履歴書の資格欄に記載できる英語資格は、履歴書ではどのような書き方をすればよいのでしょうか。
第一のポイントは、必ず正式名称で書くこと。他にも、各級のレベル、履歴書に書いて有利になる級、取得日の確認方法やS-CBTなどについて知っておくと、よりアピール力のある書き方ができます。
本記事で英検の履歴書への書き方をチェックしていきましょう。
履歴書はこれで完璧!お助けツール集
- 1AIで自動作成|作成を丸投げ
- スマホで記入項目をすぐに作成できる
- 2志望動機テンプレシート|簡単作成
- 受かる志望動機が5STEPで完成!
- 3自己PR作成ツール|受かる自己PRに
- 3分で好印象な自己PRが作成できる
英検の履歴書への書き方は3つのポイントに注意

英語資格として身近な英検には、レベルに応じて5級から1級まであります。また、「英検」という呼び方は通称であり、正式名称ではありません。まずは、英検の履歴書の書き方として以下の3つのポイントを押さえましょう。
- 評価されるのは2級以上
- 正式名称「実用英語技能検定」で書こう
- 取得日も忘れずに記入する
①評価されるのは2級以上
英検では、7つのレベルに分けて試験が行われます。5級から3級までは中学英語レベル、準2級と2級は高校英語レベル、準1級と1級は大学で学ぶ英語や翻訳者・通訳者レベルです。
3級から1級のレベルと主な出題内容は以下のとおりです。
級 | レベル目安 | 出題内容の特徴 |
3級 | 中学卒業程度 | 身近な話題だけでなく、海外の文化などを題材とする筆記試験あり。 |
準2級 | 高校中級程度 | 教育や科学を題材とする長文穴埋め問題あり。 |
2級 | 高校卒業程度 | 医療やテクノロジーといった社会的話題を題材とする英文読解あり。 |
準1級 | 大学中級程度 | エッセイ形式の実践的な英作文問題の出題あり。 |
1級 | 大学上級程度 | 二次試験で2分間のスピーチと質疑応答あり。 英語の知識のみでなく、発信力や対応力も評価対象となる。 |
いずれの級も履歴書に記載できますが、選考で評価されるのは2級以上。つまり、高校卒業程度か大学で学ぶ英語レベルの実力をアピールすることで、プラス評価になります。
②正式名称「実用英語技能検定」で書こう
履歴書に取得資格を記載する際は、正式名称で書く必要があります。
よく知られる「英検」は通称であり、正式名称は「実用英語技能検定」。うっかり「英検 2級」などと書かないよう、気をつけましょう。
具体的には、以下のような書き方となります。
年 | 月 | 免許・資格 |
2022 | 8 | 実用英語技能検定2級 合格 |
Wordなどで履歴書を作成する方でタイプミスや誤字が心配な方は、公式サイトから文字列をコピーすると安心です。
その場合、フォントの種類やリンクまで履歴書に貼り付けてしまわないよう、一度テキストエディタなどに貼り付けて書式を消し、テキストエディタの文字列を履歴書にコピー&ペーストするとよいでしょう。
③取得日も忘れずに記入する
一般的な履歴書の形式には、取得した年月を記入する欄があります。もし年月の記入欄がない場合でも、取得した年月は記載しましょう。英検の級の取得日は、合格証書の発行日です。
なお、英検に合格すると発行される書類には、合格証書の他に「合格証明書」もあります。合格証明書は、合格を証明する正式な書類。“合格証明書に記載されている「認定日」=合格証書の発行日”です。
履歴書に書く英検への評価を級ごとに解説

英検の各級に対する評価内容は、企業によって異なるものです。それでも、「2級以上は評価されやすい」など、一般的な傾向は見られます。
各級のレベル感や一般的な評価をチェックすることで、ご自身が応募する企業にとってどのくらいのレベルが必要なのか、面接でどのようなアピールにつなげるかなどの検討に役立つでしょう。
- 3級
- 準2級
- 2級
- 準1級
- 1級
①3級
英検3級は、中学卒業程度の英語力があることを示しています。そのため、中卒で就職活動をしている場合は、「中学英語を履修した」ことの証明として記載することはできます。
しかし、高卒以上の応募者の場合は、アピール材料になりません。高い英語力が求められる企業や職種に応募する場合は、「3級だけ?」と疑念を抱かせる要因になりますので、記載しないほうがよいでしょう。
②準2級
英検準2級は、高校英語中級程度の英語力です。高校卒業程度(大学受験レベル)ほどではないものの、中学英語以上の英語力があることを示せます。
高卒の応募者であれば、「高校でしっかり英語を勉強した」ことの証明として記載してもよいかもしれません。
ただ、準2級は「ビジネスとして英語を使うにはスキル不足」と評価される傾向があります。英語を使う職種に応募する場合や、大卒で就活・転職活動をしている場合、記載する必要はありません。
③2級
英検2級は、高校卒業程度、大学受験レベルの英語力があることを示します。
高校英語以上の実力があるということですので、大卒でも、履歴書に記載してアピールできます。英語を使う機会が比較的少ない職種や企業であれば、「英語力がある」と評価してもらえるでしょう。
一方で、頻繁に英語を使う職種や企業では、なかなか評価につながらない可能性があります。リアルタイムに進行する素早いコミュニケーションや情報の適切な把握と発信力という点で、スキル不足と見られるからです。
英語の文法や語彙力は身に付いているので、ビジネスシーンを前提とした英語メールの書き方や英会話でのスキルアップをアピールできるとよいでしょう。
④準1級
英検準1級は、ビジネスでも実践的な英語力を持っていることを示します。
具体的には、高校英語以上の文法力や語彙力に加えて、英語を用いた論理的な文章作成ができるということ。ビジネスパーソンにふさわしい表現力も備えています。
そのため、大卒でも比較的高いレベルの英語力があるとアピールできます。英語で業務を行う職種・企業を目指す場合でも、プラス評価につながるでしょう。
⑤1級
英検1級は、英検で実施される試験の中で最もレベルが高い級です。大学で学ぶ英語の中でも上級レベル。英語の知識だけでなく、英語による2分間のスピーチと質疑応答ができる実践力も兼ね備えています。
ビジネスの現場では、英語での会議に参加して発言できるほどの実力があると言えるでしょう。
英検1級は、翻訳者や通訳者が取得する級としても知られています。英語の専門家も取得するレベルですので、どの職種・企業に応募する場合でも、英語力のアピールとして十分活用できます。
英検の履歴書への書き方でよくある質問3つ

最後に、英検の履歴書への書き方でよくある質問にお答えしましょう。特に、かなり前に取得した方や取得年月日を忘れてしまった方は要注意。近年利用されている「英検S-CBT」についても解説します。
- かなり前に取得した英検は書いていいのか
- 2級以下は履歴書に書かない方が良いのか
- 取得年月日を忘れてしまった場合は
- 英検S-CBTも履歴書に書けるのか
①かなり前に取得した英検は書いていいのか
履歴書に英検の保有級を記載する際に、「取得日がかなり前なので心配」という方がいらっしゃいます。英検の結果に有効期限はありませんので、記載すること自体に問題はありません。
ただ、英語スキルは使わなければ低くなってしまいます。取得から何年も経っていて、その間ほとんど英語を使っていない場合は、履歴書の資格欄に「2級」とあっても、評価されない可能性があります。
一般的には、取得から2年程度を目安にするとよいでしょう。
②2級以下は履歴書に書かない方が良いのか
英検の保有級として評価されやすいのは、2級以上です。そのため、一般的な企業への応募なら、2級は記載するとよいでしょう。
では、「2級未満は書かない方が良いのか」というと、必ずしもそうではありません。ほとんど英語を使わない職種・企業であれば、「準2級」と書いてもマイナス評価にはなりにくいからです。ただ、プラス評価もあまり期待できません。
2級未満なら書かない方が良いと判断されるのは、高い英語力が求められる職種・企業に応募する場合です。特に、応募資格に英語系資格のスコアや級が記載されている場合、そのスコア・級を下回るものを書くとマイナス評価になります。
③取得年月日を忘れてしまった場合は
英検の取得年月日を忘れてしまった場合は、以下の方法で確認しましょう。
- 手元の合格証書の発行日を見る
- 「受験者用マイページ」にログインして確認する
- 英検公式サイトから合格証明書の再発行を依頼する(10日程度で届く)
合格証書がなくても、約2年以内の受験であれば、英検公式ページ「合格証書交付日について」の合格証書交付日一覧で発行日を確認できます。
6年以内の受験なら、「受験者マイページ」に受験した回の英検IDとパスワードでログインして確認できます。
以上の方法が難しい場合、有料で合格証明書を再発行してもらうとよいでしょう。Webと郵送の両方から申し込み可能で、10日程度で手元に届きます。
最終手段としては、英検公式サイトの「合格実績等照会フォーム」による照会がありますが、結果がわかるまで20営業日ほどかかるうえ、英検S-CBTや英検CBTの照会はできず、受験当時の情報と入力情報が一致しない場合も照会できません。
④英検S-CBTも履歴書に書けるのか
近年、英検では従来の試験方式に加えて、「英検S-CBT」という方式を原則毎週土日に実施しています。対象は3級・準2級・2級・準1級です。
パソコンを利用した試験で、スピーキング・リスニング・リーディング・ライティングの4技能を1日の受験で測ります。
英検S-CBTの結果も、履歴書に記載可能です。公式ページには、出題内容・難易度・採点基準は従来型の英検と同じとありますので、英検S-CBTで合格した級をそのまま書いて構いません。
英検の履歴書への書き方を知って英語力をアピールしよう

英検の結果を履歴書に記載するには、「正式名称で取得年月日とあわせて書く」ようにしましょう。取得年月日は、合格証書の発行年月日です。
履歴書に記載できる級に明確なルールはありません。ただ、各級のレベルと一般的な評価を踏まえて、応募先企業や職種の要求水準に合う内容を意識することが大切です。
基本的には2級以上、外資系企業や英語を用いる職種なら準1級以上を書くほうが、プラス評価につながりやすいでしょう。
応募先が求める人材の姿をもとに、上手に英検結果を活用してください。
このメディアの監修者
若林
青山学院大卒。 勉強が苦手過ぎた経験をもとに、学生時代に受験生への応援ブログを1年間毎日更新し、月間8000pvを記録。 新卒にて、C-mindグループの株式会社LEADに営業として入社し、初年度、年間個人売上900万以上達成。 2023年3月にメディア事業責任者に就任し、メンバーを集めつつ、半年でメディア記事を1000本公開し、現在は2000本以上の記事の監修をし、就活に役立つ情報を発信中。