就職活動の中で、半導体業界に興味がある人も多いと思います。しかし、半導体業界の現状や課題についてよくわからない人も多いでしょう。
そこで本記事では、半導体業界の構造や現状の課題や動向を徹底解説します。ぜひ、最後まで読んで就職活動の業界研究にお役立てください。
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半導体業界とは

半導体業界とは、その名の通り半導体を扱う業界です。
半導体は、電気を通す導体と電気を全く通さない絶縁体の中間の性質を持つ材料です。この特性を活かして、半導体はデータの保存や計算、情報の伝送など、電子機器における基本的な役割を果たしています。
半導体はスマートフォンやパソコン、データ保存のためのサーバー施設など、現代のあらゆる電子機器に使用されており、これらのデバイスが正常に機能するために欠かせない要素です。
半導体業界は急速に進化し、新しい技術や製品の開発が行われており、情報社会を支える重要な分野と言えます。
半導体業界の主な構造4つ

次に、半導体業界の主な構造を4つ紹介します。
- 半導体材料メーカー
- 半導体製造メーカー
- 半導体製造装置メーカー
- 半導体商社
①半導体材料メーカー
半導体材料メーカーは、半導体製造に必要な基礎材料や製造プロセスに関連する材料を開発・製造し、半導体産業に供給する企業です。
半導体材料メーカーの業務内容は、半導体製造に必要な材料の研究・開発・製造・販売です。半導体製造において、高品質かつ高性能な材料の提供が極めて重要です。
主要な半導体材料メーカーには、東京エレクトロン(TEL)・Lam Research・東京応化工業(東応)・JSR、シンクン(Shin-Etsu Chemical)・アルビオン(Albemarle)などがあります。
②半導体製造メーカー
半導体製造メーカーは、電子機器の核となる半導体デバイスを製造する専門企業です。
半導体ウエハー(シリコンの円盤状基板)の生産、半導体デバイスの設計と製造・製造プロセスの管理・品質管理・および製品の販売に従事しています。
主要な半導体メーカーには、米国のインテル・台湾のTSMC・韓国のSamsung Electronics・日本の東芝メモリ・ルネサスエレクトロニクスなどがあります。
③半導体製造装置メーカー
半導体製造装置メーカーは、半導体デバイスの生産に必要な高度な装置や設備を設計・製造しています。
主要な業務には、エッチング装置・リソグラフィ装置・プラズマ洗浄装置などが含まれます。
世界的に有名なメーカーには、ASML・Applied Materials・東京エレクトロン(TEL)・Lam Researchなどがあります。これらの企業は、半導体業界の技術革新と発展に貢献しています。
④半導体商社
半導体商社は、半導体メーカーと顧客の間に立ち、半導体製品の供給・流通を効率的に仲介しています。
半導体商社の特徴は、幅広い製品ラインナップを提供できることです。彼らは、主要な半導体メーカーから様々な種類のチップやデバイスを取り扱い、これらを顧客の要件に合わせて提供します。
主要な半導体商社には、アヴネット・アローディストリビューション・ダイシン工業などがあります。
半導体業界の現状の課題

次に、半導体業界の現状の課題を紹介します。
- 半導体不足
- 国際市場における競争力の低下
①半導体不足
半導体業界が直面している、主要な課題は、半導体不足です。半導体不足は、世界的な製造業やテクノロジー産業に大きな影響を与え、業界全体が解決策を模索している重要な課題です。
理由としては、デジタルトランスフォーメーション(DX)の急速な普及に伴い、各産業で半導体の需要が増加していることが挙げられます。
他にも、自動車産業では電動化と自動運転の進化や、レアメタルやレアアースなどの素材の不足も要因となっています。
②国際市場における競争力の低下
国際市場における競争力の低下も半導体業界の課題のひとつです。
かつては世界シェアの半分を占めていた日本の半導体産業ですが、現在のシェア率は10%前後に低下しています(引用:総務省 我が国ICT産業の世界的な位置付けの推移)。
国際市場での競争力の低下は、数々の課題を引き起こしています。
たとえば、競争相手に比べて新技術への追随が遅れ、市場シェアの喪失や利益の減少が懸念されます。また、生産拠点のアジアへの移転が進んでおり、国内の雇用や技術力への影響も顕著です。
このような課題に立ち向かうためにも。日本の半導体業界はイノベーションと競争力の強化に向けた努力が必要とされています。
半導体業界の今後の動向

最後に、半導体業界の今後の動向を紹介します。
- デジタル化に伴う市場拡大
- 市場の二極化
①デジタル化に伴う市場拡大
半導体業界は、デジタル化に伴う市場拡大が期待されており、今後の動向に注目が集まっています。
特に、産業ロボット・AI・5Gなどの分野では、半導体技術が大きな市場拡大を狙える要因とされています。
これらの技術は、自動化・データ処理・通信分野で急速な発展を遂げており、高性能かつエネルギー効率の高い半導体が不可欠です。
半導体企業は、これらのニーズに応えるために新たな製品や製造プロセスの開発に取り組み、市場競争をリードする存在となるでしょう。
②市場の二極化
半導体業では、今後市場が二極化すると考えられています。つまり、一般消費者向けのコンシューマー市場と法人向けのエンタープライズ市場の間で市場が分かれるということです。
コンシューマー市場では、一部のセグメントを除いて低迷が続いています。
しかし、エンタープライズ市場では、自動車分野や産業用途など、多くの需要が依然として存在し、特に電気自動車や再生可能エネルギーへの需要は今後も増加すると見込まれています。
このような市場の二極化により、半導体企業は需要の変化に敏感に対応し、戦略を練る必要があります。
半導体業界は今後も成長が期待できる業界!
本記事では、半導体業界の構造や現状の課題・動向まで徹底解説しました。
紹介した通り、半導体企業は今後も成長が期待される業界といえます。人材不足が考えられるため、就活としては狙い目と言えるでしょう。
本記事で紹介した企業や構造を参考に、企業研究、業界研究を進めてみてくださいね!
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。