コミュニケーション能力を言い換えるコツ|自己PRで使える表現を紹介
就職活動で自己PRとして「コミュニケーション能力」をアピールしたいと考える方は多いのではないでしょうか。
しかし、「コミュニケーション能力」と一言で言っても、具体的にどのように主張すればよいのか悩むこともありますよね。
そこでこの記事では、「コミュニケーション能力」を別の表現に言い換える方法や、その具体例を紹介します。
さらに、自己PRで相手に好印象を与えるコツについても解説するので、ぜひ参考にしてください。
言い換えの前に!そもそもコミュニケーション能力とは何?
「コミュニケーション能力」は多くの場面で求められるスキルですが、具体的に何を指すのでしょうか。
ここでは、その定義や重要性について分かりやすく解説します。
①コミュニケーションはお互いのやり取りから生まれる
コミュニケーションは、お互いのやり取りによって成り立つものです。
相手の話をしっかり聞き、自分の考えをわかりやすく伝えることが基本で、相手の意図を理解し、それに適切に応えることで、信頼関係や深い理解が生まれます。
ただ一方的に話すのではなく、相手の立場や気持ちを尊重しながら対話を進めることが欠かせません。
このように、相互のやり取りを重ねることで、より良いコミュニケーションが生まれ、その能力が発揮されるのです。
②言葉と仕草が組み合わさることで成立する
コミュニケーション能力は、単に言葉を話すだけでなく、言葉と非言語的な要素が見事に調和することで成立します。
表情、声のトーン、ジェスチャー、姿勢などが、言葉と一体となって初めて効果的なコミュニケーションが実現すると言えます。
例えば、相手の目を見ながら話すこと、うなずきや適切な間合いを取ることで、言葉の意味をより深く伝えることができるでしょう。
非言語コミュニケーションは、感情や真意を伝える上で重要な役割を果たし、言葉だけでは表現できない微妙なニュアンスを相手に伝えられるのです。
③社交的=コミュニケーション上手ではない
社交的な人が必ずしもコミュニケーションが上手というわけではありません。
社交的であることは、人と接することが好きで多くの場面で積極的に会話を楽しめる性格を指しますが、これがそのままコミュニケーション能力の高さを意味するわけではないのです。
コミュニケーション能力とは、話すだけではなく、相手の意図をくみ取り、自分の考えを的確に伝える力。
たとえ人付き合いが得意でなくても、しっかりとした対話力や誠実な姿勢を持っていれば、コミュニケーション能力は十分に高いといえるでしょう。
コミュニケーション能力の上手な言い換え表現5つ

コミュニケーション能力は、別の言葉にも言い換えられます。コミュニケーション能力の言い換え表現は以下の5つです。
①わかりやすく伝える力
コミュニケーション能力は、「わかりやすく伝える力」と言い換えられます。
コミュニケーション能力が高い方は、相手が知りたいことを理解して、わかりやすく伝える力を持っています。
単に説明上手というだけでは、わかりやすく伝える力があるとはいえません。相手の気持ちをくみ取り、そのうえでわかりやすく説明することが求められます。
②相手の気持ちを考える力
コミュニケーション能力は、「相手の気持ちを考える力」にも言い換えられます。
コミュニケーションが取れている状態とは、相手との意思疎通がしっかりとできている状態を指します。
どんなに自己主張ができていても、一方通行だとコミュニケーションが取れているとはいえませんよね。
逆に、相手の気持ちを考えて寄り添った経験があるなら、アピール内容として十分だと言えます。
③言語化能力が高い
コミュニケーション能力は、「言語化能力が高い」と言い換えられます。
コミュニケーション能力には、空気を読んで適切な対応をする「非言語的能力」が求められます。ですが、空気を読むだけではコミュニケーション能力が高いとはいえません。
相手と潤滑にコミュニケーションを取るためには、言いたいことを言葉にできる言語化能力も必要不可欠です。
言語化能力の自己PRをすることで、語彙力の高さや自分の意見を主張できる人物だということをアピールできるでしょう。
④様々な意見をまとめる力
コミュニケーション能力は、「様々な意見をまとめる力」とも言い換えが可能です。
社員同士で意見が割れた際に、なるべく不満不平が出ないように意見をまとめられる人物は必要になりますよね。
その点、コミュニケーション能力が高い方は、相手の話を熱心に聞く傾聴力を持ち合わせています。
一人ひとりの意見をまんべんなく聞き、まとめられる人物がいることは企業の強みとなるでしょう。大人数の中で潤滑油として活躍できる能力も、アピールポイントとしては十分ですね。
⑤巻き込む力
コミュニケーション能力は、「周囲を巻き込む力」と言い換えられます。巻き込む力とは、周囲から主体的な協力を引き出し、物事を実現する力です。
「巻き込む」と聞くとネガティブな印象を持つ方もいるかもしれませんが、無理やりではなく周囲が自ら進んで協力する状況を指します。
良い意味で周囲を巻き込むことができる能力は、どんな企業でも好印象に映るでしょう。
企業が自己PRを求める理由3つ
就活の面接では、自己PRを求められることがあります。企業が自己PRを求める主な理由は以下の3つです。
①人柄を知りたいため
企業が自己PRを求める1つ目の理由は、就活生の人柄を知るためです。企業は能力だけでなく、人柄も重視して採用する傾向にあります。
採用担当者は、短時間で就活生がどのような人柄なのかを見極めなくてはいけません。
そのために、就活生自身から自己PRをしてもらうことで、ある程度の性格や信念を図っているのです。
また、しっかりと自己分析ができる人物なのかを見極めたい意図もあります。
②企業とのマッチングを判断するため
企業が自己PRを求める2つ目の理由は、企業とどれだけマッチしているかを判断するためです。新卒採用の場合は、現在の能力よりも将来性を重視して採用する傾向にありますね。
性格や考え方が企業理念に合っているか、今後どのように活躍してくれるのかなどを見極めるために自己PRを求めているのです。
例えば、企業理念が「即行動」の企業を受ける際に、慎重さをアピールしてしまうとミスマッチと判断される可能性があるため、注意してください。
③志望度を知りたいため
企業が自己PRを求める3つ目の理由は、志望度を知るためです。
解説したように、企業側は自社とのマッチングを判断するために自己PRを求める一面があり、それを踏まえたうえで自己PRを作成する就活生も少なくありません。
企業理念や経営理念を調べたうえで自己PRを作成すると、企業側に熱意が伝わりやすいでしょう。熱意がある=志望度が高いと判断されるはずです。
コミュニケーション能力の自己PR印象

就活の自己PRでコミュニケーション能力を挙げたとき、どのような印象を持たれるのか気になりますよね。コミュニケーション能力を自己PRに使ったとき、受け取り手の主な印象は以下の4つです。
【良い印象】会話がスムーズに成り立つ
コミュニケーション能力の自己PRは、会話がスムーズに成り立つという良い印象を与えられます。
コミュニケーション能力が高い方は、自分の言いたいことを正確に伝え、相手の話をしっかりと聞く力を持ち合わせています。
さらに、相手の会話の意図を読み解く力もあり、その結果として会話がスムーズに成り立つでしょう。
迅速に情報伝達ができることはビジネス面でも武器となるため、企業側から好印象を持ってもらえる可能性があります。
【良い印象】社交的
コミュニケーション能力の自己PRは、社交的という良い印象を与えられます。
「社交性がある」とはつまり、「他人との付き合いが円滑にできる能力がある状態」を指し、そしてコミュニケーション能力は、他人との意思疎通がうまく図れる能力のことですね。
社交性とコミュニケーション能力は厳密には異なりますが、印象は似ていてイコールに捉えられることがあります。
【マイナス印象】空気を読みすぎ
コミュニケーション能力はマイナス印象に捉えられることがあり、その中の1つが空気を読みすぎるという印象。
コミュニケーション能力が高い方は、その場の空気や相手の気持ちを読むことに長けており、ある程度空気を読むことは大切ですが、読みすぎるのも問題です。
その場の空気を読みすぎて、他の人の意見を尊重しすぎたり、世論に流されたりする傾向があります。
周囲の意見に流されず自分の意思を貫いた経験を話すと、コミュニケーション能力をアピールしてもマイナスな印象を持たれにくくなりますよ。
【マイナス印象】主張が強い
コミュニケーション能力の自己PRは、主張が強いというマイナス印象を与える可能性があります。
自分の意見をしっかりと伝えられることをアピールした場合、自己主張が強すぎて周囲の輪を乱すと判断されるリスクがあるのです。
ビジネスにおいて自己主張が必要なシーンはありますが、どちらかというと同僚との協調性や結束力を求める企業のほうが多いでしょう。
周囲の人を巻き込んだ経験を話すと、コミュニケーション能力をアピールしてもマイナスな印象を与えにくくなりますね。
コミュニケーション能力をアピールする時の注意点

コミュニケーション能力の自己PRは、伝え方によってはマイナスの印象を与えるリスクがあります。コミュニケーション能力をアピールする時の注意点は以下の3つです。
①面接中の振る舞いと一致させる
1つ目の注意点は、面接中の振る舞いと自己PR内容を一致させることです。
コミュニケーション能力が高いのに、面接でおどおどしたり傍若無人に振る舞うと、矛盾を感じて不信感につながる可能性があります。
例えば、面接官の目を見て話さない、自分から積極的に質問しない、空気を読まずに長々と話すなどの行為が該当しますね。
口では何とでも言えてしまうため、面接では言葉と行動を一致させることが重要です。
②マイナスな印象を与えるエピソードは避ける
2つ目の注意点は、マイナスな印象を与えるエピソードは避けることです。
自己PRは、具体的なエピソードを添えることで説得力が出ますが、失敗談や後悔している経験を話すのは逆効果です。
なぜコミュニケーション能力が身についたのか、もしくはコミュニケーション能力が役立った体験談などをアピールすると良いでしょう。
③主張を冒頭と締めに示す
自己PRでコミュニケーション能力をアピールする際は、結論を最初に明確に示すことが重要です。
結論を最初に示すメリットは、読み手や聞き手に自分の主張をすぐに理解してもらえることで、その後に続くエピソードは、最初に示した結論を具体的に裏付ける役割を果たします。
面接官や採用担当者は、あなたの主張の要点をすぐに把握でき、興味を持って話を聞いてくれるでしょう。最後にもう一度結論を繰り返すことで、あなたの強みを印象付けることができます。
コミュニケーション能力の自己PR例文3つ

コミュニケーション能力は、様々な言葉に言い換えることができます。コミュニケーション能力の自己PR例文を3つ紹介します。
例文①傾聴力
例文①傾聴力
私は傾聴力があり、相手の本心をくみ取ることが得意です。
大学時代ではボランティアサークルに所属しており、定期的に近所の障害児入所施設を訪問してきました。当初は私たちが企画したレクリエーションを行っていましたが、児童たちの反応が悪く悩んでいました。
そこで私は児童や保護者の方と会話をする機会を増やし、何を求めているのかをヒヤリングし、レクリエーションに反映させました。その結果、レクリエーションは今までにない盛り上がりを見せ、保護者の方から喜びの声をいただくようになりました。
コミュニケーション能力を「傾聴力」に置き換えた自己PR例文です。傾聴力とは、熱心に話を聞く力のこと。
サークル活動で体験した具体的なエピソードを挙げることで、説得力のある例文に仕上がっています。
例文②相手の気持ちを考える
例文②相手の気持ちを考える
私の強みは、相手の気持ちを考えて対応する力です。
大学ではダンスサークルの代表を務めており、先輩・後輩関係なく意見を言い合える環境を目指してきました。しかし、私が昨年春に代表に就任してから、後輩たちが私たち先輩に意見を言えず、我慢している様子に気がつきました。
私が1年生だったときも先輩方に意見を言えず、理不尽なことがあっても我慢していたことを思い出したのです。自分たちと同じ思いをさせていけないと感じ、私は後輩一人ひとりと会話の機会を増やし、意見を言いやすい雰囲気づくりを徹底してきました。
結果、サークル内での団結力が高まり、ダンスの大会でも各々のコンビネーションを活かしたパフォーマンスを成功させることができました。
コミュニケーション能力を「相手の気持ちを考える」に置き換えた自己PR例文です。
相手の気持ちを考えて、状況を変えるために努力したエピソードを盛り込んでいます。
例文③様々な意見をまとめる力
例文③様々な意見をまとめる力
私は様々な意見をまとめる力があります。私は2年前に大学の仲間とジャズバンドを結成し、現在も活動を続けています。
現在のメンバーは5名ですが、活動内容についてどうしても意見が割れることがあります。バンドを結成した頃は、意見の相違から何度もぶつかっていました。しかし、このままでは何も解決しないと気づいてから、私はどちらかの意見にのみ賛同するのではなく、双方の意見を聞いて妥協点を図ることに注力してみました。
結果、ぎすぎすした雰囲気になることも少なくなり、バンド演奏を披露する機会でのトラブルが格段に減ったのです。現在も、メンバーの意見が真っ二つに分かれたときは、私が率先して双方の意見をまとめ、できる限り不平不満が出ない解決案を提案するように心掛けています。
コミュニケーション能力を「様々な意見をまとめる力」に言い換えた自己PR例文です。
仲間同士の意見が割れたときに、双方の意見を聞いて解決案を出せる「調整力」もアピールできています。
コミュニケーション能力を構成するスキル

コミュニケーション能力を養う際に、具体的にどのようなスキルが必要なのでしょうか。コミュニケーション能力を構成するスキルは以下の2つです。
①伝達する力
コミュニケーション能力を構成する1つ目のスキルは、自分の言いたいことを伝達する力です。
自分の気持ちを主張しようとして、うまく言葉が出てこなかった経験はないでしょうか。もしくは言葉にしたとしても、相手に正確に伝わらないケースも多くあります。
自分の言いたいことを正確に伝えられるだけでも、立派なスキルと言えるでしょう。
また、伝達する力には、相手が知りたいことをわかりやすく伝える力も含まれますね。
②傾聴力
コミュニケーション能力を構成する2つ目のスキルは、相手の話に耳を傾ける傾聴力です。
傾聴力とは、ただ相手の話を聞くだけでなく、相手を理解するために熱心に聞くことを指します。
相手の話を熱心に聞くことで、相手が何を伝えたいのかを汲み取りやすくなるでしょう。傾聴力を養うことで、職場での人間関係も円滑になります。
ビジネスで重要なコミュニケーション能力を理解してさらに魅力的な自己PRを目指そう
ビジネスシーンで求められる「コミュニケーション能力」は具体的にどんな力を指すのでしょうか。
ここでは、仕事で役立つ要素やその活用法について解説します。
①抽象化思考力
抽象化思考力は、コミュニケーションにおける高度な能力の一つで、具体的な情報や状況を一般化し、本質的な課題や共通点を見出す力を指します。
ビジネスシーンでは、複雑な問題を単純化し、本質的な解決策を導き出すために不可欠なスキル。
例えば、顧客のニーズを表面的な要望から深層的な課題として理解したり、チームの多様な意見を統合して共通の目標を設定したりする際に、抽象化思考力が発揮されます。
この能力は、戦略立案やイノベーション創出において特に欠かせません。
②論理的思考力
論理的思考力は、主張と根拠を筋道立てて思考できる能力であり、「〜と考えます。その理由は〜だからです」のように因果関係を明確にした説明ができます。
ビジネスシーンでは、情報を同僚や上司にわかりやすく共有する能力が不可欠であり、論理的思考力の向上はコミュニケーション能力の向上につながるでしょう。
ただし、相手を論破することが目的ではなく、相手の感情に配慮しながら、理解しやすい説明を心がけてください。
③コンテキスト思考
ビジネスにおけるコンテキスト思考は、単なる情報伝達を超えて、相手の背景や状況を深く理解する能力です。
相手の言葉の裏にある真意を読み取り、文脈全体から本質的な意図を把握することが欠かせません。
例えば、会議中の些細な言葉遣いや、顧客との会話に込められた感情的なニュアンスを正確に理解することで、より効果的なコミュニケーションを実現できます。
このスキルは、相手の立場に立って考え、共感的な理解を深めることにつながり、ビジネス上の信頼関係構築に大きく貢献します。
コミュニケーション能力を言い換えてオリジナル自己PRを作ろう
就活の自己PRでコミュニケーション能力を挙げると、社交性や会話がスムーズに成り立つことを効果的にアピールできます。
さらに、コミュニケーション能力を別の言葉に言い換えて表現するのもおすすめです。
本記事を参考に、自分だけの魅力をしっかり伝えられるオリジナル自己PRを作成してみましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。