつつ、自分のケースに当てはめながら書き進めてください。
例文1:技術力をアピール
まずは、技術力を強くアピールする志望動機から見ていきましょう。
私はこれまで培ったパターンメイキング技術を活かし、高品質な製品作りに貢献したいと考え志望いたしました。 学生時代から洋裁に情熱を注ぎ、特にシルエットやフィット感にこだわったパターン作成を得意としてきました。 卒業制作では、デザインのコンセプトを考案する段階から、パターン作成、試作品の縫製までの全てを一貫して手掛け、完成作品が学内で高く評価されました。この経験を通じて、細部に対する徹底したこだわりが製品全体の完成度を向上させる重要な要素だと痛感した次第です。 貴社の製品は、ディテールへの追求や機能性を重視したデザインが特徴的であり、私がこれまで磨いてきた技術や価値観と深く共鳴する部分が多いと感じています。 入社後は、現状のスキルにさらなる磨きをかけるとともに、業界のトレンドや最先端の技術を積極的に取り入れて新たなアイデアを提案し、貴社のブランド価値向上に貢献できる存在を目指したいと考えています。 |
この例文では、パタンナーを目指すうえで確かな技術力を持っている点を、学生時代のエピソードを交えつつアピールできています。
特に即戦力を求めている企業の場合、こうした実践的なスキルを訴求すると採用担当者の胸に刺さりやすいでしょう。
例文2:デザインへの共感
つづいては、デザインへの共感を軸にした志望動機の例文です。
この度私は、貴社のブランドコンセプト「日常に寄り添うデザイン」に深く共感し、志望いたしました。 これまで、デザインの意図を理解しながらパターンを作成するプロセスに特に力を注いできました。たとえば過去に担当したプロジェクトでは、動きやすさとデザイン性を両立させたパターン作成を目指し、チームと連携して検討や改良を繰り返しました。 その結果、ユーザーから高い評価を得た製品が完成したと同時に、製品が生活の中で果たす役割の重要性を実感した次第です。 この経験を通じて、製品が消費者の生活にどう溶け込み、日常をどう豊かにするかを考える視点を学びました。 貴社の「シンプルでありながら機能性に優れたデザイン」は、私の理想とする価値観と一致し、特別な魅力を感じております。 入社後はこの経験を基に、ブランドの価値をさらに高める独創的なパターンを提供し、消費者に長く愛される製品づくりに全力を尽くしていきたいと考えています。 |
この例文では志望先企業のブランドコンセプトに言及・共感し、自身の価値観と一致している点をアピールしています。
こうして企業の理念や方向性に言及すると、採用担当者に「自社のことをよく理解してくれている」と印象付けられ、好印象です。
例文3:経験をアピール
3つめは、チームワークと経験をアピールするパターンの例文です。
大学時代に培ったコミュニケーション能力やチームワーク力を、パタンナーの仕事に活かしたいと思い志望いたしました。 在学中の復職サークルではデザイナーや縫製チームと密に連携し、多様なニーズに対応するパターン作成を担当してきました。 その中で、市場のニーズを的確に反映した製品を迅速に開発するには、スピード感と正確さの両立と、チーム内での円滑なコミュニケーションや柔軟性が非常に重要だと痛感した次第です。 この気付きは貴社が企業理念として重視する「チームワークと報連相」に合致すると考えます。 特に貴社が昨年打ち出した指針「ダイバーシティの理解と尊重」の推進には、私のコミュニケーション能力や傾聴力が武器になると自負しております。 入社が叶った暁には持ち前のチームワーク力を存分に発揮して、貴社のプロジェクトに迅速かつ的確に対応する所存です。 また活発な意見交換を重視し、多様性を取り入れた服作りに貢献してまいります。 |
パタンナーはデザイナーや縫製技術者をはじめ、さまざまな専門職との連携が不可欠なため、チームワーク力のアピールは効果的です。
周囲と足並みを揃えて作業ができる応募者は、多くの企業で歓迎されるでしょう。
例文4:トレンドに敏感
最後は、トレンドへの敏感さをアピールした志望動機の例文です。
私はトレンドに敏感な性格を武器に、最新のファッション動向を取り入れた製品づくりに貢献したいと考え志望いたしました。 幼い頃から流行に強い興味を持ち、ファッション雑誌やショーを熱心に研究してきました。 それを通じて、デザインやトレンドの背景にある文化や価値観にも関心を深め、独自の視点を育ててきました。 学生時代には、トレンド分析を基にしたパターン作成プロジェクトに参加し、時代に合ったデザインの重要性を痛感した次第です。 このプロジェクトでは企画を形にする力を養うとともに、細部に徹底的にこだわることで、製品全体の完成度アップに成功しました、 貴社の製品が市場で注目され続ける理由は、優れたトレンド対応力と独創性にあると考えており、私の流行に敏感な性格がお役に立つと自負しております。 入社後は培った感性や知識を基に、柔軟な発想で貴社のブランド力をさらに向上させ、顧客に長く愛される製品づくりに尽力する所存です。 |
この例文は「幼い頃から流行に興味があった」とアピールして、パタンナーとしてのポテンシャルの高さを訴えている点がポイントです。
同時に流行に敏感な性格と志望先企業の強みとを、きちんと関連付けています。
パタンナーの志望動機のよくある失敗とNG例文

次は、志望動機を作るうえでやってはいけないNG例を解説します。
志望動機の内容によっては、採用担当者に良い印象を与えるどころか採用を遠ざけかねません。
①このブランドでなければならない理由がない
まず解説するのは、ブランドを選んだ理由がない場合です。
私は、パタンナーとして働きたい強い意欲を持っています。 洋服やファッションが好きで、デザインや製品作りに興味があります。 貴社は有名なアパレルブランドであり、多くの人に知られているので魅力的だと感じました。 また、パターンメイキングの経験を活かして、貴社の製品づくりに貢献したいと考えています。 入社後は、製品の品質向上や新しいデザインの開発に携わりたいと思っています。 |
この例文ではパタンナーとして働きたいと訴えているものの、志望先企業のブランドを選んだ理由が「有名なアパレルブランド」のみです。
志望先企業は自社の理念や方向性に共感してくれる人材を求めているため、明解かつ強力な理由がなければ企業理解が足りないと思われ、悪印象を与えます。
②「ファッションが好き」だけが理由になっている
ファッション好きな点だけを理由にするのも、よくない例です。
私は小さい頃から洋服やファッションが好きで、パタンナーとして働きたいと考えています。 大学時代も洋服を作ることに興味を持ち、デザインの勉強をしてきました。 貴社は一流ブランドとして知られており、ファッション業界で働きたい私にとって理想の職場です。 入社後は自分のファッション好きな性格を活かして、貴社で新しい製品づくりに挑戦したいと考えています。 貴社で働くことが、私の夢を実現する第一歩になると信じています。 |
この例文は、志望理由として「ファッションが好き」としか述べておらず、企業や職種への理解が感じられません。
たとえどんなにファッションにかける想いが強くても、個人的な動機だけに終始した志望動機では採用される可能性は低いでしょう。
③自分のスキルや実績をアピールするだけになっている
つづいては、自分のスキルや実績ばかりを述べている例です。
私は、これまでパタンナーとしての技術を磨いてきました。 学生時代には、卒業制作でオリジナルデザインを手掛け、パターン作成から縫製までを一貫して担当しました。 この作品は学内コンテストで高い評価を得た実績があります。 また、インターンシップではアパレル企業でパターン作成を担当し、素材やシルエットの調整を通じて実践的なスキルを習得しました。 これらの経験を活かして貴社の製品づくりに貢献したいと考えています。 入社後は、これまで培った技術を最大限に活かし、さらに高品質な製品を生み出していきたいと考えています。 |
この例文はスキルや実績の説明に終始し、応募企業への共感や志望理由が欠けています。
また「貢献したい」と述べて入るものの、企業が求める人材像やニーズへの理解が不足しており、説得力がありません。
パタンナー志望に役立つ資格やスキル

ここでは、パタンナーのお仕事に役立つ資格やスキルをチェックしましょう。
パタンナーの夢を実現するには、できるだけ早いうちからスキルを身につけておくのがおすすめです。
①パターンメーキング技術検定
パターンメーキング技術検定は、日本ファッション教育振興協会が実施する資格試験で、アパレル業界で必要なパターンメーキング技術の知識と実践力を測る試験です。
初心者向けの3級から専門職向けの1級までが用意されており、どの級も受験資格の定めがなく、2級と3級の併願もできます。
級 | 受験資格 | レベルの目安 | 受験料 |
3級 | 定め無し | 服飾専門学校で1~2年間専門的な知識や技術を学んだ人 | 15,400円(税込) 筆記免除の場合:8,800円(税込) 実技免除の場合:6,600円(税込) |
2級 | 定め無し | 服飾専門学校で3年程度専門的な知識や技術を学んだ人 | 15,950円(税込) 筆記免除の場合:8,800円(税込) 実技免除の場合:7,700円(税込) |
1級 | 定め無し | 服飾専門学校で4年以上かつ実務経験5~6年程度で、プロのパタンナーとして指導できる人 | 22,000円(税込) |
受験資格の定めがないとは言え、1級は既にパタンナーとして活躍している人向けの難易度なので、まずは3級からのチャレンジがおすすめです。
②洋裁技術認定試験
洋裁技術認定試験は「パターンメーキング技術検定」と同じく日本ファッション教育振興協会が主催する認定試験で、洋裁に関する知識と技術を総合的に評価する試験です。
服作りに必要な技術を段階的に学びながら洋裁スキルを証明できるため、趣味のレベルからプロフェッショナルを目指す人まで幅広い層が受験しますよ。
「初級」「中級」「上級」に分かれており、日本ファッション教育振興協会が認定した学校の学生のみが対象です。
級ごとの詳しいレベルや問題傾向は公表されていませんが、問題集が発売されているので気になる人はぜひチェックしてください。
③パターンメイキングのスキル・経験
パタンナーは高度な技術が要求される専門職のため、服飾専門学校でパターンメイキングのスキルや経験を身につけていないと就職は難しいでしょう。
パターン全般の技術や知識だけでなく、デザイナーの意図を正確に理解た上で形にするコミュニケーション能力も必要です。
また素材やシルエットの特性を考慮した型紙作成や、量産を意識した効率的な作業が求められるため、現場で即戦力として活躍できる実践的なスキルが重要視されます。
さらに、パターンメイキングの現場で主流になっているCADの技術も身につけておかなければならないスキルですよ。
パタンナーの志望動機についてよくある質問

最後にパタンナーを目指すうえでよくある質問に対して、一つひとつ回答します。
今回は数ある質問の中から、以下の3つの質問をピックアップしました。
①パタンナーは志望動機よりも技術が大事?
どちらも大事ですが、ある意味では技術のほうが大事と言えます。
なぜなら、パタンナーの求人は服飾専門学校で技術を身につけた人に向けたものがほとんどで、全く経験がない場合はどんなに志望動機を作り込んでも、応募資格を満たせないからです。
たとえ服飾専門学校卒業者でなくとも応募できる求人が見つかったとしても、資格や服作りに関する経験が求められるケースがほとんどでしょう。
逆に服飾専門学校で学んだ経験があれば、企業が求める人物像に合わせて、技術以外を志望動機でアピールするのもおすすめです。
②パタンナーの志望動機の面接での答え方のコツはある?
パタンナーの志望動機を面接で効果的に伝えるには、熱意と具体性を重視した答え方が重要です。
まず、なぜその企業を選んだのか、ブランドの特徴や理念と自身の価値観がどうに一致するのかを具体的に述べると説得力が増します。
さらにファッション業界で用いられる専門用語への知識も深めておくと、万が一専門用語で質問された時に困らずに済むでしょう。
専門用語 | 意味 |
トワル | 服の試作のために使用する仮の布地。 通常は安価な素材を使用し、デザインやパターンの確認に用いられる。 |
マークダウン | 価格が下がること。 セールやキャンペーンでの値下がりも含まれる。 |
SS | 春夏物の商品。 |
AW | 秋冬物の商品。 |
B品 | 傷みやほつれが激しく、販売に適さない商品。 |
死に筋 | 売れ行きが悪い商品。 |
館(やかた) | ショップが出店するデパートやショッピングモールのこと。 |
③パタンナーを目指すきっかけは何が多い?
パタンナーを目指すきっかけとして多いのは、ファッションや服作りへの強い興味や関心です。
幼少期から洋服が好きで、裁縫の手伝いや家庭科の授業を通じて自分の手で服を作る楽しさに魅了され、パタンナーを志す人もたくさんいますよ。
また専門学校での学びやインターンシップを通じて、デザインを形にするプロセスの奥深さを知り、職業としてのパタンナーに惹かれるケースも一般的です。
志望動機の作成にあたっては、自分がパタンナーを目指す原点になったきっかけを思い返してみましょう。
パタンナーの志望動機の作り方についてまとめ

今回の記事ではパタンナーを目指している人に向けて、パタンナーの仕事内容から志望動機の例文まで、詳しく解説しました。
パタンナーの志望動機を作成する際は職種や業界への深い理解が重要で、パタンナーの役割と自分の経験や熱意を関連付けて志望動機に説得力を持たせる必要があります。
また将来どんなパタンナーになりたいのかを述べれば、長期的に活躍する人材だとアピールするうえでも効果的です。
この記事の内容を参考にして、資格取得や面接対策も早めに進めつつ、採用担当者に響く志望動機を作り上げてください。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。