コールセンター(カスタマーセンター)の仕事をしたいなら、仕事の特徴をうまく捉えた自己PR文を作成しましょう。
この記事ではコールセンター志望者向けの自己PRで活かせる強みについて4つを紹介します。コールセンターを経験したことがない人の例文も紹介しているので、ぜひ就活での参考にしてください。
コールセンターの自己PRで評価されやすい強み5つ
さっそく、コールセンター志望で作成する自己PRで評価されやすい強みを5つ紹介します。
それぞれ具体的にどんな強みとなるのか解説していくので、自己PR作成の参考にしてください。
①コミュニケーション力
コールセンターは顧客と直接やり取りをする大事な役割を持ちます。相手の言いたいことを汲み取って納得させる提案をするためには、コミュニケーション力が求められるでしょう。
コールセンターの仕事は電話対応がメインになるため、互いの表情が読み取れない中での円滑なやり取りのためには、声だけで伝えられる高いコミュニケーション力が必要です。
顧客はクレームから質問までさまざまな内容で相談をしてくるので、うまく内容を理解して適切な対処法をすぐに提示しなければいけませんよ。
②臨機応変な対応力
コールセンターに相談をしてくる顧客の知りたいことや解決して欲しいことは人によって異なります。コールセンターの対応をするときはマニュアルが用意されていることもありますが、中にはマニュアルにはない要望や質問をする顧客もいます。
そんなときに求められている対処法を瞬時に提示できるような臨機応変な対応力があると、コールセンターの仕事では重宝される人材となれるでしょう。また、やり取りをしていて途端に高圧的になる顧客もいます。こういった感情的になる顧客にも冷静に対応できる力が必要です。
③忍耐力
コールセンターは常にたくさんの顧客とやり取りをする仕事でもあるため、ストレスがたまりやすい職業です。そのため、仕事内容に耐えられる忍耐力が大切です。
企業側はコールセンターで長く活躍できる人材を求めているため、入社してすぐ顧客とのやり取りで心が折れて辞めてしまうような人は採用してもらえません。
忍耐力があることを自己PRで伝えると、ストレスになりやすい激務のコールセンターであっても業務を任せられると判断してもらえるでしょう。
④最後までやり遂げる力
コールセンターの仕事は時に難題を押しつける顧客もいたり、高圧的な態度を取る顧客もいます。忍耐力と似ている力にはなりますが、途中で対応を投げ出さずに「最後までやり遂げる力」というのはコールセンターでも重宝される力です。
顧客と1対1のやり取りになりやすいため、自分が途中で投げ出すことは他の担当者に引き継ぎをしなければいけなくなります。常にたくさんの相談事が舞い込む職場のなかでこのような混乱は避けたいところです。
引き受けた業務は責任をもって最後までやり遂げられる人材と企業側も分かっていれば、安心してコールセンターの業務を任せられるでしょう。
⑤傾聴力
傾聴力は、コールセンター業務で最も重視される能力の一つで、顧客の話に真摯に耳を傾け、相手の気持ちに寄り添いながら、問題の本質を理解する力を指します。
コールセンターでは電話越しのコミュニケーションが基本となるため、相手の表情やジェスチャーが見えない分、声のトーンや言葉の抑揚から相手の感情を読み取る必要があります。
また、適切な相槌を打ちながら、オウム返しで内容を確認し、必要に応じて質問を投げかけることで、顧客が求めている本当のニーズを引き出すこと重要です。
未経験者でも、日常生活での相談対応や接客経験を例に挙げながら、相手の立場に立って話を聞く姿勢をアピールすると、傾聴力の高さを効果的に伝えられます。
コールセンターの自己PR作成のコツ3つ

続いてはコールセンターの自己PRを実際に作成するうえで意識しておきたいコツを3つお伝えします。
それぞれのコツについて詳しく解説していくので、確認して自己PR作成の参考にしてください。
①企業研究を入念に行う
まずは応募する企業についてしっかり研究をすることが大切です。自己PRのなかで他企業との差別化をはっきりさせることで、その企業への志望度の高さをアピールできます。
特にコールセンターの仕事はその企業の商品やサービスについての理解が必須です。そのため、就活時点で事業内容を深く理解できていると分かると大きなアピールポイントとなるでしょう。
事業内容だけでなく顧客を大切にするなどの企業理念や方針についても知っていることを触れておくと、企業の代表として顧客と直接やり取りができる人材か判断してもらいやすくなります。
②簡潔な文章で作成する
自己PRで大切なのは「分かりやすい文章」です。アピールしたいことがたくさんあっても、思いの丈を伝えすぎるとごちゃごちゃして結局何が言いたいのか伝わりません。
文章は簡潔でアピールしたい内容はしっかり充実させることを意識して自己PRを作ってみましょう。
特にエピソードなどを伝える時は、多くても2つまでなどシンプルに絞っておくことで、自己PR文全体を簡潔にすることができます。
③即戦力となる強みをアピールする
コールセンターで求められるのは即戦力になることです。顧客からの問い合わせはたくさんあるため、常に人手が欲しいのがコールセンターという職場です。
また、顧客側は対応する相手が入ったばかりの新人だなんて気づきもしません。もちろん、そんなことを顧客に申告する訳にもいきません。
コールセンターでデビューしたばかりでも顧客側がストレスフリーに相談できる人材、すなわち即戦力の人材が求められます。
コールセンターの自己PRにおすすめの構成
コールセンターの自己PRでは、企業が求める人物像を意識しながら、自分の強みを効果的にアピールすることが重要です。
面接官に伝わりやすい自己PRを作成するために、以下の構成に沿って自分の経験や能力を整理していきましょう。
①結論|強みを端的に伝える
自己PRの冒頭では強みを端的に伝えましょう。
これまでの経験を通じて得たスキルや成果を簡潔にまとめ、自己アピールの核となるポイントを示しましょう。
たとえば、「相手の立場を想像するコミュニケーション能力が強みです」など具体的な結論を述べることが効果的です。
結論部分をはっきりと伝えることで、採用担当者に対して、その後のエピソードを理解しやすくする効果が期待できます。
②エピソード|具体的な経験を盛り込む
エピソードを語る際は、コールセンターでの経験がある場合は実際の業務での具体的な成功体験を、未経験の場合は類似した経験を取り上げましょう。
たとえば、アルバイト先での接客経験や、部活動でのチームワーク、学生時代のボランティア活動など、コールセンター業務に通じる要素を含む経験を選びます。
また、エピソードを語る際は「状況→課題・意図→行動→結果」の順で説明すると分かりやすくなるでしょう。
また、数値化できる成果(顧客満足度の向上率、対応時間の短縮率など)があれば、それも盛り込むことで説得力が増します。
③展望|入社後の活かし方で締める
コールセンターの自己PRの締めくくりでは、入社後の具体的な展望を示しましょう。
自身の強みやスキルを企業でどのように活かしていくのかを明確に述べましょう。
例えば「培ったコミュニケーション力を活かし、お客様一人一人に寄り添った丁寧な対応を心がけ、顧客満足度の向上に貢献したい」等の形で、企業の目標と自身の強みを結びつけます。
さらに、「将来的にはリーダーとして後輩の育成にも携わり、部署全体の品質向上に寄与したい」といった長期的なキャリアビジョンにも触れることで、より説得力のある自己PRとなります。
コールセンターの好印象な自己PR例4つ|未経験向けに紹介

それでは実際にコールセンター志望の人が作成したい好印象な自己PR文の例文を、次の4つに分けて紹介していきます。
特にコールセンターで働いた経験がない未経験の方向けに紹介していくので、ぜひ参考にしてください。
自己PR例①コミュニケーション力
コミュニケーション力
私の強みは老若男女と気兼ねなく話ができるコミュニケーション力です。
大学時代はショッピングモールで開催される携帯ショップのイベントスタッフとして3年間アルバイトをしていました。大型ショッピングモールには老若男女のお客さまが集まり、イベントに興味を持つ人からモールについて質問したい人まで、さまざまな人と会話をしてきました。
携帯ショップに対し不満を持つ人のクレームに対応した時、相手の意見をしっかり聞いて適切な対処法を伝えたことで、結果的にお客さまに満足していただけたこともあります。そのお客さまが新規契約まで締結してくれた時に、コミュニケーション力があることで相手の満足度や購買意欲に大きく貢献できると実感できました。
御社が販売するスマートフォンについても、アルバイトで販促をしたり使い方の相談を受けたりして、何度もお客さまと直接やり取りをしてきた経験があります。今度はコールセンターから全国各地のお客さまの要望に応えたいです。
コミュニケーション力があると感じた具体的なエピソードや、その力があることで実際に受けた良かった出来事についてアピールしています。最終的に製品についても詳しいことをアピールできていて、他の志望者とは差別化できる内容でしょう。
自己PR例②臨機応変な対応力
臨機応変な対応力
私は物事を冷静に判断し、臨機応変に対応できる力があります。
私は学生時代に不登校の中学生向けの家庭教師をしていました。精神的に不安定な子も多く、時には授業開始前になって「今日は休みたい」と相談してくる生徒もいました。
そんな時は、生徒の要望をくみ取りつつ、保護者の方と相談をしながら生徒に無理をさせない授業の進め方を考えてきました。その結果、生徒も楽しみながらしっかり勉強ができる環境を整えることができました。
このように、コールセンターの仕事でも想定外の事態が発生することは起こりうると思っています。私は不測の事態に対しどんな対応が必要かを見極める力がついているので、御社の企業理念の1つでもある「お客さまファースト」を軸にしてコールセンターでお客さまの要望に応えていきたいです。
実際にどんな体験で臨機応変な対応ができたのかを具体的に説明している自己PR文です。また、企業理念を理解している姿勢を見せることで、企業について研究していること・誤った対応は取らないこともアピールに繋げることができます。
自己PR例③忍耐力
忍耐力
私のアピールポイントは、ストレスのたまりやすい環境下でも耐えうる忍耐力です。
私は中学1年生から高校3年生までバスケ部に所属していました。朝7時からの朝練や週末の練習試合、さらに長期休みには強化合宿にも参加してきましたが、部活を休んだことはありませんでした。
トレーニングがキツかったり部長やコーチから厳しい言葉をもらったりなどの理由で泣いてしまう同級生もたくさんいましたが、部活動で苦しいことがあっても泣かずに前向きな気持ちで続けることができたのは、自分の持つ「忍耐力」のおかげだと思っています。
業界でも3年連続利用者ナンバーワンを記録する御社の製品は、利用者が多い分コールセンターの問い合わせもたくさんあると思います。私も実際に御社のサービスを何度も利用したことがあるので、その経験を活かして即戦力としてたくさんの問い合わせに対応していきたいです。
忍耐力があると感じたエピソードを伝えているほか、即戦力として活躍できる理由(今回はサービスの利用経験があること)を伝えているため、コールセンターで長く働けると判断されやすい自己PR文です。
自己PR例④最後までやり遂げる力
最後までやり遂げる力
私の強みは、引き受けたことを最後までやり遂げる力です。
高校時代に風化委員会に所属し、花壇の水やりを担当しました。毎朝の水やりが必要なため、生徒に敬遠される仕事でくじ引きで任された役割でしたが、最終的に卒業するまで毎朝水やりを続けることができました。
みんながやりたくないと言う仕事でも、自分が担当していることは責任を持ってやり遂げたいという意思があったため、水やりの仕事を続けられたと思っています。
御社のコールセンターにはクレーム対応部門から、不具合確認部門といった各部門があることを知りました。また、部門間の異動を志望する方が多いことも会社説明会で教えていただきました。どの配属になっても、顧客からの要望に折れずに最後までやり遂げる力を発揮したいと思っています。
強みを主張する具体的なエピソードを簡潔に織り交ぜています。また、会社説明会に参加したことや具体的な企業が抱える課題についても触れていて、企業研究ができていることをアピールした自己PR文です。
コールセンターの自己PRについてよくある質問
コールセンターの自己PRでは、ここまで解説した内容以外にも多くの方が悩みを抱えています。
ここでは、よくある質問とその回答を詳しく見ていきましょう。
①未経験におすすめの自己PRの題材はある?
未経験の方でも、以下のような経験を自己PRの題材として活用できます。
まず、アルバイトや学生時代の接客経験です。特に、お客様との対話や問題解決の場面はアピールに繋がります。
また、部活動やサークル活動での経験も有効です。特に、チームでの活動や困難を乗り越えた経験は、ストレス耐性や協調性をアピールできます。
これらの経験を通じて培った、「相手の話を丁寧に聞く姿勢」「臨機応変な対応力」「粘り強さ」などの要素を具体的なエピソードと共に伝えることで、未経験でも説得力のある自己PRを作れます。
②接客業の経験は自己PRに活かせる?
接客業の経験は、コールセンターの自己PRに大いに活かすことができます。
接客業では顧客とのコミュニケーション能力や問題解決力、ストレス耐性など、コールセンター業務に必要不可欠なスキルを身につけることができるためです。
また、接客業での経験は、論理的な思考能力や継続力・粘り強さなども養うことができ、企業からも高く評価されるでしょう。
③自己PRがそもそも必要な理由は何?
コールセンターの自己PRが必要な理由は以下の3つです。
- 能力の評価をするため
- 適正の評価をするため
- 意欲の評価をするため
これらの要素は、コールセンター業務における成功の鍵となるだけでなく、企業が採用時に重視する評価ポイントです。
自己PRを通じて、応募者がこれらの能力をどの程度持ち合わせているかを判断し、企業は適切な人材を見極めています。
コールセンターの自己PRでは好印象な強みをアピールしよう
この記事ではコールセンター志望の方が作成したい自己PRについて、コツや例文を紹介しました。
とにかく4つのポイントをしっかりアピールできれば、好印象な自己PR文を作成できますよ。
例文を参考にしてコールセンターで即戦力として求められる人材を目指しましょう。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。