
臨床工学技士は、医師の指示を受けて生命維持管理装置を扱ったり、医療機器の管理・点検を行ったりする仕事です。
臨床工学技士の仕事が気になるものの、細かなことまで知らない方も多いでしょう。
本記事では、具体的な年収や仕事内容について解説します。
ぜひ、臨床工学技士を目指して就活をする際の参考にしてみてください。
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臨床工学技士の平均年収と年齢別の年収

最初に、具体的な平均年収と年齢別の年収を紹介します。
就活をする際は、目指す職種の年収を把握しておくことが重要です。年収の詳細についてチェックしていきましょう。
①臨床工学技士の平均年収は459万円
臨床工学技士の平均年収は459万円です。「令和5年分民間給与実態統計調査」によると、2023年度の給与所得者の平均年収は460万円でした。
この結果から、臨床工学技士の平均年収は民間の平均年収と大きな差はないと言えます。
なお、臨床工学技士の多くは人工透析に対応したクリニックや総合病院に勤務しており、交替制で夜間・休日勤務に対応する場合も少なくありません。
就業形態は正規の職員・従業員が大半を占め、就職後は比較的安定して働き続けられます。
②臨床工学技士の年齢別の年収
年齢 | 平均年収 |
20歳〜24歳 | 313万円 |
25歳〜29歳 | 390万円 |
30歳〜34歳 | 426万円 |
40歳〜44歳 | 493万円 |
50歳〜54歳 | 554万円 |
60歳〜64歳 | 509万円 |
民間給与実態統計調査 における男女計の年齢別給与によると、民間の平均年収は20〜24歳で267万円、25〜29歳で394万、30〜34歳で431万円です。
20〜24歳は臨床工学技士の年収の方が高いですが、25歳以降は民間の平均年収と大きな差はありません。
また、50〜54歳における民間の平均年収は537万円、60〜64歳は441万円。
年齢によっては民間平均年収を上回ることがありますが、全年齢で見れば臨床工学技士と民間とで大きな年収の差はないと言えるでしょう。
臨床工学技士に関する基本情報

ここでは、臨床工学技士の基本情報を紹介します。
専門的な仕事だからこそ、具体的なことを知らない方も多いはず。詳しい仕事内容について確認しましょう。
①臨床工学技士の仕事内容
臨床工学技士は、医師の指示を受けて人工透析装置や人工呼吸器、人工心肺といった生命維持管理装置を扱う仕事です。
また、医療機器の管理や保守点検を担当する立場でもあります。
生命維持管理装置は、使い方を誤ると重大な健康被害を与える恐れがあるため、細かな確認と専門知識が必須です。
医療機器の管理・点検に関しても、常に医療従事者が安心して使える状態に整えておかなければなりません。故障を発見した際には、速やかに修理する技術も求められます。
②臨床工学技士になるには
<就職するまでの流れ>
臨床工学技士の受験資格を得るには、高校卒業後、臨床工学技士養成学校や大学の医学部、看護学校、医療技術の養成所を修了するのが基本です。
もしくは、医用工学系の大学で指定科目を履修し、修了した際にも受験資格を得られます。
<必要な資格・スキル>
臨床工学技士として就職する際には、臨床工学技士の免許が必須です。国家試験に合格した後、厚生労働省の医政局医事課試験免許室に申請すれば免許が発行されます。
就職後は、技術向上を目的に関連学会が独自に実施する「透析技術認定士」などの資格取得を目指す場合も多いでしょう。
臨床工学技士の将来性は?

2021年に行われた「臨床工学技士法施行令」の改正により臨床工学技士の業務範囲が広がったため、今後はさらに需要が高まると考えられています。
最新の技術を備えていれば、高度化が進む医療機器の管理・点検・修理も担当できるため、人材価値が上がるでしょう。
また、透析患者数が増加傾向にあるのも臨床工学技士の需要が継続される理由の1つ。透析治療に欠かせない医療機器を扱える臨床工学技士は、医療業界にとってなくてはならない存在だと言えます。
臨床工学技士に向いている人の特徴3つ

ここでは、臨床工学技士に向いている人の特徴を紹介します。
自分に合うか職種であるか確かめるため、各特徴の詳細についてチェックしましょう。
①医療と工学双方の知識・興味がある人
臨床工学技師には、医療と工学のどちらにも興味があり、確かな知識を備えた人が向いています。
医療機器は複雑な構造である場合が多く、専門的な知識が必須です。また、新しい医療機器が登場した際には医師や看護師に使い方を教えなければなりません。
医療と工学両方に対する関心・知識がなければ、臨床工学技士としての役目はつとまらないでしょう。
今後はさらに新技術の発展スピードが早まると予想されるため、日々学習してスキルを身につけられる人が望ましいと考えられます。
②コミュニケーション能力が高い人
臨床工学技士はチーム医療の一員として働くケースが多いため、医師や看護師など他職種の方とも問題なく連携できるコミュニケーション能力が必須です。
例えば、手術などの重要な場面で他のスタッフと連携を取りながら細かな気配りができる人であれば、信頼感が高まるでしょう。
また、臨床工学技士は患者さんと接する機会も少なくありません。特に透析患者さんは高い頻度で顔を合わせることになるので、初対面でも親しみやすさを感じられる人が向いています。
③忍耐力がある人
忍耐力があることも臨床工学技士になるために必要な要素です。
勤務先にもよりますが、臨床工学技士は夜勤を担当するケースも少なくありません。急な呼び出して病院に駆けつけなければならないこともあり、体力疲労が伴う仕事です。
体力的につらい時も「人を助けたい」という強い気持ちを持って耐え抜く力が求められます。
また、患者さんのつらい状況や死に直面する場面は避けられないため、どのような時も冷静に対処する心構えも必要です。
臨床工学技士の仕事を理解して適性を判断しよう

臨床工学技士は、安全に医療機器を使うために欠かせない存在です。
コミュニケーション能力や忍耐力を求められる仕事ですが、病気で苦しんでいる人を助けられることが大きなモチベーションになるでしょう。
年収も把握した上で、臨床工学技士を目指すべきか考えてみてください。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。