【新卒】開発職・研究職の志望動機の書き方!就活生向けに例文付きで徹底解説
開発職や研究職を目指す就活生の皆さんにとって、志望動機の作成は頭を悩ませるポイントの1つではないでしょうか。
「自分の経験やスキルをどうアピールすればいいのか」「研究と開発の違いをどう捉えているかを伝えるべきなのか」と、考えることが多くて困ってしまいますよね。
この記事ではまず開発職と研究職の違いやそれぞれに求められる人物像を解説したうえで、志望動機の具体的な書き方を、例文付きで解説します。
後半には開発職・研究職の志望動機を作成するうえで役に立つ質問にも回答しているので、ぜひ最後まで読んでください。
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開発職・研究職とは?仕事内容やそれぞれの違い

志望動機を考える前に、まずは開発職と研究職の違いをはっきりさせましょう。
両者の違いが曖昧だと志望動機の内容もあやふやになるので、自分がなりたい職業について理解を深めてください。
①研究職の仕事内容
研究職の主な仕事内容は新たな技術の生み出しを目指した課題や理論解明への取り組みで、仮説の設定、実験や調査の実施、データの分析、結果の論文発表が代表的な仕事です。
研究職の領域は「基礎研究」「応用研究」に大別され、それぞれ目的が異なります。
研究領域 | 目的 |
基礎研究 | 自然現象や原理の解明をはじめ「さまざまな知識を得ること」を目指す |
応用研究 | 基礎研究で得られた知識を実用化に結びつける「知識を使うこと」を目指す |
つまり研究職は、開発職が製品を開発するにあたって必要な技術や知見の発見を目指す職業です。
②開発職の仕事内容
開発職は、基礎研究や応用研究で得られた結果を、実際の製品やサービスを具体的に形にする仕事です。
開発職は、市場のニーズを分析し製品の企画立案から試作、性能評価、量産化までのプロセスを検討する「開発研究」を担当し、研究職が得た知識を製品として世に出します。
研究職が得た研究結果を、いかに具体的なサービスに繋げられるかが開発職の腕の見せ所でしょう。
開発職・研究職の主な種類

一口に開発職・研究職といっても、在籍する企業によって担当する分野が異なります。
そのため開発職や研究職を目指す人は、自分が志望している企業ではどんな分野の開発や研究に携わるのかを知っておかなければなりません。
ここでは特に重要な分野として、以下の4項目を厳選して解説します。
①技術関連(技術研究職・技術開発職)
技術関連の分野では、エネルギー開発や自動車、電子機器、半導体から通信機器まで、多岐にわたる分野の製品やサービスに携わります。
新エネルギー技術の開発や省エネルギー機器の設計、自動運転車のセンサー技術の研究、さらにはVRやAIに対応したシステムの構築と、領域は広大です。
これらの技術革新を支えるには、素材の特性を深く理解したり製造工程を最適化したりと、多くの知見が求められますが、新時代を牽引する新技術創出に携わる重要な仕事ですよ。
②商品関連(商品研究職・商品開発職)
商品関連の分野では、消費者のニーズや市場のトレンドを基に、新製品やサービスの企画から開発までを一貫して担当します。
商品コンセプトの設計や機能性の検討から始まり、試作や性能評価を経て、量産化に向けた具体的なプロセスに至るのが一般的な流れですよ。
たとえば、新しい化粧品の成分や使用感の改良、使いやすさを重視した家電の設計、快適性を追求した文具の開発が具体的な業務内容として挙げられます。
こうして研究と開発の両面を統合的に進め、消費者の期待を超える商品を市場に送り出すのが商品関連に属する研究・開発職の役割です。
③食品関連(食品研究職・食品開発職)
食品関連は、食品の安全性や品質向上を追求しつつ、消費者に向けた魅力的な製品提供を目指す分野です。
成分分析や栄養バランスの評価、新素材の発見を通じて製品の基盤を作り、味や食感の改良、保存方法の改善をはじめ、さまざまな実用的課題にも取り組みます。
たとえばフィットネスブームが高まりを見せる現代では、プロテインバーやサラダチキン、アミノ酸サプリメントや脂肪燃焼サプリメントが代表的ですよ。
また市場のトレンドを押さえた商品開発も重要で、これまでに「食べるラー油」や「タピオカミルクティー」をはじめ、さまざまなブームを巻き起こした分野でもあります。
④IT関連(IT開発職)
IT開発職は、情報技術を活用してソフトウェアやシステムの設計・開発を行う専門職です。
クライアントが何を求めているのかを分析して最適なシステムの提案や設計を行い、システムの実装と運用を担当します。
IT技術やインターネットが幅広い世代に普及している現代では欠かせない分野で、Iotの普及にあたっても不可欠ですよ。
また巧妙化するサイバー犯罪への対策も重要な使命で、すべての人が安心してインターネットを活用できる環境づくりに関わります。
開発職・研究職で求められる人物像

ここからは、開発職や研究職で求められる人物像にフォーカスして解説します。
今回の記事では特に重要視される要素として、以下の4項目をピックアップしました。
①探究心や好奇心が強い人
強い探究心や好奇心は、開発職や研究職に携わる人にとって非常に重要な要素です。
新しい技術や知識を追求するこれらの仕事では、未知の課題に対して「なぜそうなるのか」と深く考え続ける姿勢が求められます。
特に研究職では、理論の解明や新しい仮説の検証に対して、幅広い知識を深く掘り下げる姿勢が欠かせません。
一方開発職では、製品やサービスの改良にあたって、好奇心を持って市場のニーズやトレンドを探り、独自の視点からアイデアを形にする力が必要です。
②粘り強く物事に取り組める人
開発職や研究職では、粘り強さも資質の1つです。
どちらの仕事も課題が解決するまでに多くの困難や試行錯誤を伴うため、簡単に諦めずに挑戦を続ける力が求められます。
たとえば計画通りに進まない場合は、新たなアプローチを模索し必要に応じて方法を修正しながら進める粘り強さが欠かせません。
開発も研究もトライアンドエラーが前提の仕事なので、得られた結果が想定外のものであっても投げ出さずに仕事を完結させる姿勢が必要です。
③コミュニケーション能力がある人
開発職や研究職は、コミュニケーション能力が低い人は活躍が難しいでしょう。
どちらも、専門知識や技術を活かしながらチームメンバーや他部門と連携してプロジェクトを進める場面が多いためです。
研究結果や開発の進捗を共有する際には、わかりやすく正確に伝える力が求められると同時に、他者の意見を取り入れつつ、自分の考えを的確に主張できる柔軟性も求められますよ。
さらにクライアントや協力企業とやり取りする場面では、高いコミュニケーション能力なしには信頼関係の構築が困難です。
④視野が広く創造性のある人
新しい技術や製品を生み出す開発職・研究職では、広い視野と創造性が成果を左右します。
一つの課題に対して、いかに既存の枠組みにとらわれない多角的な視点を持って独自の解決策を導き出せるかが、開発職や研究職で活躍するうえでのキーポイントです。
また従来の手法が通用しない複雑な課題に対しては、これまでとは異なる視点からアプローチを掛ける必要があることからも、視野の広さや創造性は欠かせません。
目まぐるしく変化する市場のトレンドに取り残されないためにも、クリエイティブな視点は開発・研究職にとって不可欠な素養です。
開発職・研究職の志望動機を準備する際のポイント

ここからは開発職や研究職の志望動機を作成するに当たり、事前に押さえておくべきポイントを解説します。
志望動機は意識すべき点をあらかじめ押さえておかなければ、なかなか作成に踏み込めません。
なかでも以下の4点は大切なポイントなので、よくチェックしましょう。
①開発職・研究職の仕事内容をしっかり理解する
開発職や研究職の志望動機を書く前に、まずそれぞれの仕事内容を正確に理解しましょう。
開発職は製品やサービスの具体的な設計・開発を担当し、市場のニーズに応じた実用的な成果を生み出す役割を担います。
一方研究職は、新たな知見や技術の発見を目的とし、基礎的な研究や実験を通じて将来的な製品開発の基盤を築くのが主な業務です。
両者を混同してしまうと的はずれな志望動機になりかねないので、それぞれがどんな業務に携わるのか前もって明確にしておきましょう。
②応募する企業のビジネスモデルや強みを把握する
志望動機を準備する際には、入念な企業研究を通じて応募する企業のビジネスモデルや強みを理解してください。
開発職や研究職は企業の技術力や市場戦略と密接に関連しているため、企業への理解が乏しいと説得力のある志望動機が作れないばかりか、入社の意欲すら疑われかねません。
企業のビジネスモデルをきちんと理解すれば、事業が社会にどう影響を与えているのかを踏まえた志望理由を作成でき、採用担当者に対して本気度と理解力を示せます。
採用担当者に対して、自分が企業の目指す方向性をしっかり理解している点を示し、熱意と適性を効果的にアピールしましょう。
③自分の将来像ややりたい仕事を明確にする
採用担当者の胸に刺さる志望動機を書き上げるうえで欠かせないのが、入社後の将来像や携わりたい仕事の明確化です。
「どんな専門分野で能力を発揮したいのか」「どんな目標に向かってどう努力していくのか」が明確でなければ、採用担当者に対して戦力になる点をアピールできません。
たとえば「大学で身につけた専門知識を活かして社会課題を解決したい」「革新的な製品の開発を通じて業界に貢献したい」と具体的なビジョンを示してください。
明確な将来像があやふやな志望動機では熱量だけで応募したと勘違いされ、採用が遠のく懸念があります。
④自分を採用する企業側のメリットも意識しておく
志望動機の内容をより濃いものにするために、自分の採用が企業側にとってどんなメリットがあるのかも、忘れずに盛り込みましょう。
いくら専門分野への知見や持っているスキルをアピールしても、企業にとって有益でないと判断されては意味がありません。
これまで培った知識を活かして、企業が抱える課題や求める仕事に対してどう貢献できるのかを熱量を持って提示してください。
さらに、自分の成長や目標が企業の方向性と一致している点を述べられれば、企業と共に成果を上げられる存在だとアピールでき、説得力も文句なしです。
開発職・研究職の志望動機の書き方・構成

つづいては、研究職や開発職の志望動機の内容を充実させる構成や書き方を見ていきましょう。
構成が整っていない志望動機は、開発職や研究職にとって不可欠なスキルである「論理的思考力」が疑われるおそれがあります。
「構成」と聞くと難しそうな印象を持たれがちですが、次の4点を意識すれば自然と内容が順序だった志望動機に仕上がるので、ぜひ意識しましょう。
①なぜ開発職・研究職を志望しているか
志望動機の書き出しは、開発職や研究職を志望した背景を簡潔に述べるのが基本です。
志望動機の核心となる部分からズバリと切り込めば後の内容に繋げやすいだけでなく、採用担当者に強いインパクトを与えられます。
逆に長々と前置きを述べてしまうと、採用担当者の興味が薄れて力強いアピールが難しくなるだけでなく、文章の流れすらも破綻しかねません。
冒頭で採用担当者のハートをガッチリと掴むためにも、長い前置きは省いて結論から述べてください。
②その中でも応募先の企業に就職したい理由
志望した背景を述べた後は、数ある企業の中からなぜ応募先の企業を選んだのかを提示しましょう。
自社を選んだ理由が具体的であればあるほど、採用担当者は応募者の熱意や適性を評価しやすく、採用に向けた判断がしやすいためです。
特に開発職や研究職では、企業が重視する技術や価値観との一致が選考の重要なポイントのため、事業内容や強み、ビジョンへの共感をアピールしなければなりません。
企業を選んだ理由があやふやだと「研究・開発職に携われればどの企業でも良いのでは」と思われる恐れがあるので注意してください。
③具体的なエピソードやキャリアプラン
応募先の企業を志望するに至った背景にあるエピソードやキャリアプランも、志望動機に盛り込むべき内容です。
どんなに素晴らしいアピールをしても、それを裏付けるエピソードがなければ真実味がないため、採用担当者に疑念を抱かせてしまいます。
またキャリアプランが明確でない場合「とにかく新卒で就職したいだけなのでは」と思われるおそれがあり、採用が危ぶまれます。
どちらも大切な内容なので、忘れずに志望動機に盛り込んでください。
④就職後にどう貢献できるか・したいか
就職後にどう貢献できるか、どんな社員を目指したいかを具体的に述べるのは、採用担当者に強い印象を与えるために不可欠です。
自分が組織の目標達成にどう寄与するかをわかりやすく提示すれば、採用担当者が入社後の活躍を鮮明にイメージできます。
たとえば自分のスキルをどんなプロジェクトで活かし、どう目標達成を目指すのかを明確に伝えると採用側に強い納得感を与えられます。
勢いだけで応募したと思われないためにも、入社後のプランを具体的に提示して信頼できる学生だとアピールしましょう。
開発職・研究職の志望動機の例文4選

この章では、開発職や研究職の志望動機を例文付きで解説します。
頭の中だけで文章を組み上げても、それを実際に紙に書き出すのは困難です。
以下に挙げる4つの例文を参考にして、自分のケースとすり合わせつつ志望動機を書き上げてください。
①技術関連の開発職・研究職の志望動機
まずは技術関連の企業を志望した場合の例文です。
この度私は最先端の材料研究を通じて持続可能な社会の実現に貢献したいと考え、研究職を志望いたしました。 大学では無機化学を専攻し、新規セラミック材料の特性改良に取り組みました。 卒業研究では、結晶構造が材料の電気特性に及ぼす影響を分析し、効率的なエネルギー変換技術への応用可能性を示しました。 この成果を通じ素材開発の重要性と社会的影響力を実感するなかで、貴社が掲げる経営理念の「環境技術の未来創造」に強く共感し、次世代エネルギー材料の開発を通じて社会課題に取り組む姿勢に魅力を感じた次第です。 入社後は高性能蓄電池向け材料の研究に注力し、製品化に直結する具体的な成果を追求したいと考えています。 特に、私が得意とする実験計画の立案やデータ解析を通じて、研究効率の向上に寄与する所存です。 さらに異分野の研究者とも連携し、新たな価値を創造しつつ貴社の発展と社会課題の解決に貢献したいと考えています。 |
この例文では、志望した企業の経営理念への共感姿勢を示すことで、企業への深い理解度をアピールできています。
さらに入社後の展望として、具体的な研究を挙げている点も高ポイントです。
②商品関連の開発職・研究職の志望動機
つづいては、商品関連の開発を志望する場合の志望動機をチェックしましょう。
私は貴社の商品開発を通じて、より多くの人々に感動を届ける商品を創造したいと考え、開発職を志望いたしました。 大学では応用化学を専攻して新たな食品パッケージ材料の開発に注力し、卒業研究では環境負荷を軽減する生分解性フィルムの性能向上に取り組み、遮光性と耐久性を両立させました。 この経験を通じて、素材の特性と市場ニーズの結びつきが商品の価値を決めると痛感した次第です。 貴社の商品には顧客のニーズを的確に捉えた高い企画力を感じており、私もその一翼を担いたいと考えています。 入社後は、貴社が目指す新規商品の企画から製品化に至るプロセス全般に携わりたいと考えます。 特に素材選定やプロトタイプの開発段階で、私が培った化学的な分析力を活かし、製品の性能とコストバランスの最適化を目指す所存です。 また大学時代に培ったプレゼンテーション能力を活かし、社内外のステークホルダーとの円滑なコミュニケーションを図って参ります。 |
上の例文でポイントとなるのは、卒業研究で得られた成果をビジネスの世界に落とし込んでいる点です。
さらに研究スキルだけではなく、プレゼンテーション能力を同時にアピールしている点も見逃せません。
③食品関連の開発職・研究職の志望動機
つづいては、食品関連の研究職を志望する場合の例文です。
この度私は食品の新たな可能性を追求する研究を通じて、健康で持続可能な社会の実現に貢献したいと考え、貴社の研究職を志望いたしました。 大学では食品工学を専攻し、発酵食品の機能性向上に関する研究に取り組みました。 卒業研究では乳酸菌を活用した新規プロバイオティクス製品の開発に取り組み、発酵プロセスの最適化によって腸内環境改善の効果アップに成功しました。 この研究を通じ、食品製造工程の改善と品質安定性向上に必要なスキルを培いました。 こうした経験を活かせる職場を探していたところ、貴社が掲げる「自然素材を活用した価値創造」に強く共感した次第です。 入社後は大学時代の研究経験を発揮し、貴社が注力する機能性食品の開発プロジェクトに積極的に参加したいと考えています。 特に、発酵技術や成分分析を活かし、自然素材を活用した独自性のある製品を提案・試作し、製品化を推進する所存です。 |
この例文は、在学中の研究成果を具体的に述べるとともに、入社後の業務とうまく関連付けている点がポイントです。
せっかくの素晴らしい研究成果を無駄にしないためにも、志望先の企業とリンクする部分はないか探してみましょう。
④IT関連の開発職の志望動機
最後はIT関連の開発職の志望動機例文です。
この度私は最新のIT技術を活用し快適な社会の実現に貢献したいと考え、貴社の開発職を志望いたしました。 大学では情報工学を学ぶ中で、データ解析技術とそれを活用したシステム構築に興味を持ち、リアルタイムでデータを処理したうえで、それを視覚的に提供するWebアプリケーションの開発に取り組みました。 このプロジェクトでは、利用者がデータの変化を直感的に理解できる仕組みを目指し、フロントエンドとバックエンドの双方の両面で最適化に成功しています。 そんな中、革新的な技術開発を通じて社会価値を追求されている貴社の姿勢に強く共感し、私の理想とする仕事は貴社でしかできないと考え志望した次第です。 入社後は、大学で培ったUI/UX設計やデータ分析のスキルを活かし、貴社のプロダクト開発に貢献したいと考えています。 顧客ニーズに応じた機能提案やクラウド技術を活用し、効率的な開発を推進しながら製品価値を向上させる所存です。 |
この例文は、大学時代の取り組みについて「なぜその取り組みをしたのか」「どう解決したか」をバランスよく伝えている点がポイントです。
さらに企業の経営理念にも言及しているので、企業理解の深さもアピールできています。
開発職・研究職の志望動機のよくあるNG例文

つづいては、開発職や研究職を志望するうえで良くない志望動機例文を解説します。
上手に作成すれば採用を後押ししてくれる志望動機ですが、クオリティが悪いと逆に採用を遠ざけてしまいます。
なかでも次の3点は特に避けるべきNG例なので、注意しましょう。
①その分野が好きという理由だけになっている
単にその分野が好きなだけでは採用のメリットが見当たらず、採用担当者の心は動きません。
私は幼い頃から機械やプログラムに興味があり、プログラミングで簡単なゲームを作成するほどIT分野が大好きです。 大学では情報工学を専攻し、さまざまな技術に触れる内に好きなことを仕事にしたいと考え、貴社の開発職を志望しました。 もちろん貴社の技術力や製品にも大変魅力を感じておりますが、何よりも業務内容が自分の好きな分野と完全に一致している点に惹かれています。 入社後は、自分の興味をさらに深めながら、貴社で成長していきたいと思っています。 |
この例文は単に自分の好きな分野を語っているだけで、企業に対する具体的な貢献や目標が示されていません。
また、業務内容が自分の好きな分野と一致している点に惹かれていると述べている点も、企業理念や経営方針を無視した自己中心的な主張です。
②年収や福利厚生など待遇にばかり言及している
年収や福利厚生をはじめ待遇ばかりを述べるのも、企業に対して悪い印象を与えてしまいます。
私は、貴社の提供する年収や福利厚生が非常に魅力的だと感じ、開発職を志望いたしました。 特に、充実した研修制度や休日制度、育児支援が整備されている点に大変惹かれています。 私自身、仕事だけでなくプライベートも大切にしたいと考えており、そうした環境が整った貴社で働きたい次第です。 また、ボーナスや年収が他社よりも高い点にも魅力を感じています。 モチベーション維持のためには報酬は無視できないものと捉えておりますので、貴社の充実した給料は大変魅力的です。 これらの待遇があることで、安心して働き続けられると考えています。 |
年収や福利厚生についての言及が中心で、企業に対して自分がどう貢献できるかが全く示されていないため、企業に「自分を雇うメリット」を伝えられません。
また、入社後の活躍がイメージできないことから「高い報酬や充実した福利厚生に目がくらんだだけ」と思われて不信感を与えてしまいます。
③具体的なエピソードがなくわかりにくい
志望動機を裏付ける具体的なエピソードがないのも、よくない例です。
私は貴社の技術力と将来性に魅力を感じ、研究職を志望いたしました。 私は物事に対して努力を惜しまない性格であり、新しい分野へ挑戦する意欲は誰にも負けません。 在学中に力を入れて取り組んだ研究も発表会で高評価を頂戴し、さらなる自信と新たなスキルをたくさん身につけました。 また、貴社の求人を拝見したときから私が輝ける職場はここしかないと確信しております。 貴社で働くことで自分自身をさらに成長させ、社会に貢献したいと考えています。 貴社での仕事を通じて、さらなるスキルアップを目指します。 |
この例文では、在学中にどんな研究に取り組んだのか具体的に述べておらず、身につけたスキルも全く提示していないため、採用担当者は戦力になるかどうか判断のしようがありません。
さらに応募した企業を「自分が輝ける職場」と確信した理由も不透明なので、応募の意図が汲み取れないのもNGポイントです。
開発職・研究職の志望動機についてよくある質問

最後に、開発職や研究職を目指す人がしばしば抱く疑問に対し一問一答形式で回答します。
今回はよくある質問の中から特に多いものとして、以下の2点を取り上げました。
①開発職・研究職の魅力はなに?
開発職・研究職の魅力は、自身の専門知識を活かし、新たな製品や技術を創出できる点です。
開発職は市場のニーズを捉えて実用的な製品を生み出し、社会に直接的な影響を与えられる一方、研究職は未知の領域を探求して知見を深め、長期的な技術革新に寄与します。
こうした仕事を通じて専門性を遺憾なく発揮し、自己成長と社会貢献を同時に実現できる点も見逃せません。
大学時代に培った専門的スキルを存分に発揮できるので、知識や経験を実践的な形で活用したい人にとって魅力的な仕事です。
②理系以外でも新卒で開発職・研究職に就職できる?
理系以外の新卒者でも、開発職や研究職への就職は可能です。
特に心理学や経済学、社会学をはじめ、文系分野の知識が活かせるテーマを扱う企業が増えているうえ、専門分野を問わないポテンシャル採用を行っている企業もあります。
ただし、開発職や研究職は専門的な知識が求められる職業のため、理系の新卒者と比べると採用される可能性は低いと言わざるを得ません。
文系のバックグラウンドを強みに変えるには、自分の専門性と企業が求める能力との接点をいかに明確にするかが成功の鍵です。
開発職と研究職の違いを理解して志望動機を作成しよう
この記事では開発職や研究職を目指す人に向け、職種ごとの違いや求められる人物像、志望動機を作成する際のポイントやNG例を詳しく解説しました。
志望動機を作成する際は、仕事内容の理解や自分のキャリアプランとの関連性を明確にし、具体的なエピソードや応募企業への貢献意欲を盛り込むのが大切です。
また開発職と技術職の違いを明確にし、それぞれの業務内容に沿った内容を盛り込みましょう。
志望動機は就職活動の成功を左右する重要な要素なので、記事の内容を参考にしつつ可能な限り早い内から準備を進め、入社への熱意をアピールしてください。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。