「学業で力を入れたこと」の書き方を添削例文で解説!評価基準や伝え方のコツも紹介
就活で多くの企業が必ずと言っていいほど聞いてくるのが、「学業で力を入れたこと」。
しかし、「具体的に何を書けばいいのか…」「評価されるポイントは何…?」と、書き方や回答法に悩む人も少なくありません。
実は、この質問はあなたがどんな学生生活を送り、どんなスキルや姿勢を身につけてきたかを企業が評価するための重要なポイントです。だからこそ、しっかりと自分の強みを伝えることで、採用担当者に強い印象を与えることができるのです。
この記事では、「学業で力を入れたこと」を効果的にアピールするための具体的な書き方と評価基準をわかりやすく解説します。また、すぐに使える例文も紹介するので、これを読めば自信を持ってエントリーシートや面接に臨めるはずです。
人事 佐藤
2018年度新卒入社 新規営業を担当 入社後、新規営業に従事し、顧客開拓や提案活動を経験。 プロジェクト参画 その後、異動により大手外食チェーンや病院のプロジェクトに参画。プロジェクトマネジメントやシステム導入を担当。 2021年 人事部に抜擢 2021年に人事部に抜擢され、新卒採用と中途採用を担当。2024年9月現在も人事を担当している。
キャリアアドバイザー 富樫
早稲田大学卒業後、新卒で株式会社C-mindに入社し、キャリアアドバイザーを担当。年間2000名の就活相談実績を持つ。就活生に寄り添うことをモットーとし、特にファーストキャリアを重要視したアドバイスとケアを行なうことで、内定獲得実績において2024年度上半期MVPを獲得した。
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採用担当者が「学業で力を入れたこと」を聞く3つの理由

就職活動のときに聞かれる「学業で力を入れたこと」ですが、企業側がこの問いをするのには理由があります。理由は主に以下の3つです。
①専攻を知りたい
1つ目は、専攻を知りたいからです。それぞれの企業には、新入社員に求めているものがあります。例えば、海外展開している企業なら、英語をある程度話せる必要があるでしょう。
もし英語を話せる必要がある場合、学生時代に英語に力を入れていた人は、審査のときに良い印象を与えられます。
ただし、企業の求めるスキルと自分が学んできた内容が一致していても、内容を整理できず上手に答えられなければ、逆に悪い印象を与えてしまう可能性もあります。
そのため、自分が学生時代に力を入れたことと企業分析の両方を行い、整理してから書き始めるようにしましょう。
②求める人物像にあっているか知りたい
2つ目は、求める人物像にあっているか知りたいからです。例えば、学生時代に力を入れていたことが複数個ある人がいたとします。
このような人の場合、「好奇心が旺盛なのかな」や「飽き性なのかな」など、その人の良い面と悪い面が見えてきますよね。
「学業で力を入れていること」からわかる人物像は、あくまでも一部分ですし判断材料の1つでしかありません。
しかし、少なくとも何も知らないところからその人のことを想像できるため、聞く企業も多くあります。
学生の本分は学業なので、その学業に対してどのように向き合っているかを確認しています。
学業をおろそかにしすぎている場合、入社後の業務への向き合い方も懸念が残ります。実際に、学業で頑張ったことを質問された場合の回答に困らないように整理しておきましょう。
③経験を知りたい
3つ目は、経験を知りたいからです。例えば、英語を学ぶときに、スピーキング上達のために海外に行った経験があるとします。
これも立派な経験です。また、その人が英語を学ぶときにどのようにして学んだのか、困難な壁にぶつかったとき、どのようにして解決したのかも聞けます。
企業としては、これらの経験を活かして、自社でどのように活躍してくれそうか想像できるでしょう。
「学業で力を入れたこと」の3つの評価基準

企業は、ただ学業で力を入れたことが何かを聞きたいわけではありません。聞いたからには、その内容をもとに評価する必要があります。
実際に評価するときは以下の3つに注目しています。
①求める人物像であるか
基準1つ目は、求める人物像であるかです。企業は新入社員を募集するときに、どのような人材を募集するか、あらかじめ考えています。
例えば、仕事を教えてもらうだけでなく、自主的にスキルアップに努めてくれそうな人材が欲しいなどがあるでしょう。
そして、学生時代に目標を持って何かに取り組んでいたのであれば、入社後も自主的にスキル向上に努めてくれる可能性が高いです。
企業と就活生のミスマッチを防ぐためにも、質問からどのような人物なのか、ある程度想定しなければいけません。
学業への向き合い方は、人間性が色濃く出ます。
企業は自社の風土や人の雰囲気に合う人材を求めているので、人間性を把握するために学業で力を入れたことを質問するのです。
②分かりやすく書かれているか
基準2つ目は、わかりやすく書かれているかです。内容が分かりにくく長い文章だと、理解するのに時間がかかる上に読むのに疲れてしまいます。
短く簡潔にまとめた方が、読み手も内容を忘れにくいですし、相手を不快にさせずに済みますよ。
また、文章を短く簡潔にまとめるスキルは、論理立てて物事を説明できる人と判断されるため、高い評価を得られやすくなります。
③自社で活躍してくれそうか
3つ目は、自社で活躍してくれそうかが基準になります。例えば、仕事のときに英語が必要なのであれば、学生時代に英語の勉強に力を入れてきた人の方が評価は高くなる傾向になるのです。
なぜなら、1から英語を勉強する人よりも、学生時代に英語を勉強してきた人の方が、即戦力の可能性が高くなるためです。
また、企業によっては資格取得を進めているところもあり、学生時代に取得していることで有利になる場合もありますよ。
選考では、志望者を採用した結果入社後に成果を出せそうかを判断しています。
企業は社員を採用するために採用費をかけています。入社後にかけた採用費以上の売り上げや利益が生まれる目的で採用をしているので、実際に入社後に活躍できることを伝える意識を持ちましょう。
「学業で力を入れたこと」を書く前に整理しておくべき4ポイント
「学業で力を入れたこと」への効果的な回答を準備するには、事前に自己分析と整理が不可欠です。
ここでは、説得力のある回答を作成するために押さえておくべき4つの重要なポイントを紹介します。
- アピール内容を書き出して洗い出す
- 自己分析で強みと弱みを把握する
- 数字で表せる内容はないか確認する
- 詳細なプロセスや感情も思い出しておく
①アピール内容を書き出して洗い出す
「学業で力を入れてきたこと」について考えるときは、まずアピールできそうな内容を出していきましょう。
企業によっては、自分が力を入れてきたことでも、アピールしない方がいいものもあります。
自分が力を入れてきたことでも、入社後にいっさい使わなさそうなスキルをアピールしても、あまり意味はないでしょう。
そのため、力を入れてきたことをそのままアピールするのではなく、一旦書き出し、行きたい企業でアピールできそうなものを選んでまとめるようにしましょう。
②自己分析で強みと弱みを把握する
学業で力を入れたことを書く前に、まずは自分の強みと弱みを客観的に分析することが重要です。
自分の性格や行動パターンを振り返り、「計画的に物事を進められる」「新しいことに積極的に挑戦する」といった強みを明確にしましょう。
一方で、「締め切りぎりぎりまで行動してしまう」「周りと協力することが苦手」といった弱みも正直に認識します。
この分析をもとに、強みを活かした学業での取り組みや、弱みを克服するために努力したエピソードを選び出すことで、より説得力のある内容を作れるでしょう。
③数字で表せる内容はないか確認する
学業で力を入れたことを書く際は、できるだけ具体的な数字を盛り込むことで説得力が増します。
例えば、「TOEICスコアを600点から850点に上げた」「週に20時間以上自主学習に取り組んだ」「ゼミでの発表を月2回行い、計24回の発表経験を積んだ」といった数値化できる実績を探してみましょう。
また、「クラス内で上位10%以内の成績を維持した」「課題研究で3年連続の学会発表を達成した」など、相対的な位置づけや継続期間も重要な数値となります。
数字はあなたの努力の成果を客観的に示す有効な指標となるため、エントリーシートや面接で高い評価につながりやすくなりますよ。
④詳細なプロセスや感情も思い出しておく
学業で力を入れたことを書く際は、単に「何をやったか」だけでなく、その過程での具体的な行動や心情の変化も重要です。
例えば、ゼミ活動であれば、研究テーマを選んだ理由、調査方法の試行錯誤、データ収集での苦労、結果が出たときの達成感などを細かく思い出しましょう。
また、留学経験なら、現地での言語の壁に直面したときの不安や、それを乗り越えるために行った具体的な努力、最終的に得られた成長などを整理します。
詳細なプロセスを振り返ることで、自分の成長過程や価値観が明確になり、より説得力のある文章を作れますよ。
「学業で力を入れたこと」を書く5つのステップ

「学業で力を入れたこと」で、アピールできそうなものを素直に書いていくだけでは不十分です。書くときは以下の5ステップで進めていくといいでしょう。
①結論ファースト
ステップ1は、何について学んだのか簡潔に書きましょう。理由は、最初に書くことで、読み手が何について学んだのか探す手間がなくなり、内容を理解しやすくなるからです。
せっかくアピールできることがあっても、相手に伝えきれなくては意味がありません。最初に書いておくことで必ず目に入りますし、その後の文章構成も考えやすくなります。
また、結論は短くまとめましょう。結論の詳しい説明は、結論と一緒にするのではなく、その後に書くのがおすすめです。
まずは学業で力を入れたことを完結に伝えましょう。
冒頭で話が長くなると、聞き手側が話しの内容を理解しづらくなってしまうので、注意が必要ですよ。
②学んだ理由・根拠を示す
ステップ2は、なぜ結論で書いたことを学ぼうとしたのか、理由を書きましょう。学ぼうとしたからには、必ず理由があるはずです。
例えば、英語学習に力を入れたのであれば、将来海外で働くことが夢だからなどがあるでしょう。また、理由を漠然と書いて終わりにしてはいけません。
海外で働くときに、その時の自分に何が足りなくて、何を補うために英語の勉強をする必要があったのかなど、勉強するに至った経緯を詳しく書くのがベストです。
③学んだ過程を書く
ステップ3は、結論で書いた内容について、具体的にどのような取り組みをしたのか書きましょう。
例えば、英語を学習するにしても、「話す」「聞く」「書く」によって勉強の取り組み方は変わります。
また、学んだ過程を書くときは、ただ取り組んだ内容を書くだけで終わらせないようにしましょう。
学ぶ過程ごとに、何を意識して取り組んだのかを書くことで、他の人の内容と差別化できます。
学ぶ過程ごとに、何を意識して取り組んだのかを書くことで、他の人の内容と差別化できます。
成果や結果も大切ですが、実際にどのような過程を経たのかについてもしっかりと伝えましょう。
どのような思いで始めて、どのように感じたのか?について伝えることでより人間性が伝わりますよ。
④結果・学びを書く
ステップ4は、学んだ結果や何を得たのか書きましょう。ステップ4に関しては、自分が学んできたことに関する解説の総括になります。
例えば、英語学習に力を入れていたのであれば、海外に行き、現地の人と日常会話ができるようになったなどがあるでしょう。
また、英語学習を例に挙げると、英語学習するときは実際に海外に人と話してみるのが大事などと、学びから何を得たのか書くことも大事です。
⑤仕事への活かし方を書く
ステップ5は、学びから得たことが仕事にどう活きるか書きましょう。この点を書くことで、企業に自分の強みをアピールできます。
ステップ4をもとに例を挙げると、日本の人だけでなく海外の人にも商品の魅力を発信したり、海外の人と英語で商談できるなどの説明の仕方がありますよ。
また、企業分析を事前にしておかないと、自分の学んだことをどのように活かすのか考えられません。
そのため、自分の学んだことに関してばかり考えるのではなく、どのようにして仕事に学びから得たことを紐づけられるか考えながら進めると、文書を構成しやすいでしょう。
文字数別!「学業で力を入れたこと」には何を書くべき?
ここでは、文字数別に「学業で力を入れたこと」には何を書くべきかについてみていきます。
- 50文字
- 200文字
- 400文字
①50文字
学業で力を入れたことを50文字で書く場合は、「何に」「どう」取り組んだかを簡潔に示すことがポイントです。
具体的には、ゼミでの研究活動や資格取得、特定の授業での取り組みなど、1つの明確なテーマに絞って記述します。文字数が少ないので、簡潔に結論のみを記しましょう。
②200文字
学業で力を入れたことを200文字で書く場合は、「具体的な取り組み内容」「その学業に取り組んだ理由や目的」「努力や工夫したポイント」の3要素を簡潔に盛り込むことが重要です。
単なる事実の羅列ではなく、その学業に取り組んだ過程での工夫や努力を具体的に説明し、そこから得られた学びや成長を端的に示すことで、自分の強みを効果的にアピールできます。
③400文字
400文字の場合、具体的なエピソードや取り組みの過程、そこから得た学びや成果を含められます。
特に、目標設定の理由、課題への取り組み方、困難を乗り越えた経験などを盛り込むと良いでしょう。
また、その経験が自己成長にどうつながったか、あるいは将来の仕事にどう活かせるかについても触れてください。
「学業で力を入れたこと」の例文

書き方の順番についても解説しましたが、いざ書こうとするとまだイメージが湧かない人もいるでしょう。
そこで、実際に就活生を内定まで導いている現役の就活アドバイザーが、「学業で力を入れたこと」の例文を本気で添削していきます!
実際に学業で力を入れたことを書き始められるように、カリクルは全力で就活生を応援しています。
まだ作成ができていない方は自動生成ツールでサクッと、すでにできている人は赤ペンESという無料添削サービスで自己PRを添削してもらいましょう!
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無料のES添削サービス「赤ペンES」を本格解説!実際の活用レポも紹介
【例文①】ゼミ
まずは「学業で力を入れたこと」として「ゼミ活動」を選んだ例文を添削します。
ここでは、ESを作成するときについ頭から抜けがちな、「読み手の視点」についてフォーカスしますよ。
学業で力を入れたこと|ゼミ
【結論】私は私が学業で力を入れたことは、大学のゼミ活動で、プレゼンテーション資料の作成と発表のスキルを習得しました。習得したことです。
解説|やや唐突に大学のゼミ活動について語りだしていて、読み手を置いてけぼりにしてしまっていますね。結論部分は分かりやすく「主題が何か」を示すと採用担当にも好印象なので、「私が学業で力を入れたことは~」という書き出しに変更しました。
このスキル習得を目指した理由は、資料をまとめたり人前で話すことに対する苦手意識の克服のためです。苦手だった資料整理と人前で話すことに自信を持ちたいという思いが、このスキル習得を目指すきっかけになりました。
解説|「自信を持ちたい」という積極的な表現に変更することで、スキルを取得したかった理由がより主体的になりますよ。主体性や積極性が細かいところにちりばめられていると、そのアピールもできて一石二鳥です。
【エピソード】プレゼンテーションに関する本を読み、プレゼンテーションスキルを身につけるため、まずはプレゼン関連の書籍を読んで基礎を学びました。「話す内容の要点を急ぐ」「視覚的にわかりやすく資料作成」を心掛けるなど、学生同士の発表の際に書籍から習得した知識や学んだことを実践しておりました。
解説|元の文章では「結局これはなんのための努力なのか」がわからないため、やや宙ぶらりんな印象があります。そのため、まず「努力の目的」を付け加えました。加えて「どんな基礎を学んだのか」を例を用いて説明し、納得感のある説明にしています。
【エピソード詳細】最初は学びを思うように活かしきれず自己分析をして原因を探っていました。資料作成や発表方法が自己中心的になりがちで、聞き手の視点が抜けていました。しかし定期的にプレゼンテーションを行なっていたため、行い、ゼミのメンバーからフィードバックをもらって客観的な視点を学び続けました。
【成果】結果、少しずつ課題を解決し、現在は相手が理解しやすい資料作成や、相手が聞きやすい話し方を身につけられました。が身についています。
解説|企業側は、応募者の「問題解決力」と「改善力」を評価しています。そのため「失敗に関して自己分析した」で終わらせるのではなく、結局原因が何だったのかまで突き止めて、問題の分析力をアピールしましょう。
また同様に、「定期でプレゼンテーションを行なっていたため解決しました」だけでなく、どうやって課題を解決したのかまで記しましょう。自己分析の内容や改善策をわかりやすく伝えられれば、企業にとっても魅力的に映ります。
【入社後】以上の経験を活かし、貴社においても、論理的なプレゼンテーションや見やすさを第一に考えられた資料を提供し円滑な業務運営に貢献したい「わかりやすい資料の作成」や「論理的で明快なプレゼン」を実現し、業務の負担を抑えたいと考えています。
解説|入社後の活躍イメージでは、企業が評価する「分かりやすさ」や「論理的な説明力」といった要素を取り入れて、企業のニーズに沿ったアピールをしましょう。元の文章では自分の強みを強調する姿勢が目立ち、「企業にとってどんな力が嬉しいか」の視点が抜けています。
【足りない部分】元の文章では、読み手である企業側を意識した視点が抜けがちです。「具体性」と「貢献意識」がやや不足しており、企業側に強い印象を残しにくい状態でした。
【添削内容】文章のリズムや表現を整えつつも 「スキルの具体的な学習過程」「挑戦と成果」「入社後の貢献」を具体的にして、「企業にとって魅力的な強み」をアピールする文章に修正しました。
【どう良くなったか?】具体性が増して魅力が伝わりやすくなったほか、「企業にとってのメリットとなる強み」も提示できていて、より好印象を得やすくなっています。
・読み手を意識した具体性のある文章か ・企業にとって魅力的な強みをアピールしているか ・挫折経験とその克服過程が具体的に書けているか |
【例文②】資格勉強
続いて、資格勉強をテーマにした「学業で力を入れたこと」の例文です。「エピソードをどんなふうに書いたらいい?」と悩む人は、ぜひ読んでみてくださいね。
学業で力を入れたこと|資格勉強
【結論】私は学生時代、簿記の資格を習得するために、簿記の学習に力を入れました。簿記の学習に力を入れ、最終的に簿記1級を取得しました。将来経理として働きたいという私の目標を達成するには、経理職として働くという目標があったため、少しでも知識を習得しておきたいと考えたからです。
解説|「簿記1級を取得しました」と結論で成果を添えることで、学習の努力が具体的に伝わりやすくなります。「学業で力を入れたこと」で最も重要なのは努力の過程ですが、分かりやすい結果が出ている場合は、それを結論部分に盛り込みましょう。
【エピソード】独学だったため、主に書籍やYouTubeなどの動画サイトを活用し、知識を習得しました。体系的な学習に取り組みました。理解しにくい分野もありましたが、根気強く取り組んだ結果、簿記1級まで取得することができました。複雑な会計処理や整理の理解に苦労しましたが、理解できるまで繰り返し復習することを意識し、知識の定着を図りました。
解説|ただ「知識を習得しました」だけでなく「体系的な学習に取り組みました」と表現を続けることで、学びの姿勢がより積極的に見えるように工夫しています。また、努力の過程がやや薄いため、もう少しエピソードの説明を増やして、厚みのある文章にしましょう。
【エピソード詳細】特に理解が難しく感じた分野では、日常生活の事例に置き換えて考えるなど工夫し、他の参考資料を活用して視点を広げました。また、学習スケジュールを事前に組み、定期的に進捗を確認することでモチベーションを維持しました。
解説|学習のための「工夫」や「計画性」を強調することで、スキルだけでなく、問題解決能力と自己管理能力をアピールできています。「学業で力を入れたこと」では、エピソードを紹介しつつ自分の強みをアピールする必要があるため、さりげなく強みの主張を混ぜましょう。
【成果】結果、簿記1級を取得し、論理的な思考力と粘り強く取り組む姿勢を身につけました。
解説|元の文章では、結果的に何を身につけどんなことを学んだのか、という「成果」の部分がなく、やや不安定な雰囲気がありました。ここでは成果を端的に一文で追加しています。
【入社後】学んだ知識と粘り強く努力し続けられる私の長所を活かし、この経験を糧に、貴社でも経理担当として活躍したいと考えています。貴社でも日々の数値管理や帳簿管理に関してもしっかり確認し、ミスの業務遂行を心掛けることで、チーム全体の視野向上に貢献したいです。
解説|具体的に「数値管理」「帳簿管理」といった業務内容を示すことで、企業に入った後にどう活躍できるかのイメージを具体的に与えられます。企業は「その能力を活かしてどういうふうに活躍してくれるか」を気にしているため、ここでアピールしておきましょう。
【足りない部分】元の文章ではエピソード部分の「具体的にどう努力したのか」の説明が薄くなってました。「簿記1級取得」という結果は大きいのですが、努力内容が薄いため、説得力に欠けています。
【添削内容】資格取得の成果だけでなく、取得に至るまでの具体的な工夫や努力を詳しく追加しました。
【どう良くなったか?】資格取得までにどのような困難があったか、それをどう乗り越えたかを具体的に書き、成長を見せることで、結果への説得力が高まっています。
・結論部分で成果を示せているか ・結果に対する努力の過程を説明できているか ・さりげなく強みの主張ができているか |
【例文③】授業
「大学の授業に関わること」は、学業で力を入れたこととして使われがちなエピソードですね。
今回はエピソードがややあっさりに留まっている例文を添削していきます。「学業で力を入れたこと」はエピソード部分が重要なので、好印象を得るためにも深掘りをしていきましょう。
学業で力を入れたこと|授業
【結論】私は英語学科に所属していたことから、学生時代は英語学習に力を入れてきました。英語を使って国際的なコミュニケーション力を高めることに力を入れました。英語学習に力を入れた理由は、英語を話せるようになり、海外の人とコミュニケーションを取れるようになりたかったからです。英語力を身につけることで海外の人と密にコミュニケーションを取り、異文化交流することが目標でした。
解説|企業に対するアピールとして「国際的なコミュニケーション力の向上」という目標を掲げ、学習の成果が入社後に直結することを示す表現に変更しました。さらにやや冗長な表現を修正しています。
【エピソード】学習方法としては基礎的な読み書きを重視し、さらに英語学科の学習では話すことにも力を入れていました。英語の読み書き基礎を徹底的に行い、英会話の実践に注力しました。
解説|やや冗長な表現が目立つため、口語表現を文語に変換しつつ、簡潔な伝え方に修正しています。
【エピソード詳細】例えば、クラスメイトと英語のみで会話する「イングリッシュデイ」を週に一度設定し、徹底して会話力の向上に努めました。さらに、英語力の実践的な向上を目的に、一人での海外旅行に挑戦し、挑戦しました。トラブルもなく終了できたのです。
解説|「話すことに力を入れた」だけでは「本当に?」と思われる可能性が高いです。「どんなふうに力を入れたのか」がなければ説得力がなくなってしまうんですね。そのため、具体的な解決策(イングリッシュデイ)を入れることで、説得力を高めています。
また「学業で力を入れたこと」で最も大切なのは「どんな経験をしたのか」です。せっかく「英語力の向上のために海外旅行に行った経験」があるなら、その詳細をもう少し深掘りしましょう。
【成果】現地の人との会話文化や考え方の違いを肌で感じ、実践的な英語力と異文化への理解が深まったと感じています。
解説|努力の結果、何を成し遂げたのかも書きましょう。ここでは成果を一文で追加しています。
【入社後】この経験と英語力を活かし、この経験で培った英語力と異文化に対する「伝える力」を活かして、貴社でも英語でのコミュニケーションに力を入れ、貴社の商品やサービスの魅力を海外の顧客に伝え、商品の良さを国際的に宣伝していければと国際的なビジネスの拡大に貢献したいと考えております。
解説|「商品の良さを伝える」だけでなく「国際ビジネス拡大への貢献」と具体的な目標を設定することで、より組織に貢献する意識を伝えやすくしました。入社後の目標を具体的に示すことで、志望度の高さもアピールできます。
【足りない部分】「学業で力を入れたこと」をを伝える際に「何のために」「具体的に何をして」「どんな成果を出したのか」の深掘りが足りず、企業側も評価が出しにくい文章になっていました。
【添削内容】エピソードを深掘りして「英語力向上に向けてどんな過程を経て、どんな力を身につけたのか」を説明しました。具体的な取り組みと実践例を中心に、エピソードに厚みを持たせています。
【どう良くなったか?】具体的な取り組みと実践例を加えることで、エピソードに厚みが出ています。「学業で力を入れたこと」の中身がより明確になっていて説得力が増しています。
・エピソードの詳細が浅い説明になっていないか ・具体的な取り組みと実践例が入っているか ・どんなプロセスでなんの力を身につけたかが説明できているか |
「学業で力を入れたこと」の良くない2つの例文

「学業で力を入れたこと」について書かれていても、あまり相手に良い印象を与えない文章があります。例文を2つ解説しますので、実際に書くときは注意しましょう。
【例文①】学んだことが書かれていない
私は学生時代に、運動系のサークルに所属しておりました。サークルでは主にリーダーとして、メンバー全員の技術力が上がるよう、練習メニューの考案などに力を入れてきました。 貴社でも、在学中の経験を活かし、活躍できればと考えております。 |
例文①では、学生時代に力を入れたことについてしか書かれていません。力を入れたことについて、どのようなことを学んだのかを書く必要があります。
また最後の就職後の目標についても、学んだことをどのように活かすのか書かれていないため、企業側に熱意が伝わりにくいでしょう。
【例文②】取り組み内容が抽象的
私は、学生時代に英語学科に所属しており、英語学習に力を入れていました。理由としては、英語学科に所属するまでは英語を話せなかったからです。 主に講義で出題される課題をこなし、英語のスキルアップを目指しました。その結果、以前より英語を話せるようになりました。 貴社でも、在学中の経験を活かし、活躍できればと考えております。 |
例文②は、力を入れたことについて書かれているものの、どのように英語学習を進めてスキルを付けていったのか、具体的に解説されていません。
結果についても、どの程度英語が話せるようになったのか書かれていると、企業側もどの程度英語を話せる人なのかイメージしやすいでしょう。
「学業で力を入れたこと」がない場合の対処法
就活で「学業で力を入れたこと」が思いつかない人も多いですが、大学に通っている以上、実は誰にでも「学業で力を入れた経験」として話せる内容は必ずあるはずです。
ここでは、そのような経験を見つけ出す方法と、本当に見つからない場合の対処法について解説します。
- 学業に力を入れていない場合
- ゼミや研究室に所属していない場合
①学業に力を入れていない場合
学業に力を入れていなかった場合でも、授業で取り組んだグループワークやプレゼンテーション、レポート作成などの経験を思い出してみましょう。
たとえ成績は平均的でも、課題を期限内に提出し続けた経験や、苦手科目に対して地道に取り組んだ努力も立派なアピールポイントとなります。
また、授業の予習復習で工夫した学習方法や、効率的な時間管理の工夫なども、学業への取り組み方として評価されます。逆に、結果の大きさはあまり重視されません。
重要なのは、日々の授業や課題に真摯に向き合い、自分なりに努力した経験を具体的に説明できることです。
②ゼミや研究室に所属していない場合
ゼミや研究室に所属していなくても、通常の授業や課題への取り組みを具体的にアピールできます。
例えば、授業の予習復習を徹底して行い、理解を深めるために参考文献を自主的に読んだり、課題レポートの作成時に複数の文献を参照して考察を深めたりした経験を挙げられるでしょう。
また、グループワークでリーダーシップを発揮したり、授業での発表で工夫を凝らしたりした経験も、学業への積極的な取り組みとしてアピールできます。
なお、授業で学んだ内容に関連する資格取得にチャレンジしたり、オンライン講座で知識を補完したりするなど、自主的な学習への取り組みでも学習意欲の高さを伝えることができます。
「学業で力を入れたこと」を通して自分の魅力をアピールしよう
「学業で力を入れたこと」は、回答次第では自分のスキルの高さや、企業への熱意を伝えられます。しかし、一歩間違えば上手に伝えられず、周りの就活生の差をつけられません。
もし、「学業で力を入れたこと」の解答に困っているのであれば、本記事を参考に考えてみてくださいね。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。